5号館を出て

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大型連休最終日の映画鑑賞

 連休最後の一日の昼、かなり久しぶりのこととなる劇場での映画鑑賞をやりました。

 映画は邦題が「セッション」となっている ”Whiplash” というドラム根性もの漫画、ではなかった映画でした。

 まだ封切りからそんなに経っていないので、ネタバレはできませんので、まずはトレーラーをどうぞ。



 2時間の映画ですが、飽きるというところはありませんでしたが、あっという間に終わったというほどでもありませんでした。

 もともと、映画の中で最終場面を観客と盛り上げることができる、スポーツものと音楽ものは見て損のない感動を得られるものなので、作る方としては丁寧に丁寧に作り上げさえすれば、失敗は少ないものだと思います。

 この映画でも、ラスト前の5分間の主演男優とアカデミー賞を取った助演男優のにらみ合いの中で繰り広げられるドラムソロは悪くありませんでした。


 これが、バディ・リッチによる伝説のセッションにインスパイアされてできたものだという逸話もこのバディ・リッチのビデオをみると、確かにそうだと感じます。

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 そういう、いろいろな仕掛けを知ると、それなりに楽しめる映画なのだろうとは思います。

 実は、この映画に関しては、日本封切り前からネット上で大きな論争になっていたので意識はしていたのですが、その論争を流し読みしていた私の気持ちとしては、特に見なくてもいいかなというレベルに落ち着いていたのも事実です。

 見ていて思い出したのは、昔山下洋輔トリオにいた時に聞いた小山彰太のドラムスでした。早さにおいても、リズム感においても、そして歌心においても、生で聞いた彼の演奏はこの映画の主人公には追いつけていない境地だと感じられて、どうにも感情移入できなかったのも事実です。

 日本のジャズのレベルはかなりなものになっていることは、たとえばこれを見ればわかります。



 まあ、音楽映画としてではなく、アメリカンフットボールのようなスポ根ものとして見るのならば、それはそれなりに楽しめるものではあったのだと思います。

 ただ、ひとつだけ心残りなのは、主人公のたった1回の恋愛の相手になってくれた女性が素晴らしかったのに、これだけの扱いではあまりにももったいなさすぎということなのでした。

 そして、連休は終わったのでありました。






by STOCHINAI | 2015-05-06 22:40 | その他 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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