5号館を出て

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黄葉・紅葉も楽じゃない、そして秋はキク

 一日出てまた休日というのもいいような調子が狂うような一日でした。朝は雲が厚くかかっていましたが、一昨日と同じように日中は太陽がポカポカと照りつける小春日和となりました。

 こちらは朝の空。子供の頃に怪しげな本で見たUFOのような風景でした(笑)。

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 今年は天候が幸いしたのか、黄葉や紅葉がきれいに色づいている木が多いようです。また、例年ならば黄色や茶色のはずの木の葉が紅葉したり、キレイに黄葉したりしているものもあるようです。

 そもそも、この葉が枯れ落ちる前に黄葉や紅葉になるということの「生物学的意味」がうまく説明さあれていないので、どういう色になるとその木にとってどんな効果があるのかがわかりません。というわけで、我々はただ「今年はキレイだね」とか「今年はダメだね」とかいうしかないのが、ある意味とても歯がゆい思いです。

 それはさておき、黄葉したり紅葉したりする葉はそのあと枯れて落ちるだけなので、よく見るとすでにかなり傷んでいることが多いものです。

 こちらはハウチワカエデ。

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 よく見ると、かなり傷んでいます。となりにあるノムラカエデも同様です。

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 ナツツバキにはそれほどの傷みは見えませんが、どんどん枯れて落ちています。

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 ドウダンツツジはさらに丈夫そうですが、それでもパラパラと散っています。

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 色が濃くなるともう食べても栄養がないので食べないようにという捕食者に対するシグナルだという説もあるのですが、結局枯れ落ちてしまうのだったら食べられても同じような気がします。

 というわけで、この黄葉や紅葉の生物学的意味をだれもが「なるほど~」というふうに納得できる説明ができたら、あっという間に世界的な有名人になれると思うのですが、なかなか難しそうです。

 個々の生物の損得のレベルで考えてもダメなのかもしれません。

 それはさておき、もう雪が降り遅かれ早かれ枯れてしまうしかないこの時期に花の最盛期を迎えるのがキクです。花粉を運んでくれる虫もすくなくなり、種を熟させるための環境もかなり厳しくなるこの時期に花を咲かせることの意味を考えるとこちらもかなり難しい木がしてきます。

 とはいえ、この時期のキクはかなりキレイに花が咲いています。

 こちらは黄色の種類。

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 薄紫。

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 紫。

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 マリーゴールドもキクの仲間です。

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 シュウメイギクは名前はキクですが、キンポウゲ科でキクではありません。

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 それでも、秋にがんばる花です。

 いくらがんばっても北国ではあと一ヶ月くらいしか活動できない葉や花たちですが、枯れるまでは見とどけてやりたいと思わせられる健気さです。






by STOCHINAI | 2015-11-03 21:40 | 札幌・北海道 | Comments(0)

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