2006年 12月 24日
ホワイト・クリスマス
今年は雪が少な目の上に、先週はかなり最高気温の高い日が続いたため車道からはほとんど雪が消えていました。それが、昨日・今日とひさびさにかなり(と言っても15センチか20センチくらい)積もりました。日曜日に大々的に除雪することを「除雪サンデー」というのですが、今日はこの冬はじめての除雪サンデーになりました。
除雪している時にはもちろんそんなことを考えませんでしたが、一段落して考えてみると、今年もまた雪が間に合ってホワイト・クリスマスになったのでした。このくらいの雪ならば、除雪もそれほど大変ではありませんので、除雪されてきれいになった家の周辺を眺めながら、やっぱりクリスマスには雪がないとね、などとのんきな気分になるものです。
除雪のあとは、のんびりとお風呂につかりながら1時間くらい読書。極楽、極楽。
午後には、馬券などは買ったことのない私でも、やっぱりこれは見逃せないと思わせられる、ディープインパクトの引退試合となる有馬記念がありました。私は競馬のことはまったくわかりませんが、ビリから3番という位置で走り始めた時には、これでほんとうに勝てるものなのかとちょっと心配になったものです。でも解説の人が「良い位置についてます」などと言うのをきくと、たしかに馬は後ろにいながらも軽くスキップをするような感じで力を抜いて「楽しそうに」走っているように見えるから不思議です。
そして、大方の予想を裏切らない感じでやすやすと追い上げて、すべての馬を追い越して、余裕たっぷりにゴールするのを見た時にはほんとうにびっくりしてしまいました。競馬のことなど何もわからなくてもこのレースを見ただけで、この馬のすごさはあまりにもはっきりと理解できてしまいました。
騎手の武豊が、今までで最高レースができたと言っていたように、競走馬としてはここへきてようやく完成したと言えるのかもしれません。せっかく完成したというのに、そこで引退するのはもったいないというのは、素人のよくある感想だと思うのですが、逆説的ですが競争の世界においてはピークというのがひとつの引き際でもあるようです。今日の夜の番組でオリンピックで優勝して引退した荒川静香が出ていましたけれども、彼女の例を見てもわかるように、引き際としては悪くないタイミングなのでしょう。(もっとも、馬としては引退させられて種馬として暮らすことなるのが、本意か不本意かは知るよしもありません。)
私は馬とはほとんどつきあいがありませんけれども、今日のディープインパクトが楽しそうに走っているように見えたのは、テレビの解説のせいばかりではないと感じました。爬虫類とかが相手の時には無理だと感じるのですが、哺乳類が相手の場合は家畜でも野生動物でもなんとなく気持ちが通じる気がするのは、進化的に見てもあり得ないことではないと信じています。この「種を越えた共感」については、いつか学問的に解明してみたいという思いもあります。
そして、夜は年末のお約束の年賀状作り。こちらは、元旦にはここで公開いたします。
というわけで、年末進行ながらも、明日からはまだ普通のウィークデイが続きます。
除雪している時にはもちろんそんなことを考えませんでしたが、一段落して考えてみると、今年もまた雪が間に合ってホワイト・クリスマスになったのでした。このくらいの雪ならば、除雪もそれほど大変ではありませんので、除雪されてきれいになった家の周辺を眺めながら、やっぱりクリスマスには雪がないとね、などとのんきな気分になるものです。
除雪のあとは、のんびりとお風呂につかりながら1時間くらい読書。極楽、極楽。
午後には、馬券などは買ったことのない私でも、やっぱりこれは見逃せないと思わせられる、ディープインパクトの引退試合となる有馬記念がありました。私は競馬のことはまったくわかりませんが、ビリから3番という位置で走り始めた時には、これでほんとうに勝てるものなのかとちょっと心配になったものです。でも解説の人が「良い位置についてます」などと言うのをきくと、たしかに馬は後ろにいながらも軽くスキップをするような感じで力を抜いて「楽しそうに」走っているように見えるから不思議です。
そして、大方の予想を裏切らない感じでやすやすと追い上げて、すべての馬を追い越して、余裕たっぷりにゴールするのを見た時にはほんとうにびっくりしてしまいました。競馬のことなど何もわからなくてもこのレースを見ただけで、この馬のすごさはあまりにもはっきりと理解できてしまいました。
騎手の武豊が、今までで最高レースができたと言っていたように、競走馬としてはここへきてようやく完成したと言えるのかもしれません。せっかく完成したというのに、そこで引退するのはもったいないというのは、素人のよくある感想だと思うのですが、逆説的ですが競争の世界においてはピークというのがひとつの引き際でもあるようです。今日の夜の番組でオリンピックで優勝して引退した荒川静香が出ていましたけれども、彼女の例を見てもわかるように、引き際としては悪くないタイミングなのでしょう。(もっとも、馬としては引退させられて種馬として暮らすことなるのが、本意か不本意かは知るよしもありません。)
私は馬とはほとんどつきあいがありませんけれども、今日のディープインパクトが楽しそうに走っているように見えたのは、テレビの解説のせいばかりではないと感じました。爬虫類とかが相手の時には無理だと感じるのですが、哺乳類が相手の場合は家畜でも野生動物でもなんとなく気持ちが通じる気がするのは、進化的に見てもあり得ないことではないと信じています。この「種を越えた共感」については、いつか学問的に解明してみたいという思いもあります。
そして、夜は年末のお約束の年賀状作り。こちらは、元旦にはここで公開いたします。
というわけで、年末進行ながらも、明日からはまだ普通のウィークデイが続きます。

人生も引き際が難しい。逆算して、ラストに向かいたい、とは思うものの、日々ノタノタしてるだけです。
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スイスの友人から暖冬で山に雪がほとんどなく、氷河が溶けているというカードが届きました。やはり温暖化なんですかねえ。
週末は苫小牧の実家に帰っていたんですけど、まったく雪がありませんでした。今年一度も積もっていないんですって!同じ北海道とは思えませんでした。
子供の頃はよく庭にソリ山を作って遊んでいたのに・・・。やはり温暖化なんですね。
ディープインパクトは明日の朝、北海道に着くそうですよ。見に行きたいですね..+'(◕ฺ∀◕ฺ)..+*
子供の頃はよく庭にソリ山を作って遊んでいたのに・・・。やはり温暖化なんですね。
ディープインパクトは明日の朝、北海道に着くそうですよ。見に行きたいですね..+'(◕ฺ∀◕ฺ)..+*
ももさん。私もそろそろ引き際をどうするか、考え始めようと思っています。来年の目標は、それです。難しいとは思うのですが、何年も前から考えていれば、なんとかなりそうにも思っています。さて、どうなりますか。
さなえさん。今は「暖冬」と思っていても、どうせそのうち何百年に一度というような大嵐に襲われるのだと思います。温暖化という言葉だけ聞くと、暖かくなるだけのような気がしますけれども、経験したことのない竜巻に襲われるなど、異常気象の時代にはいったということだと思っていた方がよさそうです。
さなえさん。今は「暖冬」と思っていても、どうせそのうち何百年に一度というような大嵐に襲われるのだと思います。温暖化という言葉だけ聞くと、暖かくなるだけのような気がしますけれども、経験したことのない竜巻に襲われるなど、異常気象の時代にはいったということだと思っていた方がよさそうです。
昨夜、ディープインパクト命の若い女性がたくさんテレビに登場していましたけれども、M姫も人間よりウマの方がいいんですか?
私は、昔むかし、馬の取材をしたときに、
調教師さんに、「うちの馬主の方のご子息が
すてきなお嫁さんをさがしていますけど、
いかがですか?」と言われたことがあります。
また、そのようなお話があった時には(あるかな〜?)、
真っ先にM姫さまに連絡します。
調教師さんに、「うちの馬主の方のご子息が
すてきなお嫁さんをさがしていますけど、
いかがですか?」と言われたことがあります。
また、そのようなお話があった時には(あるかな〜?)、
真っ先にM姫さまに連絡します。
哺乳類の中でもイヌとはかなり共感が持てそうな気がします。
それは結局、どの程度人間に家畜化され、自己家畜化をしてきたかという進化の問題ではないでしょうか。ウマも古い人類の友ですよね。
それは結局、どの程度人間に家畜化され、自己家畜化をしてきたかという進化の問題ではないでしょうか。ウマも古い人類の友ですよね。
追加します。
A18 Hare, B. & Tomasello, M. 2005 Human-like social skills in dogs? Trends in Cognitive Sciences 9 pp.439-444.
によれば、イヌは、ヒトの社会的で伝達的な行動を読むことに長けているそうです。 指さし身ぶりを理解するし、さまざまな状況でヒトが何を見ることができて何を見ることができないかを知っているようです。
イヌ科種のあいだでの比較によれば、これは遺伝性の部分であって、ヒトへの恐怖や攻撃を対して淘汰が生じた結果、おもに家畜化のあいだに、ヒト同様の社会的気質が進化したのだとのこと。
板倉昭二 (2006). 「私」はいつ生まれるか. 筑摩書房.
も参照。
そしてウマについては
J. McKinley, T. D. Sambrook 2000 Use of human-given cues by domestic dogs (Canis familiaris) and horses (Equus caballus). Journal Animal Cognition. 3-1. pp.13-22
A18 Hare, B. & Tomasello, M. 2005 Human-like social skills in dogs? Trends in Cognitive Sciences 9 pp.439-444.
によれば、イヌは、ヒトの社会的で伝達的な行動を読むことに長けているそうです。 指さし身ぶりを理解するし、さまざまな状況でヒトが何を見ることができて何を見ることができないかを知っているようです。
イヌ科種のあいだでの比較によれば、これは遺伝性の部分であって、ヒトへの恐怖や攻撃を対して淘汰が生じた結果、おもに家畜化のあいだに、ヒト同様の社会的気質が進化したのだとのこと。
板倉昭二 (2006). 「私」はいつ生まれるか. 筑摩書房.
も参照。
そしてウマについては
J. McKinley, T. D. Sambrook 2000 Use of human-given cues by domestic dogs (Canis familiaris) and horses (Equus caballus). Journal Animal Cognition. 3-1. pp.13-22
killhiguchiさん、興味深いコメントおよび情報をありがとうございました。動物とヒトとの非言語コミュニケーションの進化を研究していくことで、人間同士のコミュニケーションの根底にある進化的起源が見えてきそうで、将来的におもしろい発展があるのではないかと感じました。動物とヒトとの間であってもコミュニケーションは双方向なんですね。「『私』はいつ生まれるか 」(ちくま新書)は早速読んでみたいと思います。
by stochinai
| 2006-12-24 23:39
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Comments(11)