5号館を出て

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学長選挙

 北海道大学では、現学長の任期満了に伴い、次期学長の選考が始まりました。

 北海道大学の学長は、いつの頃からか(知っているのですが)「総長」というやくざの代表と同じ呼び方をされるようになりました。この呼び方に、法的根拠はないということなので、自称ということです。Wikipediaを引用します。
大学(短期大学を含む)では、法制度上、学長(がくちょう)という。学長は、各大学によって総長(そうちょう、東京大学、京都大学などの旧帝大)、塾長(じゅくちょう、慶應義塾大学および学習塾でもこの名称が用いられることもある。)などの独自名で呼ばれることがある。
 というわけで、我々が投票できる「総長選挙」が始まりました。2年前の選挙の時にも同じことを書いている(進歩がないですね)ので、くどくど書きませんがあくまでも、総長選考会議(名簿はこちら)の方々が選考をする際の参考にするための「意向聴取」のための投票を、慣例として「選挙」と呼んでいるだけで、そこで選ばれた人が自動的に学長になるわけではありません。

 とは言え、そこで選ばれた人を選考委員会が選ばないということになれば、それはそれで(とてもおもしろいのですが)大きな問題になるでしょうから、よほどのことがない限り、意向投票が事実上の選挙になると言えるでしょう。

 今回は、その意向投票に向けて6人の候補者が立候補しました。前回は、当時の学長の続投が確実視される中、事実上の無投票当選だったので、まったく盛り上がらなかったことを考えると、今回は盛り上がっている、と言えるのかもしれません。

 6名の内訳は、先端生命科学研究院院長、理事・副学長が2名、博物館長、医学研究科長・医学部長、副理事・創成科学共同研究機構副機構長です。

 それぞれの立候補者に、20名以上の推薦者が必要なので、ご本人の経歴・業績や所見以外に、推薦者名簿を見るとおもしろい傾向が見て取れるものです。所見や推薦文などは、どれもこれも似たり寄ったりで、結婚式での新郎新婦ぼめみたいなものなので、さほど読んでも大きな違いを見つけることは難しいと思います。

 普段から、このブログを読んでおられる方は、私はこのような選挙とは無縁の存在だろうと思っておられると思います。私も、そのように思っておりました。ところが、どこでどう話がこんがらかったか、あるいは手違いがあったようで、なんと私が某候補者の推薦者になることを依頼されたのです。私などが推薦者になると、こういう選挙には不利になると思うのですが、それでも良いということのようですし、その方はもともと存じ上げている方で、候補者の中ではもっとも北海道の自然を感じさせてくれる方だったので、その場でお引き受けさせていただくことに決めました。

 今の大学は、文科省の強い管理下にありますので、学長が誰になってもそれほど型破りの大学経営ができるとは思いませんが、北海道大学は他の国立大学とは違う地域「北海道」を意識した大学であり続けるべきだと思います。私が推薦する人は、ひょっとしたらそういうことができる人になってくれるかもしれません。

 もしも、私の推薦する方が学長になってくれたならば、少なくとも私が直接にメールを出したりすることも可能になるのが、今から楽しみです(笑)。何せ、推薦者ですからね。彼が学長になった暁には、私が新学長に対して「獅子身中の虫」となって、チクチクとつぶやく小言を送り続ける役割を果たしていきたいと思っております。(期待を裏切られたら、ここで暴露することにします。^^;)

 北大の隅っこから学長が出現したら、痛快ですよね。
Commented by デブリ at 2006-11-28 02:14 x
はじめまして。
初コメさせていただきます。実は去年授業でお世話になった学生です。
今回の総長選挙、学生の分際では程遠い世界の出来事のように感じられてしまうのですが、楡稜祭で酒を禁止するようなつまらないことをする人でなくなることを願うばかりです。
Commented at 2006-11-28 02:43 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ヨシダヒロコ at 2006-11-28 07:25 x
(期待を裏切られたら、ここで暴露することにします。^^;)
>楽しみにしております(笑。

ところでトップ画像がたわし猫ちゃんになりましたね。
猫の飼い方は室内飼いが理想だそうですが、うちの元ノラは無理です。
Commented by tabe at 2006-11-28 20:08 x
こちらでは初めまして。“本館”の海藻屋です。
2年前のエントリーが書かれた当時は、こちらのブログは拝見しておらず、今日のエントリーからのリンクで初めて読んだのですが、かなりの誤解に満ちた内容で驚きました。つぶやき先生は全国区のオピニオンリーダーなのですから、誤解に基づいた悪口を広められては困りますよ;; 

2005年の選挙のとき、F先生は副学長はおろか獣医学部長でもありませんでした。博物館長なので一応「長」が付く地位ですが、ホケカンなどと同列の学内共同教育研究施設の長ですから、学部長会議にさえ出られません。せいぜい教室主任と同程度で、ほとんど一介の教授の立場です。「どちらも現執行部の方」などというのは全くの見当違いです。
Commented by tabe at 2006-11-28 20:09 x
そのような中、今回のエントリーにあるように「当時の学長の続投が確実視される」状況を憂い、負けを覚悟であえて火中の栗を拾い、N学長体制で進行した法人化政策迎合やトップダウン偏重の弊害を主張し、その結果、大方の予想を覆して数十票差まで肉薄したのがF先生です。今回の選挙でも、組織の利害を排し、教育基本法改悪反対を明言し、大学運営のボトムアップ制度整備や助手の投票権復活を主張する等、他候補の「似たり寄ったり」の所見とは一線を画した主張をしているのがF先生です。F先生が次期学長に決定すれば、憲法学者であるにもかかわらずダンマリを決め込んでいる某N学長などとは違い、真っ先に教育基本法改悪に反対を表明するはずです。旧帝大の次期学長が反対を表明すれば、それなりのニュースになり、ぎりぎりで改悪を阻止できるかも知れないとは思いませんか?
Commented by stochinai at 2006-11-28 20:40
 tabeさん訂正していただき、ありがとうございました。F先生は前回の選挙の時には、すでに副学長ではなかったのですか。勘違いしておりました。「前副学長」および「前執行部」ですね。お詫びして訂正します。と言っても、2年前のエントリーを今さら訂正しても遅すぎますね。確かに悪口を言っていたと思います。そもそも副学長などという、我々のまったく関与なしに選ばれる存在自体も不愉快だったのだと思います。

 それはさておき、ここはコメント欄ですから、ご自由に推薦活動をしていただいてもかまいません。他の立候補者の方々についても、ご推薦なさりたい方は、こちらへどうぞ。どうせ「意向投票」なので、公職選挙法には抵触しないと思います。

 ここからは私の個人的意見ですが、たとえ旧帝大の次期学長が反対を表明しても教育基本法の改悪をとめることはできないと思います。なんせ、国立大学協会がこぞって反対していた独立法人化がいとも簡単に通ってしまう国ですから、その点に関しては私はかなり悲観的です。それに、背景に大きなうねりのような力が存在しないところで、学長ひとりに闘わせるのは「酷」というものではないでしょうか。
Commented by stochinai at 2006-11-28 20:52
 今、件の記事を訂正したところですが、すでに副学長ということは訂正済でした。その時に、どなたかに指摘されていたのかもしれません。記憶力はかなり悪いもので、訂正したことはすっかり忘れていました。
Commented by 天野哲也 at 2006-11-29 09:11 x
 ①いささかの驚きと若干の悲しみをもって書いています.わたくしの存じ上げる栃内先生は直裁・明快.それがどうしたことでしょう、この総長選への意見は?そもそも候補者間に著差がなければ特定の候補の推薦者を引き受ける理由がないはずです.先生も実際はそうは考えておられないのでしょう.「獅子身中の虫」はその言い訳に聞こえてしまいます.[続く]
Commented by 天野哲也 at 2006-11-29 09:11 x
②それより問題な点は冷笑性です.総長なるネイミングがヤクザっぽいはともかく、所信や推薦文が似たり寄ったりと見られることは残念です.わたくしも公開質疑に参加し所信などを聞きました.確かに6名の候補者に共通性は認められます.それは危機感です.法人化後の北大に危機感をもち、改善のためのシステムを作り出す必要性を共通して主張していました.これは重要なことです.誰が選ばれても、その後はどの候補も協力して所信を実現すべく尽力してもらいたいと思いました.
Commented by 天野哲也 at 2006-11-29 09:12 x
③具体的には「評価室」の改善です.現在は評価だけしてそのデータがまったく生かされていません.膨大なデータを解析して有望な研究プロジェクトをデザインし、研究者を組織する権限・予算を評価室(研究デザイン室と改称して)はもつべきでしょう.これで打って出れば北大の将来は決して暗くないと信じています.上記のシステムとはこのようなものをふくむのではないでしょうか?
Commented by 天野哲也 at 2006-11-29 09:13 x
④それはともかく自民党政治の醜悪さは国民の目を政治から背けさせる演出の面を持つものと考えます.国民が政治に嫌気をさし無関心になるほど悪政はやりやすくなるでしょう.いかに苦痛であっても冷笑的になってはいけないのです.希望を捨てたら終わりです.
Commented by stochinai at 2006-11-29 12:08
>わたくしの存じ上げる
 それは、おそらく私の双子の弟だと思います。という冗談はさておき、たくさんのコメントをありがとうございます。ついでに、もうひとつ余談を申し上げておくと、どうして「総長」の副が「副総長」ではなく「副学長」なのでしょう?どう考えても答がみつかりません。
Commented by stochinai at 2006-11-29 12:12
 所信や推薦文が似たり寄ったりなのは、あたりさわりのないことばかりが述べられているからでしょう。自民党政府打倒とか、文科省解体とかいうようなことをいう候補者が出てこないバランス感覚と、おっしゃるとおり「誰が選ばれても、その後はどの候補も協力して所信を実現すべく尽力してもらいたい」と言える程度の差しかないのが「学長選挙」なのだと思います。
Commented by stochinai at 2006-11-29 12:17
 私には「評価室」の実体もわかりませんし、それを改善すると北大が画期的に良くなるのかも判断できません。現在でも、北大では「権限・予算」をつぎ込んで「有望な研究プロジェクト」を北キャンパスに作っているのだと思います。おっしゃりたいことに共感する部分はもちろん私にもあるのですが、基礎研究にお金を出したくないという国政レベルでの意向がある以上、そこはそれこそ誰が学長になっても大きく変えることのできない現実は認めざるを得ないのではないでしょうか。
Commented by stochinai at 2006-11-29 12:24
 自民党政治うんぬんの部分はほぼ同感です。個人的には、(自分で捨てたつもりはありませんが、)この国の未来にほぼ希望を失っております。しかしそれとは別に、私達おとなには子どもや若者達が希望をつなげていけるような社会を残す義務があると感じて生きているつもりです。
by stochinai | 2006-11-27 21:34 | 大学・高等教育 | Comments(15)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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