2006年 02月 01日
大豆イソフラボンにご注意
今朝の朝日新聞に「大豆イソフラボン、妊婦さん取り過ぎ注意」という記事が載っていました。
大豆イソフラボンはGenisteinという名前の物質で、大豆に含まれていますので納豆や豆腐などを食べても摂取することになります。もともと、植物エストロゲンとも呼ばれ、ヒトの体内で弱いながらも女性ホルモンの働きをすることがわかっていましたが、逆にその効果が男女を問わずに身体に良いと言われてきた理由でもあります。
一方で、弱いながらもながらもホルモンとして作用してしまいますので、外部から大量に摂取すると身体は本来の女性ホルモンを作る必要がないという反応をしてしまいます。毎日新聞の記事にはそのことも書いてあります。
日本人は納豆や豆腐の形で大豆をよく食べるので、普通の人でも1日に食べているイソフラボンの量は平均すると約18mgになるのだそうです。というわけで、調査会としては男女ともに1日30ミリグラムを追加で取れる上限値としたのですが、これはなかなか大変な値です。
というのは、コカ・コーラ社から出ている「大豆のすすめ」というドリンクには、500mlあたり大豆イソフラボンが20mgもはいっており、さらに大豆イソフラボンの濃さが2倍の「強化版」まであります。強化版だと一本飲むと調査会の出した上限値をあっさりと越えてしまいます。
植物の中には動物に食べられないように毒を持っているものがたくさんあり、大豆に含まれる女性ホルモンの働きを持つイソフラボンもそうした「毒物」のひとつだと考えられています。
しかし、その「毒」を女性ホルモンの働きの低下した女性が摂取すると骨粗鬆症やある種のがんに予防効果があるというような「薬」として働くことがわかってきたため、大豆イソフラボンがもてはやされるようになったのだと思います。
薬としての働きを持つものは、使い方を誤ると毒になるものも多いものです。健康食品でもその効果が薬理的作用によるものだと、ちょっと間違うと危険なものになることがありますので注意が必要です。
今回の例と似たものとして、ビタミンAがあります。ビタミンAは抗酸化作用がありますので、がんの予防だけでなく、皮膚、粘膜、目の働きを快調に整えてくれるという優れた効果を持っていますが、妊娠初期に過剰に摂取すると胎児に奇形などの先天異常を起こすことがあります。ビタミンAやその前駆体のベータカロチンの過剰摂取には気をつけなければならないようです。
いずれも薬物に感受性の高い胎児を育てている妊婦さんが特に要注意です。
食品安全委員会の専門調査会は31日、過剰摂取に注意を促す報告書案をまとめた。
ホルモンのバランスを崩す恐れがあるとして、通常の食生活に加え特定保健用食品などで1日に追加的にとる安全な上限量を30ミリグラムとした。特に、妊婦や乳幼児に対しては「追加摂取は推奨できない」としている。
専門調査会は、02年の国民栄養調査などから、大豆イソフラボンの摂取量は、国民の95%が70ミリグラム以下であり、健康被害が出ていないことなどから安全な摂取量の上限を1日70~75ミリグラムとした。
大豆イソフラボンはGenisteinという名前の物質で、大豆に含まれていますので納豆や豆腐などを食べても摂取することになります。もともと、植物エストロゲンとも呼ばれ、ヒトの体内で弱いながらも女性ホルモンの働きをすることがわかっていましたが、逆にその効果が男女を問わずに身体に良いと言われてきた理由でもあります。
一方で、弱いながらもながらもホルモンとして作用してしまいますので、外部から大量に摂取すると身体は本来の女性ホルモンを作る必要がないという反応をしてしまいます。毎日新聞の記事にはそのことも書いてあります。
食べ物からの摂取量が平均的な閉経前の日本人女性21人に大豆イソフラボンを1日約57ミリグラムずつ追加摂取させると、血中の女性ホルモン濃度が約3割低下したなどの試験結果が提出された。
日本人は納豆や豆腐の形で大豆をよく食べるので、普通の人でも1日に食べているイソフラボンの量は平均すると約18mgになるのだそうです。というわけで、調査会としては男女ともに1日30ミリグラムを追加で取れる上限値としたのですが、これはなかなか大変な値です。
というのは、コカ・コーラ社から出ている「大豆のすすめ」というドリンクには、500mlあたり大豆イソフラボンが20mgもはいっており、さらに大豆イソフラボンの濃さが2倍の「強化版」まであります。強化版だと一本飲むと調査会の出した上限値をあっさりと越えてしまいます。
植物の中には動物に食べられないように毒を持っているものがたくさんあり、大豆に含まれる女性ホルモンの働きを持つイソフラボンもそうした「毒物」のひとつだと考えられています。
しかし、その「毒」を女性ホルモンの働きの低下した女性が摂取すると骨粗鬆症やある種のがんに予防効果があるというような「薬」として働くことがわかってきたため、大豆イソフラボンがもてはやされるようになったのだと思います。
薬としての働きを持つものは、使い方を誤ると毒になるものも多いものです。健康食品でもその効果が薬理的作用によるものだと、ちょっと間違うと危険なものになることがありますので注意が必要です。
今回の例と似たものとして、ビタミンAがあります。ビタミンAは抗酸化作用がありますので、がんの予防だけでなく、皮膚、粘膜、目の働きを快調に整えてくれるという優れた効果を持っていますが、妊娠初期に過剰に摂取すると胎児に奇形などの先天異常を起こすことがあります。ビタミンAやその前駆体のベータカロチンの過剰摂取には気をつけなければならないようです。
いずれも薬物に感受性の高い胎児を育てている妊婦さんが特に要注意です。
ウコンの肝毒性について報告があります。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20060127#p1
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20041021#p1
「薬になるかもしれない」ものなら臨床試験の対象になりますが、毒性の疑いのあるもについて臨床試験はできませんから、あくまでも分子生物学的見地からの推測にすぎませんが、ウコンの大量摂取は肝疾患患者には致命傷を与える可能性があります。
ウコンがカレーに入っている成分ですが、ウコンの錠剤を飲めば、毎日カレールー1キロ分ぐらいは簡単に摂取できてしまいます。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20060127#p1
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20041021#p1
「薬になるかもしれない」ものなら臨床試験の対象になりますが、毒性の疑いのあるもについて臨床試験はできませんから、あくまでも分子生物学的見地からの推測にすぎませんが、ウコンの大量摂取は肝疾患患者には致命傷を与える可能性があります。
ウコンがカレーに入っている成分ですが、ウコンの錠剤を飲めば、毎日カレールー1キロ分ぐらいは簡単に摂取できてしまいます。
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最近ウコンがはやってますから、気をつけたほうが良いですね。飲み会の前にたくさん飲んでいる人がいますけれども、肝臓に負担がかかるのですか。知りませんでした。ありがとうございました。
ついにイソフラボンも…。道産品を選んでいましたが、摂取量に気をつければ
大丈夫ですね。豆乳ブームで北海道の酪農への影響を心配していた処、『牛乳には
危険がいっぱい?』(クェスチョンマークは他のフォントより小さい。)という本の
広告をみました。相当深刻なダメージを受けるのではと憂慮されます。
「新しい高校生物の教科書」を求めて札幌駅前の大型書店Aに行き、blue backs
の棚を訪ねると、女店員さん3人とも分からず、終いに「ビジネス書ですよね」と。
調べますからというのを断り、書店Kに。すぐ棚の位置を教えてくれました。
最初驚きましたが、知らなくても覚えなくても、素早く検索できれば何よりなの
かも知れないと思いました。2/3
大丈夫ですね。豆乳ブームで北海道の酪農への影響を心配していた処、『牛乳には
危険がいっぱい?』(クェスチョンマークは他のフォントより小さい。)という本の
広告をみました。相当深刻なダメージを受けるのではと憂慮されます。
「新しい高校生物の教科書」を求めて札幌駅前の大型書店Aに行き、blue backs
の棚を訪ねると、女店員さん3人とも分からず、終いに「ビジネス書ですよね」と。
調べますからというのを断り、書店Kに。すぐ棚の位置を教えてくれました。
最初驚きましたが、知らなくても覚えなくても、素早く検索できれば何よりなの
かも知れないと思いました。2/3
P.S- 書店の一件、実は女店員さんたちがblue backsというものを知っているか、どうか知りたい気持ちが出ました。本州企業の大型で立派な書店ですもの。でも、多分ダメだろうと思ったらやはりでした。(書きながらやや自己嫌悪です。)
大豆は健康食品としてだけでなく、ちまたでは大豆ダイエットとして流行ってるようです。過剰摂取で生理不順などのホルモン障害もすでに報告されていますし、「過ぎたるは及ばざるが如し」。
「何とかで痩せる!」ってのは全く信用できません。
「何とかで痩せる!」ってのは全く信用できません。
ハニーmさん、書店の店員さんがブルーバックスを知らなかったのはちょっとがっかりですが、ビジネス書と勘違いされたのなら当たらずといえども遠からずの感じがします。おもしろいルポルタージュをありがとうございました。
今回の発表で豆乳はかなりのダメージを受けることは間違いないと思います。そのうちにイソフラボンを抜いた豆腐や納豆や豆乳がでてくるかもしれません。
大豆とかゴマとか、ともかくなんでも大量に摂取しすぎるのはやめた方が良いということでしょう。
そもそも**ダイエットというのは、それを食べて体調を悪くするもののことだと私は思っています。「痩せるというのは基本的に病気の症状ですから」などと言うのは、それこそがデブのひがみなのかもしれませんが。
今回の発表で豆乳はかなりのダメージを受けることは間違いないと思います。そのうちにイソフラボンを抜いた豆腐や納豆や豆乳がでてくるかもしれません。
大豆とかゴマとか、ともかくなんでも大量に摂取しすぎるのはやめた方が良いということでしょう。
そもそも**ダイエットというのは、それを食べて体調を悪くするもののことだと私は思っています。「痩せるというのは基本的に病気の症状ですから」などと言うのは、それこそがデブのひがみなのかもしれませんが。
>ハニーmさん
検索機の導入には人件費削減という目的もあります。なので、商品知識を持った書店員を見つけるには検索機の無い小さいところの方がまだ可能性あるかもしせん。ただ、商品知識は持っていても実際の商品は取り寄せになったりもします…。
検索機の導入には人件費削減という目的もあります。なので、商品知識を持った書店員を見つけるには検索機の無い小さいところの方がまだ可能性あるかもしせん。ただ、商品知識は持っていても実際の商品は取り寄せになったりもします…。
こんにちは。
22日に私もご紹介の本を買いに、駅前の某大手書店(札幌にもあります)に行きました。
レジの若い男性にブルーバックスと聞きましたら、一瞬固まって(そう見えました)しまわれて、横の少し年上の女性が見取り図の入ったカードケースを出して、「→ここ、ここ」でした。
簡単な内容のものだったと思いますが、中学生くらいの頃に一番よく読みましたでしょうか。ワクワクしながら懐かしく拝見させていただきました。
22日に私もご紹介の本を買いに、駅前の某大手書店(札幌にもあります)に行きました。
レジの若い男性にブルーバックスと聞きましたら、一瞬固まって(そう見えました)しまわれて、横の少し年上の女性が見取り図の入ったカードケースを出して、「→ここ、ここ」でした。
簡単な内容のものだったと思いますが、中学生くらいの頃に一番よく読みましたでしょうか。ワクワクしながら懐かしく拝見させていただきました。
by stochinai
| 2006-02-01 22:54
| 生物学
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Comments(8)



