5号館を出て

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10℃をはさんだ攻防

 この時期になるとプラス10℃を越えるか越えないかで暑い寒いの感覚がわかれてきます。

 昨日の明け方から急激に気温が下がり、昨日も今日も日中はかろうじて10℃を越えるのですが、この状態だと一日中寒いという感覚から逃れられないのが春の証拠でもあります。

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 今もこのあたりの室外の気温は3℃から4℃というところで、かなり寒いです。(札幌の中央部での公式気温は5℃くらいはあるようです。)

 10℃あるかないかという気温でも太陽が照っていると外に出ようかという気になり、庭のあちこちをうろついたりしているのですが、数日前はまだしっかりと中身のあるマユだったはずのシンジュサンのマユが「もぬけのから」になっているのを発見してしまいました。

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 すっぽりと大きく穴のあいた抜け殻は外部からの力によって壊されたものではなく明らかに内部から緩やかな力によって抜け出たものがいたことを伺わせられます。

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 このあたりはマユの繊維が酵素的に溶かされたことも推測させられる構造に見えます。

 タイミングさえ合えば見事なシンジュサンを見られたかもしれないと思うと悔しいものです。こちらがWikipediaに載っていたシンジュサンです。この写真は自分で撮りたかったので残念至極です。

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 でもまあ、無事に羽化してどこかで伴侶を見つけて無事に繁殖できることを祈ります。

 それにしても、ちょっとシンジュサンが羽化するには早すぎるのではないかという気がしているのですが、昨日・今日とちょっと涼しかったものの4月の中旬としては今年は記録的な暖かさになっているのだそうです。

札幌では4月10日から10度以上の最高気温が続いていて、4月中旬は10日間全てが10度以上になりました。
札幌で4月中旬が10日間とも10度以上まで上がることは珍しく、昨年(2018年)は4月13日が7.0度、15日が6.6度で10度に届きませんでした。
10日間とも10度以上だった一番最近の例は2002年で、今年は17年ぶりの記録。統計開始からの記録でも、日ごとの観測データがある1879年以降で今回が7回目と、約20年に1度という記録的な暖かさとなりました。
 ということで、この驚異的な暖かさがシンジュサンの早期の羽化をうながしたのかもしれません。

 近くのプランターではギボウシの芽も出てきていました。

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 見上げるとアセビの花も咲いていました。

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 暑い夏は遠慮したいものの、暖かい春は大歓迎です。








by STOCHINAI | 2019-04-20 22:19 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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