5号館を出て

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2006年問題はどうなるか

 一昨日、北海道大学でも前期の2次試験が行われました。今年は「ゆとり教育」の教育指導要領で教育されてきた高校生の第一陣が入試に挑んでいます。

 当然のことながら大学入試は、教育指導要領で検定を受けた教科書を学んでいれば解答できる問題で作られますので、今年の問題は昨年度までとは大幅に違うことが予想されます。

 旧帝大を初めとする主要大学の入試は公開されておりますので、もちろん北海道大学のものもあります。ちなみに生物はここにあります。

 私達は教員でございますと偉そうな顔をしておりますが、今になってこうして問題を見てみると生物でさえ満点を取ることはかなり難しそうに思われます。ましてや、他の教科だと受験生よりもダメなものが多いでしょう。かろうじて英語くらいは勝てるかもしれないと思いますが、それとて怪しいものです。

 この生物の問題に対しての正解や講評がでております。

 こちらは河合塾のものです。

 「新過程になって易しくなった」と言っています。「生態および系統・進化の出題はなかった。遺伝及び神経と行動については、前期は5年連続の出題となった」ということまで書かれると、出題する先生はつらいですね。

 問題ごとの難易度は、1番2番4番が易、3番が普通だそうです。

 こちらは代々木ゼミナールのものです。

 分量はやや多いものの、難易度は昨年に比較してやや易化したと言っています。

 問題ごとの難易度は、1番3番4番が標準、2番がやや易だそうです。

 代々木ゼミの「合格アドバイス」には、「昨年も、今年も、少し易しい問題が目立ちますが、しっかりとした基礎力がなければ解けない」と書いてあり、入試に対する批評としてはおおむね良い評価だといえるでしょう。

 受験生もお疲れさまでしたが、採点の先生方もほんとうにお疲れさまです。

 さて、もうしばらくするとこの問題で合格した学生達がキャンパスにあふれかえる春になります。彼らを迎え入れる大学側では2006年問題の幕開けとなりますので、ちょっとばかり戦々恐々といったところです。

 さらに、理学部では今年から自分の得意な理科の試験の点数を重点配分するという企画が始まりましたので、その結果もどうなるか気になるところです。さらにもっと気になるのは、得意の科目が物理であれ、化学・生物・地学であれ、いったん合格が決まると理学部では全員がミックスされて、分野なし状態に置かれることになっています。つまり、その後の進学先は1年半後に本人の志望および学業成績により振り分けられることになっています。

 得意科目選抜合格者数と学科に進学できる数がかなりおもしろいアンバランス状態になっているので、どうなるかかなり心配なのですが、動き出してしまったものはなるようにしかななりません。下の図を参照してください。
2006年問題はどうなるか_c0025115_2227669.jpg

 理学部に合格された学生さんには、そのあたりをしっかりと把握した上で大学生活をスタートされることをお願いしておきたいと思います。
by stochinai | 2006-02-27 22:27 | 生物学 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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