5号館を出て

shinka3.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

映画とタイアップする科学技術コミュニケーション

 CoSTEP教員のMLで、特任教授のKさんがおもしろいHPがあるということで、紹介してくれました。引用します。
 作っているのは東大地震研究所の山岡耕春教授。

 この人は私の昔からの友人の地球物理学者なのですが、最近では映画日本沈没の監修をしたり、その映画にちょこっと出演したりしてオチャメな一面を見せています。

 その関連で下のようなHPを作って、一般の人たちのさまざまな質問に答えているのです。専門的な質問から素朴な疑問まですべてに丁寧にまじめに面白く答えています。

 ちょうどウエブ上でサイエンスカフェをやっているような感じだと思うのですが・・・。ぜひ皆さんも楽しんでみてください。

期間限定 東京大学地震研究所 「日本沈没」と地球科学に関するQ&Aコーナー
 これで、すべてが語り尽くされているので、特に私が付け加えるべきこともないのですが、専門的な内容はしっかりとした科学的裏付けがされた解説が、また少々砕けた周辺の質問にもユーモアたっぷりに答えているところが素敵です。

 実は、このサイトは「はてなブックマーク」で、131人ものユーザーにブックマークされている旬のサイトで、その中のコメントのひとつ「なんか、『生協の白石さん』を彷彿とさせるものがあるな」がかなり当たっていると思います。

 具体的な質問とそれに対する回答は、実際に見ていただけば良いのですが、いくつかおもしろい質問をピックアップしておきます。
Q9.どうして(映画が)こんなにおもしろくないのですか?

Q15.玲子の駐屯地へ小野寺が来た時のラブシーンで、野外でじぶんの過去の辛さを語る玲子とそれを静かに聴いている小野寺の後ろの虫の声・・・・・アレだけの火山灰がぼたぼた降っていても虫って生きているものなのでしょうか??? すごく素敵なシーンなだけにあの音が邪魔に聞こえて.....

Q41.深海潜水艇「わだつみ」ですが、コクピットが煩雑であった様に見えました。なぜ飛行機のコクピットのようにスマートでないのでしょうか?マニピュレーターの配線なんかそのままむき出しになっていましたし、かえって作業がしにくいのではないかと思いました。また、田所教授の研究室も、資料が机の上に山積みになっており、見苦しいです。なぜきちんと本棚にしまわないのでしょうか?研究者とは、研究に没頭するあまり、日常生活には、あまり構わなくなってしまうのでしょうか?それとも忙しすぎて、その時間が無いのでしょうか?
 答は是非読んでいただきたいのですが、最後の質問の答は自分の部屋のことを言われているようで、笑ってしまいましたので、ちょっとだけ引用させてもらいます。(山岡先生、ごめんなさい。)
地震研究所に良く出入りする方々からも、あの研究室はリアルであると高い評価を得ています。部屋が整頓されているかどうかは、先生の性格にもより、大変きちんと整理している方も少なからずいらっしゃいます。しかし、乱雑な部屋からも大変立派な研究成果が出ていることも強調しておきましょう。
 とまあ、楽しみながら地球科学の勉強ができるサイトになっているのですが、惜しむらくはページに「色気」がありません。昔ながらの「研究者のホームページ」なのです。CoSTEPの修了生であるこ~すてっぱ~や現役の受講生にこのホームページを作らせたら、小学生も飛びつく魅力100倍のページになること請け合いです。

 我々科学者もなんでも自分でやらずに、科学技術コミュニケーターの力を借りるべきですね。それで、お互いがハッピーで win-win になれそうな気がします。
Commented by ぢゅにあ at 2006-08-11 23:19 x
昔、ウルトラマン研究序説とか、ゴジラ生物学序説といような本がありましたね。(というか、今でも我が家の本棚にあって時々見てますが)「ハヤト隊員の労働は児童福祉法に違反しないのか?」とか、「怪獣と戦ったときに破壊した家屋の損害額」とか、科学者が理論的裏付けをもって検証してます。こういうのは科学を身近にかんじるとても面白い企画ですよね。
Commented by stochinai at 2006-08-12 14:19
 入り口としては良いのだと思います。ただし、そのまま「と」の方面にまで流されていかないようなアフターケアをすることもしておかないと、詐欺商法の片棒をかつぐことにもなりかねませんので、注意が必要です。科学とエンターテインメントの微妙な関係です。
by stochinai | 2006-08-11 18:58 | CoSTEP | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai