5号館を出て

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中国製マイクロソフトオフィス互換ソフト

 壊れる前に…さんからのニュースです。

 中国製のマイクロソフト・オフィス互換ソフトが9月12日16時から、100日間に限り同社ホームページと一万近くの提携サイトから無料でダウンロード(个人版免费下载)できるようになっているようです。問題はダウンロード速度の遅さですね。

 金山というソフト会社が作ったこのソフトはWPS Office 2005といって、MSオフィス互換のワード、パワーポイント、エクセルが入っています。

 見た目はマイクロソフト製品そっくりですし、メッセージは中国語(漢字)なので、日本人なら結構使えるかもしれません。でも、これだけそっくりだと訴えられるのも時間の問題という気もします。今のうちにダウンロードしておくと、お宝になるかもしれません。

中国製マイクロソフトオフィス互換ソフト_c0025115_17522824.jpg


 ソフトのスペックなどの説明もおもしろいです。

 软件平台:适用于简体中文 Win98/Me Win2000/XP家庭版/专业版
 (OSのことですね。)
 软件大小:15M
 (ソフトのサイズかな。)
 下载需时:ADSL少于1分钟/ ISDN少于10分钟/拨号上网需要 25分钟左右
 (ダウンロード時間でしょう。)

 ダウンロードの条件に「本软件仅限个人用户个人目的使用。禁止用于生产经营或其他用途」と書いてありますが、このソフトウェアの使用は私人が私的に使うことだけに制限します。生産や経営やその他の目的に使うことを禁止します、というような意味でしょうか。こういうのを見ると、中国は近い国だと感じます。

 中国では20元で売り出されるそうですが、1元が15円としても300円とは破格に安いです。日本でこの値段で売り出されたら私はすぐに買いたいのですが、出るでしょうか。

 現時点における中国の問題はネット環境かもしれません。今、ダウンロードを試みているのですが、転送速度が最高で50KB/秒出るかでないかという電話並みの速度しか出ませんので、挫折しそうです。

 ネットワーク環境はさておき、これからソフト分野でも中国を無視できなくなってきますね。

 どうする、ニッポン!

追記:壊れる前に…さんのところに「キングソフトは日本法人を立ち上げていて」と書かれているので、さっそくのぞいてみたらなんとそこではInternet Security 2006という聞いたことのあるようなソフトが先着100万本のフリーダウンロードサービス中でした。う~ん。あなどれないですよ、これは。
Commented by inoue0 at 2005-09-25 11:32
アプリケーション操作画面のlook & feelを著作権侵害と認定した訴訟ってありましたっけ?
Commented by stochinai at 2005-09-25 17:24
 そう言えば、あまり聞いたことのないような。良いんですか?
Commented by inoue0 at 2005-09-25 19:31
 そもそもApple ComputerとMicrosoftの間でlook & feel訴訟があって、さらにゼロックスがAppleを訴えるという泥仕合になりました。以下に経緯が書いてあります。
http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/L6_03.htm
 結論からいうと、画面デザインが類似していたり、操作方法が似ているぐらいでは知的財産権侵害とは認められないということになったのです。
 しかしながら、昨日、ヘルプアイコン特許に関する一太郎訴訟で、ジャストシステムが松下に敗訴してしまって、雲行きが怪しくなってます。

 かつて、日本のパソコン出版業界では、Microsoftの機嫌を損ねると、情報をもらえないばかりか、画面写真の掲載を禁じられるという噂が流れており、それが無言の恫喝になってました。あの有名な中村正三郎みかん星人事件でも、技術評論社はマイクロソフトのマニュアル製作を請け負っていたのと同時に、書籍への画面写真の掲載禁止を恐れて圧力に屈したのです。いまだに訴訟がおこってないので、司法判断は出てません。
Commented by stochinai at 2005-09-26 12:16
>画面デザインが類似していたり、操作方法が似ているぐらいでは知的財産権侵害とは認められないということになったのです。
 そうだったのですか。昔は訴訟だらけだった記憶があります。
>画面写真の掲載を禁じられるという噂
 禁止して困るのはMSのほうではないかと思うのですが、ほんとうでしょうか。
>無言の恫喝
 というのは実はあり得なくて、誰か(MS関係者ではない可能性が高いですが)はどこかで言葉を発しているに違いありません。こういうことを見逃していると、ネットでも自由に発言できなくなる雰囲気になってきます。その点、商業的には失うものがないブログは、言論の自由が残された最後の楽園なのかもしれません。
by stochinai | 2005-09-24 18:05 | コンピューター・ネット | Comments(4)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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