2005年 11月 08日
国立大学入学金値上げ
今朝の朝日新聞によると、「国立大学の入学料、来年度値上げを検討」だそうです。
ちなみにタイトルにあるように、普通に使っている「入学金」という言葉は正しくないみたいで、文科省のさいとを見ると「国立・公立・私立大学の授業料及び入学料の推移」となっておりますので、ニュースに書いてあるように「入学料」が値上げされるということです。
それにしても、文科省の推移表を見ると何もコメントする必要がないと感じられます。
30年前の1975年(昭和50年)に国立大学、公立大学、市立大学の平均授業料と入学料が、
国立 36,000 50,000
公立 27,847 25,068
私立 182,677 95,584
です。それが、2002-3年になると、
国立 496,800 282,000
公立 491,170 387,200
私立 799,973 286,528
になっています。
国立大学では授業料が約14倍、入学料が約5.6倍の値上げ、公立は約18倍と約15倍、私立は約4.3倍と約3倍です。
この後のデータがないのですが、朝日の記事によるとすでに私大と国立の入学金の平均値は逆転しているのだそうです。
国立大の現行入学料の標準額は28万2000円。入学料はほぼ隔年で値上げされてきたが、02年度のあと04年度の値上げは見送られた。
一方、少子化対策で私立大の入学料は年々値下げされ、04年度に初めて国立大が私立の平均を上回る「公私逆転」が起きた。04年度は、国立大の方が約2200円高い。
国の方針で入学金の値上げが決まると、大学法人として値上げしない場合には、その分にあたる運営交付金が削られることになりますので、大学としては抵抗が難しいのはわかりますが、大学全入時代を迎えるにあたって値上げをしないというのも、より質の良い学生を集めるポイントのひとつになる気はします。
たとえば、入学金を5万円安くすると、2500人入学させるとしても1億2500万円(合ってるかな?)です。これは、大学全体の広報費用としてはそれほど高くないかもしれません。なにより、全国のニュースで大々的に取り上げてもらえることはまちがいありません。
法人化したのですから、硬直した対応をせずにいろいろ考えてみるべきだと思います。
大学を運営なさっている方々のご意見はどんなものでしょうか。
ちなみにタイトルにあるように、普通に使っている「入学金」という言葉は正しくないみたいで、文科省のさいとを見ると「国立・公立・私立大学の授業料及び入学料の推移」となっておりますので、ニュースに書いてあるように「入学料」が値上げされるということです。
それにしても、文科省の推移表を見ると何もコメントする必要がないと感じられます。
30年前の1975年(昭和50年)に国立大学、公立大学、市立大学の平均授業料と入学料が、
国立 36,000 50,000
公立 27,847 25,068
私立 182,677 95,584
です。それが、2002-3年になると、
国立 496,800 282,000
公立 491,170 387,200
私立 799,973 286,528
になっています。
国立大学では授業料が約14倍、入学料が約5.6倍の値上げ、公立は約18倍と約15倍、私立は約4.3倍と約3倍です。
この後のデータがないのですが、朝日の記事によるとすでに私大と国立の入学金の平均値は逆転しているのだそうです。
国立大の現行入学料の標準額は28万2000円。入学料はほぼ隔年で値上げされてきたが、02年度のあと04年度の値上げは見送られた。
一方、少子化対策で私立大の入学料は年々値下げされ、04年度に初めて国立大が私立の平均を上回る「公私逆転」が起きた。04年度は、国立大の方が約2200円高い。
国の方針で入学金の値上げが決まると、大学法人として値上げしない場合には、その分にあたる運営交付金が削られることになりますので、大学としては抵抗が難しいのはわかりますが、大学全入時代を迎えるにあたって値上げをしないというのも、より質の良い学生を集めるポイントのひとつになる気はします。
たとえば、入学金を5万円安くすると、2500人入学させるとしても1億2500万円(合ってるかな?)です。これは、大学全体の広報費用としてはそれほど高くないかもしれません。なにより、全国のニュースで大々的に取り上げてもらえることはまちがいありません。
法人化したのですから、硬直した対応をせずにいろいろ考えてみるべきだと思います。
大学を運営なさっている方々のご意見はどんなものでしょうか。

昔、国立と私立の格差をなくすべきという話がありましたよね。ついに、追い抜くとは。何を考えているのだか。
入学金を5万円安くして、受験料を1万円上げ、あしきりの倍率を増やす。受験生に受験記念用のマークシート用北大えんぴつをプレゼント。どうでしょう。
入学金を5万円安くして、受験料を1万円上げ、あしきりの倍率を増やす。受験生に受験記念用のマークシート用北大えんぴつをプレゼント。どうでしょう。
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そうなんですよ。格差がなくなったらどうするか考えてなかったんだと思います、というかもうすっかり担当官が入れ替わってしまって、何のために値上げを続けているか誰もわからなくなっているというのが意外に真実だったりするのでしょう。この後も「粛々と」値上げを続行して、つぶれる大学はつぶしてしまおうという腹かもしれません。
ヤマグさん、商才ありますね。受験料を1万円あげるとすると、競争率が3-6倍あるので受験料を5万円上げても、被害は最小限に食い止められそうです。北大鉛筆は高くても100円ですから、このアイディアいけますね。
是非とも、うちの大学の経営陣に入ってください!
ヤマグさん、商才ありますね。受験料を1万円あげるとすると、競争率が3-6倍あるので受験料を5万円上げても、被害は最小限に食い止められそうです。北大鉛筆は高くても100円ですから、このアイディアいけますね。
是非とも、うちの大学の経営陣に入ってください!

ちょうど共通一次が導入された頃からじゃないでしょうか、学費がドンドン値上げされるようになったのは。その頃は、入学金と授業料が毎年交互にドドドっと値上げされてました(今から見ればそれでも安いのでしょうが)。
共通一次試験が始まったのは1979年だそうです。とすると、その時にはすでに連続値上げが開始されたいたようですね。その頃で、授業料が144000円、入学料が8万円です。上がる前は授業料が12000円、入学料が5000円だったと思います。つまり、昔は国立大学はほぼ「タダ」というユネスコ宣言にある国際基準を守っていたのです。

学費値上げの発端は1972年頃ではなかったでしょうか?12000円を三倍に値上げ。世論の反発を恐れて、10月からの(後期授業料からの)値上げ。それでも多くの国立大学で、抗議のために学生が授業料納入を拒否したので、期間中の納入率は1%程度だったような記憶があります。
授業料値上げの理屈は私立と国立の格差が大きすぎるので3倍程度にするように値上げだったかと。国会議員の定員格差の是正はいつまでたっても遅れっぱなしですが、授業料値上げによる格差是正は速やかに進行して3倍どころか2倍以内になってたんですね。
ところで、授業料の学生負担の根拠が受益者負担ですが、大学院出て浪人やってる益のなかったヒトに受損者割り戻しってのをやったって話を聞いたことがありません。論理としては何だかおかしいような・・・。
授業料値上げの理屈は私立と国立の格差が大きすぎるので3倍程度にするように値上げだったかと。国会議員の定員格差の是正はいつまでたっても遅れっぱなしですが、授業料値上げによる格差是正は速やかに進行して3倍どころか2倍以内になってたんですね。
ところで、授業料の学生負担の根拠が受益者負担ですが、大学院出て浪人やってる益のなかったヒトに受損者割り戻しってのをやったって話を聞いたことがありません。論理としては何だかおかしいような・・・。

国立大学のよさは、授業料の安さにあり、家庭の収入が低い場合でも大学教育を受けられることにあったと思います。特に医学部については、数十倍も違うことがあります。今の生活水準は高くなり?少子化?で子供が私学でも学べる家庭が多くなりました。私学は高いお金の分、施設が整い、国立大学よりもよくなっているようにも感じられます。
話は飛びますが、基本的に大学という場所は、学ぶためにあるわけで入学を緩やかに、卒業を大変にするべきだと思うのですが。本来大学合格がこれから社会人に向けてのスタートなのに、受験戦争から開放され、勉強をしなくてもいい、勉強のゴールだというような風潮があるといった感じがするのはわたしだけでしょうか。
話は飛びますが、基本的に大学という場所は、学ぶためにあるわけで入学を緩やかに、卒業を大変にするべきだと思うのですが。本来大学合格がこれから社会人に向けてのスタートなのに、受験戦争から開放され、勉強をしなくてもいい、勉強のゴールだというような風潮があるといった感じがするのはわたしだけでしょうか。
現在の問題は、大学入試が絶対評価でなく相対評価であるために、大学によっては大学教育についていけない学生ですら入れてしまって、教育に支障をきたしていることじゃないかと思うのですが・・・教員側がそれに対応して中学レベルから教えようと開き直るならそれで結構ですが、「自分は大学教師だ」というプライドがあるせいか、なかあかそうもいかないみたいです。
受験戦略論さん、トラックバックありがとうございました。私とはちょっと意見が違うようですが、受験戦略論さんのおっしゃるような意見の方が多いことは事実だと思います。
これからも、よろしくお願いいたします。
これからも、よろしくお願いいたします。

こちらこそ、トラックバックありがとうございました。
今後とも宜しくお願いいたします。
今後とも宜しくお願いいたします。
by stochinai
| 2005-11-08 14:29
| 大学・高等教育
|
Comments(9)