5号館を出て

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季刊「生命誌」103号

 本日、103号がポストにはいっていました。

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 季刊「生命誌」というものを季節ごとに無料で送ってもらっています。JTが後援する「生命誌研究館」が出している季刊誌ですが、主に日本の研究者がやっている生物学の最先端研究を専門家ではない方々にもわかるように解説してくれている非常に質の高い「雑誌」で、1993年に創刊されています。

 これだけ内容が濃くて個性が豊かな雑誌が無料で配信されてくるということに感動以外のなにもないのですが、JTという会社がどんだけ儲けているんだという気がしないわけでもないのですが、その収益からこれだけ学術性の高いものを無料で作り配布してくれていることにはもちろん企業イメージを良くすることに大きな貢献はしていると思っています。

 私はかなり初期から無料配布を受け続けており、数年前から配布先が大学から自宅に変わっても変わらずに送り続けていただいていることに、少々恐縮する気持ちになっているほどです。

 最初の頃は「生命誌研究館」のウェブサイトにはこの雑誌と同じものが掲載されているということはなかったと思うのですが、最近では送られてきているものの内容はペーパークラフトの設計図を含めてすべてウェブで公開されているばかりではなく、さらに深く掘り下げた内容がウェブで見られるので、実はこの冊子の実物を送っていただくことはないような気もするのですが、年に4回これが届くとそれをきっかけにウェブにアクセスるということにもなるので、リアルに送っていただくことにも実は大きな意味があるような気もします。

 冊子といっても初期の頃は確かに冊子の形態をしていたと思いますが、最近はバラバラのパンフレットの束のようなものになっております。上のケースから中味の取り出すとこうなります。

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 そしてウェブで「季刊 生命誌 103号」のページを開くとこうなります。送付されてきたものはすべて、それ以上のものがウェブサイトで公開されています。

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 というわけで、紙に印刷されたものが大好きでたまらないという気質をもった方でない限り、あえて冊子を送ってもらう必要はない時代になっています。

 確かに切れ目の入ったペーパークラフトの図面は送ってもらったものだと、すぐに完成までもっていけるという利点はありますし、紙質もいいので便利は便利ですが、これを送ってもらうためだけに予算と配送の方々にご苦労いただくというのは手にするたびに心がちょっと痛んでおります(笑)。

 さて季刊の雑誌が届いた今日は季節のこよみが変わった日でもありました。

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 暑い暑いと思っているうちに、いつのまにか二十四節気では「仲秋」の前半の「白露」という季節になっており、今日からはその次候となる「鶺鴒鳴 せきれいなく」だそうです。

 配信されてきた「くらしのこよみ」には美しいセキレイの絵がついていました。

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 セキレイが秋のトリだという認識はありませんでしたが、北海道にもハクセキレイがごく普通に見られます。

 札幌は昨日からすっかり涼しくなってきたと思っていたら、今日はむしろ寒いといってもいいのかもしれないほど気温が上がらず、なんと最高気温が20℃に届きませんでした。午後4時15分が19.3℃が今日の最高気温でした。室外の気温は現在は16℃ほどにまで下がっており、数日前まで夜に窓を開けて寝るかどうかなどと悩んでいた問題はまったくなくなり、寝冷えをしないためにはどうしたらよいかを考えるレベルになりました。

 この急激な変化が北海道の秋の特徴でもありますね。











by STOCHINAI | 2020-09-12 21:45 | 生物学 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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