2005年 08月 31日
ハリケーン、避難、大量の死者と略奪
アメリカの超大型ハリケーン「カトリーナ」に対し、避難命令が出てたくさんの人が車で避難する光景をテレビで見ていたにもかかわらず、今日のニュースではの被害について、ミシシッピ州ビロクシ市の報道官は死者数が最終的に「数百人」に上る恐れがあると発表しています。
どうして避難しなかったんだろうと、今朝のニュースを見ながら考えていましたが、映像では洪水の中から救出されるほとんどの人がアフリカ系アメリカ人でした。それを見て、避難しなかったのではなく、貧困で車がないあるいは高騰しているガソリンが買えないなどの理由で避難できなかったのではないかと考えていたところに、ハリケーンで略奪激化 米南部、貧困層に不満 (共同通信)というニュースが出たのでなんだか納得してしまいました。
「約48万人の市民の大半が市外に脱出した米南部ルイジアナ州ニューオーリンズで、市内に残った住民による略奪や自動車の襲撃などが激化した」と伝えていますが、「車がなく市当局の避難命令に応じられなかった黒人ら貧困層の不満の高まりが背景にあるとみられる」との報道です。やはり、そういうことでしたか。
日本から見るといつも豊かな国として描かれるアメリカ合衆国は依然として貧富の差が激しい「自由放任主義国家」だったようです。
貧乏の責任は個人に帰するものであり、努力さえすれば金持ちになれるという幻想のアメリカン・ドリームはホリエモンなども共有しているものでしょう。彼も、NHKテレビでがんばりさえすれば、誰だって金持ちになれると主張していたはずです。
それでも、小泉さんをはじめとする勝ち組軍団は、アメリカのような国を作りたいんでしょうね。
どうして避難しなかったんだろうと、今朝のニュースを見ながら考えていましたが、映像では洪水の中から救出されるほとんどの人がアフリカ系アメリカ人でした。それを見て、避難しなかったのではなく、貧困で車がないあるいは高騰しているガソリンが買えないなどの理由で避難できなかったのではないかと考えていたところに、ハリケーンで略奪激化 米南部、貧困層に不満 (共同通信)というニュースが出たのでなんだか納得してしまいました。
「約48万人の市民の大半が市外に脱出した米南部ルイジアナ州ニューオーリンズで、市内に残った住民による略奪や自動車の襲撃などが激化した」と伝えていますが、「車がなく市当局の避難命令に応じられなかった黒人ら貧困層の不満の高まりが背景にあるとみられる」との報道です。やはり、そういうことでしたか。
日本から見るといつも豊かな国として描かれるアメリカ合衆国は依然として貧富の差が激しい「自由放任主義国家」だったようです。
貧乏の責任は個人に帰するものであり、努力さえすれば金持ちになれるという幻想のアメリカン・ドリームはホリエモンなども共有しているものでしょう。彼も、NHKテレビでがんばりさえすれば、誰だって金持ちになれると主張していたはずです。
それでも、小泉さんをはじめとする勝ち組軍団は、アメリカのような国を作りたいんでしょうね。

もう15年前ですが、アメリカを旅行したとき、ほとんど徒歩と公共交通で旅行したのですが、非常に危険でした。
アメリカでは、貧乏でも車とテレビは持っている。
それも買えない本当に貧乏な人が、公共のバスなどを利用するので、
路線バスの中や、路線バスの走る地区は気をつけろと
ホテルの人に言われました。
ですから、あのニュースを見たときに、スタジアムに残るのは
ヒスパニックとアフリカンアメリカンばかりだろうと思っていました。
15年たっても変らないんですね。
むしろひどくなったのか。
アメリカでは、貧乏でも車とテレビは持っている。
それも買えない本当に貧乏な人が、公共のバスなどを利用するので、
路線バスの中や、路線バスの走る地区は気をつけろと
ホテルの人に言われました。
ですから、あのニュースを見たときに、スタジアムに残るのは
ヒスパニックとアフリカンアメリカンばかりだろうと思っていました。
15年たっても変らないんですね。
むしろひどくなったのか。
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小泉自民党に投票するような人は、ホリエモンのような勝ち組か。分かってない貧乏人か。分かっている貧乏人は自民党には投じないでしょう。
花見月さん、いつもどうも。
アメリカでは、貧困者に対する個人で行われる支援活動は日本よりも多いのかもしれませんが、国家的に保護するという思想はほとんどないと思いませんか。日本でも、生活保護や保険や年金などという国家的保証は削るという方向に進めようと考える人が増えてきているのかもしれません。
怠慢による貧困は同情に値しなくとも、本人の意思ではどうしようもない疾病や老化、天災などによる不幸についても国が保護する必要はないと思っている人がそんなに多いとは思いたくないのですが、どうなんでしょう。
piyoさん、コメントありがとうございます。
まさか自分が負け組になると思っていない大志を抱いている若者(30代くらいまで?)の一部は、勝てば総取りできる勝ち組の思想に引かれてしまうかもしれませんよ。親のすねをかじっている若い時には、所得がなくとも自分のことを貧乏人とすら思っていないと思います。
アメリカでは、貧困者に対する個人で行われる支援活動は日本よりも多いのかもしれませんが、国家的に保護するという思想はほとんどないと思いませんか。日本でも、生活保護や保険や年金などという国家的保証は削るという方向に進めようと考える人が増えてきているのかもしれません。
怠慢による貧困は同情に値しなくとも、本人の意思ではどうしようもない疾病や老化、天災などによる不幸についても国が保護する必要はないと思っている人がそんなに多いとは思いたくないのですが、どうなんでしょう。
piyoさん、コメントありがとうございます。
まさか自分が負け組になると思っていない大志を抱いている若者(30代くらいまで?)の一部は、勝てば総取りできる勝ち組の思想に引かれてしまうかもしれませんよ。親のすねをかじっている若い時には、所得がなくとも自分のことを貧乏人とすら思っていないと思います。

カトリーナは連日こちらでもニュースで報道されています。ここバーモントも今朝から雨風が強くなってきました。Mother Natureという言葉がさかんに使われてますが、自然に対する畏怖と脅威の念をかんじることばです。アメリカの国家保障にはメディケア(医療費が無料)やWIC(妊婦や子供に対する食料補助)などがありますが、不法滞在者は当然これらのサービスを受けられないわけで、アメリカの貧富の差が国家保障だけでどうにかなるわけでもなさそうです。全世界的な貧富の差や、人種差別など移民の国アメリカは世界の縮図を見ているような気がします。
ところで「お互いさま」ってとても日本人らしい感覚だと思っていたんですが、もう日本にはそんなことを言う余裕もないんでしょうか?
ところで「お互いさま」ってとても日本人らしい感覚だと思っていたんですが、もう日本にはそんなことを言う余裕もないんでしょうか?
なるほど不法滞在者の存在を忘れていました。南部には特にたくさんいるんでしょうね。
そう言えば「お互いさま」という言葉はあまり聞かなくなりました。お互いさまという言葉は、「いつか未来に返していただくことがあるかも知れませんので、今は私ができることをさせてもらいます」というくらいの意味だと思いますが、国民年金の不払いが50%を越えているなどという話を聞くと、お互いさまの思想は受益者負担と自己責任に置き換わってしまったのが今の日本なのかもしれません。
そう言えば「お互いさま」という言葉はあまり聞かなくなりました。お互いさまという言葉は、「いつか未来に返していただくことがあるかも知れませんので、今は私ができることをさせてもらいます」というくらいの意味だと思いますが、国民年金の不払いが50%を越えているなどという話を聞くと、お互いさまの思想は受益者負担と自己責任に置き換わってしまったのが今の日本なのかもしれません。

市場メカニズムの行く末をここに見た、という感じです。
自民党・民主党の若手や小泉総理とその周辺はそのほとんどが市場原理信奉者なのは悲しいことです。
確かに格差社会は世界の主流ですが、日本には日本なりの社会があってもよいのではないのでしょうか。
阪神淡路大震災のときに略奪が起きなかったのは格差社会でなかったからだとおもいます。
このまま日本経済がアメリカ型になっていけば、五十年後の日本がどうなっているのか正直不安です。
私はあまり難しいことは分かりませんが、未来を考えると言いようのない不安が湧きあがってきます。
自民の支持者はその辺のことを踏まえて支持しているのか、やや疑問です。
自民党・民主党の若手や小泉総理とその周辺はそのほとんどが市場原理信奉者なのは悲しいことです。
確かに格差社会は世界の主流ですが、日本には日本なりの社会があってもよいのではないのでしょうか。
阪神淡路大震災のときに略奪が起きなかったのは格差社会でなかったからだとおもいます。
このまま日本経済がアメリカ型になっていけば、五十年後の日本がどうなっているのか正直不安です。
私はあまり難しいことは分かりませんが、未来を考えると言いようのない不安が湧きあがってきます。
自民の支持者はその辺のことを踏まえて支持しているのか、やや疑問です。

今の世の中を「努力が報われる社会」というのは大きな嘘です。
もしそうなら、誰でも努力すれば成功することになります。
世の中努力だけではどうしようもありません、読めない要素がたくさんあります。「運」なのです。 ですから私たちは、努力さえすればたとえ敗れても生きていける社会が望ましいと私は感じております。
世界ではすでに、この現実を見つめなおす動きが始まっていますが、日本は昔の欧米を見習い突き進もうとしています。
もしそうなら、誰でも努力すれば成功することになります。
世の中努力だけではどうしようもありません、読めない要素がたくさんあります。「運」なのです。 ですから私たちは、努力さえすればたとえ敗れても生きていける社会が望ましいと私は感じております。
世界ではすでに、この現実を見つめなおす動きが始まっていますが、日本は昔の欧米を見習い突き進もうとしています。
現地からの情報が増えるたびに被害の深刻さと、それを食い止めようとしなかった「アメリカという国」の現実がどんどん明らかになってきています。「貧乏は自己責任」という思想の非情さを思い知らされます。
戦争やテロ対策にはあれほど燃える国が、相手のいない自然災害だとこんなにももろいのかと不思議にさえ思えます。
報道現場の方にうかがったことですが、災害被害に貧富の差が現れるのは、阪神淡路大震災でも老朽家屋に住んでいた方の被害が顕著に大きかったことから、日本でも同じ構造になっているとのことです。それにもかかわらず、マスコミは貧富の差と被害の程度の関連をあまり報道したがらないのだそうです。日本では貧乏が自己責任と言いにくい雰囲気があるからなのかもしれません。威勢の良い候補者達に、自然災害被害の大小も自己責任なのかと問いかけてみたいところです。
戦争やテロ対策にはあれほど燃える国が、相手のいない自然災害だとこんなにももろいのかと不思議にさえ思えます。
報道現場の方にうかがったことですが、災害被害に貧富の差が現れるのは、阪神淡路大震災でも老朽家屋に住んでいた方の被害が顕著に大きかったことから、日本でも同じ構造になっているとのことです。それにもかかわらず、マスコミは貧富の差と被害の程度の関連をあまり報道したがらないのだそうです。日本では貧乏が自己責任と言いにくい雰囲気があるからなのかもしれません。威勢の良い候補者達に、自然災害被害の大小も自己責任なのかと問いかけてみたいところです。

「『「貧乏も自己責任』という思想の非情さ」にどっきりしました。日本でも今やそういう考えが大手を振るって登場してきているような。
「病気も自己責任」「失業も自己責任」そのうち、「死ぬのも自己責任」てなふうになりそうで。
イギリスも階層分化の激しいところ。インドのカースト制は厳然として存在する。共産国にも勝ち組・負け組がはっきりしている。人類は、もうそろそろ滅びの態勢に入ってきたような。
その中で、日本は、生活共同体的な、これまでの智慧をかなぐり捨てて、自らその先頭を歩き始めたような感じです。かなり悲観的な昨今です。TB有難うございました。
「病気も自己責任」「失業も自己責任」そのうち、「死ぬのも自己責任」てなふうになりそうで。
イギリスも階層分化の激しいところ。インドのカースト制は厳然として存在する。共産国にも勝ち組・負け組がはっきりしている。人類は、もうそろそろ滅びの態勢に入ってきたような。
その中で、日本は、生活共同体的な、これまでの智慧をかなぐり捨てて、自らその先頭を歩き始めたような感じです。かなり悲観的な昨今です。TB有難うございました。
by stochinai
| 2005-08-31 17:31
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