2006年 02月 26日
私の中のNatureと外国人信仰
今日は日曜日なのに、朝から大学で会議で公用のお仕事でした。疲れてます。
さて、先日「ナメクジウオよりもホヤの方が脊椎動物に近い」という、Natureの論文紹介記事を書きましたが、こういう記事にはあまりコメントがつかないので気にもしておりませんでしたが、下記ながら気になっていたことがありました。
実は、京都大学の佐藤矩行さんが切り開いた研究分野が花を咲かせた結果、日本には若い人を中心としたホヤの研究者がたくさんいらっしゃいます。佐藤研では発生学が伝統的な研究分野ですが、進化学の研究者もたくさん輩出しています。にもかかわらず、先日の論文にはそういう方々の研究成果がほとんど引用されていなかったのです。私は単純に、あまり関連した論文が出ていないのかと思っておりました。
ところが、その佐藤研の出身者のおひとりで、しばらく前まで北大にいらっしゃったKさん(読み進むとどなたかがわかりますので、別にイニシャルにする必要もないのですが)から、丁寧なコメントのメールをいただきました。
そのメールの中で、昨年の動物学会の奨励賞を授与されたKさん(ここでどなたにもわかりますね)が、ご自身のホヤ研究の中間総括「ホヤにおける遺伝子発現制御と遺伝子進化に関する研究」を書かれていることを、指摘されました。(実は恥ずかしながら、私は昨年のうちに読んでおりました。)
その中に、先日紹介した論文と同じような議論がすでになされております。
そう言えば、良く思い出してみると私はKさんや奥さんのRKさん(私のところでポスドクをやっていたことがある方です)から、「実はナメクジウオよりもホヤの方が脊椎動物に近い可能性は高い」というお話を、何回か聞かされていたような気がします。
それにもかかわらず、私というものはそうした先行研究(上の総説の中に引用文献があります)のことは、すっかり無視して、ミーハー的にNatureの外国人論文をもてはやしてしまっていたというわけです。
すでにブログでも何回か書いたことがありますが、研究に関して日本人はかなりオリジナリティの高い研究をしているのです。それにもかかわらず、おいしいところはしばしば外国人にさらわれてしまっている現実があります。
そんなことに、ひょっとしたら私も手を貸してしまっているのだとしたら、誠にお恥ずかしいかぎりです。
Nature論文の著者達には、引用不足の論文がありますよと教えてやるべきなのかもしれませんね。
というわけで、ちょっとだけ恥ずかしいですが書かないともっと恥ずかしいご報告でした。
さて、先日「ナメクジウオよりもホヤの方が脊椎動物に近い」という、Natureの論文紹介記事を書きましたが、こういう記事にはあまりコメントがつかないので気にもしておりませんでしたが、下記ながら気になっていたことがありました。
実は、京都大学の佐藤矩行さんが切り開いた研究分野が花を咲かせた結果、日本には若い人を中心としたホヤの研究者がたくさんいらっしゃいます。佐藤研では発生学が伝統的な研究分野ですが、進化学の研究者もたくさん輩出しています。にもかかわらず、先日の論文にはそういう方々の研究成果がほとんど引用されていなかったのです。私は単純に、あまり関連した論文が出ていないのかと思っておりました。
ところが、その佐藤研の出身者のおひとりで、しばらく前まで北大にいらっしゃったKさん(読み進むとどなたかがわかりますので、別にイニシャルにする必要もないのですが)から、丁寧なコメントのメールをいただきました。
そのメールの中で、昨年の動物学会の奨励賞を授与されたKさん(ここでどなたにもわかりますね)が、ご自身のホヤ研究の中間総括「ホヤにおける遺伝子発現制御と遺伝子進化に関する研究」を書かれていることを、指摘されました。(実は恥ずかしながら、私は昨年のうちに読んでおりました。)
その中に、先日紹介した論文と同じような議論がすでになされております。
6.遺伝子ファミリーと脊索動物の系統関係
ホヤなどの尾索動物とナメクジウオ(頭索動物)は脊椎動物にもっとも近縁な無脊椎動物と考えられ、脊椎動物と同じ脊索動物門に分類されている。では、ホヤとナメクジウオのどちらが脊椎動物により近縁なのだろうか。一般的にはナメクジウオの方がより脊椎動物に近縁と考えられているようである。しかし、そのことを明瞭にサポートする分子系統学的な研究結果は、実はこれまであまり報告されていない。私は筋肉アクチンと視物質オプシンのそれぞれについて、他の無脊椎動物にはない、脊椎動物型のアイソフォームがホヤに存在することを示した3,4,21,32)。このことは、ホヤの筋肉や光受容器と脊椎動物の器官との相同性を示唆するとともに、ホヤ類と脊椎動物との近縁性を分子レベルで明確に示したものである。分子系統学的解析の結果は、ホヤの筋肉アクチンと視物質オプシンはどちらも、ナメクジウオのものよりも脊椎動物のものに近いことを明瞭に示している21,33,34,35)。カドヘリンファミリーも、ナメクジウオにはない脊椎動物型の分子がホヤに存在しているようである36)。しかし、この問題に対するより確かな答えを得るためには、ホヤとナメクジウオ、それぞれのゲノムがコードする情報を幅広く比較する必要があるだろう。
そう言えば、良く思い出してみると私はKさんや奥さんのRKさん(私のところでポスドクをやっていたことがある方です)から、「実はナメクジウオよりもホヤの方が脊椎動物に近い可能性は高い」というお話を、何回か聞かされていたような気がします。
それにもかかわらず、私というものはそうした先行研究(上の総説の中に引用文献があります)のことは、すっかり無視して、ミーハー的にNatureの外国人論文をもてはやしてしまっていたというわけです。
すでにブログでも何回か書いたことがありますが、研究に関して日本人はかなりオリジナリティの高い研究をしているのです。それにもかかわらず、おいしいところはしばしば外国人にさらわれてしまっている現実があります。
そんなことに、ひょっとしたら私も手を貸してしまっているのだとしたら、誠にお恥ずかしいかぎりです。
Nature論文の著者達には、引用不足の論文がありますよと教えてやるべきなのかもしれませんね。
というわけで、ちょっとだけ恥ずかしいですが書かないともっと恥ずかしいご報告でした。
Natureに騙される^^学者さんって多いみたいですねw
あちきはナショナルジェオグラフィック(当然^^日本語版)信者で、いつも騙されております、ナショナルジェオグラフィックTVなんちものもあり、こんどYOUTUBEでサーチしてみようかな...ト
あちきはナショナルジェオグラフィック(当然^^日本語版)信者で、いつも騙されております、ナショナルジェオグラフィックTVなんちものもあり、こんどYOUTUBEでサーチしてみようかな...ト
0
>ナショナルジェオグラフィックTV
おー、あるんですか。ネットで見れるようならば是非ともご紹介下さい!
おー、あるんですか。ネットで見れるようならば是非ともご紹介下さい!
今は日本ではスカパーのCS放送だけみたいです、THE無念、でもそのうち出てくるのでは、、、Nature TVなんてどうスか?韓国の黄教授登場なんちて
http://www.ngcjapan.com/
http://search.skyperfectv.co.jp/prog/channel/741.html
http://search.skyperfectv.co.jp/prog/channel/741.html
ありがとうございました。しばらくは指をくわえております。
by stochinai
| 2006-02-26 19:21
| 生物学
|
Comments(5)



