2005年 11月 11日
サイエンス・カフェ札幌 第2回
今日は、午後2時からは北大理学部創立75周年記念式典・講演会、6時からはサイエンス・カフェ札幌第2回「世界遺産と科学」とイベント・デーでした。
理学部の式典には、理学部出身では数少ない「今」の有名人である化学科出身で科学未来館の館長をしている毛利衛さんも祝辞のためにかけつけてくださいました。せっかくの75周年記念なのですが、残念ながらこれを機会に理学部がどう変わっていくのかという壮大な展望が示されたようにも思われず、強いて式典をやるべき区切りだったのかどうかと問われると返事につまります。
さて、サイエンス・カフェは2回目です。前回は学会で仙台に行っていたため参加できず、私としてはカフェ初体験でした。
思った以上にCoSTEPの受講生と応援団の数が多く、人手が足りないようならお手伝いをと思っていた私の心配は全くの杞憂だったようです。逆に、スタッフが多すぎて一般のお客さんが少々逃げ回っているというようなシーンも時折見られましたので、そこいらの対応も勉強していきたいものです。
2度目ということで、運営スタッフの手際も良く、トラブルなどにも細かに対応していたようですが、やはり人の集まっていない会場で準備したと思われる音声は、いざ始まってみるとやはり小さめで聞き取りにくいところがありました。まあ、場所が書店のロビーですのでそれほど大きな音にできないという事情はあるのでしょうが、次回への課題のひとつとしておきましょう。
あとちょっと気になったのが、会場の明るさに比べて液晶プロジェクターのパワーがちょいと不足気味だったことがあります。液晶プロジェクターも明るいものがどんどん安く出回ってきていますので、購入などを考えても良いのかも知れません。今は日の入りが早いので何とかしのげていますが、夏場の午後6時くらいの明るさの中でも使えるものが必要だと思います。
今日は特に「世界遺産」ということで、きれいな写真が多かったので、その分だけ残念さが残りました。これも次回の課題としましょう。
「世界遺産」とは言っても、我々にはあまりなじみのなかった「産業遺産」という、いわゆる「歴史遺産」と比べるとごくごく最近のテクノロジー遺産のお話はとても興味深いものでした。実は日本にもそれに該当するものがたくさんあるということでもあったのですが、例えばまったく同じような炭坑の廃墟がヨーロッパでは「世界遺産」として保護されているのに対して、我が北海道ではほとんどが朽ち果てるにまかされており、せいぜいが観光用のテーマパークのネタくらいにしかされていないという現状を見せられると、またまた彼我の「文化」の差というものを思い知らされた気分でした。
さて、手伝いもしないでこんなことを書くと後で袋叩きに合うかもしれないのですが、これは書いておくべきだろうと思ったことを書かせていただきます。
それは、こうした講演会形式のカフェからもうワン・ステップ上がれるといいなあ、という思いです。前回はテンプラの若い人達が、会場の中でいろいろなことをやってくれたということや、次回は子ども達に参加してもらって「フィンランド流授業の体験ワークショップ」もあるということなので、今回のカフェだけを見た限りの感想です。リアルタイム・アンケートや対話的進行があったという意味では非常に有意義だった今日のカフェにではありましたが、さらにいろいろな「しかけ」を考えていく余地はありそうだと感じました。
それと、1時間半で終わってしまうカフェはやはり尻切れトンボの不完全燃焼感が伴います。後半になってきて、お客さんもだんだんと乗ってきますし、いろいろと考えることもあるでしょう。さらには、家に帰ってから「そういえば!」といろいろなことが浮かんでくるに違いありません。そうしたことに対してカフェのアフターサービスがあるべきではないかとも思いました。
そのためにブログを利用してはどうでしょう。カフェが始まる前にあらかじめエントリーを立ててアドレスを確定しておき、そのエントリーをホームページのように使うというアイディアです。参加者の方々には、当日そのアドレスを配布しておいて、カフェが終わった後しばらくの間はそこに補足情報を掲示したり、コメントやトラックバックで質疑応答などができるようにすると随分と効果的なアフターサービスができるように思います。是非、ご検討ください。
その陰では、ひそかにCoSTEPが制作してコミュニティFM放送局(76.2MHz三角山放送局)から毎週土曜日に放送している「かがく探検隊コーステップ」のPodcastingも始まっていました。リーダーのSさんが独力で作ってしまったようなのですが、このフットワークの軽さもCoSTEPの素晴らしいところですね。
さて、明後日のSTS学会のワークショップに向けて、私も明日から名古屋入りです。もちろん講演の準備も必要です。
来週の土曜日には演習「ブログ・コミュニケーション1,2」もあります。演習と言っても私の場合は、講義とディスカッションを中心にやろうと思いますので受講制限はいたしません。お暇と野次馬精神それに何か意見をしてやろうと思われる方がいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なく午後1時に情報教育館の3階教室にお集まりください。
理学部の式典には、理学部出身では数少ない「今」の有名人である化学科出身で科学未来館の館長をしている毛利衛さんも祝辞のためにかけつけてくださいました。せっかくの75周年記念なのですが、残念ながらこれを機会に理学部がどう変わっていくのかという壮大な展望が示されたようにも思われず、強いて式典をやるべき区切りだったのかどうかと問われると返事につまります。
さて、サイエンス・カフェは2回目です。前回は学会で仙台に行っていたため参加できず、私としてはカフェ初体験でした。
思った以上にCoSTEPの受講生と応援団の数が多く、人手が足りないようならお手伝いをと思っていた私の心配は全くの杞憂だったようです。逆に、スタッフが多すぎて一般のお客さんが少々逃げ回っているというようなシーンも時折見られましたので、そこいらの対応も勉強していきたいものです。
2度目ということで、運営スタッフの手際も良く、トラブルなどにも細かに対応していたようですが、やはり人の集まっていない会場で準備したと思われる音声は、いざ始まってみるとやはり小さめで聞き取りにくいところがありました。まあ、場所が書店のロビーですのでそれほど大きな音にできないという事情はあるのでしょうが、次回への課題のひとつとしておきましょう。
あとちょっと気になったのが、会場の明るさに比べて液晶プロジェクターのパワーがちょいと不足気味だったことがあります。液晶プロジェクターも明るいものがどんどん安く出回ってきていますので、購入などを考えても良いのかも知れません。今は日の入りが早いので何とかしのげていますが、夏場の午後6時くらいの明るさの中でも使えるものが必要だと思います。
今日は特に「世界遺産」ということで、きれいな写真が多かったので、その分だけ残念さが残りました。これも次回の課題としましょう。
「世界遺産」とは言っても、我々にはあまりなじみのなかった「産業遺産」という、いわゆる「歴史遺産」と比べるとごくごく最近のテクノロジー遺産のお話はとても興味深いものでした。実は日本にもそれに該当するものがたくさんあるということでもあったのですが、例えばまったく同じような炭坑の廃墟がヨーロッパでは「世界遺産」として保護されているのに対して、我が北海道ではほとんどが朽ち果てるにまかされており、せいぜいが観光用のテーマパークのネタくらいにしかされていないという現状を見せられると、またまた彼我の「文化」の差というものを思い知らされた気分でした。
さて、手伝いもしないでこんなことを書くと後で袋叩きに合うかもしれないのですが、これは書いておくべきだろうと思ったことを書かせていただきます。
それは、こうした講演会形式のカフェからもうワン・ステップ上がれるといいなあ、という思いです。前回はテンプラの若い人達が、会場の中でいろいろなことをやってくれたということや、次回は子ども達に参加してもらって「フィンランド流授業の体験ワークショップ」もあるということなので、今回のカフェだけを見た限りの感想です。リアルタイム・アンケートや対話的進行があったという意味では非常に有意義だった今日のカフェにではありましたが、さらにいろいろな「しかけ」を考えていく余地はありそうだと感じました。
それと、1時間半で終わってしまうカフェはやはり尻切れトンボの不完全燃焼感が伴います。後半になってきて、お客さんもだんだんと乗ってきますし、いろいろと考えることもあるでしょう。さらには、家に帰ってから「そういえば!」といろいろなことが浮かんでくるに違いありません。そうしたことに対してカフェのアフターサービスがあるべきではないかとも思いました。
そのためにブログを利用してはどうでしょう。カフェが始まる前にあらかじめエントリーを立ててアドレスを確定しておき、そのエントリーをホームページのように使うというアイディアです。参加者の方々には、当日そのアドレスを配布しておいて、カフェが終わった後しばらくの間はそこに補足情報を掲示したり、コメントやトラックバックで質疑応答などができるようにすると随分と効果的なアフターサービスができるように思います。是非、ご検討ください。
その陰では、ひそかにCoSTEPが制作してコミュニティFM放送局(76.2MHz三角山放送局)から毎週土曜日に放送している「かがく探検隊コーステップ」のPodcastingも始まっていました。リーダーのSさんが独力で作ってしまったようなのですが、このフットワークの軽さもCoSTEPの素晴らしいところですね。
さて、明後日のSTS学会のワークショップに向けて、私も明日から名古屋入りです。もちろん講演の準備も必要です。
来週の土曜日には演習「ブログ・コミュニケーション1,2」もあります。演習と言っても私の場合は、講義とディスカッションを中心にやろうと思いますので受講制限はいたしません。お暇と野次馬精神それに何か意見をしてやろうと思われる方がいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なく午後1時に情報教育館の3階教室にお集まりください。
ご参加いただきありがとうございます。
今回のカフェは、建築で言えば、「設計図どおり家を建てること」をやったという段階で、まだ自分たちで設計図を書いていません。回を重ねる中で、自ら設計図もかけるように、できることならコンセプトから考えていきたいと考えています。つぶやき先生のおっしゃる通り、まだまだ工夫の余地があります。アフターフォロウがあったらは私もそう思います。
カフェのよさや効果など見つけたいこと、実験してみたいことがたくさんあります。もっとご意見伺いたいです。
今回のカフェは、建築で言えば、「設計図どおり家を建てること」をやったという段階で、まだ自分たちで設計図を書いていません。回を重ねる中で、自ら設計図もかけるように、できることならコンセプトから考えていきたいと考えています。つぶやき先生のおっしゃる通り、まだまだ工夫の余地があります。アフターフォロウがあったらは私もそう思います。
カフェのよさや効果など見つけたいこと、実験してみたいことがたくさんあります。もっとご意見伺いたいです。
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サイエンスカフェはサイエンスへの「入り口」という役割も大きいですよね。イベントはやりっぱなしになりがちですので、どうやって「入り口」からその先につなげていくか、工夫が必要だと思います。
あ、あとSTS学会、寝坊しなければ、日曜日の午前のセッションだけ参加します。時間があったらご挨拶できると思います。
あ、あとSTS学会、寝坊しなければ、日曜日の午前のセッションだけ参加します。時間があったらご挨拶できると思います。
札幌のサイエンスカフェの様子、とても素晴らしいですね!
いろいろなことが首都に集中している中、こういう地域との交流が根付いていくことを期待しています。
いろいろなことが首都に集中している中、こういう地域との交流が根付いていくことを期待しています。
私用のため今回のサイエンスカフェには行けませんでした。
次は行くぞー! ボランティアやるぞー!
・・・しかし、やはりあれは講演会形式なのが気になります。オープンテラス形式だと本当に気軽に参加できますよね。
時間も1時間半くらいで終わるよりは、数時間かけてまったりと語る方がよいかもしれません。少し忙しすぎるかも・・・。
次は行くぞー! ボランティアやるぞー!
・・・しかし、やはりあれは講演会形式なのが気になります。オープンテラス形式だと本当に気軽に参加できますよね。
時間も1時間半くらいで終わるよりは、数時間かけてまったりと語る方がよいかもしれません。少し忙しすぎるかも・・・。
by stochinai
| 2005-11-11 21:36
| CoSTEP
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Comments(4)