5号館を出て

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初霜を前に

 体育の日の今日は、前から気になっていた伸び放題の藤の枝を剪定しました。春から伸びるに任せていた藤の蔓は、ベランダの柵を覆い尽くし、テレビのアンテナに手を伸ばし、あちこちの軒下から軒の屋根裏の隙間に細い枝を差し込んでいます。差し込まれた枝は、光のない屋根裏の中でも意外なほど伸びて、枝分かれもしています。植物には光が必要とはいうものの、つながっている他の部位から栄養が供給され続ける限り、光のないところへも枝を伸ばせるとは恐るべしです。

 やったことと言えば、あちこちの枝を切ってはからみついている蔓を引っ張って引きずり落とすことの繰り返しなのです。たった一夏でこんなに伸びてしまう藤のパワーに、もしも数年ほったらかしておいたら間違いなく家は藤に覆い尽くされてしまう恐れを実感しました。

 ディズニーの眠れる森の美女など、子供の頃に見た西洋のお話の映画や絵本に良く出ていたツタで被われたお城の塔の情景などを思い出しながら作業を進めていましたが、子ども心にも「所詮はおとぎ話だから」などと思っていたことが、意外と誇張ではないのだと思えてきました。

 蔓植物のパワーはすごいものです。そう言えば、2年前に植えたノウゼンカズラの苗が、からみついた2メートル半ほどの高さのイチイ(北海道ではオンコと呼びます)木の背丈を越えて、木の先端の上に葉を伸ばしているのを発見したのもこの夏です。あと数年したら、イチイの木なのかノウゼンカズラの支えなのかわからなくなってしまうかもしれません。私の目論見として、ノウゼンカズラの花をいっぱいに付けたイチイの木というのもなかなか良い光景になるのではないかという期待もあるのですが、イチイの木にとっては迷惑な話に違いありません。

 もうひとつやったことは、生ゴミ処理のための堆肥作成コンポスターの移動です。夏の間は家の裏にあったのですが、雪が積もってくるとそこに行くのは容易ではなくなりますので、玄関からそう遠くない場所に持ってきました。

 コンポスターというのはバケツをひっくり返して開いた口を土に埋め、上になった底の部分に蓋があって開閉できるような構造のものです。上の蓋から生ゴミと土を交互に投入してサンドウィッチ状にして、生ゴミの分解を促進します。コンポスターを移動する時には中身をその場に残すようにすっぽりと上に引き抜くだけなので、とても簡単です。今年の夏は、暑くて有機物の分解が良く進んだことと、生ゴミを入れた時には比較的多めの土を投入するという「技術」が上達したこともあり、引き抜いてできた「ケーキ」は、思わず笑みがこぼれるほどの良い堆肥となっておりました。

 最近は、最低気温が軽く10℃を切るようになっていますので、外ではゴミの分解はあまり進まなくなっております。もちろん雪が降るようになって、一日中ほとんど零下という真冬になると、分解どころか冷凍保存状態になってしまいますので、生ゴミ処理というよりは生ゴミを春まで保存する設備になってしまうのですが、廃棄物として焼却するよりははるかにエコなことだと信じてやっています。

 もう少し(3-4週間)すると、外で冬越しできない植物の鉢を室内に取り込まなければならなくなります。そうなると、札幌もいよいよ雪の季節になります。

 追い立てられるのではなく、初雪を待つようなゆったりとした心を持った生活を送るために、この庭仕事というものがとても重要な意味を持つような気がしています。
by stochinai | 2005-10-10 23:59 | 趣味 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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