5号館を出て

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意外と近いところに半壊のアパートが

 東区での地震の大きな被害は地下鉄東豊線が走る東15丁目屯田通の陥没が主なものと報道されており、確かにそこに面するビルなどにも目立った破壊の様子がないのが不思議な気はしていました。

 今日は天気がよく、そちらのほうに出かけたついでにあちこち自転車で回っているうちに壊れたアパートに遭遇しました。

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 それほどひどい損壊でもないのですが、もちろん人が住める状況ではなく立ち入り禁止になっています。

 1階が少し押しつぶされた感じに見えます。住んでいた人は押しつぶされると思うほどの恐怖を感じたかもしれません。

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 この建物があるところはどこなのかGoogleストリートビューで探してみました。ちょうど2年前の9月に撮影されたものですが、間違いなくこの建物です。

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 左下に出ている地図を見ると、ここは東豊線の走る東15丁目屯田通から200メートルほど東側にあるところだとわかりました。東豊線の陥没に目を奪われて、付近の住宅やビルへの被害はほとんどないように思っていたのですが、やはり震度6弱を甘く見てはいけませんでした。

 地図の上にこの建物のある場所を赤くマークしてみたのがこちらです。

意外と近いところに半壊のアパートが_c0025115_22170642.jpg

 昔、「元町団地(右側にある元町公園を囲んで団地が作られていました)」といってまわりに畑しかなかった東区の奥に作られた住宅団地の西側に面したところに立っているのがこの壊れたアパートでした。団地が造成されてからしばらくすると団地の回りにも家が立ち並び、もとあった三角屋根の団地の建物もかなり建て直されているので昔の元町団地だったところの範囲はわかりにくくなっていますが、地図で元町公園の下(南側)に位置するところを斜めに走る道路が当時の団地の境界の一側面です。

 もともとこのあたりは泥炭地だったということで、元町団地の家を建てるときには土台となる杭をかなり深く打ち込まなくてはならずコストがかかると言われていたものですが、ほとんどの家はそのコストをかけて建てられているので、今回の6弱という地震でも倒壊したものが少なかったのかもしれません。

 逆に比較的新しく立ったものは、泥炭地だったという昔の言い伝えを忘れ、あるいは無視して浅い杭で建てられているものもあると聞きますので、そういうものが激しい揺れにあって大きな被害を受けた可能性もあるのかもしれません。

 今日はたまたま見つけましたが、建物への被害が少ないと言われているこのあたりでも確実に被害を受けたお宅はかなりたくさんあるのかもしれません。被害が小規模で数も少ないとニュースでとりあげられることもないので、支援も受けにくく自力で復旧しなければならないというケースが多いのかもしれず、たいへんな思いをされている家庭もたくさんありそうで、いろいろと考えさせられる今日の「視察」となりました。

 天災はやはり恐ろしいものだとしみじみ思います。








by STOCHINAI | 2018-09-11 22:35 | その他 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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