5号館を出て

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ブログ・キーワードで人気がわかるか?

 共同通信が「郵政」がブログで話題という記事を発信しています。話題になっていることは間違いないと思いますが、タイトル通りに「首相の狙い通り?」かどうかについてはどうなんでしょうか。

 テクノラティジャパン(東京)がブログ・エントリーに登場するキーワードを検索しただけでそのことがわかったと言っていますが、「郵政民営化」に言及したエントリーがこの数日間で急増していることに間違いなくても、それがどういう文脈で使われているのかというところまで分析しないと小泉さんの狙い通りなのか、逆なのかは判断できないと思います。

 話題になっているから争点になっているかというと、私のブログでも衆議院解散以来6回も「郵政民営化」を取り上げていることが検索してみるとわかりますが、おわかりの通りすべてが否定的に扱われており「郵政民営化は争点ではない」とか、「郵政を民営化しても、今ここにある問題のほとんどは解決しない」という意味の議論がされております。

 共同通信の記事では「賛否両論を含む数字だが、郵政民営化に争点を絞り込む小泉純一郎首相の戦略が、ネット利用者の間でも功を奏しているようだ」という分析はいかがなものでしょう。

 おまけに数の比較までしていて、「郵政民営化」というキーワードを含む記事が約4万5500件なのに対して、「年金」が約3万7200件。「消費税」は約1万3900件で「マニフェスト(政権公約)」に至っては約3600件というのですが、これは世論の解析としてはかなりミスリーディングではないかと思います。

 科学論文の世界でも、数値化できるあるいは数値化しやすいもので比較することを始めると、その値がどんどん一人歩きしてしまうということがありました。一時、一世を風靡した論文評価指数インパクト・ファクター(被引用回数を数値化したもの)に対する信仰は、国際的には最近ようやく落ち着いてきましたけれども日本では医学系の世界を中心にいまだに人事評価の場面で「活躍」していると聞きます。

 一人歩きを始めたものは、なかなかつぶれないという日本社会の典型的な見本がここのあります。

 数値化しやすいものが評価として適切であるという根拠はまったくありませんし、ましてや使われたキーワードの数と(ポジティブな)評価が対応するわけはないと、ちょっと考えてみると誰でもわかることなのですが、数字というものは一人歩きを始めるものなのです。

 この件に関しても、きちんと水をかけておきたいものです。

#それにしても、今回の選挙はもう飽きてきました。私だけでしょうか?
by stochinai | 2005-08-24 19:00 | つぶやき | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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