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天然の藍と茜がタオルを染めた

 今日の午後、うれしいものが届けられました。
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 藍色と茜色のタオルです。まずはしっとりと落ち着いた色に魅せられました。

 送り主はCoSTEPの修了生で、その後研修生もやっておられたSさん。科学技術コミュニケーター養成ユニット・プログラムCoSTEP二期の修了生だったと記憶していますが、CoSTEPの始動よりもはるかに前から天然の色を使った染色を手がけられ、その科学・技術に関して日本の国境を越える活動を続けられていた方で、CoSTEPが裸足で逃げ出したくなるような大物だった方ですが、実に謙虚にCoSTEPに参加され、終了後も研修生として関わりを持たれていたかたです。

 研修生の時には、たまたま私がアドバイザーとして指導をする立場になったのですが、その時にもSさんの活動や報告をただ感心しながら聞かせていただくだけしかできなかったのですが、正直に言ってそれだけでも非常に楽しくエキサイティングな時間でした。

 というわけで、指導などということはおこがましく、Sさんが何をやっておられるかを楽しみに待っていただけなのですが、Sさん達の活動がついに無印良品MUJIで商品化されたというご報告だったのでした。

 商品化されたのは藍と茜の2色です。

 こちらは藍。

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 そして、こちらが茜です。

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 自然の色素を使った染色の弱点は、染めの弱さと色落ちだと聞いていますが、商品化されたということは化学染色に負けないくらいの染めあがりと色落ちしない安定感が達成されたということだと思います。

 まずはそれがコマーシャルベースで認定されたということを評価し、喜びたいと思います。

 Sさん達の活動はアースネットワーク Earth Network というサイトで知ることができますが、地道ではありますが、驚くほど活発な活動を国内・海外でやられていることがわかります。

 タオルを包んだ袋にもロゴが貼られていました。

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 Sさんの染め物は伝統的な染色を現代の生物学・化学の言葉で解釈しようとしているところで、そういう点が私にもわかりやすいものだったので、とても共感しやすかったという記憶があります。

 残念ながら無印良品のサイトをみてみるとすでに茜のタオルは売り切れているようですが、藍はまだ少し残っているかもしれません(昨年暮れの状況?)。というわけで、もはや手に入れるのは難しいものを送っていただき、私個人としてはお年玉年賀状はひとつも当たりませんでしが、それよりは何倍もうれしいお年玉を頂いたような気分です。

 今後もセーターなど、続々と製品として我々のもとに届くかたちになるということなので、楽しみにしたいと思っています。

 まずは、お祝いとお礼を申し上げたいと思います。

 おめでとうございました、そして、ありがとうございました。





by STOCHINAI | 2015-01-24 22:27 | 科学一般 | Comments(0)

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