5号館を出て

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なんで高校野球特待生がダメなの?

 高校生にお金を渡して、プロ野球にいかせず、大学を出る時に逆指名させるなどというルール破りや、逆指名して入団してくれた選手に裏金を渡していたり、球団の言うことを聞いてくれた高校野球チームの監督にもお金が渡っていたなどということは、すべてが掟破りの犯罪的行為であることは間違いなく、いくらでも叩いて欲しいと思うのですが、ここ数日はなんだか風向きが変だと感じます。

 あちこちの高校から堰を切ったように、野球部の選手が特待生としてはいっていたので、高野連を脱退したり、甲子園大会の出場を辞退するなどというニュースが毎日のように報道されています。

 そもそも日本国民の10人に8-9人は、野球であろうが他のスポーツであろうが高校や大学に特待生制度というものがあり、優秀なスポーツ選手がその技能で入学できたり、授業料が免除されたり、奨学金がもらえたりするのは当たり前だと思っているのではないでしょうか。

 私の中学生時代を思い出してみても、野球部の花形選手は同級生たちが高校入試のことを考え始める頃になってもぜんぜん勉強せず、「俺は**高校に野球特待生で入るから勉強はいいの」と豪語していたことが記憶にあります。

 その頃から、勉強ができなくてもスポーツで秀でていれば、それなりに明るい未来があるのだという選択肢があることは、うらやましくもあり、また良いことだと思っていました。

 それが、いつの頃からか高校野球憲章(?)などというものができており、野球特待生が禁止されていたということは、先週になるまでちっとも知りませんでした。

 テニスやサッカー、バレーボール、それに最近はゴルフなどでも、普通に特待生があるという話を聞いていたこともあり、まさか野球だけが禁止されていたなどということは夢にも思っていませんでした。それに、はっきりとした記憶があるわけではありませんが、最近も野球特待生として高校や大学にはいったやつがいるという話を聞いていたようにも思えるのです。少なくとも、野球はだめなんだという話はまったく知りませんでした。

 それが、いったいどういうことなんでしょうか。あっちからもこっちからも、「許されていないはずの野球特待生が、うちにもいたので甲子園を辞退したい」というような声が上がってきています。

 なぜ、誰も守っていないような憲章を持ち続けていたのかということも不思議ですが、おそらく、誰も守っていないということをみんなが知っていながら、何十年も見て見ぬふりをしてきたのだろうと推測されます。

 そして、なぜ今なのかということも理解できませんが、いきなり現実を建前に合わせようとしています。みんなが知っていたことを、知らなかったこととして演技をしているだけだと思うのですが、そこで被害を被るのは現場にいる高校生なのではないでしょうか。

 いったい、今の日本の大人は何をやっているのでしょうか。自分たちが過去何十年もやってきたモラル違反をここで精算するために、自分たちが責任を取るのではなく、彼らに利用された高校生たちに被害を与えつつ幕を引こうとしています。

 もう、この国には倫理というものはありませんね。特に、組織の上に立つものに倫理がありません。こんなことでは、どんな犯罪が起こったとしても「やっぱり」という反応をせざるを得ません。

 唯一の正しい解決法は、野球憲章なるものの廃止と、特待生などをすべて白日のもとにさらけ出すことのはずです。

 まあ、やらないのでしょうけど。
Commented by 愛読者 at 2007-04-27 01:08 x
> また良いことだと思っていました。
あなたにしては珍しい。
「嘘」では?
Commented by stochinai at 2007-04-27 07:19
 はははは、本当です。どんな才能でも評価されるべきだと思っています。
by stochinai | 2007-04-26 22:22 | 教育 | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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