5号館を出て

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さらに涼しく

 昨日の続きを書きますと、一昨日は29.6℃、昨日は28.7℃、そして今日は25.8℃という最高気温になりました。一日中のほとんどが曇りで、朝晩は半袖半ズボンだと「寒い」とすら感じます。そして今朝は降水量としては記録されなかったと思いますが、実にひさしぶりに空から水が落ちてきました。証拠に写真を撮りたくなるほど久しぶりの雨でした。

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 傘をさすほどには降らなかったのですが、ウッドデッキの階段にはかなり水がたまっていました。

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 とはいっても、これ以上は降らず植物にとって「恵みの雨」というほどは降らなかったので今朝も通常通りの夏の水やりが必要でした。予報によると今夜から明日にかけて雨が降るようですが、レーダーで雲を見ている限りでは札幌付近は降らないかもしれません。

 今朝、BHL(Biodiversity Heritage Library)が両生類研究の歴史的希少本のデジタイズが完了して世界中どこからでもアクセスできるようになったということをブログやFacebookで配信していました。1758年に完成したこの本にはドイツのニュルンベルク付近に生息するカエルの生態・解剖・発生などが驚くべき美術的センスをもった図版で描かれています。


 こちらが表紙というか中のタイトルページです。ラテン語とドイツ語で書かれているらしいので、私には種名以外のところは全くチンプンカンプンです。

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 この本にはカエル・両生類関連の本としてはもっとも美しいイラストが載っていると言われており、それはこの扉の挿絵を見るだけでもわかります。

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 というわけで中身が読めなくても、図版を見ているだけでも楽しくなる本です。しかもフリーアクセスです。原著本へのアクセスはこちらからどうぞ。


 おなじみのカエルの解剖図や骨格標本の図も実に美しく描かれているので、思わず見入ってしまいます。

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 カエルの包接・産卵の様子も極めて正確に描かれています。

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 もちろんその卵が発生してオタマジャクシからカエルになるところも詳細に観察されています。

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 カエルは種類によって、オスがメスに抱きつく位置が違い、例えば上にあるヒキガエルではオスがメスの脇の下に抱きついていますが、カエルの種類によっては腰に抱きつくものもあります。

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 アフリカツメガエルも後者のタイプですが、こちらの抱きつき方をするのは原始的な種だと言われることもあるようです。

 いずれにしても250年も前にこれだけ科学的に両生類が観察されているというのは驚くべきことですが、科学はさておいても美術品としても楽しめるものだと思います。

 こういう希少本がネットで簡単にアクセスできるようになったのは本当にありがたいことだと思います。








by STOCHINAI | 2018-08-04 22:41 | 札幌・北海道 | Comments(0)

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