5号館を出て

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実験に使われた動物の慰霊祭

 今年も恒例の実験動物慰霊祭を行いました。1973年が最初ですからおそらく34回目の慰霊祭だと思います。我ながら良く続けてこれたものだと思うと同時に、そろそろ私の研究生活の総決算をしても良い頃になったのかもしれないという感慨もあります。

 今日は、慰霊祭の前にアメリカでポスドクをやっておられて、これからイギリスでポスドクをされる予定の、北大農学部出身のSさんがセミナーをやってくださいました。細胞を体外に取り出して培養条件下で実験をするのでもなく、さりとて完全に動物の体内にある状態で実験をするのでもない、第3の道であるニワトリ胚の脳の一部をかたまりのまま取り出して、その中にある細胞の解析をするという、私としては個人的に好きな手法を使った実験の報告で、楽しめました。

 そのSさんと、Sさんを連れてきてくださったS医大のTさんをゲストに迎えてのパーティとなりましたが、昨秋東大のA島研から高分子学の研究室に助教授でこられたFさんとFさんの研究室で卒業研究をされている学生さん、さらにちょっと遅れて我が研究室の卒業生のW君が参加してくれました。ゲストはそれで終わりになるかと思っていたら、一昨日の意見交換会でお世話になったSさんと、その時は出張していたSさんが図書館から駆けつけてくださり、例年になく多彩な顔ぶれの慰霊祭になりました。

 こういう多様な人間が出会うと、いろいろな人的交流が始まりまして、とても楽しく有意義な慰霊祭になりました。参加していただいた皆さんには、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 とういわけで。慰霊祭そのものは実りあるものになりましたし、新たな人の出会いの場にもなってよかったと思うのですが、こういうパーティをやるたびにまだまだ我々のコミュニケーション能力の貧弱さを感じます。

 欧米ではこの手のパーティが日常的に行われているばかりではなく、そうした機会をとらえて見知らぬ人と話をすることや、新たな出会いを次なる継続的な交流へとつなげていくスキルに関して見習うべきことが多いと思います。

 我々も、もっともっと修行を重ねつつ、新規のコミュニケーション開拓のスキルを身につけたいと思わされることの多かった一日でした。

 何か良いアイディアがありましたら、是非ともお教え下さい。よろしくお願いします。
Commented by ハニーm at 2006-08-06 00:19
naramaru師匠のブログで、オリジナルグッズを拝見しました。
Commented by stochinai at 2006-08-07 02:28
 師匠なんですか、、、。
by stochinai | 2006-08-04 23:39 | 大学・高等教育 | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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