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「気候民主主義」って知ってますか?

 今日は曇天の一日でした。

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 そんな中、午後にポストにドサッと重いものが届きました。

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 著者の三上直之さんから直接にお送りいただいた最新の著作「気候民主主義 次世代の政治の動かし方」です。

 数日前に「新しく出た本をお送りしたいので、住所をお知らせください」とメッセンジャーで連絡があったので、大喜びで住所をお知らせしたらあっという間に届きました。アマゾンよりも早いと思いました。

 中にはいっていた御著者がこちらです。

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 私にとっては岩波書店から本を出すなどということはものすごく栄誉なことだと思うのですが、さすが三上さんはそんなすごいことを軽くやってのけてくれました。

 もちろん岩波のホームページに紹介もあります。

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 「気候民主主義」などという言葉は学校で習った記憶もなければ、新聞などでも見たこともない言葉だと思います。というわけで、この本がこの新しい言葉を作り出したと言っても良さそうです。とはいえ、「気候」も「民主主義」も中学生くらいになると知っている普通の言葉です。それを連結させることで新しい概念を作り出したのだとしたら、それはやはりすごいことだと思います。

 新しい言葉を作るのはすごいことですし、それをタイトルにした本を書くのはもっとすごいことだと思います。この本のあとがきを見るとこの言葉の生まれた経緯が書かれています。

 「『気候民主主義』という書名は、二〇二一年の初夏に本書の企画が本決まりになる過程で、編集部での議論を経て、猿山さん(岩波編集局の猿山直美さん)がご提案くださったものである。脱炭素社会への転換と民主主義のイノベーションの同時実現が必要であるというかねてからの問題意識を、これほど簡潔に力強く言い表したキーワードを、著者自身は思いつくことができなかった」

 と、なんとも正直に告白されていますが、この言葉がこの本の内容を要約していると言っても言い過ぎではないと感じました。岩波書店の有能な編集者がしっかりと三上さんの考えていることを把握してくれて、本にしようと言ってくれていた様子が目に浮かぶようです。

 ここまでくれば、本は完成したも同然だったと思います。

 壊れつつある地球と、壊れつつある多数決によるいわゆる「民主主義」を、同時に解決しなければならないという著者の問題意識とその解決への実践が生き生きと記録されているメモがこの本だとも思いました。

 上の写真の岩波の紹介ページに前書きと目次がありますので、それを見て「これは全部読まないと」と思っていただけるとうれしいです。

 前書きの「はじめに」の最初に書かれている印象的な文章です。

 コロナ禍での閉塞で筆者が得たものは「「あらゆるものごとはつながり合っている」という感覚が呼び覚まされたことだと答える。この世のものごとは、あるところでは固く、また別のところでは緩く、互いに結びついていて、そうした連鎖は世界中に広がっている。コロナ禍は、その当然のことを思い起こさせる経験だった」ということだそうです。

 一方で、「つながり、からみ合う課題の一覧を、人類はコロナ禍より五年も前に手にしていた」とも言います。「本書では、こうして構造的にからまる諸課題の連鎖のなかから、とくに一つの環を取り上げ、集中的に考えてみたい」という。その環とは、気候危機と民主主義の危機という二つの問題の間のつながりです。

 というわけで、世界的に行き詰まっている一人一票という民主主義の最終形態と、どうしたらいいのか誰もすっきりとした解決策を出せない環境問題のを同時に解決するための試行錯誤を行ってきたのが三上さんで、その中間報告書がこの本です。

 目次はこうなっています。

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 三上さんは5月26日から1年間の予定で、英国ニューカッスル大学に行かれるという、大変に忙しい中を私に御高著をお送り頂いたことに感謝しかありません。

 とりあえず、全体を走り読みさせていただきましたが、これからゆっくりと拝読させていただきたいと思います。

 お気をつけていってらしてください。

 お土産となる成果を期待しています。










by STOCHINAI | 2022-05-23 22:30 | 札幌・北海道 | Comments(0)

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