5号館を出て

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ロサンゼルスの人種分布地図

 もともとは日本ではインディアンと称されていたNative Americanしか住んでいなかったところですが、世界中からこの新世界を目指して人が集まって世界最強の国家が作り上げられたのがアメリカ合衆国です。たかだか250年位の歴史しかありませんので、細かく見ていくとまだまだ移民はもとの人種の特徴を維持しながらそれぞれ小さな区画を占めるように暮らしているところが多いことがわかります。


 私が唯一長く住んだことのあるロサンゼルスを見てみましょう。

 ちなみにこちらが日本語で示されたロサンゼルスの地図です。

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 こちらが人種分布図で、街が人種別にが色分けされており色が濃いほどそこに住んでいるその人種の割合が多いということを示します。主なものでは青が非スペイン系の白人、緑が黒人およびアフリカ系非スペイン系、紫がスペイン系、赤がアジア系(中国、日本、韓国)となっています。

 この中でもっとも古くからたくさん住んでいるのが紫のメキシコ人(スペイン系)で、分布はこうなります。

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 ロサンゼルスのダウンタウンの大きな領域を占める②と北の方の①にたくさん住んでいます。

 青い広い領域には非スペイン系の白人が住んでいます。

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 ビバリーヒルズを中心とした①の領域が白人居住区です。

 そして金持ちの白人は海岸地域も独占しています。

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 北の①はサンタモニカからマリブへ続く地域で、南の②は空港の南のマンハッタンビーチからトーランスと呼ばれる住宅街をへて、ランチョパロスベルデスという岬のリゾートへ続く地域です。

 いずれも白人の住むところは環境も良く、安全で地価をはじめ生活費用が高いところです。

 そしてスペイン系メキシカンの多く住むダウンタウンはまた黒人の多い地域(緑)でもあります。

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 ①の西から南へ緑の黒人居住区が続きますが、最近はメキシコ人が多くなってきているようでもあります。

 そして、ダウンタウンへの最後の流入者がアジア人です。

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 ①が韓国人のコリアンタウン、②が日本人のリトルトーキョー、そして③が中国人のチャイナタウンです。

 こうしてみると圧倒的に白人とスペイン人の居住する領域が広く、次に黒人が多いことがわかりますが、右端の東の方に非常に大きなアジア人居住区があり南のほうにも黒人居住区と白人居住区の間にアジア人居住区があることがわかります。実はこの地図の南東側を見るとまったく違うロサンゼルスが見えてきます。

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 どうでしょうか。

 青の白人の住む領域は広いことは広いですが、赤のアジア人の住む領域が紫のメキシコ人の領域の次に広く、緑の黒人の住む面積を越えているように見えないでしょうか。

 こうして人種別に塗り分けられた領域が年とともに変化してくると、それぞれの人種が和解していないことにはあちこちで軋轢が生じてくるのが今のアメリカの実情なのかもしれません。

 多民族国家の難しさは地図を見ているだけでも想像できてしまいます。








by STOCHINAI | 2018-10-26 22:47 | その他 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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