2017年 05月 11日
続々とパブリックドメイン化
今日もまた天気の悪い一日でした。天使の日なので移動手段に悩んでいたのですが、天気予報を信じると3時過ぎにはほぼ雨も上がるということで、とりあえず風もほとんどないので自転車で出発しました。ところが出発直前頃から、天気予報とは逆の風が吹きはじめ、雨雲が去るどころがどんどんと石狩地方を覆いはじめ、結局天使の往復とも雨の中という結果になってしまいました。雨雲レーダーも充実し天気予報の精度も上がってきたと信じていた最近では珍しい大外れになった天気予報でした。それでもまあ、ずぶ濡れにはならずに往復できたのでよしとしておきます。







とはいえ、こんな日には写真が撮れないもので、昨日に続いて今日もまた自分で撮った写真が一枚もないということになってしまいましたが、捨てる神あれば拾う神ありで、今日もまた素晴らしい美術ものをここに掲載できることになりました。
先ほど読んだEBook 2.0 Magazineの記事でまたビッグニュースです。
最近は昔の芸術作品がパブリックドメインとして自由に使うことを許されて公開されるケースが増えていますが、今回のニュースは美術書の公開です。
グッゲンハイム美術館を運営するニューヨークのグッゲンハイム財団は、2012年以来、美術書、図録の電子化を進めているが、このほど200点以上をパブリック・ドメインとして無償公開した。全世界に通用する新しい著作権放棄ルールであるCC0 (zero)を利用したもので、NPOなどでのデジタル出版に利用が拡大しそうだ。
絵画そのもののパブリックドメイン化ではなく、絵画など芸術作品を紹介する美術書のパブリックドメイン化です。もちろん、その本の中には絵画などの写真があるのですが、それらを自由に改変しながら使っても良いということになります。

その中にある、たとえば1990年出版のこの図録集を見てみます。

この本をブラウザーでめくりながら読むこともできるのですが、なんと一冊まるごとpdfでダウンロードすることもできるのです。
最初に出てくるピカソの絵のページをpdfファイルで見ています。

ピカソ1931年の作品「黄色い髪の女(Woman with Yellow Hair)」です。
次に出てくるのはセザンヌ。

えーっ、こんなの転載してもいいの、というのが次から次へと出てきます。ゴッホです。

絵の所有者が展覧会の画集をパブリック・ドメイン化しているのですから問題はすべてクリアーされているということで、これは本当に素晴らしいことだと思います。
出版からみると、美術書だけでなく、美術批評書、作品論、画家論など図版の助けを必要(必須)とする書物の企画・出版が容易になることが大きい。美術界が率先してCC0による出版の自由化を推進すれば、出版社にもプラスになる。デジタルを有効に組合せれば、経済的に困難だった企画が日の目をみることもあるし、廉価なE-Book版と限定部数(あるいはPoD)の印刷版を組合わせることも可能だ。
せっかく公開してくれているのですから、有効に楽しませていただきたいものです。
こちらはルノワール。

シャガールもあります。

もう一生かかっても楽しみきれないくらいの作品が公開されている時代になったのかもしれません。
by STOCHINAI
| 2017-05-11 23:29
| 趣味
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