5号館を出て

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サンセベリアの水挿し

 観葉植物としては、かなり古くからあるサンセベリアですが、飽きられていたところへ例の「あるある大辞典」でマイナスイオンが出るということで取り上げられて、リバイバルではやってきたようです。「あるある」は「ないない」になってしまいましたが、値段も安く、丈夫なのでサンセベリアはホームセンターや園芸店の定番として復活しているようです。

 私は数年前に、100円ショップで2本手に入れましたが、時々思い出したように新しい芽が土から出てきます。ちょっと増えすぎたので、葉を切って水に挿しておきました。土に挿しても良いのですが、根や芽の出るところを観察したかったということもあります。

 1ヶ月くらい前に水に挿したようなあいまいな記憶があるのですが、立派な芽が育っています。
サンセベリアの水挿し_c0025115_1762816.jpg
 芽が出ている切り口のあたりを拡大してみましょう。
サンセベリアの水挿し_c0025115_1773811.jpg
 最初は切り口からたくさんの根が出て、その根の間から芽が出てきました。別のものを見てみると、そのあたりの様子がわかりやすいと思います。
サンセベリアの水挿し_c0025115_1795965.jpg
 根は葉の切り口からどんどん出ているのですが、芽は葉の中央部付近に形成された不定形のかたまり(カルス?)から出てきていることがわかります。カルスからは根も生えています。

 うちのラボでは動物の再生の研究もしているのですが、動物が再生する時に最初にできる細胞のかたまりを再生芽と言います。サンセベリアのカルスを見ていると、芽はそこからしかできませんので、まさにこれがサンセベリアにとっては再生芽なのかもしれません。

 動物と植物はずいぶん違うと思うこともありますが、生物のもっとも基本的な性質である殖える(生殖)というところを見ると、やっぱり同じ生き物だと思わされることも多いものです。
by stochinai | 2007-08-04 17:20 | 趣味 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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