5号館を出て

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Googleノートブックを使ってみる

 別に毒を食らわば皿までも、というわけではないのですが、GoogleにIDを持ってしまい個人情報を提供している以上、あとひとつやふたつのサービスを増やしたからといって、特に危険性が増すというものでもなかろうというわけで、たいていのサービスは試してみることにしています。

 Google Analytics (アクセス解析)は、このエキサイトブログが対応していないため、IDは持っておりますが使っておりません。

 Docs and Spreadsheetsは、ワープロがWritelyと呼ばれている時代から登録しておりましたが、フリーのオープンオフィスよりもすぐれたところが感じられず、エクセルと同等の機能を持つという表計算ソフトと合体してからも、ちょっとだけ試したことはありますが、ひとりで作業する上では特にメリットは感じられず、ほったらかしてあります。(遠隔地にいる人との協働作業には、かなり便利だという話は聞いています。)

 GmailGoogle Reader そして Google Calendar は、毎日使っております。長年使い続けたロータスオーガナイザー2003には、ついに新しい予定が書き込まれなくなってしまいました。(さなえさん、すみません。)

 パーソナライズド ホームページも、GmailとGoogle Calendar そして、これはGoogleではないのですが、物忘れの激しい私には必須のToDoソフトRemember The Milkと、今はトラブっておりますが、GoogleNewsのヘッドラインを表示させて、まさにパーソナルなポータルサイトのように使っています。これを立ち上げているだけで、ググるためのもともとのGoogleと、メール、カレンダー、ToDoを、(そして次に出てくるノートブックのメモも)表示させることができるので、とても便利です。

 お正月も最終日の今日になって、新しいチャレンジとしてGoogleノートブックを使ってみることにしました。

 アカウントは他のGoogleで取ってあれば、特に新しく取る必要はありません。すぐに使い始めることができます。ノートブックというくらいですので、自分で書いた文章(テキストでもブログ程度の飾り付きのものでも)を保存できるのはもちろん、ウェブサイトまるごとのアドレス、あるいはその一部を切り取って保存することもできます。

 特に、この切り取って保存するという機能を使うと、写真や図ばかりでではなく、ウェブのデザインをかなり忠実に切り取って保存してくれます。マイクロソフトにOneNote(もちろん有料)というソフトがあるのですが、かなりそれに近い感じでスクラップができます。便利なことに、一部を切り取ってスクラップしても、もとのサイトのアドレスなども自動的にメモとして保存されます。

 どのくらいの量が保存可能なのかわかりませんが、こうして保存されたものが例によってGoogleのサーバーに保存されますので、街角やホテルのロビーなどでご自由にお使い下さいと置いてあるコンピューターを使っても、後で自宅やオフィスからアクセスできるスクラップメモが取れるということになります。もちろん、スクラップされて、Googleサーバーに保存された情報はGoogleが人気サイトを知るために利用することになります。こういう相互扶助体制になっているので、保存量は無制限にできるのではないかという「説」もあります。

 FireFoxにはスクラップブックScrapBookというアドオンソフトがあるのですが、これは自分のコンピューターのハードディスクに保存しなければなりませんので、他人のコンピューターを借りてメモるというわけにはいきません。もちろん、ハードディスクのスペースがどんどん減っていきます。また、「あとで読む」という保存したいウェブページをhtml形式のメールで送ってくれるサービスもあるのですが、こちらも自分で登録したブラウザーでしか使えませんし、メールサーバーおよびハードディスクの容量を食います。

 というわけで、どこからでもアクセスでき、ハードディスクを必要としない、ウェブのスクラップおよびメモとして、このGoogle Notebookは、かなりすぐれたものだと感じました。例によって、ウェブを通じて誰かと共有したり、一般に公開したりもできる機能もついていて、公開するとまるでブログのようになるという使い方もあるのですが、私はあくまでも個人ベースで使うつもりです。

 こうして、覚醒剤や麻薬中毒のようにGoogleなしでは暮らせなくなっていくのは、もちろん気持ちの悪さがあるのですが、インターフェースが公開されているようなので、Google以外のソフトでも使いやすいものがどんどん出てきてくれることを期待しています。

 Googleのすごいところは、資金や技術力というよりはアイディアなのだと思います。考えてみるとYouTubeのような素晴らしいアイディアは、Googleの外から出てきています。Googleのすごさは、新しいアイディアであるならば誰が発明したものであろうとも積極的に採用していくところであるとも言えます。

 Googleに入社して働くのもいいのですが、いくらでもお金を出すから売ってくれとGoogleに言わせるようなアイディアや新しいソフトが、日本からどんどん出てきて欲しいと強く思う今日この頃です。

 打倒Google、がんばれ日本のソフトハウス!

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Commented by さなえ at 2007-01-05 15:28 x
あらら。今に、天然記念物になるか、表彰されるかだと信じて、使い続けることにします(^^)/
Commented by stochinai at 2007-01-05 22:41
 裏切りものですみません(汗) m(_~_)m
Commented by ハニーm at 2007-01-06 00:37 x
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
最近、書籍の参考文献&Websitesの記載に思ったことです。
もしPCに、アドレスの活字をなぞるとWebsitesが表示される
「スキャナーペン」のような機能があったら、紙媒体とネットを
結ぶ便利なツールにならないでしょうか。
そこまで手間を惜しんで良いものかという気はしますが…
Commented by stochinai at 2007-01-07 01:02
 確かちょっと前に、ペン型のスキャナー英語辞書というものがあったと思いますので、おっしゃるようなスキャナーペンを作ることは技術的には何の問題もないはずです(ひょっとしたらあるかもしれません)。ただ、需要がそんなにあるとは思えませんので、これから出てくることは多分ないでしょうね。それより、最近は二次元バーコードがあちこちで使われるようになっていますから、それを掲載するということのほうが現実的な解決になると思います。

 それはさておき、今年もよろしくお願いいたします。
by stochinai | 2007-01-03 22:23 | コンピューター・ネット | Comments(4)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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