5号館を出て

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3月としては観測が始まって以来の高温日

 3月の札幌で記録された最高気温は1891年の16.8℃だったようで、今日の午前中に17℃になったころからにわかにニュースが騒がしくなり、「130年ぶりの暑さ」などのニュースが次々に発信されていました。ところが、実際に最高気温が記録されてみると130年どころか1876年に札幌管区気象台の観測が始まって以来の最高気温だったことがわかりました。

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 今日の札幌はあまり天気が良くなく、曇っている時間が長かったので最高気温が記録された前後にちょっと日が照って「暑いかも」と思った意外はそれほどの高温だという実感はありませんでした。まあ、「3月としては」などという記録はえてしてそういうものだと思います(笑)。

 これは最高気温が記録された直後の札幌各区の気温分布です。

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 札幌のどこも暖かそうな気温になっています。

 この暖かさで植物の芽はぐんぐん伸びて、花のつぼみはどんどん開きます。

 昨日まではポツポツとさいていたシラーですが、一気に花数が増えました。

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 そうそう、思い返せば朝は雨あがりの景色でした。

 この雨で残っていた雪もかなり少なくなりました。

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 たっぷりの水と暖かさで今年のフキノトウは立派なものが多いような気がします。

 花も咲き始めました。

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 昨日は土の中から顔を出したばかりで、これがフクジュソウの芽ですといっても笑われるのが関の山でしたが、今日はもうしっかりとフクジュソウらしい細い葉の様子もうかがい知れるところまで伸びてきていました。

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 これなら、フクジュソウの芽ですよといったら「なるほど」と思っていただけるかもしれません。

 今日も日中は外へ出てゴソゴソと庭をはいまわっていましたが、札幌市の電子図書館から借りた本も読みました(眺めました)。

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 染め物に関してはプロフェッショナルであるアースネットワークの角寿子さんにいろいろと講義していただいて、ちょっとは知っているつもりでいたのですが、この本を読んで目からウロコが落ちました。

 我々が日常的に付き合っているあらゆる植物(食べ物、雑草、樹木)を使って染色が可能だということが書かれている、まさに「大全」でした。目次をみると植物図鑑かと思われるほどです。

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 それも、我々が日常的に育て、見て、食べて、あるいは雑草として除草していたりするものがたくさん並んでいて、日常生活からの距離をあまり感じません。

 最初に出てくるのがこちらでした。

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 ウコンといえばカレーの主成分です。そういえばカレーで着いたシミはなかなか落ちにくいということを思い出しました。それを染色に使えば落ちにくい良い染料になるということでもあるようです。

 樹木で染めるというところの最初にはアケビが載っていました。アケビといえば赤い実を使うのかと思ったら、そうではなく葉っぱやツルを使って染めるのだそうです。

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 読んでいるうちにこれは知識として取り込んでもそれほどのおもしろさはないと感じましたが、逆に実践的にやってみ始めたら「はまる」可能性の高そうな世界だとは感じました。とりあえず、私がこの世界にはまることはないとは思いますが、この本を参考にすると簡単に始められることは間違いありませんので、興味を持たれたらやってみることをおすすめします。意外と最初のハードルは低い上に、奥がかなり深そうなのでかならずはまる方は出てくると確信しました。

 おもしろい世界だと思いました。









by STOCHINAI | 2021-03-29 22:06 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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