5号館を出て

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ほんかふぇとセイヨウオオマルハナバチ

 昨日は台風崩れの天候で、大通りビヤガーデンで予定されていた会合が流会となったため、予約もなしに「第4回ほんかふぇ」に飛び込み参加させていただきました。こちらに報告があります。

 ほんかふぇは、本の紹介を中心にしているカフェだそうです。前半は北海道大学総合博物館資料部研究員の研究員のI荷さんが、話題の「生物と無生物のあいだ」福岡伸一著と、「日本の渚: 失われゆく海辺の自然」加藤真著を紹介してくださいました。語られる書評というのもなかなか良いものだと思いました。福岡さんの本はさておき、「日本の渚」は1999年に出版された岩波新書ですが、完全に見落としていました。さっそく、探して読みたいと思います。新刊書よりも、こういう本の紹介がうれしいかもしれません。

 後半は本の紹介ではなく、北大工学部のH原さんの「 ドライバは横断歩行者を見つけられない?」というお話でした。どうして歩行者が車にはねられる事故がおこるのかがとても良くわかりました。自転車に乗っている私にもとても示唆的なお話が多く勉強になりました。H原さんは「呼んでくれたら、どこにでも行きます!」と力強くおっしゃっていましたので、いろいろなところで話していただくべき大事な人材を発見した気分です。

 かふぇらからの帰り道、我が家の近くでは町内会の夏祭りが行われていました。雨の後で人出が極端に少ない中、プロと思われる民謡歌手が歌っていましたが、ごらんの通りの閑古鳥状態です。せっかくのイベントに人が少ないというのはなんとももったいない気分がするものです。
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 一夜明けて今日は曇りですが、我が家の庭には朝からマルハナバチやミツバチが訪れていました。ミツバチはニホンミツバチだと思われるのですが、数も少なく動きも素早いのでなかなか写真が撮れません。一方、モコモコのマルハナバチは良い被写体になってくれます。

 花が終わって種になりつつあるラベンダーの手前で満開になっているハーブのオレガノの花で一所懸命蜜を集めています。
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 どうやら、これは世間で目の敵にされている外来種のセイヨウオオマルハナバチのようです。
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 同時に3匹が働いているのを目撃しましたので、かなりたくさんいるのだろうと思われます。

 ビニールハウスのトマトやメロンの授粉動物として、人の手によって移入されたことが明らかなセイヨウオオマルハナバチですが、一所懸命に蜜を集めている姿を見ていると、「移入動物」とか、エゾオオマルハナバチとの交配による「遺伝子汚染動物」だとかいう、おどろおどろしい呼び名がどうも似つかわしく感じられません。当然のことながら、私は捕獲にも殺戮にも協力することができないのです。

 人間の都合で無理矢理に北海道に連れて来られたセイヨウオオマルハナバチの先祖達が、ビニールハウスから逃げ出し、北海道の厳しい自然の中で野生化しているということは事実だとしても、それを人間の力でコントロールすることがほんとうに正しい答えなのかどうか、私には良くわかりません。さらに、もしもそれが正しいこととしても、現実問題として彼らを根絶やしにすることができるとはとても思えないのです。

 そもそも動物や植物は、さまざまな方法でその生息域を広げていくものです。それがたまたま人間の活動によってすごいスピードで起こったことであるとしても、それは長い地球の歴史の上では起こるべくして起こったということのようにも思えるのです。それが、明らかに人間の活動によってもたらされてた移入種だから、人間の手によって抹殺されるべきだという論理にはどこか「うさんくささ」を感じる私です。

 昔、移入種として大騒ぎされていたセイタカアワダチソウやアメリカシロヒトリなどは特に人間による積極的駆除がなかったにもかかわらず、爆発的な増殖はなくなってきているようです。地球の歴史の上で、人間がいなかった時代から続いてきている動植物の移入は、常にその後にバランスが取れるような生態系の変化が起こってきていると思います。たとえ壊滅が起こったとしても、それが自然というものではないでしょうか。

 人間の力によって、「生態系の保全」ができるということは、どうも「科学の過信」のような気がしてなりません。そしてそれ以前に、私にはマルハナバチを殺すということができません。
Commented by ほんかふぇ.すてっぷ at 2007-08-07 00:14 x
雨に感謝!です。 議論を盛り上げて下さり有り難うございました。
「日本の渚」は、駅前書店5軒のうち、D内のS書店に1冊あった
そうです。北大図書館の蔵書は、ただ今私が借りています。
今週中にお返し致します。多くの方に読んで頂きたいです。
毎回、参加者の方々から 「伝える」 ということを学ばせて
頂いています。また宜しくお願い致します。
by stochinai | 2007-08-05 23:33 | 札幌・北海道 | Comments(1)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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