2021年 04月 12日
19℃になりました
今日はこの春いちばんの暖かさになるという予報で、ひょっとしたら18℃になるかもしれません、などと朝の天気予報が言っていましたが、実際には午後2時ちょっと前に19℃になったそうです。
ただ、その頃からだんだんと風が強くなってきて、南寄りの風とはいえ体感温度はちょっと低めに感じられました。
今朝、最初に見たのはこちらユーフォルビアです。
ユーフォルビア属は非常に種類が多く世界中に分布しているのだそうですが、この写真のような多肉ユーフォルビアの多くはアフリカ大陸や中東、マダガスカルなどの暑く乾燥した環境での生育に適しているため、茎が太く葉が小さくトゲを持っていたりとサボテンに近い形態に収斂進化したものとしてよく知られています。というわけで、もちろん北海道では外で冬を越すことはできませんので、夏の間は外に出しておいたものでも秋になると室内に取り込みます。
温度を維持しさえすれば、意外と丈夫で育てやすく、逆に育ちすぎて困ったりすることもあります。一年中花を咲かせるハナキリンはもっともポピュラーな種類です。
こちらはサボテン。
北アメリカや中央アメリカに育つ多肉植物で、こちらは意外と寒さに強いものもあるのですが、さすがに北海道の冬を外で越すのは無理なので、こちらも夏の間は外煮出すこともできますが、冬は室内で過ごします。
こういう屋外では日本の冬に耐えられないというものは外で勝手に増えたりすることができないので心配はないのですが、外国原産の動植物の中には日本の四季に適応して野生化して生き続けるものもたくさんあります。そういう動植物が日本の自然に放たれると、もともといなかったものですから、それらを捕食する「天敵」などもいないために急激に大繁殖をして問題を起こしたりするものがあり、それらが「外来種」とか「帰化生物」とか言われたりして問題にされたりすることがあります。今日は札幌市の電子図書館からそういいう動植物を扱った「外来種って何でしょう」を借りて読んでみました。
外来種は比較的最近になって入ってきて大繁殖して問題になることが多いのですが、かなり昔に入ってきて日本に昔からいるものとして認知されているものも意外とたくさんあることがわかります。
目次には38種の動植物がリストアップされています。
八丈島で有名なキョンなどは島の固有種だと思っている人も多いと思います。お城の堀などで優雅に泳いでいるコブハクチョウなどは飼育されているのかと思ったら勝手に増えているものもいるようです。
中でもちょっとおもしろかった何種類かをご紹介します。
意外だったのはイエネコ。
ヒトと一緒に暮らすイエネコが外来種なのだったら、ヒトも外来種じゃないのかと思うくらい昔から一緒に暮らしてきたものですが、放っておくと結構獰猛な肉食獣なので駆除の対象にされることもあるようです。
コイは日本では結構愛されている淡水魚だと思いますが、日本固有種以外にも大陸由来のものがいるのだそうです。
欧米では日本産のコイも大陸産のものももアジアの草食魚として淡水環境を破壊するものとして嫌われているようです。
特に害を及ぼすこともなくむしろ愛されている植物のクローバー(シロツメクサ)も外来種です。
同じように特に大きな害を及ぼすこともなく、子どもたちに愛されているオカダンゴムシ。
在来種もいるのだそうで、そちらが駆逐されるという「害」があるのかもしれませんが、駆除対象というほど嫌われていないように思います。
これは明らかに最近になって入ってきた外来種なのですが、商品魚介類として漁師さんの生活に貢献しているものです。
こんなふうに、「外来種」と言えば「悪」で駆逐対象にされることが多いのですが、そうそう簡単に割り切れるものばかりではなく、上にも書いたように我々ホモ・サピエンスも日本という生態系にとっては外来の類人猿の一種なわけで、そのホモ・サピエンスが他の動植物種の存在の可否を判断するというのも傲慢すぎていかがなものかと思わされる本でした。
おもしろかったです。
by STOCHINAI
| 2021-04-12 21:45
| 札幌・北海道
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