5号館を出て

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一期一会とぼったくり商法

 一泊二日で、墓参を兼ねて函館まで行って来ました。昨日の好天からうって変わって、今日は朝から小雨がそぼ降る寒い一日でした。これでは、また桜の開花が遅れそうです。

 今朝はちょっと早めにホテルを出て、観光客が動き出す前にちょっとだけ観光をして歩きました。面倒くさいので、ハリストス正教会と函館山展望台を一緒に眺めて、一石二鳥観光の写真です。
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 昨夜は、函館の料理店であまりおもしろくない経験をしてしまいました。場所は五稜郭繁華街の一角にあるK亭という旅行ガイドブックでも推薦されている「有名な」店です。

 予約してあった時間通りに行ったのにもかかわらず、少し店先で待たされたり、そのあげくに通された部屋のテーブルが用意されていなかったりと、ちょっと不安な思いが胸をよぎったのですが、お腹がすいていたこともあり、とりあえずビールを飲みながら料理を注文しました。

 お通しはすぐに来たのですが、その後は待てど暮らせど何も出てきません。ようやく来たのが、ツブ焼き2個だけ、その後にはどちらかというと食後にお酒のつまみとして適していると思われるヒメダラの干物がでてきて、またしばらく何もない状況が続きます。最初に出てこなくてはならないお刺身の盛り合わせがかなり遅くなってから出てくるなど、頼まれた料理をどのように出すべきかなどということはまったく考えていないことは明らかでした。

 店が完全に満員なら、あきらめもつくというところですが、我々が通された部屋は相部屋で12人は収容できる部屋に、最初は4人、後でようやく6人になったという感じで、繁忙が理由とはならない状況でした。後から来た二人連れは、我々よりも先に帰ってしまいました。

 メニューもしっかりしてはおらず、他の客が頼んでいて小耳にはさんでいた銘柄の焼酎を頼んだら、最初は「ない」と言っていたのにしばらくやりとりするうちにあるということになったり、客に対する対応がまったくなっていません。

 しまいにはこちらも怒って、頼んだ料理が出てこないのなら後はすべてキャンセルしてくださいと言ったとたん5分くらいで、残りのすべてのものが続々と運ばれてきました。この時点で、我々とこの店の関係は「切れてしまった」と感じました。

 非常に不愉快な経験でしたけれども、観光地ではありそうな話なのだというふうにも感じました。基本的に観光客は一度限りの客で、リピーターというものはほとんどいないと思われます。そうなると、客に良い思い出を与えるよりは、来た客からいかに効率よくたくさんの料金を取るかということが作戦になってしまうのではないでしょうか。低サービス、短時間、高価格の三拍子ですね。

 人を集めるためには、ガイドブックなどに献金するなりして宣伝してもらえば、集客率を上げることができるかもしれません。何年も何十年も店を続けるつもりならば、いずれは噂がたってばれてしまうとしても、数年間荒稼ぎをして転職するようなことを考えているとしたら、誠意を期待するほうがそもそも無理なのかもしれません。

 日本には古くから「一期一会」という言葉があって、一生に一度しか会わない人とも誠実につき合うことを大切にする伝統があります。しかし、新しい時代になって「ぼったくり」という、一期一会とは正反対の商法が生まれて来たのでしょうか。あまり経験したことがありませんでしたが、ホンモノを見せられるてみると妙に納得してしまいました。こういうのって、たくさんありそうですよね。

 こうしたことは、長い目でみると観光で生きていこうという函館の将来そのものにも良いことではないと思うのですが、短期的にはその店は荒稼ぎで大もうけできるというところに、こうした矛盾がすべりこむ隙間があるのだと思います。論文ねつ造事件などもぼったくりと似たメンタリティを感じてしまいます、とまで言うと無理があるでしょうか(^^;)。

 その後で口直しにはいった、おばあさんが一人でやっている炉端焼きの店で、とても良い接待を受けて気分は直ったのが救いだったのですが、そのおばあさんが函館の人ではなく、東京出身のチャキチャキの江戸っ子だったというところが、笑うに笑えない「落ち」でした。
Commented by Dora at 2006-05-05 23:21 x
はじめまして。いつも楽しく拝見しています。

ボクは東京に10年ちょっと住んだ後に3年前に北海道に引っ越してきたのですが、やっぱり評判通り北海道の接客はとてもルーズなことが多いなと実感しています。のんびりしているとかおおらかとかっていうとらえ方もあるように思いますが、運転マナーとかは悪いのでやっぱり競争が少ないことによるルーズさのように思っています。観光地だけでなく北海道全体の特徴かと。

長々と失礼しました。でも北海道の雄大さは大好きです。ではでは。
Commented by stochinai at 2006-05-05 23:39
 Doraさん、コメントありがとうございました。

>評判通り北海道の接客はとてもルーズ
>観光地だけでなく北海道全体の特徴かと
 はははは、これは痛いところを突かれてしまいましたね(^^;)。個人的には一度いやな思いをした店には二度と行きませんので、そういう店は少ないと錯覚していたのかもしれません。でも、みんなでボイコットしないとなくならないような気がします。

>運転マナーとかは悪い
 これは、また別問題だと思うのですが、こちらもなんとかしないとダメですね。
Commented by MANTA at 2006-05-06 09:12 x
昨年夏に函館にいったのですが、同じような経験をしました。10年位前に函館に行ったときと比べて観光産業に斜陽がさしているようにおもいましたが、あんがいこんなところに原因があるのかもしれませんね。函館、好きなのでがんばって!
Commented by cafesuzie at 2006-05-06 11:20
久々に書き込みさせていただきます。
そうでしたか。観光立国かと思っていたのに。
でも、擁護させていただくと、最近、全国の観光施設に電話で問い合わせをする仕事をしたのですが、南へ行くほど対応が悪い。つっけんどんでいやな思いもしばしば。
逆に北上すればするほど、よくなってきました。北海道は一番対応がよく、反応も早く、スムーズに進みました。
ルーズな面もあるかと思いますが、マジメな一面もあると思います。電話だけですが、北海道は2重丸でした。
たまたま、この店の質が悪かったのかも。函館は、北海道の中でも特殊なのかもしれませんね。
Commented by stochinai at 2006-05-06 13:35
 MANTAさん、すぅじいさん、コメントありがとうございます。まあ、たった一回の私の経験をもとに「函館は」とか「北海道は」とか言っても仕方がないし、逆にすぅじいさんのように逆の印象を持つような経験をなさっているかたもいらっしゃいます。
 いずれにしても、みなさんのコメントは暖かみがあふれていて、がんばれ北海道、がんばれ函館、という気持ちが伝わってきます。
 私も北海道人の一員として、北海道(そして日本)が良い方に向かうようにお手伝いしたいと思います。
by stochinai | 2006-05-05 22:59 | つぶやき | Comments(5)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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