5号館を出て

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大学院の入学式

 最近はなんでも「早く、早く」と急き立てられます。4月になったばかりだというのに、今日は大学院の入学式が行われました。明日は2年生の学部受け入れ進級式を行い、双方ともに来週の月曜日から講義を始めなければならない事情からギリギリの日程が今日明日ということになります。

 ちょっと前までならば、4月の2週くらいにのんびりと入学や進級を行っていたものなのですが、今の大学にそんな余裕はありません。新入生の入学式も来週の半ば8日に行われるようです。

 今年の大学院生の入学者は修士課程が10名、博士課程が7名と、「若者の大学院離れ」が進んでいると言われる割には我々のところは定員割れもひどくありません。その上推奨される「国際化」も進み、新入生の修士は10名のうち1名だけが外国人ですが、博士では7名のうち5名が外国人でした。「外国人」といっても、アジアやネイティブ・南米アメリカ人が多いので混ざってワイワイやっていると人種的違和感はまったくありません。

 また、多くの彼らにとっても英語は第2第3外国語なので、それならいっそのこと日本語を学んだほうがコミュニケーションがうまくいくという可能性も高そうな気がします。

 まあ、いずれにしても入ってきたからにはきちんと教育して送り出したいとは思います。(みんな、良い学生ですしね^^)。

 とざわざわした日々が続きますが、季節は着々と春あるいは夏へと近づいているのを感じます。

 これは今朝6時の外の風景。

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 何時から明るくなっているのかわかりませんが、6時には北東の空かなり高く太陽が上っていました。

 しばらくすると部屋の中にも光が差し込んできて、窓際のアボカドの葉の葉脈がくっきりと見えるライティングになります。

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  大学に来て、大倉山を眺めれば、なんとジャンブ台のランディングバーンの急な斜面にはもう雪がなくなっているではありませんか。

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 私は特に関係していませんが、毎日毎日大学は忙しい日々が続いています。







Commented by こじ at 2015-04-03 12:02 x
修士10名、博士7名は生物科学専攻の入学者数でしょうか。日本人だけカウントすると9人と2人ですか。だとすると、私が入学した15年くらい前では考えられない数字ですね。我々の代は日本人だけで、修士に20~30人くらい、博士も10~15人くらいはいたような気がします。大学院離れが進行しているとは聞いていましたが、ここまで酷いとは知りませんでした。昨今の研究業界ブラック話を聞いて博士に行かないのは納得できますが、修士すら行かないというのはどういうことなのでしょう。T大とかK大に行ってしまうのでしょうか。純粋科学を追及する理学部でこうなら、実学系の薬・農・工などは博士に行く人などほとんどいないんでしょうね。これでは、日本からの論文数が減るわけですし、助教やポスドクを募集しても応募がほとんどないか、あっても基準に満たない人しかいないわけです。裾野が恐ろしい勢いで萎んでいるということですか。

留学生を増やせばよいという論理もありますが、やはり言語の壁は想像以上に厚く、経験的に留学生1人を本気で指導するには日本人3人分くらいの力が要るような気がします。細かい指導や込み入った議論を英語でこなしたり、感情的な表現をうまく伝えるのは、数年の留学経験があるとかTOEIC800点台とかのレベルでは実はかなり難しいことで、アメリカでPIをやっていたくらいでないとスムーズにはできないような気がします。また、東南アジアや南アジアから来る留学生は日本人ほどではありませんが英語にやや問題を抱えている場合もあり、そうなるとお互い英語がやや不自由同士ということで、意思疎通がさらにハードになります。

母校の大学院入学者数を聞いて、日本の将来が真っ暗に近いということを再認識するとともに、先生の近くでPIをやっている知人や友人が、人の来ないラボ運営に四苦八苦している姿が目に浮かんでしまいました。2018年度以降、学部入学者も減ってくるでしょうから、本当にこの国はどうなってしまうのでしょうか。。。
Commented by STOCHINAI at 2015-04-03 13:13
 誤解を与えてしまったかもしれませんが、大学院入学者数に関してはちょっと複雑です。我々、多様性生物学講座は地球科学や科学コミュニケーションと一緒に理学院の自然史科学専攻に属しているため、入学者定員は総枠で決まっていて、自然史科学全体で修士が39名、博士後期課程が20名です。その中で、多様性生物学としては修士8名、博士3名を「目処」に合格者を決めているため、講座ごとの定員は決まっておりません。というわけで、とりあえず「目処」を便宜的に定員と考えると、多様性の修士充足率は125%で博士の充足率はなんと233%となります。ちなみに2013年度の理学院の充足率は修士が103%、博士は55%です。つまり多様性の大学院学生数は、博士は群を抜いて多いのですが、修士博士ともに定員を越えており、他専攻や講座と対照的です。

 確かに、日本人だけでみると修士が113%、博士は67%となりますので、日本人学生が大学院へ行かなくなったために外国人を集めているというふうに取られても仕方がないところはあるかもしれません。

 文科省はグローバル大学として大学全体を英語化してしまいたいようですが、教員も学生も英語は外国語なので、おっしゃる通りコミュニケーションは難しい気がしますので、私の個人的意見ですが、外国人大学院生には英語だけではなく日本語も学ぶことが、日本での研究生活成功の秘訣だと思っています。感触としては、数年で日本語が話せるようになるくらいの能力のある学生は、科学的能力も高い気がします。

 博士課程に関する限り、東京大学ですら定員割れしている時代ですから、博士に未来がないという評判は広く知れ渡っているのだと思います。大学全体で見ても、最近は出版される原著論文数も減ってきているそうなので、大学の研究力が落ちていることも事実のようです(金と時間と研究者が少ない)。というわけで、どうすればよいのかは比較的はっきりしているのですが、政府と文科省の打ち出してくる政策はその反対の方向ばかりです(と、私には思えます)。

 政府・文科省は大学は教育に特化させて、研究は特別な研究組織にやらせれば良いと思っているのかもしれませんが、大学から研究力を奪ったら、その先にある研究機関も確実に先細りするでしょうね。
Commented by こじ at 2015-04-03 18:49 x
解説ありがとうございます。旧系統進化学講座のみの数字でしたか。早とちりでした。旧系統進化学講座のみが理学院に残って、他の講座は生命科学院になっていたのも忘れていました。

研究は理研、生理研や遺伝研、付置研などの研究組織に任せるというのは、ナショプロなどのビッグプロジェクトについてはそれで良いのかもしれません。しかし、そういうところで実働するポスドクやシニア研究員の供給は大学(院)が担うわけですから、大学から研究を無くしてしまったら、実働者を育成することすらできなくなってしまいますね。
by STOCHINAI | 2015-04-02 20:19 | 大学・高等教育 | Comments(3)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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