5号館を出て

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日々増え続けている学位取得者はどうしていけばいいのだろう?

 タイトルは、ktatchyさんのブログ「ある理系社会人の思考」の中からそっくりそのままいただきました。

 5月5日エントリー「現在進行形の話にどう対処するか」

 最近、ここを含めてネットで比較的活発に大学院問題、博士問題、ポスドク問題などの議論がなされています。しかし、ktatchyさんが心配されているように、ほとんどの議論は「こうあるべき」「このように変革すべき」といった議論が多く、冷静に考えると次のような視点がすっぽり抜けているのではないかということはあると思います。
しかし、思えば「いま増え続けている学位取得者はどないするの?」という視点が抜け落ちていることに気がつきました。問題は現在進行形であるわけですから。

実際には、学位取得後にはよほど何か問題を抱えていない限り、ポスドクになるという手があります。自分の希望しているところに行けるかどうかはわかりませんが、需要はそれなりにあるでしょう。しかし、その後の研究職、俗に言うテニュアの職となると、相当厳しい現実が待っていると言わざるを得ません。最近は助教などでも期限付きのほうが多くなっているんでしたっけ。
 おっしゃる通りだと思います。現実に、困難な場にいる人に対して、速やかな対応がなされて救済されるという可能性は、非常に残念ですが、極めて低いと考えざるを得ません。私は、ktatchyさんのエントリーに次のようなコメントを書きました。
 そうなのです。いろいろと解決策・改善策を提言し、たとえもしそれが将来、実現したとしても、現在進行形で困っている人はどうしたら良いのかというと、それはもはや自助努力しかないというのが現実だと思います。そういう意味で制度のことを考えるというのは後輩達のためになることであって、自分を助けることにはならないと言われてしまえば、そうなのかもしれません。ただ、現状をしっかりと理解することは自分がどうしたらよいかということを考えるにあたってとても重要なことですから、後輩達のためによりよい制度を提案する際に考えることは間違いなく自分のためにはなると思います。
 私の意見は、ここに書いた通りなのですが、今巻き込まれている方々はともかく自力でなんとか状況を打開する必要があります。求められているというわけではなく、それ以外の道がないということだと思います。

 政府・文科省の失政や、大学や指導教員の不誠実、社会の冷たさを批判や非難することは可能ですが、それによって自分の状況が変わることはあまり期待できないと思います。

 ともかく、今の社会・政治・自分の置かれた場所を冷静に分析して、自分がやりたいことと、できること、しなければならないことなどを考慮しながら進路を選び、道を切り拓いて行くしかありません。

 大学院にまで進学し、修士や博士号を取得し、あるいはポスドクの修行を積んでいるのですから、必ずやなんらかの蓄積があるはずです。やり直すとしても遅すぎるということはないと思います。

 自分らしく生きる場を探す努力をしてみましょう。
Commented by ktatchy at 2007-05-08 00:14
 TBありがとうございました。そして私のエントリを引用していただき光栄に思います。
 私にはアカデミックに進む、あるいは進んだ友人が数多くいます。彼らの未来が絶望的だ、とは私は思いませんし、彼らも含めて、これからの日本の科学界を背負う若い人材は沢山いると思っています。「どこが明るいのか?」と言われると苦しいのですが、彼らに活躍の場を提供するためにも、stochinaiさん達が提言されていくこと、そして我々若い世代が自分達の現状を考え、未来に向けて提言していくことはとても有益だと私も思います。
 私は部外者の立場ですが、これからも大学院や博士を取り巻く問題に関して考えていきたいと思います。多くの人が現状を考え、提言していくことは重要な解決策のひとつかもしれませんので。
Commented by AKI at 2007-05-09 03:07 x
生物系のD2である現在進行形の私にとっては切実な問題です。
昨日、指導教官とも進路について相談したとき、
アカデミックに進まれた先輩のことも話していたのですが、
「博士新卒ならなんとか就職口もさがしてきてあげるが、
ポスドクはなー結果が出てないと負のスパイラルに入るから」と
 面倒見がいい先生なんで、卒業生はなんとかしないとは思われているみたいでした。指導教官に恵まれた自分は運が良かったです。
よそのラボ見ていてあまりに平衡感覚のない先生が多いので、
全教官がこれぐらいの責任感で学生のことを考えてくれれば、
この問題もなくなる気がするのですが。
Commented by alchemist at 2007-05-09 12:37 x
AKI様
こっそり教えますと、多くの先生が余り院生の行く先に関心と責任感をお持ちでないので、ウチのような場末の研究室の出身者でも就職ができるのです。
眠った子は起こさない方が・・・ゲホゲホ。
Commented by AKI at 2007-05-09 13:45 x
まあ、うちも場末なほうなので。
研究室選びは、研究分野も重要かもしれませんが、
同じような研究分野の先生でも選び方一つで
後々の人生は大きく変わりますね。
研究者として優秀か、教育者として優秀かどうかで
研究者として優秀かどうかは論文等で広告しやすいけど
教育者の場合は広告が難しいですね。
実際、大学教授で教育者って言う人は1割切っている気がします。
Commented by デモ鳥 at 2007-05-09 17:34 x
AKI様
 はじめまして。
>実際、大学教授で教育者って言う人は1割切っている気がします。

 仰るとおりだと思います。しかし「大学教授」というよりも「大学教員」としたほうが正しいとも思いますが。
 そしてさらに「教育者」という言葉を「社会人」と置き換えてもいいとも思います。
 現状、論文書ければ、実績があれば、博士号と運があれば大学のポストは得る事ができます。社会人として、教育者として成熟した人々にこそ、若い人たちを指導する立場に立ってほしいのですが…。

 もちろん、大学しか知らない社会未経験教員であっても社会人として教育者として一人の人間として立派な人もいる事はいうまでもないですが。

 PIとか教員ポストの採用には出身大学、同ラボ関係者以外の若手(院生なんか)からの「推薦状」を得るようなシステムはどうですかねぇ。若い世代が「この人についていきたい!!!」と思うような、立派な人間が採用されるようにならない…かな。

 研究できるより論文かけるより、もっと大事なものもあると思うんですけどね。社会人、教育者としての資質ってもの。
Commented by alchemist at 2007-05-09 17:57 x
AKI様
ラボのOBがどうなっているかはちょっと調べると判るのではないでしょうか?まあ、調べないヒトが多いでしょうけど。
運営する立場からは、お客さんがたくさん来てくれてもこちらの紹介能力が限られているから困るんですよ。だから、場末でこっそり開店しているぐらいでちょうど好いのです。
Commented by alchemist at 2007-05-09 18:30 x
デモ鳥様

>研究できるより論文かけるより、もっと大事なものもある

う〜んと、ですね、これは限られた体験にしか基づかないのですが、研究できなくて論文書けない大学人は、しばしば非常に歪んだ性格に仕上がってるような印象があります。まあ、業績業績と日夜言っている世界なんで、そういう風に追い込まれるんでしょうけども。
Commented by デモ鳥 at 2007-05-09 18:54 x
>alchemist様
 同じく限られた体験からのお話ですが。
 
 研究できて論文かけて、もっといえば予算を獲得できる研究者。彼らのなかに。
「研究できる能力が全てであって、家庭運営、個人的趣味嗜好は全て捨て去るべき。教育についても、論文作成、予算獲得法の教授ができればそれでよい」と考えるひとに数多く会うからなのですよ。

 というより、研究できる、論文書けるのは「必要最低限の能力」であって。それ以外に、当たり前に社会人として、人を率いて働く事ができる、若手に尊敬される、そういう人に「大学人」として教官として存在して欲しい、と願う次第です。

 残念ながら「あんたそのまま私企業に入って勤められると思う?」というような大学スタッフって結構いますよ。

 ”大学でしか生きていけない人”が集まるべくして大学に集まっている。それが現状。

 若手に「ああいう先生になりたい!!!」と思わせるような、そういう人にこそ大学にいて欲しいと思うのは変なのでしょうかねぇ?

 同期にそういう話をすると「慣れるしかないじゃん。そういう世界だと知ってて飛び込んだんでしょ」って。

 ごもっともな話ですが。
Commented by え? at 2007-05-09 20:38 x
どの分野のどの大学なのか、企業に居られるのか知りませんが、妙な思い込みと想像で話されているとしか思えませんね。

院生の多くは未だにできたら大学に残りたがります。企業つとめの人で、折あらば大学に移動したい人は無数にいても、大学教員で現状の企業に行きたい人は、殆どいません。古今東西、一般社会に比して大学で奇矯な行動が見られるのは、故あってそういう行動様式が抑制されない制度になっているからです。さらに日本では未だ大学の学生の最優等のもの行き先が、中央官界と研究大学なのはまぎれもない事実です。「ああいう人になりたい」という先生に大学で出会うのは稀ですが、企業の上司に出会うのはもっとずっと稀です。大学エの不適応に悩んでらっしゃるのかなにか知りませんが、とりあえず研究業績を上げて、同僚を唸らせるよう努力される事をお勧めします。企業>大学の出戻りの私の体験から。
Commented by え? at 2007-05-09 21:24 x
で、本題に戻ると、大学院生の数的大拡張とポスドク1万人計画の目的は、大学の拡大再生産ではなく、産業界への有為の高学歴人材の供給にあった訳です。そうやって大量生産された博士を吸収できる企業の側の環境も大分整いつつありますが。学生の「大学で研究者として残る」という指向の強さを十分打ち消してバランスを取るまでにはまだまだ時間がかかるでしょう。それまでの移行期間の「失われつつある世代」は、やはりどうしても公的補助が欠かせないでしょう。丙便ですが、税金を投入しての「ポスト・ポストドクトラル研究員」みたいなものと、企業の博士試験採用を後押しする公的施策に落ち着くと思います。
Commented by stochinai at 2007-05-09 21:52
 すみません。コメントの訂正、私からはできないしくみになっていますので、訂正がありそうに思われる方は、まずパスワードを入力しておいて、削除してから改訂版を再投稿してください。

 まあ、多少のtypoに関しては問題なく意図はくみ取ってもらえると思いますので、気にせずどんどん議論を続けてください。
Commented by adhoc at 2007-05-09 22:28 x
> 「ああいう人になりたい」という先生に大学で出会うのは稀ですが、企業の上司に出会うのはもっとずっと稀です。

え?様、いいことおっしゃる!

多分、その通りでしょう。
Commented by podocX at 2007-05-10 00:24 x
若い者の幸せのための尊い犠牲となってくれといわれてもお断りです。というのは半分冗談ですが、法人化の荒波のどさくさで常勤職から現在ポスドクをしています。ポスドクは年齢制限があるので次を探すと(ハローワークで)派遣しかありません。派遣も遅かれ年齢的に難しくなる状況です。そのような状況で人生を降りてしまう人がいるのも当然と思います。相談できる人が身近にいるとは限らず、周囲が信用できない状況だったら、自己責任の非難にさらされることすらあります。文科省が打ち出した対策も30歳前後のまだ選択肢がある人に対するもので、救える人だけを救おうというものです。そこから漏れたらもういなかったことになるのです。しかたのないことかもしれませんが、他にできることは何もないのでしょうか。年を取ることがマイナスな状況は正常なのでしょうか。
Commented by AKI at 2007-05-10 05:54 x
自分のコメントと同意する人間がいるとは思いませんでした。
一度大学院を経験するとこういう感じ方をする人が
増えるのかもしれませんね。
自分の大学教員の評価は両極端に分かれていて、理由は
①大学時代の指導教員が社会人出身で人間的に尊敬できたから。
②大学院に移って、同じラボの講師が3名中3名とトラブリ、1人は病院送り寸前にしたから
①、②と両極端な先生に身近に接したからかもしれません。
②に関しては教授か自分がいないと講師と話をするのすら怖いと
学生が話していました。
別に、教育者でなくても良いのですが、
人間的にトラブルを起こしすぎる先生は
先生候補者(ポスドク)がいっぱい余っているので
どうかした方がいいんじゃないかと思うます。
まあ、先生も任期制やらリストラやらで
精神的に追い詰められているのもあるとは思いますが。
Commented by え? at 2007-05-10 06:58 x
大学院生、ポスドクを急速に増やした時期は、確か就職氷河期と重なっていましたよね。(私はこの時期海外にいてよく知りません)そうだとすれば、これは大学院の移行期の問題であると同時に、雇用制度や世代間の富の分配の問題でもあります。これの解決は、、、大変そうです。現に在学中の院生に関しては、全国の大学全部あわせれば、数から行っても中身から行っても、一昔前の学部卒が大学院卒と名前を変えただけですから、まあそういうものと認識しさえすれば問題は生じないでしょう。つまり、よほど研究室や自己の殻こもって相対的な自己認識ができていないというのでもない限り、この通り情報も行き渡っているようなので、集団としての就職不能問題はないだろうと楽観しています。
Commented by デモ鳥 at 2007-05-10 10:00 x
>え?様
 どの部分が 「妙な思い込みと想像で話されているとしか思えませんね。」にあたるのかわからないのですが、私がいいたいのはえ?様が仰っているように
>一般社会に比して大学で奇矯な行動が見られるのは、故あってそういう行動様式が抑制されない制度になっているからです。
 というのは問題ではないのか?という事なのです。これにまったく問題を感じられないのですね。抑制されない制度になっているから、と開き直り、問題を改善しようとしない。そういう姿勢が今の社会不適合Ph.Dを量産する。受け皿である大学のポストが不足なのにPh.Dが供給過剰である今、あぶれてしまう人達がでるのはどうしようもないことなのでしょうね。

 大学スタッフには別に聖人君子であることも特殊能力を身につける事も要求しませんが、一般社会で当然必要とされる生活様式、常識を身につけた人に教員になって欲しいと思うのは「思い込みと想像の産物」なんですかねぇ?。そう思うPh.Dがいると思うと非常に残念です。

 「いち研究者である前にいち社会人である」という自覚は不要でしょうか?
Commented by デモ鳥 at 2007-05-10 10:01 x
恐らく、Ph.Dを取り巻く環境は変わらないでしょうね。「自由業」に近いスタイルでしか仕事をできない人がPh.Dが多数を占める現状では。数少ないポストをめぐっていす取りゲームを続け、勝者は常勤職を得て、敗者はPD→派遣→(最悪)無職とどんどん追い込まれていくのでしょう。まぁ、身から出た錆というヤツなのでしょうか。

 同様に企業>大学の私の所感でした。
 ちなみに私の企業時代の上司(Ph.D)は社会的にごく普通の生活が営める普通の人でした。凄くIFの高い論文を持っているわけでも巨万の富を生み出す特許ももっておられませんでしたが、きちんと社会生活をし、人を叱るべき時に叱り、人を指導することができる人でした。

 私は少なくともそういうPh.Dでありたいと思います。研究なんぞできて当たり前。研究者ですから。
Commented by デモ鳥 at 2007-05-10 10:01 x

 なお、失礼ながら
>とりあえず研究業績を上げて、同僚を唸らせるよう努力される事をお勧めします
 と、こういう発想が今のPh.Dの「悪しき」意識を作り出しているのだと思います。
 ご存知ありませんか?多くのPh.Dが目指す大学教員のポストは「教育者」である事が求められるのを。

 いい論文出して実績を出して、稼いでからモノを言え!!他は二の次だ 
 というやつですね。

 研究者として必要な能力と教育者として必要な能力は別物であるということをお忘れなく^^。
Commented by 最後は捏造 at 2007-05-10 11:47 x
1年や2年で都合良く業績が上がったり、職が見つかるものでもない。力量が足りない人間をアメですかして招き込んでおいて、任期付、業績主義とかで叩き出すというやり方は、最終的に取り返しのつかない破局に向かうでしょう。セーフティーネットのない業界の底辺ではなにが起こっても不思議ではありません。あと半年や1年で研究キャリア(多くの場合、職と言う社会的な立場も)を強制終了させられる人間になにも失うものはありません。当然の帰結だと思います。
Commented by ぬ? at 2007-05-10 13:05 x
http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/message/m01_05.html
「科学は競争ですから、なるべく有利な条件で闘うヤツが勝つ確率が高いのは、ある意味当たり前」といいながら、科学界の環境を良くする発想はなく、個人の犠牲や努力でしかものを考えられない視野狭窄の例。
Commented by stochinai at 2007-05-10 13:21
 上のサイトアドレスで、最後の「.html」が欄外に消えているかもしれませんが、改行までコピペすると大丈夫です。あるいは、手入力で補完してください。
Commented by ぬ? at 2007-05-10 14:24 x
http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/message/m01_05
.html
どうもです。
Commented by adhoc at 2007-05-10 16:48 x
教員が個人的にいくらがんばっても、ポスドク問題が全体として解決するわけではない。良識ある大学人にとって必要なことは、自分で面倒見切れないような数の学生を、博士課程に入れないことです。学生を使い捨てにして、とりあえず自分の地位を保つようなことはやめるべきだ。逆に、それ以上のことを教員に求めるのも無理というもの。
Commented by alchemist at 2007-05-10 17:38 x
業績主義も、どこかの大臣のように「何とかジャーナルに業績が500報」で済まして終えれば良いのでしょうね。
Commented by え? at 2007-05-10 23:03 x
何かとてもプロの大学人とは思えない人が交じっているようでがっかりです。それとも院生の方かな?

古今東西を問わない何百年の伝統というのは、それなりの理由があって存在するので、一時の流行や視野狭窄的視点で判断するのは噴飯ものです。研究大学の使命の第一は、いうまでもなく国の将来を支えるような科学技術の新境地を拓くことです。そのような場では何にも増して仕事のプロである事が求められます。これは米国へ行っても、欧州へ行っても全く同じです。また政治でも軍事でも芸術でもどの分野でも同じです。最近は学芸会をやってる中学校のような大学院もあるのでしょうが、そのようなものばかりでは困りますよね。たとえばショパン・コンクールを争うような人材を出す音大の職業倫理が、小学校の音楽教師を養成する機関と異なるのは当然です。国の品格という言葉がありましたが、無から物を創りだす業界までが「リーマンの世界とおなじ」になったら、そのような国に済みたいと思う人はいないでしょう。
Commented by え? at 2007-05-10 23:03 x
それに加えて、良い教育というのは、一杯いっぱいで教育をやっている人々からは決して出てこないものなのは、誰でも知っている事です。身近な例を出しますが、うちの大学でここ数年学生の授業評価を本格的にやったらば、授業の評価と研究業績とに強い相関が見られましたが、これはどこでもそうだと思います。「論文の数などという下らないものは無視して教育に専念してる」と自称する教員は「体験談ばかりで」「独りよがり」「」「話の中身が無い」「押し付けがましい」等、概ね評判が良くないのが多いようです。これは大学純粋培養、企業出身を問わずの傾向でした。

まあ、こんなここに来てる方々には当たり前な事を書き続けるのも、なんだかバカバカしいような気がしますが、現実と遊離した変な話が通ってしまうのも困るのであえて書いときます。
Commented by ていうか at 2007-05-11 02:46 x
10年先も読めない大学が国の将来なんていっても説得力ないですよ。
Commented by 研究もビジネス at 2007-05-11 10:19 x
大学が独立法人になった時点で、研究はビジネスです。特にそれ以外の強力な収入源に乏しい日本の大学では、それが全てと言ってもいい。金が稼げない研究者なんか置いとく価値はないですよ。困窮する大学人事の中、新しく採用される人間は皆外部資金を取って来れることが前提です。そして研究員の採用に使われるのはほとんどがプロジェクト型の研究費。つまり、教育ではなく、目的に対する結果を出してなんぼの研究です。今は個人の業績でなくリーダーの業績が重要な時代なんですよ。いつまでたってもリーダーになれない人はお金も業績もポストも手に入らない不のスパイラル、まともにやっても出口はありませんよ。今時のフリーターや派遣社員と同じです。
Commented by AKI at 2007-05-11 14:32 x
>大学が独立法人になった時点で、研究はビジネスです。
>そして研究員の採用に使われるのはほとんどがプロジェクト型の研究>費。つまり、教育ではなく、目的に対する結果を出してなんぼの研究で>す。
自分も同意します。かなりの教官は学生も駒とおもっているでしょう。
ただ、これが進むと修士、博士学生の能力が専門卒の派遣社員と同じになります。
理由は、先生からの指示に従うのみになるから、
研究すすめたかったら、学生にテーマだけ与えるだけじゃなくて
実験内容、方法をこと細かく記して、学生にさせる。指示する。
この方法なら高確率で研究は進みます。
学生に任せた方が脱線したり、くだらないところでミスしたりしますから。
ただ、学生がこのままでいいと思い、伸びない。
さらに先生が学生に論文を書かせず、自分で書いていたら、
結果、とんでもない学生が博士号を取得できる。
学生は博士号が取れたことで錯覚し、自分が優れていると考える。
まあ、国が研究に競争原理を持ち込んだ結果なんでしょうね。
学生自身も自分は所詮、先生の駒と認識すべきで、
その中で自分を高めるための努力をすべきですね。
Commented by dfg at 2007-05-11 22:03 x
ポスドクを雇用する側の意見としては、博士課程のうちにちゃんと自ら
課題を見つけて研究し、結果を論理的に論文にするための基本的な
能力は身に着けてほしいと思います。
私の周りでは、ポスドクの方々のうち、かなりの割合で、自ら行った実
験をきちんと説明できない,英語で論文を書けない、日本語書いても
論理が一貫しない...など基礎的な能力が不足しているケースが少
なくありません。
それでも、2-3年の間にそれなりの業績を挙げなければ次の職が見つ
からないので、結局、彼/彼女をfirst authorに、私をcorresponding
authorにしたりして、自ら執筆することも時々あります。
実験やデータ解析も、任せた範囲を正確に間違いなくできているか
不安になることが多々あります。
驚くべきことに、彼/彼女らも、ちゃんとした研究をしている有名大学の
学位を持っているのですから、博士を授与する基準について、どうしても
疑念が生じてしまうのです。
少なくとも、学位をとってポスドクなどの職を得るにあたっては、研究を
職業とする者の自覚をもってほしいと思います。
Commented by stochinai at 2007-05-11 23:06
 お言葉を返すようですが、dfgさん。
>2-3年の間にそれなりの業績を挙げなければ次の職が見つ
からないので、結局、彼/彼女をfirst authorに、私をcorresponding authorにしたりして、自ら執筆することも時々あります。
 大学で博士号を取得させる時にも、それと同じようなことが行われています。超有名な先生もブログで、自分はそのようにしているというようなことを書かれておられます。
 そのことで、論文が早くできて、短期間にたくさんの学生に博士号を取得させたという意味でPIの評価が上がりますし、学生は楽して短期間で博士号を取れるのでポスドクに採用されやすいというメリットがあります。長期的に見て、一番損をしているのが学生・ポスドクということになりますが。
 学生に自覚を持てということには賛同しますが、苦しくて評価が低いのと、楽で評価が高いのと、どちらを選びますかと聞いたら答はほとんど後者になるのは仕方がないと思います。
Commented by え? at 2007-05-12 00:25 x
学生が駒に使われて、ゆっくり時間をかけた本当の人間的成長が阻害されるというのも、一面で本当でしょう。しかし発展の現場から取り残されて、知的にトリビアルな業務を与えられて、たとえばネットに淫して怠惰に過ごすのは、もっと困った事です。腐敗の可能性を含んだ刺激的な環境でさえ、素質をもった学生は大成するものです。
Commented by え? at 2007-05-12 00:45 x
ここまで書いたのは、「高度研究者養成」部分に相当する学生の話ですが、一方でもちろん、「高度技術者の養成」というのも、今後多くの大学院で大きな比重を占めて行くべきものです。なんといっても、大学院の大拡張や、ポスドクの大拡張の表立った理由はこれだった訳ですから。

大きな研究大学では、研究現場の競争の中から、自然と「高度研究者」向きの人材と「高度技術者」向きの人材の済み分けが行われるでしょう。小規模な大学院や地方の大学院では、「高度技術者養成」に特化して大学院を運営するのが合理的な選択枝な場合もあるでしょう。ちょうど進学率50%の今の大学の一部が、一昔前の高校や中学の役割を担っているのと同様、大拡張した今の大学院博士課程は、一昔前の修士課程や学部の役割を担ってるのだと割り切って、教養教育の専門家、企業の実務家、場合によっては高校の先生などを雇用して、対応して行くべきなのかもしれません。
Commented by え? at 2007-05-12 01:04 x
これは、上の2つの前にあるべき分ですので、そのように読み替えてください。
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先端分野の生き馬の目を抜く世界には、大きな発見と大きな報償がまっている一方、不健全なまでの過当競争とそれに伴う研究倫理の退廃が往々にしてつきものです。しかしそれだからといって、競争を止めるというのも変な話でしょう。今の話で言うと、学生のキャリアを創るためにFirst Authorshipをくれてやる、などというのは、ある種の分野ではもう当然になっていて(私もやってます)そのようなものは、若手の雇用の際に、織り込み済みとされてしまいます。過度の競争と過度の資源の集中は、現状の大きな問題なのは、もう遍く認識されてるので、遠からずほうぼうでまた整理があって、10年もすれば問題は解消しているんじゃないでしょうか?
Commented by ていうか at 2007-05-12 01:06 x
まるで官僚の作文ですね。
見栄えはいいけど中身がない。こういう人材ばかり増やしても金の無駄というものでしょう。
Commented by え? at 2007-05-12 01:54 x
支離滅裂な発言しかできなかった、なんとかドリとかいいう院生さんですね。まともに文章も綴れない上に読解力もないとなると「PhD」以前に、学卒の称号すら怪しまれるので、気をつけて。

3人の講師が3人とも人格破綻でアカハラをうけた、とか言っておられたようですが、蓋然性からしてにわかに信じがたいと誰でも思うでしょう。ここでの書き込みの状況証拠とあわせると、別のシナリオが浮かび上がってきますよ。。。
Commented by ていうか at 2007-05-12 15:45 x
人間の程度が知れますね。典型的なハッタリ恫喝型大学教員です。ジャーゴンで煙に巻いて国民の金を食いつぶす最低の輩。嘘を平気でつけるタイプです。外面のいい大学教員に多いので学生は気をつけなくてはいけません。
Commented by alchemist at 2007-05-12 16:06 x
ポストドックの制度を支えるように研究費の配分方法を変えてしまうしかないのではないでしょうか?現在のように各種多様な制度を止めて二つくらいに纏めて、基本的なグラントのサイズを1000万×5年程度にして、その中でポストドック、場合によっては任期制の准教授くらいまでを雇えるようにする、特別な場合以外は大型グラントは廃止する、その代わり1000万×5年くらいのグラントを研究テーマを変えて複数採択されることを可能にする・・・という風なことを、色んな場で提案しているのですが、地味な提案過ぎて見向きもされません。
Commented by え? at 2007-05-12 16:30 x
そうですね。グラントを大小の二つにわける、ポスドク雇用は別制度でなく、グラントに組み込む、というのは、とりあえずやるべき合理的な提案に思えますね。

例えば科研に限ってみても、特定とか科研S、Aというのは、不合理な集中を産むか、あるいは事実上の業界談合NOVAになるかどっちかですし、一方で基盤Cみたいにポスドクはおろか、RAさえ雇えないお金は、単体でもらっても「無いよりマシ」程度に過ぎないし。
我々に来るお金が
1)大学通じて院生数に応じて割り振られる校費は、学生の世話用
2)年1000万程度小口の競争資金は個人研究室運営用
3)年500万ー数億の大口の研究費は大規模重点研究やるグループ用
なんて感じの3つくらいにまとまったら、研究教育のためにいつも資金求めて書類かきや顔つなぎに追われ、研究教育やってる暇がない、なんていうジョークさながらの現実も少しはマシになりますかね。

Commented by enoki at 2007-05-12 17:06 x
せっかくいろいろな提案が出ているのですから、まとめて提言の形にするとか方法を考えるといいかも知れません。

昔私は以下の提言の作成に関わりました。

学術会議 生物科学学会連合からの
研究体制に関する提言
http://www.jsdb.jp/news1/etc/etc037.htm

言いっぱなしでなく、科学コミュニティの意見をまとめて政策提言するような活動をなんとか組み立てられないのかと思ったりします。

日本学術会議やさまざまな学協会も、どうも頼りになりません。

日本版のAAASのような組織を作ることはできないのか、と考えてしまいます。
http://d.hatena.ne.jp/sivad/20070129#p1
Commented by alchemist at 2007-05-13 13:23 x
ここ10年以上、個人として接触のある霞ヶ関方面のヒトには上のようなことを提案しています。個人としての彼等も理解してくれますが、政策の目玉になるような制度でないと政治家の理解が難しく、予算の獲得に進まないということのようです。しかも、官僚が権限を持つことを防ぐために3年で入れ替わりますので、グラントの5年、かつ業績が充分上がれば5年更新可能という長期的な視野にたった科学を支えるグラントの制度を作るのは難しいようです。私のような場末からではなく中央の研究室から発言して貰えれば好いのかもしれませんが・・・。
確かに機関誌がscienceという研究支援団体だったら、少しは動くかも知れません。
Commented by 修士卒 at 2007-05-13 16:25 x
コメントを見ていて、研究費も含めた様々な資金調達と
ポスドクの質が問題ですね。
論文かけないどころか実験すら疑わしいポスドクなら
専門卒のアルバイト、パートの方が費用が安くなるのでは?
問題点がその辺からありそうな気がします。
専門の不一致とかが博士の就職難の原因のイメージがあるが、
今の博士の程度を民間がわかっていないとは思えないんで、
これこそが博士が就職しにくい原因じゃないんですか?
研究費も国からのものとすると一般市民はとんでもない奴(ポスドク)に給料を払っていることになるんですよね。
給料ドロボーとまでは言わないけど、無駄なお金の使い方な気がする。
行った仕事に対して、あっていない対価を払っているという点に対して。
ポスドク全員がダメだとは思わないが、現状はひどいと思う。
Commented by ていうか at 2007-05-13 20:49 x
もう十分に「DQSなBSE匈獸」では?
Commented by stochinai at 2007-05-13 23:15
>DQSなBSE匈獸
 これが出てきて、ハッと気が付きました。学問の世界や政治の世界で、専門用語(隠語)を駆使して人を煙に巻いて自分の意見を通そうとしている人がたくさんいますが、それと同じことをやっているのが2チャンネルなんですね。
 どちらにしても、日本を構成する大多数の人には通じませんのでコミュニケーションが成立しません。このブログでは、高校生以上ならば誰にでもわかる言葉で議論をすることを提案したいと思います。

 それにしても、「DQSなBSE匈獸」が理解できる人って、このブログを読んでおられる2000人くらいの方のうち、どのくらいおられるんでしょう?
Commented by え? at 2007-05-13 23:16 x
ひぇ〜、昨日今日潰して、やっとなんとかでっち上げましたよ、研究費申請一丁。これはJSTという組織が出す「xxxx」といって、今話題のちょうどいいくらいの額のです。一枚噛んでた超大型のが先週外れたので、ここままでは今の研究費が終わる3年先に干上がってしまう。

うちも結構な場末なので、ポスドクはいなくなり、その余波でいい院生にも逃げられ、ここら辺出入りしてるひねこびたネット中毒の、箸にも棒にもかからないのばかりが。。。

うちの分野は若手の競争がきついので、ポスドクの質が問題になる事はありません。普通ならすぐに助教に採用してもいいような旧帝大系、東工筑波あたりの有能なポスドクがひしめいてます。彼らは、いまその気になりさえすれば、企業いいても活躍間違いない人材ばかりですよ。それがアカポスに拘って外国流浪して何度もポスドクやって、ってするうちに就職適齢期過ぎちゃいます。見てて気の毒ですが、私ら「体制の末端の番人」に出来る事は、偶然大予算が当たって機会があれば雇ってあげられるってだけです。
Commented by え? at 2007-05-14 00:00 x
ご当主サン
私もちょうど同時に、変な応答見て、マズいなと思ったので、書き直しておきました。どうもご迷惑かけました。

それにしてもこの場合

>専門用語(隠語)を駆使して人を煙に巻いて自分の意見を通そうとしている人がたくさんいますが

などと、変なオコチャマの口吻を取り上げて、煽るような事はちょっとどうでしょう。

ご当主さんと私とでは、物事の見方が正反対なのは分かりますが、ここでは、どこにもそんな書き込みは無いように思いますが。

ま、いずれにしても行儀よく行きます。
Commented by stochinai at 2007-05-14 01:13
 私の理解力に問題があるのかとも思いますが、その文章だけを読むと明らかに説明不足で理解できないことや誤解を招きそうに思われるものはかなりあります。コメント欄は制約もあってたくさん書けないことにも原因があるのだと思いますが、長々と論じたいのであればご自分でブログを立ててトラックバックを送っていただけると幸いです。

 まあ、私もちょっとイライラしていたのだと思いますが、え?さんとか、そう?さんとか、??さんとか、ていうかさんとか、わけのわからない捨てハンドルを使われると余計わからなくなってぞんざいな対応をするということはあるかもしれません。もう少しわかりやすい名前で出てもらうと幸いです。

 私も、できるだけ行儀良く行きたいと思います。
Commented by ていうか at 2007-05-14 02:02 x
もともと変な学生だのオコチャマだのと人格攻撃始めたのはえ?とかいう学者気取りの方ですよね。
これだから大学人は支持されないんだけど、こういう人にはいってもわからないんだろうな。
Commented by ていうか at 2007-05-14 02:48 x
だから自分のとこに書きましょうよ。相変わらず決め付けだし、お行儀の悪いセンセイ君ですね。不本意ですが、教員といえどもたしなめておかないとね。
Commented by え? at 2007-05-14 03:41 x
ご当主サン。
「え?」というハンドルは、ココを最初に見つけて来た数週前に、偶然付けたものです。無論私はそれ以外では書いておりません。

私としては、ご当主サンが、大学や高等教育一般について、私や私の周辺の考え方と全く逆の意見をもっていて、然り乍ら揺れ動く昨今の現実に、誠実に、苦渋に満ちて対応されているのをみて、感興を覚えたので、あれこれ書き込んで見たものです。

まa、また論議が一方に傾きすぎた時など、簡潔にかかせてもらいますので、なんかありましたらよろしく。
Commented by stochinai at 2007-05-14 08:04
 「え?」さんのご意見は、「勝ち組」研究者の典型的な意見のひとつとしてとても貴重なものだと思っており、ついつい「論議が一方に傾きすぎ」がちになるこの場にはとてもありがたいものです。
 これからも、辛口のコメントを期待しております。よろしくお願いします。
Commented by デモ鳥 at 2007-05-14 09:26 x
>ていうか様
 まぁ~その通りですね。>え?様について
 自分の考え方と違う人間をヒト括りにして、一人の別HN扱いにしてぶった切ろうとするあたり独善的かつ典型的な駄目スタッフなにおいがします(ちなみに私はデモ鳥というHNのみです)。

>え?様
>うちも結構な場末なので、ポスドクはいなくなり、その余波でいい院生にも逃げられ、
 場末だから、時流がそうだからいい院生に逃げられるのでしょうか?「何故院生が逃げ出すのか」をもう一度お考えになったほうがよろしいかと思います。もし、研究しかできない人間でなく、教育を含めた能力をもったPh.Dであるなら、ね。

 研究しかできない人間、なんていうのは修士卒の派遣社員さんなんかで世の中には足りていますので。
by stochinai | 2007-05-07 22:19 | 大学・高等教育 | Comments(52)