2007年 01月 07日
風が出てきました: 子どものマグロを獲るのはやめましょう
ニュースで見ると、あちこちで暴風や大雪の被害が出ているようですが、札幌に関してのみ言うと、今朝起きた時はびっくりするくらい昨日と同じ景色でした。Salsaさんのブログを見てみると、夜中3時頃にかなり雪が降っていたようなのですが、朝までには雨に変わりすべてが融けてしまったようです。
夕方まで、どんよりと曇ったままでしたが、風もそれほど強くならずに、このまま通り過ぎてくれるのかと思っていたら、さすがに「爆弾低気圧」。それほど、甘いものではありません。
夜半にむかってだんだんと風が強くなってきました。雪も降ってはいますが、それほど多くはないので風に吹かれて舞い踊っているという感じです。外の気温はただいま0.0℃。この時期、この時間としては暖かいです。
テレビで、日本海の巻き網漁で未成熟のマグロを獲りまくっているという話が放送されています。それほど真面目に見て(聞いて)いなかったのですが、また例によって漁法の発達によって、獲れるものはどんどんとってしまうという、日本漁業の伝統がここでもいかんなく発揮され、このままだとマグロが絶滅してしまうかもしれないという話だったと思います。
大学に入り立ての頃、生物の先生が「獲れるものなら資源の枯渇など気にもせずに獲り尽くすのが漁師というものだ」とおっしゃっていた言葉をいまでも時々思い出します。
成熟するまでに何年もかかる野生動物の未成熟個体を獲るということの意味を理解していないあるいは無視しているのだと思いますが、マグロに関しては世界の漁獲量の4分の1を消費しているという日本の消費者である我々にも責任がないとは言えません。
スーパーマーケットなどで大量に売られているマグロの切り身を見ても、それが若い個体なのか何回か産卵した個体なのかを見分けることができませんが、未成熟の個体はおいしいと言っていましたので、高いものなのかもしれません。
家畜などのように、自分たちが殖やしているものならば、子牛のフィレ肉だとか、子羊の胸腺だとか、若鶏の唐揚げだとかを食べるのも否定はしませんが、自分で殖やしているわけではない野生動物の子どもまでを食べることはないと強く思います。
自分の欲望を満たすためならば、何をしてもいいのだという思想があるのだとしたら、遅かれ早かれこの国は滅びますね。そういう国の一員として、一緒に滅びなさいと言われたら返す言葉もありません。
美しい国なんて、口が裂けても言えないんじゃないでしょうか。
夕方まで、どんよりと曇ったままでしたが、風もそれほど強くならずに、このまま通り過ぎてくれるのかと思っていたら、さすがに「爆弾低気圧」。それほど、甘いものではありません。
夜半にむかってだんだんと風が強くなってきました。雪も降ってはいますが、それほど多くはないので風に吹かれて舞い踊っているという感じです。外の気温はただいま0.0℃。この時期、この時間としては暖かいです。
テレビで、日本海の巻き網漁で未成熟のマグロを獲りまくっているという話が放送されています。それほど真面目に見て(聞いて)いなかったのですが、また例によって漁法の発達によって、獲れるものはどんどんとってしまうという、日本漁業の伝統がここでもいかんなく発揮され、このままだとマグロが絶滅してしまうかもしれないという話だったと思います。
大学に入り立ての頃、生物の先生が「獲れるものなら資源の枯渇など気にもせずに獲り尽くすのが漁師というものだ」とおっしゃっていた言葉をいまでも時々思い出します。
成熟するまでに何年もかかる野生動物の未成熟個体を獲るということの意味を理解していないあるいは無視しているのだと思いますが、マグロに関しては世界の漁獲量の4分の1を消費しているという日本の消費者である我々にも責任がないとは言えません。
スーパーマーケットなどで大量に売られているマグロの切り身を見ても、それが若い個体なのか何回か産卵した個体なのかを見分けることができませんが、未成熟の個体はおいしいと言っていましたので、高いものなのかもしれません。
家畜などのように、自分たちが殖やしているものならば、子牛のフィレ肉だとか、子羊の胸腺だとか、若鶏の唐揚げだとかを食べるのも否定はしませんが、自分で殖やしているわけではない野生動物の子どもまでを食べることはないと強く思います。
自分の欲望を満たすためならば、何をしてもいいのだという思想があるのだとしたら、遅かれ早かれこの国は滅びますね。そういう国の一員として、一緒に滅びなさいと言われたら返す言葉もありません。
美しい国なんて、口が裂けても言えないんじゃないでしょうか。

数年前、高名な学者が(名前を失念・残念)21世紀について「我慢の時代」とおっしゃっていたのが忘れられません。趣旨としては「これまで人類は個人の自由の実現のために努力してきた。しかし、個人が自由を謳歌することで、地球全体に多大な被害を及ぼした。次の世代には、他者を思い、自由を自らが制限し全ての他者と共存する道を、個々人が模索するべきだ」と。
新鮮でした。私たちは「個人の自由の尊重」ばかりを目指してきた世代ですので。そして「個人の自由は、人権の尊重の前には、制限されるべき」趣旨を述べられていました。新聞の切り抜きを数年間、持っていたのですが、なくしてしまいました。スキャンしておくべきでした。東大の西洋史の湯木名誉教授と、記憶していますが、定かではありません。
ま、高いマグロやフィレ肉、キャビアなど、間違っても買えませんので、そこだけ胸を張れるでしょうか。でも、安い牛肉・鶏肉・豚肉ほど飼料代がかかっていて、自然の枯渇に拍車をかけている、なんて話もききますし。
どうすりゃいいのよ、と思います。
新鮮でした。私たちは「個人の自由の尊重」ばかりを目指してきた世代ですので。そして「個人の自由は、人権の尊重の前には、制限されるべき」趣旨を述べられていました。新聞の切り抜きを数年間、持っていたのですが、なくしてしまいました。スキャンしておくべきでした。東大の西洋史の湯木名誉教授と、記憶していますが、定かではありません。
ま、高いマグロやフィレ肉、キャビアなど、間違っても買えませんので、そこだけ胸を張れるでしょうか。でも、安い牛肉・鶏肉・豚肉ほど飼料代がかかっていて、自然の枯渇に拍車をかけている、なんて話もききますし。
どうすりゃいいのよ、と思います。
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私たちの世代は子どもの頃は大多数が貧しかったので、我慢をすることは当たり前で、ちっともつらくないんですよ。だから「我慢の時代」だって言われても、大丈夫おつきあいできますと言えるのですが、若い人はどうなんでしょうか。もっともどこかの国のおぼっちゃま首相も我慢ができなさそうにも見えるんですけどね。
同じ獲るなら、大きく育った魚より、子どもの魚のほうがまだましだという研究結果はかねてより流れています。
単純にどっちがましとは言えない話ですが(どっちにしろ獲らずに済ませられればそれにこしたことはない)、「子どもを獲るな」と銘打つもの問題かと思います。
大きな魚をとるとまずいという話「海の環境、海の生態系:もしかして断末魔」
http://ep.blog12.fc2.com/blog-entry-602.html
単純にどっちがましとは言えない話ですが(どっちにしろ獲らずに済ませられればそれにこしたことはない)、「子どもを獲るな」と銘打つもの問題かと思います。
大きな魚をとるとまずいという話「海の環境、海の生態系:もしかして断末魔」
http://ep.blog12.fc2.com/blog-entry-602.html
いつも勉強させていただいております。コメントありがとうございました。
いずれにせよ、漁業技術が発達しすぎているのが問題だと思います。大きいサカナを獲り尽くしてしまい、次は小さいサカナも獲り尽くしてしまうという事態ではないのかと思います。今回の私の意見が、きちんとしたデータにもとづかないセンチメンタルなものであることは認めますが、マグロに関しては資源が枯渇しつつあることは事実なので、大きな個体も小さな個体も獲るな、ということが正しい提案ですね。
これだけの水産国なのですから、水産科学が国民のリテラシーになっている必要があると思うのですが、実際はどうでしょうか。
いずれにせよ、漁業技術が発達しすぎているのが問題だと思います。大きいサカナを獲り尽くしてしまい、次は小さいサカナも獲り尽くしてしまうという事態ではないのかと思います。今回の私の意見が、きちんとしたデータにもとづかないセンチメンタルなものであることは認めますが、マグロに関しては資源が枯渇しつつあることは事実なので、大きな個体も小さな個体も獲るな、ということが正しい提案ですね。
これだけの水産国なのですから、水産科学が国民のリテラシーになっている必要があると思うのですが、実際はどうでしょうか。
by stochinai
| 2007-01-07 23:57
| 札幌・北海道
|
Comments(4)