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労働問題としてのポスドク問題

 最近「ポスドク問題:自分たちでも動きだそう」のコメント欄に書かれた、「ポスドク問題?」さんのコメントの一つ(2007-08-10 13:12)はかなり重要なところをついていると思います。転載します。
ここまで言っちゃったので、最後まで書いちゃいます。ポスドク問題というのは、結局年金問題等の日本のほかの問題と同じ、世代間の収支の問題です。

10年ほど前の研究界のボスたちが、自分たちと自分の配下の世代の条件を良くする為にシステムを膨らませた。美味しい思いはしたが、その結果需要と無関係に続々生産された行き場のない専門職予備軍の処理については知らんフリ。逃げ切り勝ち組世代(〜団塊以上)が、社会の仕組みの不備をついて、自分たちが作った以上の富を、若い世代を担保にして消費してしまった、という一般的な構図の一部です。

実際つらい思いをしているのはポスドクだけではなく、就職氷河期世代全体です。
 もともと日本の研究環境は、外国に比べるとおかしな構造になっていて、無給どころか授業料を払っている大学院生が研究の主力になっていました。大量のポスドクが生み出されるようになったので、今は「有給」のポスドクが研究の中心になってきているのかもしれませんが、それでも大学院生が日本の研究の主力部隊であるという構造は変わっていないのだと思います。なぜ、彼らが無給どころかお金を払ってまでも、研究に没頭したかというと、その先には博士号があり博士号を得たからには、その中の大多数は研究者になれる可能性が担保されていたからだと思います。

 ポスドク1万人計画というのは、その前に重点化された大学院で「需要と無関係に続々生産された行き場のない専門職予備軍」である博士が、とりあえず「失業者」になることを阻止するために考え出された政治的時間稼ぎだったのだと思います。事実、当時そうした議論がありました。とりあえずポスドクとしてでも雇っておかないと、すぐさま「失業博士問題」が浮上するからなんとかしなければならないという、当時の中曽根政権の危機感だったのでしょう。説明としては、外国でもたくさんいるポスドクというものを日本でもたくさん作る。外国ではポスドクが終わると、みんな研究室を立ち上げるので、日本でもそいうことが「期待される」というようなことだったのだと思います。冷静に考えれば、少子化の中で大学教員が削減されつつあるなかで、彼らをPIとして受け入れる研究室が絶対的に足りないことは、少なくとも政府は知っていたはずです。

 で、それから10年たってポストポスドク問題が起こってきているわけですが、この問題をどうやって収束していったら良いのでしょう。私が考えているのは、新しく生み出されている博士も、すでにポスドクになっている人も、ポストポスドクの人も、すべての人に職を与えるのが政府の役割だと思います。

 もちろん、研究職が少ないのですから、多くの人は研究職にはなれないでしょう。新しい研究・技術職というものもどのくらい創出できるかわかりません。とするならば、それぞれの人の適性をきちんと判断して適材適所に就職させるということが、大学院重点化とポスドク1万人計画を実行した政府の責任だろうと思います。もちろん、大学も共犯ですので、それに協力していかねばなりません。

 たとえポスドクでも、実力と社会性さえあれば研究職になれる、などという「可能性」を強調することは、たとえそれが嘘ではないとしてもかなり危うい言説であることは、私が知っている何人かの実力と社会性を兼ね備えたポスドクがまだ職を得ていない現実を見るだけでわかることです。

 能力がなかろうと、社会性がなかろうと、博士号を与えたり、ポスドクとして雇ったのだとしたら、自分には責任はないなどとは誰も言えないと思います。

 ハローワークの中に、博士部門を設けても良いと思います。ともかく、国が音頭を取って生み出した大量の博士・ポスドクに職を与えることは、間違いなく国の責任だと思います。

 博士・ポスドク全員が就職するまで、この問題は終わらないと思っています。

 
Commented by 白熱しますね at 2007-08-10 23:43 x
帰国後何とかどこかにもぐりこめたら、PDに対する失業保険的なものを作れないかと計画中です(失業保険ではなく無給に近いPDに対する民間支援)。PDに対する不安定さを少しでも減らす事が、精一杯ではないでしょうか?まあ、これが実際費用運営の面から可能かどうか分かりませんが・・・。
団体を作るにも実際多くの方が、数年後にはPDを抜けるのですし、なかなか本身になれない事は予想できます。
PD実際数の把握と現状の調査からはじめますか・・・現状ある小組織の方々との連携をまず取り合うことと、各学会に1名の連絡員の設置が第一課題でしょう。外国からでは・・・
加えてPD中にはやはり動き出す事はできないように思います(チキンですので)。
Commented by at 2007-08-11 00:45 x
国の責任は誰もが(政府内の人間でも)認めていることですが、だからといって国に責任をとりなさいと言い始めると何も解決しないのはこれまでの国の対応から明らかかなと思います。どこかで折り合いをつける上手な交渉術を持たねば実際の期待とは大きく離れた解決策になりかねません。ポスドクは失業保険がもらえます、なんていう政策は誰も嬉しくないですよね。

上手な交渉は先日のテーマであるポスドクを組織することが必須かなと思います。現在私は仕事の一部として人材紹介関係のお手伝いもしていますが、企業側はポスドクの就職難を理由に足下を見られ始めていると思います。年収300万円台なら雇ってもいいですよと平気でいう企業もあるぐらいです。この現状にポスドクの皆さんは怒って欲しい。私もお手伝いはいくらでもしますので、当事者(ポスドク)の皆さんは是非連携して欲しいと思っています。
Commented by enoki at 2007-08-11 01:01 x
トラックバックもしましたが、ポスドク問題の資料を作ってみましたので、ご利用いただけたら幸いです。

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20070810/p2

いずれにせよ、そもそも私がNPO法人サイエンス・コミュニケーションを作ったのは、こうした問題を解決したいためだったので、アクションを起こすなら旗振りでも雑巾がけでもする所存です。

具体策は、以前ブログにも書きましたが、ポスドク問題を一般の人にも認知してもらうために本を出すこと、それにからめてシンポジウムなどをいたるところで開くこと(アルゴア氏みたいな感じ)、政党や政府担当者に直接会いに行き、話を聞くことなどが挙げられると思います(思いつきですが)。

いかがでしょうか?
Commented by stochinai at 2007-08-11 17:21
 enokiさん、貴重な資料をありがとうございました。こうして、ネット上のあちこちでみんなができることをちょっとずつやっていくだけでも、総体としては力になっていくのが今の時代だと思います。我々がお手伝いするにしても、やはりポスドク問題や博士問題は現場の人が動き出すことなしには解決しないと思います。

 同じように、研究ねつ造問題や研究費不正使用問題も、現場の科学者が出てこない限り根本的解決にはならないと思っています。

 日本という国は、当事者が動かずにものごとを解決する「伝統」のようなものがあるのでしょうか。朝青龍問題を見ていても、そんな気がしてきます。

 これじゃ、ダメでしょう。
Commented by inoue0 at 2007-08-11 19:02
>ポスドクの就職難を理由に足下を見られ始めていると思います。年収300万円台なら雇ってもいいですよと平気でいう企業もあるぐらいです。

 利害関係のないところから勝手な感想を書いて申し訳ないんですが、年収300万円台で、曲がりなりにも研究者、技術者待遇ならそれでいいんじゃないのですか?仕事に関連した学会に参加して研究発表ができて、論文を書くこともできるのであれば。
 企業に悪意はないですよ。必要な人材ができる限り安く雇えるなら、それに越したことはない。
Commented by ポスドク問題? at 2007-08-11 20:31 x
私もイノウエ0様と同意見です。おそらく今実行しうる最善の策は、「適正市場価値」(「社会的公正」とは同じでない)で企業に吸収してもらう事でしょう。政府もこれを税制面法制面で支援して、待遇を少しでもよく、多くの人にあたるように、そんな働きかけを、ポスドクコミュニティでやるのがいいんじゃないでしょうか。エノキ様のレポートに出てくる政治家の方々は、「ポスドク問題」の行きがかりに無関係ではないので、支援してくれるはずです。

関係ないですが、私の書き込み自体の趣旨は、ここの題とはちょっとちがってまして、一つ前のとあわせて全体です。もちろん管理人様の趣旨が、引用された書き込みと違っているのは当然なので、これはいうまでもないでしょうけども。。
Commented by ポスドク問題? at 2007-08-12 02:07 x
stoichinai様、どうもご迷惑かけてます。半端に済ますのも変なので、発言の趣旨を、少し補足させていただきます。

ポスドク問題というのは、また別の面からみると、土建等従来型の公共投資の一部を、科学技術研究関連の公共投資で置き換える(多分正しい)試みの、一局面での歪みです。立法府と行政府で実際それを推進されたのがenoki様の纏めにあるような「文教/研究族」の方々であり、当時の「学界上層部」の方々です。

大きな予算の移転時の常として、その配分の実施に際し、一種のピラミッド・スキームの様相を呈し、結果「時の強者に厚く、弱者に渋く」、「先行者利得、後続者にしわ寄せ」の構造になってしまいました。

もしどうしても、戦争犯罪用語を使わなければいけないとすると、当時の大学の「上層部」が正犯で、「政府文教関係者」が監督不行き届きの共犯、という位置づけと思います。いうまでもなく、いずれも、「合法的に勝ち逃げ」してしまってますが。

enoki様の資料にあるように、当時からポスドクあまりの発生は予測されており、この不都合な真実を前に、あえて声を上げられた学界関係者もいらしたようで、彼らは無罪、というか「ポスドク問題のシンドラー」ですね(笑
Commented by 元ポスドク at 2007-08-12 03:47 x
一週間分のコメントを読むのは大変でしたが、一通り目を通した感想です。

ポスドク問題解決のためには、御上(文科省や経団連)からではなく、現場(大学や学会)からのアクションが重要に思います。
そのために、まずは学内や学会などの活動を利用して、共同でポスドクユニオンを立ち上げることです。そして、現状の労働条件の改善(アカハラ・パワハラの相談・防止など)と将来の労働環境の確保(就職支援、企業調査、企業見学など)のために、HPを立ち上げたり、定期的に集会を開いたり、刊行物を出したりするのが良いように思います。
きっと毎日新聞(理系白書)や読売新聞(漂う博士~)よりも現場の声を反映したものができるでしょうし、そこに国内外の研究機関(企業を含む)からの募集(ポスドクも含む)を掲載すれば、広告料や斡旋料が得られ、会費など集めなくても活動ができるようになるでしょう。
Commented by 元ポスドク at 2007-08-12 03:47 x
その時にくれぐれも注意して欲しいことは、ポスドク問題を“野球選手”や“お笑い芸人”や“たい焼き屋”などのアナロジーで表現しないことです。これは、博士自身の「自己責任」に帰着してしまう恐れがあるからです。あくまでポスドク問題は国の政策ミスであり、公共事業や年金の問題と同根であるということを主張することが大事だと思います。
Commented by MM at 2007-08-12 04:36 x
べつに国に強制的に徴兵されたのではないのだから、やはり「自己責任」でしょう。もちろん甘い見通ししか示さない国側にも問題があると思いますが、それを見抜けずに、うかうかとハイリスク商品に手を出した方もどうかと思いますが・・・。国の政策ミスと言っても、年金問題なんかとは全然質もスケールも違う問題ですよ。だいたい、ユニオン作って活動してどうするのですか?誰がそれをやるのですか?それをやった人に何かいいことがあるのですか?それよりももっと集中して研究をして、良い成果を出す方がよほど健全なのでは?全部他人のせい、国のせい、だから何とかしろ、団結して圧力をかけろ、という考え方は、既に過去の遺物ですよ。
Commented by 元ポスドク at 2007-08-12 04:53 x
ユニオンは一つのビジネスモデルです。売り込みたい商品の宣伝に、誤解やネガティブなイメージは必要ないでしょう。また、このビジネスモデルによって得られた利益は、無償の奨学金など、日本のアカデミック環境の改善のために使うのが望ましいと思います。したがって、ポスドクユニオンは非営利団体が望ましいのです。
しかし、歴史的に見れば、労働の効率化によって生み出された若年失業者の増加は、徴兵制などによって緩和されています。それと同じことが、潜在的には公共事業や博士1万人計画にも見られると思います。どうでしょうか?
Commented by m at 2007-08-12 10:45 x
>べつに国に強制的に徴兵されたのではないのだから、やはり「自己責任」でしょう。もちろん甘い見通ししか示さない国側にも問題があると思いますが、それを見抜けずに、うかうかとハイリスク商品に手を出した方もどうかと思いますが・・・。

MMさんのここまでの意見に全面的に同意。ただ、アメリカのAAASやNational Postdoc Associationのようなものはあっても良いと思います。20年くらいかけてゆっくり作っていけるといいですね。

まあ、それはそれとして、博士課程の人数を減らし、学振のDCを減らす(今は逆に増えていますが。。。エサ?)ことがすぐにできる対策でしょう。失策は失策として、それを生かして欲しいと思います。
Commented by peach at 2007-08-12 12:04 x
MMさん
強制でなかったからって国に責任がないという論理は通りませんよ。ドミニカ移民の訴訟をご存知ない?
Commented by apple at 2007-08-12 12:51 x
MMさん、mさん、そんな風に議論の質を突然落とさないで。そんな粗雑な考え方では、大学院進学しようが、会社にいこうが、うまく行かない事必定です。
Commented by osumi1128 at 2007-08-12 14:44
enokiさん、stochinaiさん
資料を有難うございます。10月に学術会議と生科連が主催するシンポジウムでポスドク問題が取り上げられます。パネリストとして参加しますが、その際に使えるような、「最新の」ポスドク・大学院生の意見や実態、大学サイドの改善点等についての資料が集まれば、是非紹介させていただきます。
Commented by B at 2007-08-12 16:08 x
問題として取り上げるときは個々に注目するのでなく
大局で考えないと思います。
結果として、国策として勧めた大学院重点化計画の結果
博士後、ポスドク後に就職出来ていない人が大勢居るんですから。

自身、この問題は単にポスドクの就職問題という観点だけでなく
アカデミック内での世代格差問題や
大学院での教育問題もはらんでいると思います。
過当競争をあおったことによる捏造問題も考えられます。
自分は、漠然とただ単にがんばって運動したところで、
上層部の認識が変わらないと結果として同じだと思う。
下手するとポスドクでなく上層部が利益を得かねない。
日本の全ての問題に当てはまる気がしますが、
上位層のモラルの改善をしないと何も解決しないと思う。
Commented by MM at 2007-08-13 13:12 x
ポスドク1万人計画は確かに杜撰な計画だった。しかし、その後のポジションを国が用意できないことは初めから明らかだった。企業がポスドクを取らないだろうということもわかっていた。それを承知で多くのモラトリアム研究者がポスドクになった。つまり、本来は博士課程終了時に淘汰されていた者が、死期を延長されただけのこと。それを国が救え、企業が何とかしろ、とは片腹痛い。この世は全て自己責任。まともなポスドクは今も昔もちゃんとした職についている。それをビジネスモデルだと??お前、何のためにポスドクやってるんじゃー?ちゃんと研究せんかい!
Commented by MM at 2007-08-13 13:21 x
>MMさん、mさん、そんな風に議論の質を突然落とさないで。そんな粗雑な考え方では、大学院進学しようが、会社にいこうが、うまく行かない事必定です。

大きなお世話だよ。お前の方がよほど議論が粗雑だよ。議論の質は決して下がっていないと思うぞ。わしはともかく、mという人は結構まともなことを言っているぢゃないか。それを、何の根拠があって「うまくいかないこと必定」とか言うんだよ?ちなみに漏れはアカポスゲットして、今は安泰だが、他のいい加減なポスドクが職にあぶれて、他人のせいにしているのが気に入らないだけだよ。きわめて大人の意見だと思うがな。
Commented by stochinai at 2007-08-13 13:22
 MMさん、次の記事をお読み下さい。
http://shinka3.exblog.jp/6697908/
Commented by MM at 2007-08-13 15:54 x
stochinaiさんの指定された記事を読んでみました。この意見はあくまで「一つの考え方」に過ぎないと思います。私は国の失策を認めていますが、「詐欺的行為」とかまでは言えないでしょう。このくらいのレベルのことは国はいつでもやっています。責任は自分で取れ(というか自分で取るしかない)と思っています。教官の数は減ってきているとはいえ、昔とあまり大差ありません。必死に努力した人ならば、恐らくポジションにつける筈です。私が嫌いなのは、30歳近くになっても、ろくに考えもせずに、モラトリアム的な発想からポスドクになったくせに、国や企業のせいにしている、一部の「できんたれ」ポスドクの姿勢です。
Commented by WW at 2007-08-13 16:05 x
>ちなみに漏れはアカポスゲットして、今は安泰だが、
>他のいい加減なポスドクが職にあぶれて、
>他人のせいにしているのが気に入らないだけだよ。

立派な識見と品格お持ちのようです。
前段と後段がつながらないのが、微笑ましいところですが。。。。
Commented by MM at 2007-08-13 18:41 x
大きなお世話だよ。漏れのようにアカポスゲットしてから偉そうな口をききな。
Commented by enoki at 2007-08-13 19:21 x
すみません。

ポスドクのユニオン化についていくつか資料をご紹介します。

海外事情:
将来の見通し
ポスドク組織による研究機関の格付け
http://www.natureasiapacific.com/japan/jobs/tokusyu/060518.php

2003年、米国ポスドク協会(National Postdoctoral Association:NPA)の調査対象となった60の研究機関のうち、ポスドク事務所とポスドク組合の両方を備えていたのはわずか12か所であった。2006年には120の研究機関に対して調査が行われ、それまでにポスドク事務所は87か所、ポスドク組合は68か所、その両方を備えた機関は47か所へと増加した。

この増加は重大な意味をもつ。なぜならポスドク事務所は研究機関がポスドクたちの不安に対処するための正式な仕組みを提供するものであり、またポスドク組合は奨学金、給費、就職情報の改善を求める統一した声を研究員たちに与えるからだ。
Commented by enoki at 2007-08-13 19:22 x
続きです。

The State of the Union
http://sciencecareers.sciencemag.org/career_development/previous_issues/articles/2006_03_03/the_state_of_the_union/

Postdoc Unionization Drive Reaches a Climax in California
http://sciencecareers.sciencemag.org/career_development/previous_issues/articles/2006_09_01/postdoc_unionization_drive_reaches_a_climax_in_california/

Plan for postdoc union sparks backlash
University of California awaits petition ruling.
http://www.nature.com/news/2006/060807/full/442609b.html

UC Postdoc Union Fizzles
http://sciencenow.sciencemag.org/cgi/content/full/2006/1102/1
Commented by enoki at 2007-08-13 19:28 x
US postdocs: Young, gifted ... and broke
http://www.nature.com/nature/journal/v428/n6984/full/428690a.html

National Postdoctoral Association
http://www.nationalpostdoc.org

Nature 428, 690-691 (15 April 2004) | doi:10.1038/428690a

というわけで、いくつか記事をご紹介しましたが、UNION化はアメリカでは奨励されているらしいです。

日本で組合というと、党派的イメージが強く、否定的な感情を持つ人が多いように思いますが、ポスドクが労働問題だとしたら、ある程度組織化しないと何とかできないんじゃないかと思います。若手の会とかNPOでもいいですが。
Commented by MM at 2007-08-13 19:36 x
いいんだけどね、一体組合って誰がやるのよ?普通の労働者と違って、ポスドクはせいぜい2〜3年の一過性のポストでしょ?その貴重な時間を組合運動に捧げよう、っていうヤツがいるのか?アメリカじゃどうやっているのか知らないけど、日本ではどう考えても非現実的。
Commented by stochinai at 2007-08-13 20:33
 アメリカのユニオンは、大学や研究所側にもメリットがあるということで奨励されているのだと思います。ポスドク一人一人には千差万別な問題があり得ますので、そのひとつひとつに大学や研究所側が対応していたらとても大変だしコストもかかるところを、ユニオンが代行してくれているという考え方だと思います。そして、学生側もユニオンでがんばっていた経歴はその後のキャリアにプラスになるという仕組みがあるのだと思います。

 冷静に考えれば、日本でも状況は同じなのだと思いますが、動き出すまでの初期摩擦がかなり大きいことは事実だと思いますので、そこを「官」の金力でなんとかすれば、なんとかなるのではないでしょうか。

 政治思想とは独立したユニオン。実はこれはポスドクだけではなく、日本全体の将来にも鍵になるポイントだと思っています。
Commented by WW at 2007-08-13 21:00 x
「漏れ」とか言う落ちこぼれ院生のあらしは、なんの情報ももたらさないので、削除してもいいんではないでしょうか。
Commented by stochinai at 2007-08-13 21:08
 不快に感じられる方が多いことは理解できるのですが(というか、そもそも「漏れ」などという言い方すら知らない人も多いと思いますし、そんな言葉を発するPIの存在自体が理解不能)、このサイトではスパム以外は削除しない方針で運営しておりますので、お許し下さい。MMさんも、大人同士が使うふつうの丁寧語でやりとりしませんか。
Commented by MM at 2007-08-13 21:51 x
「漏れ」が不快だったとは意外だったな。最近では一般的に使うのだと思ってた。すまなかったよ。でも「WW」というのも同じぢゃないのかい??とにかく、今後は「オレ」に変更しよう。これで文句はなかろう?ちなみにオレはアカポスゲットしたばかりでPIではないよ。用語を間違わないようにね。WWというやつは何で議論が粗雑だとか、落ちこぼれ院生とか、根拠もなしに言うのかね?

議論を元に戻すとして、もしオレがボスなら、組合に入っているヤツなんか絶対に取らないね。なぜなら、そんな活動に時間を使っている暇があるなら、その分研究して欲しいもん。そうだろう?当たり前の話や。普通の終身雇用の労働者とは違うのだよ。その辺の道路作業員と似たようなものだ。どこの世界に組合運動に血道をあげている怠惰な道路作業員を喜んで雇用するゼネコンがいるのかね?
Commented by 一言ご忠告申し上げますと at 2007-08-13 22:17 x
MMさん少し冷静に発言された方がよいかと思われます。MMさんがインターネットの中でどのように書き込んでも、特定されないような技術をお持ちなら別ですが。通常はどこからどのPCを使って発言されているのか特定するのは今や非常に簡単です。このような発言を公にされると、せっかく手に入れた職を失うことになるかと思います。ご注意下さい。
Commented by WW at 2007-08-13 23:19 x
大丈夫です。脳内の「アカポス」は決して失われないです。
実質スパム同様のゴミは掃き出すのが簡単ですが、まあMMではじまるものは流せばいいだけなので、どうでもいいですね。
Commented by enoki at 2007-08-14 01:13 x
ユニオン活動なんかしたら将来がなくなる、そんな暇ない、という指摘はもっともだと思います。

私も今NPO法人サイエンス・コミュニケーションで活動できるのは、研究業界にいないからでもあります。

私たちの初期メンバーには、ポスドクからアカデミックポストを取ったとたん脱会していった方もいます。

だから、当事者が動け、というのはその通りなのですが、ただ動けといっても怖くて動けないのは理解できます。

だから、私たちのようなNPOや、既に地位を得た方々、学会などがある程度後押ししないといけないのではないかと思います。
Commented by つうか at 2007-08-14 02:09 x
海外のポスドクユニオンのトップは皆現役ポスドクなの?そんなわけないよね。
Commented by MM at 2007-08-14 02:47 x
おっと。せっかく素直に謝っているのに、職を失う、とか恐喝されるとは思わなかったな。恐れ入るぜ。まず、オレの発言のどの点がそれほど問題なのか、ご指導願いたいね。そもそも「相手を特定できる」とか言って自由な意見を封殺する態度の方がよほど問題ありありだと思うがね。WWというヤツは決して建設的なことは述べないんだな。お前のほうこそ全てスルーだよ。他人の批判をする前に、何か他に意見を言ってみろよ。

さて議論を元に戻すとして、君達がPIになったときに、一所懸命研究に打ち込んでいるポスドクと、組合運動で権利ばかり要求してくるポスドクが、面接に来た場合、どちらを雇用すると思うか、よーく考えてみたまえ。ポスドク1名でコミコミで500〜700くらいはかかる。君の研究費が2000万しかないとして、どっちを雇うんだね。大企業ならともかく、今の研究室は個人商店レヴェルの規模だから、社会貢献なんかしている余裕はないよ。そのあたりをどう考えているのか、是非伺いたいもんだね。少なくともオレの頭では、具体的な解決策は浮かんでこんぞ。
Commented by MM at 2007-08-14 02:52 x
ついでに、一言。こういう問題になると、かならずアメリカ「では」、とか海外「では」という議論ばかり目立つ。明治維新以来、日本には出羽の守が多くて困るよ。
Commented by SS at 2007-08-14 03:12 x
>社会貢献なんかしている余裕はないよ

とりあえずこういう研究者は必要ないな。
Commented by WW at 2007-08-14 03:47 x
ものには限度がありますので、そろそろ掃除なさった方が。。。

それにしても、「アカポス」というのによほどトラウマがあるのか、一度ふんぞり返ってみたかったんでしょうね。アカポスに限らず、社会の中で責任ある立場になると、それなりの心構えが出来ちゃうのに、思いいたら無いんでしょうね。。。

院生、ポスドク、海外へ敵意、おうむ返しの無内容な人口無能風発言、余りにもわかりやすい荒しで、みなさん微笑んでますよ。
Commented by MM at 2007-08-14 04:28 x
なんで誰も正面切ってオレの意見に反論しないんだろう?バカみたいに関係ない個人中傷ばかりしていないで、まともに議論でかかってこい!オレの主張に対するお前の意見を開陳せよ。具体的な解決策を提示してみろ。それができなければ黙って聞いていろ。

オレの意見は極めて明快だ。自己責任を他人に転嫁するな。無能なポスドク集団の組合なんかいらない。少なくともそれが日本の科学をよくするとは思えない。アメリカ追従では何も解決しない。組合運動している暇があったら、根性出して実験しろ。こんなところか。

ちなみにオレは荒らしではなく、敢えて議論を活性化しているだけさ。本当は別に他人のことなんて、どうだっていいんだけどね。まともな反論を期待するよ。
Commented by inoue0 at 2007-08-14 06:35
 人を見て法を説けという言葉がございましてね。
>敢えて議論を活性化しているだけさ
という挑戦的かつ非妥協的な態度の方と議論しても、有益な結果になるとは思えないから、まともな反論が来ないんじゃないでしょうか。
Commented by at 2007-08-14 07:36 x
なんかすごいことになっていますね。私は基本的に組合の推進派ですので、MM氏の意見を受け流すわけにはいきませんね。読み方が足りないのかもしれませんが、MM氏の意見は、ポスドクでアカデミアのポストをゲットできないポスドクは無能であり、生きる価値がないと主張されているようにさえ思えます。ここで議論されていることは、就職先が見つからないポスドクはどのように生き延びるべきなのか、そのことを議論する場所であると思われます。ポスドクが無能であるかどうかは別として、博士号をとって、ポスドクに進んでだ人で就職が見つかる人はわずかです。見つからない人に対して、自己責任だ、見通しが甘すぎるなどと非難するのは簡単ですが、ではそれでその人の人生は終わりですか?学歴があるために選べる仕事が極端に減ります。MM氏はそのような方々に対して、どのような生き方をお勧めされるのでしょうか?ご意見を拝聴したくお願いする次第です。
Commented by LL at 2007-08-14 08:13 x
MMがんばってるなあ。でも,おまえが生き残るためにどんだけ苦労してきたのか,泥水を飲んでない連中には分かんないよ。Inoue0のいうとおり,人を見た方がいいぞ。こんなとこで遊んでる世間知らずのポスドク挑発しても,向上心無いから無駄無駄。どうせ自分でなんかやろうってやつは一人もいないんだから。
福沢翁の脱亜論みたいな落ちになっちゃうから,もうやめとけ。
Commented by stochinai at 2007-08-14 08:14
 私も是非とも後学のために、MMさんがどのような学生生活、ポスドク生活を送られ、この厳しい状況の中でアカデミックポストを得られたのかを是非ともお聞きしたいところです。もしよければ、どんな雑誌ににどのくらい論文が出ているかも教えてください。(Science,Nature,Cellに論文があっても職が得られない人もたくさんいるのが、問題になっているのをご存じですか。)そして、おっしゃるように「根性出して実験」していれば、なぜ誰でもポストが得られるのかを教えていただきたいと思います。それに、今時「社会貢献なんてしている余裕はない」などと実名で公表したら、研究者の世界でも生きていきにくいはずですが?どっちの方面の大学(研究所)だと、そういうことが許されているのかも教えてください。よろしくお願いします。
Commented by MMLL at 2007-08-14 08:25 x
こんな素っ頓狂な酔っぱらいが、朝から同時に二人もいるというのも、なかなか信じがたい、凄まじい眺めですね。
Commented by NN at 2007-08-14 11:24 x
MMはアメリカ追従がいやなネトウヨ院生だから海外誌にも論文投稿しないんだろうなぁ。論理的な文章もかけないみたいだから端から無理か。

Commented by LM at 2007-08-14 11:40 x
大学院拡充やらポスドク自体がアメリカ追従なんじゃない?まずはポスドク廃止だな。PhDも廃止。科学研究重視もアメリカ追従だからそれも廃止ね。
Commented by 諭吉 at 2007-08-14 12:13 x
脱亜論は欧米追従のすすめだぜw
Commented by MM at 2007-08-14 13:24 x
やっとまともな議論をする輩がお出ましになったな。うれしいよ。ちょっとオレの意見が誤解されているようなので、一言つけくわえておくと、オレは無能ポスドクが生きる価値がない、とまでは言っていないぞ(ホンネはそうだけど)。自己責任を他人に転嫁し、組合を作るとかいう研究と関係ない活動には反対だ、と言っているだけだ。

オレの研究歴なんかどうでもいいことだが、上でいくつか質問が出ているので教えてやるよ。CNSが一報と姉妹紙が一報、それ以外はJBCクラスがちょこちょこ、といったところさ。別に今のご時世なら、それほど大したことはないかも知れないが、これでも3年間血の滲むような思いで研究してきたさ。

さて、議論を元に戻すと、オレの建設的な提案は、「一生ポスドク」案だ。ポスドクまで出ていれば、それなりの技術と思考力はあるだろうから、ポスドク採用時の年齢制限を撤廃して、50だろうが60だろうがポスドクで腕一本でやればいい。年収は500〜700くらいだ。社会的には中流と言われるあたりだと思うが。まあ、雇用が不安定なのは認めるが、アカポスゲットのオレですら5年契約だぜ。教授様でも5年だよ。
Commented by MM (続き) at 2007-08-14 13:25 x
とにかく組合なんて馬鹿げているよ。止めた方がいい。一体誰がやるんだよ?メリットは?そこんところに誰かはっきりと答えろよ。誰も全然オレの質問に答えていないぢゃないか。出羽の守はやめろよ。
Commented by MM (さらに続く) at 2007-08-14 13:36 x
夏休みモードなので、面白いからもう少し遊んでやるよ。

stochinai君よ、君はオレの意見を誤解しているので、もう少し詳しく書く必要があるようだ。オレが「社会貢献なんてしている余裕はない」と言ったのは、あるPIがポスドクを採用する際には、組合運動ばかりしている無能なポスドクを雇う余裕がない、という意味で言ったのさ。それとも君は、自分がPIになったときに、なけなしの研究資金を無能なポスドクのために使うかい?つまり「社会貢献=雇用政策」という意味で使ったんだ。誤解するなよ。

ちなみにオレは自分の研究を社会貢献だと思ったことは一度もない。しかし一所懸命打ち込めば、結果的に必ず何かの貢献ができると信じている。それともホンネベースで、社会貢献のために研究しているヤツがいるのか。もしいたら教えてくれ。
Commented by MMLL at 2007-08-14 13:44 x
>やっとまともな議論
「ヨタ話」と議論の区別がつかないのは、おつむの程度に問題があるのか、それとも品格に問題があるのか。
>CNSが一報と姉妹紙が一報、それ以外はJBCクラスがちょこちょこ
という業績で
>アカポスゲットのオレですら5年契約だぜ。
任期制助教、という設定ですか、おつかれさま。そんな大声張り上げて威張り散らすほどの偉さでもないですね。小さな弱い犬程よく吠える、ってのを地でいってますね。
Commented by stochinai at 2007-08-14 13:50
 一生ポスドクというのは、すでにアメリカなどでは普通に行われていることです。ポスドクなどに年齢制限をはずそうという意見は、ここでも過去に何度か出てきていたと思います。私も悪くない提案のひとつだとは思います。今年の秋から、日本でも年齢制限が法的に禁止されます。

 社会貢献に関しては、使うたびに定義が変わるのでは困るのですが、最後の意味で「自分の研究は社会貢献」になるはずであると信じるのは大多数の研究者が信じているところでもあります。本音でそうだと思います。MMさんも「ホンネベ-ス」でおっしゃっているのは、語るに落ちたというところですね。
Commented by stochinai at 2007-08-14 13:51
 また、ご自身が強い自分の意見を持っておられるのは結構だと思いますが、他人が「組合」(ユニオンは昔風の労働組合とは違うものだと思いいますが、あえてこの言葉を使う意味も良くわかりません)を作ろうがMMさんとはかかわりあいのないことだと思うのに、なぜそんなに強く否定なさるのでしょうか。何か、苦い思い出でもあるのか、「組合」ができると困ることでもあるのでしょうか。

 ともかく、ご自身がいろいろと提案をなさるのは結構ですが、他の人が「こうしよう」と言った時に、「それはやめろ」というのはフェアではないです。あえて言うなら、「自分はしない」で良いのではないでしょうか。
Commented by MMLL at 2007-08-14 14:28 x
大騒ぎしてたくさんの行数を消費したうちで、唯一内容のある書き込み
>「一生ポスドク」案
だけでみたいですね。これはちょうどアンタの今の「任期付アカポス5年」を6回繰り返す、ってことですよ。それで人生設計できると思ったら、やればいいんじゃないでしょうか?まあ、ここの皆さんのようなテニュア職と並んで、そういうのも少しはあってもいいのかなとは思いますよ。柳田先生もそんな事いってたような。つまり皆のような「正社員」とアンタのような「恒久臨時社員」が並立すると。
Commented by MM at 2007-08-14 16:06 x
stochinai君の言っていることは、どうもピントがずれているような気がする。
>MMさんも「ホンネベ-ス」でおっしゃっているのは、語るに落ちたというところですね。
とはどういうことかね?

オレは、ホンネでは自分の研究は「個人的趣味」だと思っており、「社会貢献」だとは思っていないが、趣味に打ち込むことが結果的に社会貢献になるだろうよ、ということだよ。君はホンネで社会貢献のために研究しているのか?
Commented by MM (追加) at 2007-08-14 16:12 x
もう一つ言わせてもらおうか。
>他の人が「こうしよう」と言った時に、「それはやめろ」というのはフェアではないです。あえて言うなら、「自分はしない」で良いのではないでしょうか。

なんだよ、これ。もし、自分と異なる意見をコメントされるのが腹が立つなら、すぐにコメント欄を閉じてしまえよ。御大みたいに。何できちんとオレの意見に反論できないんだよ。下記の点に答えてくれ。
1)誰が組合を作り、活動するのか?
2)組合員になるメリットはあるのか?
3)君がボスなら組合活動ばかりしているポスドクを雇用するか?
Commented by stochinai at 2007-08-14 16:31
 私は科学の研究・教育活動は、世界の人類のためになる立派な社会貢献だと思っています。心の底からそう信じています。

 いろいろな方がいろいろな意見を持っているでしょうが、私の意見を述べます。ユニオンを作るかどうかは、ポスドク自身が決めることですが、そういう道もあると思っています。その時、
1)ポスドクがポスドクのためにユニオンを作り、ポスドクが活動します。
2)メリットがあると思った人だけがユニオンに加入します。
3)私がボスならば、ユニオンにはいって活動することを是と思っているような sense of social responsibility を持った人を雇用します。
Commented by MM at 2007-08-14 16:58 x
ん、立派な答えだな。やっとまともな議論になってきたぞ。よしよし。

まず第一段だが、stochinai君の言い方では、誰の研究も社会貢献になってしまうよ。つまり君は社会貢献が目的なのか?それとも自分の好奇心追求が目的なのか?オレは後者だ。後者の必然的結果として、社会貢献が付随してくるのであって、社会貢献は目的ではない。君はどうだ?

第二段は噴飯ものだ。1)は馬鹿げており、2)は当たり前だ。3)だが、研究をバリバリやるポスドクなら、組合運動にうつつを抜かしたりしない。そんなことを是としているような人間を雇いたいなどとは、この社会の厳しさを知らない未熟者と言われても仕方あるまい。PIになればポスドクより厳しい競争が待っているのは、紛れもない事実だ。もう少し現実的な考え方をしたまえよ。
Commented by at 2007-08-14 17:04 x
MMさん、
少し忙しいのでコメントが遅れるかもしれないことをお許し下さい。さて、ユニオンという言い方が正しいかどうかはわかりませんが、ポスドクの団体が何故必要かというと、自分たちが雇用される機会を少しでも創出するためです。黙っていると大方は世の中は問題ないと解釈されます。MMさんの言い分を百歩譲って、優秀なポスドクは就職が見つかるでしょうが、無能なポスドクは見つかりません。でも生きて行かなくてはならないのです。自分たちの立場が少しでも有利になるように、意見を言った方がよいと私は思っています。その団体に参加した人間だけにメリットがあるかどうかはわかりませんが、団体の意見が筋の通ったものであれば、社会は何らかの形で動き出すでしょう。ポスドクの人たちは自分たちの地位を向上させるために勉強することが必要だと感じています。自分たちがどう社会に受け入れられればどう貢献できるのか、それを明確に示す必要はあると感じています。
Commented by at 2007-08-14 17:06 x
人間誰しもバランスが大切です。団体の活動ばかりで仕事をしないのなら、それは誰も雇用したくないでしょう。しかし一定の時間を使ってこういった活動に参加することは大いに結構なのではないでしょうか。きっとMMさんはまだお若いので、一秒でも惜しんで実験をしないと自分の研究が成就しないと感じているかもしれませんが、決してそういうものではないと私はこれまでの自分を振り返って感じています。研究以外の時間を自分で確保して、それを自分の望む形で利用するのは結構なことであると思います。先ほどのように、MMさんの言い分に百歩譲るとすれば、無能なポスドクはどうせアカデミアで雇われることはないのでしょうから、関係ないでしょう。

ポスドクがどんなに頑張って要求してもアカデミアのポジションが十分に増えることはないと思います。また、十分に増えると期待してポスドク一万人計画があったわけでもありません。予想外だったのは民間のポストが拡充しなかったことです。それを何とかしましょうというのが本来の議論すべきポイントではないかと思います。
Commented by at 2007-08-14 17:10 x
MMさんへ、
ここでの字数が限られていることで、言いたいことを十分に言い尽くしているわけではないのですが、そして私事で申し訳ないのですが、数日忙しくなるので、コメントを書くのが遅れますが、必ずご返事しますので、あまり暴れないで、おとなしくしていて下さい。
Commented by stochinai at 2007-08-14 17:29
 MMさん、自分がすべての答を持っているのならば、何も私らのような未熟者を相手にこんなところで無駄な時間をつぶすことはありません。ご自分で、ブログを立ち上げるなり、本を書くなりして世の人々を啓蒙してあげてください。
Commented by ボリジ at 2007-08-14 17:32 x
 ポスドクを経て大学で仕事をしています。ポスドク問題は、いままさに大学院に在籍中の学生さん・ポスドクの方だけの問題ではないと考えて、こちらのブログの記事にもいつも高い関心をもって読ませて頂いています。次世代の育成において、博士課程への進学が就職の不安定さと結びついているような現状は、将来の科学の発展に大きなマイナスとなってかえってくると考えているからです。

 優秀な学生さんが、きちんとした将来の選択肢の一つとして博士課程への進学・ポスドクを考えられるようなシステムへと変化していけなければ、将来的に打撃を受けるのはポスドク自身だけではありません。大学を含む社会全体にその影響が出てくるのではないでしょうか。
ポスドクだけでなく、大学・研究所で研究者としている活動している人こそ真剣に共に働く若い人材をどのように育成していくかという視点からこの問題について考える必要があると思うのです。
Commented by ボリジ(続き) at 2007-08-14 17:36 x


解決策としては色々な考え方があると思いますが、賛同出来ないのであれば他の方が書かれているように別の案を提案して欲しいと思います。一つの提案を良くしようという議論のために意見を述べているのかどうかは、読めばすぐ分かります。MMさんの意見は、ユニオンを作るという提案を否定した先に何が議論したいのか、読んでいて正直分かりません。

Commented by SS at 2007-08-14 17:46 x
どう考えても、MMさんの書き込みは、別の非の書き込みにあった、これですよね。
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2 ネット等を満たす雑駁な自己責任論によるポスドクたたき、院生たたきですが、これはいうまでもなく、「責任者の自己弁護」でも「勝ち組の傲慢」でもなく、苦しみに喘ぐ中での安易な解放、単なるフラストレーションの表現です。
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何よりも痛ましいのは、研究大学の専任職のPIであるstochinaiさんが、ポスドクユニオンに好意的である一方、つい昨日までポスドクで、どこかの任期制の助教なりたて(と主張される)MMさんが、自己責任論を凶暴な口調で主張してる事です。
Commented by MM at 2007-08-14 17:56 x
stochinai君はちょっとガッカリだな。サイエンティストとしては、「個々のブログでやれ」なんて言ってはいかんよ。全ては議論なのだから、闘わせてこそ意義がある。君は討論を是としているから、コメントをオープンにしているのだろう?オレが適当にお遊びで引っかき回しているから、多くの読者も興味津々で読んでいる。「組合がいかに素晴らしいか」という君の意見を披瀝するチャンスぢゃないか。少しは感謝したまえよ。

鼎君は、素朴でよろしい。しかし何も提案はしていない。数日間待っているから、良い考えを持ってきたまえよ。オレの「一生ポスドク」案はなかなか素晴らしいだろう?何より、現実的で実効性がある。ポスドクの惨状を救う道はこれしかないよ。
Commented by MM at 2007-08-14 18:05 x
>>SS
大きなお世話だよ。この世の中は基本的に全て自己責任だよ。オレは必死に頑張っている善良なポスドクの意見を代弁しているだけさ。オレも半年前まではその立場だったから、よくわかるよ。いかにいい加減なポスドクが多いことか。

stochinaiという方、PIだったとは知らなかったな。てっきりダメポスドクの代表かと思っていたよ。それをstochinai君とか言って悪かったな。これからはstochinai先生と呼ぶよ。でもこんな甘チャンPIがどんな業績があるっていうんだい?それこそ大きなお世話か。
Commented by SS at 2007-08-14 18:59 x
貧弱な語彙、粗暴なもの言い、自分の客観的位置を把握できない幼児的自己中心性。このようなものは、掲示板を離れても、日頃の行動に出るものです。そのような学生を、ポスドクや任期制助教に雇うPIはいません。かりにそのようなものをポスドク、、さらにはジュニアスタッフに雇うと、院生の教育にものすごい障害が出るので、通常すぐお払い箱にします。なので、MMさんの身分に関する主張は、まるで現実味が無いのです。

MMさんの書いたものの主要部は、ポスドクと研究室への憎しみの表現です。なぜこんなとこで披瀝されるのかは不明ですが、常軌を逸して恥をさらすのも厭わないほどに、辛い思いをされたのでしょう。ここでのstochinaiさん、私をはじめ、皆さんが精神障害のような書き込みにさえ優しく寛容なのは、それを勘案して、一種のテラピーセッションとして扱ってるからですよ。

Commented by SS at 2007-08-14 18:59 x

さて、「ポスドク問題への主張」ですが、耳を聾する雑言のあと、取ってつけたように柳田説を持ってきたようです。本当はまじめに取り扱う必要の無いですが、一点だけ。なぜ柳田制度に、ユニオンがいけないことになるのか不明です。柳田先生自身どこかでいっておられた通り、研究者を柳田さん、stochinaiその他の「常勤」と、アンタその他の「一生非常勤」とに分割する場合、アンタのような弱者を保護する為のユニオンは必須と思います。これに限らずつじつまが合ってなくて、ちゃんと考えた発言ではないですね。
Commented by MM at 2007-08-14 19:16 x
そんなに阿呆みたいに人のことを非難するなよ。オレの身分なんか、この議論には関係ないよ。真実を証明する手段もないから、別に信じられなければ信じなくてももいいよ。でもね、多分君よりもよほど頑張っているよ。別に辛い思いなんかしていないよ。でも人よりは少しいっぱい努力しただけだよ。君も人の批判ばかりではなくて、議論しろよ。

SS君はアカポスでないから知らんだろうが、法律的にはstochinai先生もオレも同じ5年任期だぞよ。独法化以後は全ての教員がそうなったはずだ。任期がついていない教員などいない。それを常勤とか一生非常勤とか、知ったような口をきくなよ。stochinai先生、この無礼者に何とか言ってやれよ。

だいたい柳田説って何だよ。もし御大とオレの意見が同じだとすれば、それは偶然だが、それほど普遍的な考え方であるとも言える。御大はなんやかんや言われているけど、偉大だよ。あそこまで徹底すると、頭が下がるね。stochinai先生もそれくらい偉いのかな?
Commented by stochinai at 2007-08-14 19:32
 事実確認だけですが、法人化した後の国立大学でほとんどの教員に任期は付いておりません。九大ではすべての教員に任期を付けたというような話を聞いた記憶がありますが、あいまいです。少なくとも北大では、新しく助教になった方以外で任期のついている教授・准教授のポストはありません。我々自然史科学部門では助教の任期制も拒否しましたので、我々のところには任期制の教員はいません。
Commented by SS at 2007-08-14 19:49 x
ほんの少しだけ場にふさわしい口がきけるようになって良かったですね。丁寧な口をきくのは自分を守る為なのに、ようやく気づきました?
事実確認を付け加えておくと、私ももちろん任期なしの専任です。ここに書いている人の多くはそうですよ。助教、助手を任期制にした理由は、もちろん「ハズレを処理できるように」です。今までは間違って雇って、ちょうどアンタを高齢にしたような助手とか、どこでも困ってますんで。

「本題」のほうですが、また論旨を外してますね。柳田先生が偉大とかではなく、ユニオンがどう絡むかのアンタの話の矛盾ですよ。

さらに、ポスドクの年齢制限、繰り返し制限なくす、との提案、それ自体は昔からあって、善し悪しの議論大分なされてますが、なにか具体的に付け加える事があればどうぞ。
Commented by LL(1) at 2007-08-14 20:54 x
すげーまだやってる。いくら夏休みだからってMMも暇だなぁ。
それにしてもMMに対する攻撃の仕方,なんだこりゃ?途中で言ってたけど,彼の言い分はまじめなポスドク・PIの意見の代弁だ。基本的に実験科学は肉体労働じゃ。デフォルトで一日16時間,月の労働時間は400時間を超えるのも当たり前。そうだろ?みんな自分の時給計算して首つりたくなったことないか?
Commented by LL(2) at 2007-08-14 20:55 x
そうじゃなくてもこれからアカポスは減る一方,MMじゃないけど自分が生き残らなきゃいけないのに人を構ってる余裕のある神様みたいな人間がいるのか?結局,stochinai氏のような「常勤」研究者やenoki氏のような世話焼きが骨組み作ってくれなきゃ,何やっていいのかもわからんぼんくらの集団なんだから。まあ,osumi氏がブログで意見募集してもとんちんかんな返答一件がせいぜいだし,いくら笛吹いても踊らんわな。
Commented by LL(3) at 2007-08-14 20:56 x
こんな状況でユニオンなんぞ言い出しても,うまくいかなきゃ「おまえのせいだ!!」と,いいだしっぺがいじめられるのが関の山だろ。状況的に脱亜論持ち出して見たけど,やっぱ分かんないかぁ。ここに来る人たち日本の歴史を知らないからなぁ。老婆心ながら,大卒の一般常識で「この国のかたち」ぐらい読んどいた方がいいぞ。
Commented by LL(4) at 2007-08-14 20:56 x
なんか建設的な意見も言わなきゃSSあたりにくそみそ言われるから言うだけ言っとく。
アメリカ式は日本には合わない。ユニオン作るなら学会の中だ。こんなとこで管巻いてる暇があったら,学会長に直接話をつけろ。言いたいことを言う場所をつくってもらえ。サイコムでも構わん。enoki氏に直接連絡して,学会にパイプを作ってもらえ。それぐらいできる。文科省にしろ学術会議にしろ,どこかポスドクとのパイプを欲しがってる。ポスドクなんて烏合の衆は,上から見たらはっきり言って何考えてるのかさっぱりわからん。パイプが必要なんだ。
Commented by LL(5) at 2007-08-14 20:58 x
とにかく学会単位でいくつか出来たら,それこそサイコムにでも頼んでつないでもらえ。stochinai氏のようになんとかしてやろうというお節介も世の中には結構居る。でも,こんなとこじゃなくて直接話を通してくれないと何も出来ない。いいか,欲しい物があったらねばり強く交渉しろ。そんなことも出来ないようなら,がたがた言わずに一日20時間研究しろ。
以上だ。がんばれ。
Commented by LL=MM at 2007-08-14 21:21 x
わかりやすすぎる(笑
この嘘つき、内容も口調も同じ。恥というものが無いのだらうか。
Commented by enoki at 2007-08-14 23:42 x
ちょっと2ちゃんぽい感じでしたが、結構本音が聞けました。ありがとうございます。

組合活動なんかしたら、まず潰されるし、業績も出ないかもしれません。それはその通りだと思います。

だから、「当事者が動け」というだけじゃ無責任です。

というわけで、私のように研究やめて、なんの因果かNPOなんか作っている人間ががんばらないといけないのかなと思います。おせっかいではありますが。

学会を動かすというのは非常に具体的な提案だし、一番現実的だと思います。

キャリア問題に関する学会の連合会を作ることを目指すのが、一つのやり方でしょう。

あと、 調べればすぐ分かりますが、stochinai先生は北大の教授です。

教授の方がこうした場を設けてくれるというのは、日本の中でかなり稀有な例だと思います。だからって、遠慮しろとかは言いませんが。
Commented by stochinai at 2007-08-14 23:54
 教授ではありません。しがない准教授です(^^;)。政治力はありませんが、責任がない分フットワークが軽いということはあるかもしれません。

 激しい競争の下に置かれているので無理もないかもしれませんが、何かというとすぐに「研究以外のことなんかしてたら競争に負ける」というセリフが出てくることにはとても失望しています。もちろん、その言葉に一面の真理があることは認めますが、じゃあ「研究だけやっていたら競争に勝てる」のかというと、それも決して普遍の真理ではないのです。
 私は少数の人が大勝ちしてギスギスした世の中になるよりは、すべての人がそこそこの生活ができてほんわかとした世の中を望んでいます。もちろん、これこそがすべての人が求めるべき正解だとは思っておりませんが。
Commented by 元ポスドク at 2007-08-15 03:41 x
どうやら院生やポスドクや任期付助教あたりに、病んでいる人達が多いようですね。競争を激しくしたことで、人間としてのモラルがかなり低下してしまったようです。
こんな病人の相手ができるstochinaiさんは、根っからの教育者なんでしょうか?それとも、彼等をこんなにも精神的に追い込んでしまった当事者サイドの一人として、罪滅ぼしの意識があるんでしょうか?
しかし、こんな哀れな病人達のために、アクションを起こそうとするstochinaiさんは立派だと思います。まさに罪深き者に対するキリスト教的愛というべきものでしょう。
私はユニオンに関する提案のようなことを書きましたが、生物医学系でもないし、今は直接アカデミアにも属していません。祖国を捨てて外国に亡命したような人間が、遠くから祖国のことを心配して何かを提言することは、非常に厚かましいことだと思っています。だから、ここに匿名で書かれた私の意見は、別に無視しても構わないのですが、今後なにかお手伝いすることができれば、その時は実名で参加したいと思います。
Commented by enoki at 2007-08-15 11:20 x
stochinai先生、失礼しました(^_^;)

今は研究に専念しなさい、偉くなってからそういうことを言いなさい、と10年くらい前から「老婆心ながら」と言って警告されてきました。

でも、偉くなったらそういうことを言わない人が多いように思います。

だから、問題を感じたら、感じたときに、当事者が動かないと世の中は変わらないと思うんです。

ただ、そう簡単に動けないのも事実です。

アメリカのユニオンが、NatureやScienceで取り上げられているという事実や、AAASのようなさらに大きなNPOがあるという事実は、社会としてユニオン化を認めているということなのでしょう。

というわけで、私たちは、表に出られない若手の人たちの声を取り上げたり、サポートしたりできればなと思います。当事者として動けないというのなら、私たちの行動をサポートしていただけるとうれしいです。そして、その分、すばらしい研究成果を出してください。






Commented by A at 2007-08-15 11:36 x
博士の能力は独自で研究を遂行する能力で、大学教員の能力ではありません。にもかかわらず、多くのものが大学院のPI(=教員)を目指すところが全ての間違いではないでしょうか。大学院の唯一の売り物である博士号が今や紙切れ同然の価値しかないのですから、今後組織としての収入も多くは見込めないでしょうし、これ以上教員ポストが増えることは期待できません。このような政府の補助金(COEや科研費)がないと先行かない大学院で、職員になりたいと考える人は何を期待しているのでしょう。
 今では、科研費はそれなりの体勢を整えた研究機関ならば取得可能です。ポストポスドク問題を考える上で、政府も中途半端に大学に介入し続けるよりは、社会的貢献度の高い研究所の支援や新設を補助し、人材、資金を政策に沿った方向に導入するという方が有意義なのではないでしょうか。ポスドクたちも、大学よりも政府や企業に働きかけた方が、永続的に職を得られるチャンスが高いと思います。むろん、好き勝手な研究にお金が下りるとは思いませんが、そこをうまくやっていくのも才覚です。
Commented by MM at 2007-08-15 13:12 x
オレの夏休みモード(モードであって休んでいるわけではない)は本日までなので、君達のお相手をしてあげられるのも今日限りだ。心ゆくまでポスドク組合問題について議論しようではないか。

LL君という同志(というかまっとうな考え方の持ち主)がやっと現れてくれたな。MM=LLではないぞ。stochinai先生は既におわかりと思うが、オレは決して「ユニオン」をいう用語を使わん。「組合」だ。それがどう違うか、よくわからんが、組合推進派はどうも横文字が好きなようで、「組合」という言葉を使いたがらんね。LL君も組合と言い給えよ、日本人なら。社保庁の組合と同じだよ。

それから任期の問題だが、周りの先輩教員に聞いてみたところ、現在の新規採用は全て任期付きらしいぞ。しかし以前からいる古ダヌキには数年前に任期制に移行する際に、署名を迫ったそうな。しかし再任に自信のないダメ教員が頑強に署名を拒んでいる、とのことだ。即ち、ここで偉そうに、任期がない、と主張している輩は、そのときにサインしなかった、ということだな。
Commented by KK at 2007-08-15 13:12 x
ユニオン嫌いなお二人さん?は社会主義者なんだろうな。北朝鮮にでも行けば?組合なんかないよ。ブログで議論するためにトラックバックがあるんだろ。コメント欄はコメントするところ。長々書いて継続性のある議論がしたいならブログ立ち上げろや。口調が偉そうな割にはヘタレだな。この手合いはそういうもんか。
Commented by MM(続き) at 2007-08-15 13:22 x
若きポスドク諸君よ、どちらを信じるかは君達の自由だ。しかし負け組の主張を聞いていても何もいいことはないぞ。

1) ポスドク問題は確かに深刻な問題だ。政府の甘い見通しに問題があったことは否めない。しかし、そこに文句を言っていても始まらない。組合を作っても、君達の現役の世代では決して解決しない。運動を継続していれば、君達の数世代後のポスドクは、何らかの対応をしてもらえるかも知れない(オレにはその対応すら思い付かんが)。しかし君達自身には何の恩恵もないどころか、研究の時間を取られて研究業績は低下し、雇用主のPIからは組合運動の闘士ということで敬遠される運命が待っている。妙な意見に変に熱くなって、おかしな活動に参加して自分の一度しかない人生を狂わせないことだ。
Commented by MM (さらに続く) at 2007-08-15 13:23 x
2)上でLL君が述べているように、君達の本分は研究であり、こんな与太話を毎日読んでいるようではダメだ。オレも明日からは一切読まない。以前2chにはまったことがあって、そのときに一日30分〜1時間も読んでしまい(中毒のようになってしまう)、それ以来、絶対に見ないと誓った。このブログはSS君のように無礼者も混ざっているものの、比較的善良なサイトだったので、ちょっとお遊びで議論をふっかけてみたが、こんなに白熱するとは思っていなかったよ。
Commented by MM at 2007-08-15 13:25 x
KKは労働者階級が作り上げた巨大組合が、社会主義だということを知らないようだな。まあ、とにかく、本題に関係ない議論は止めよ。
Commented by MM at 2007-08-15 13:33 x
stochinai先生曰く、
>すべての人がそこそこの生活ができてほんわかとした世の中を望んでいます

先生のご業績は知りませんが、同じ様なことを申しているダメ教員ならいっぱい知っていますよ。彼らは科研費もろくに取れず、論文も数年に一報程度、誰も読まないようなジャーナルに投稿し、朝遅く来て夕方には帰り、いつもインターネットを見て遊んでいますよ。

桑田がパイレーツを戦力外通告された。もって他山の石とすべきではないか?
Commented by MMさんみたいに at 2007-08-15 13:34 x
自分でも気づかずに社会主義思想に染まってしまうから日本はもっとも成功した社会主義といわれてきたんだろうね。これからアメリカ流の自由主義が入ってくるから、組合でもNPOでもいいがそういった人的ネットワークが人生の成否を決めるようになるよ。当然目の前の仕事はちゃんとやるべきだが、そこに閉じこもる人間は時代に取り残されるとみて間違いない。それを強制するようなPIの元にはろくな奴が集まらなくなるだろうし、そんな研究室やら大学は淘汰されていくよ。よく考えてね。
Commented by おいおい at 2007-08-15 13:40 x
>労働者階級が作り上げた巨大組合が社会主義

MMはあまり無知をさらすなよ。研究者がアホだと思われる。歴史をもう少し勉強しろw
Commented by MM at 2007-08-15 14:05 x
実力があり努力した人間だけが報われる弱肉強食の仕組みが資本主義の本質で、「すべての人がそこそこの生活ができてほんわかとした世の中」を理想としているのが、社会主義だよ。まさか「弱肉強食」を主張しているオレが社会主義者と呼ばれるとは思わなかったな。

ちなみにおいおい君、どこがどのように間違っているのか丁寧に説明してみたまえよ。非難するだけではいかん。オレには至極正論に思えるが。
Commented by Hal at 2007-08-15 14:28 x
stochinaiさま
話が少し逸れるのですが、質問があります。「北大の自然史科学部門では助教に対しても任期制を拒否」とありますが、その真意はどこにあるのでしょうか?
私もアカデミア離脱者のための民間等の就職セーフティネットのない現段階では任期制には反対ですが、ポスドク問題同様に社会で別の役割が用意されたなら、教授以下助教まで(その年数には15年から5年まで差があっても)全員に任期制を導入すべきだと思っています。
任期後の評価で5%〜1割程度の入れ替えをする逆転できるしくみを作らないと、たまたま職にあぶれてしまった優秀な人材を失ったりフリーライダーが跋扈してしまったりすることになるのではないでしょうか?
北大での拒否が単なる既得権益の維持ではないことを祈ります。
Commented by inoue0 at 2007-08-15 14:39
 MMさん、悪いことは言わない。おそらくは専門外であろう「社会主義」とか「資本主義」について、それ以上言及しない方がいい。恥をさらすだけだから。2ちゃんねるレベルだよ。
Commented by MM at 2007-08-15 14:47 x
inoue0君よ、だからさ、そうやって逃げないで、きちんと説明してくれよ。オレの意見のどこがどのように間違っているんだよ。まあ、オレの資本主義と社会主義の認識なんて高校生レベルだけどさ。生物学者としてはアベレージなんじゃないの?人の誹謗ばかりして、議論しないヤツ、説明しないヤツが多いな。
Commented by MM at 2007-08-15 14:51 x
Hal君の指摘は、なかなか良いところを突いているぞよ。われわれの認識では、任期制拒否=クズ教員、という見解が大部分だ。stochinai先生の答えを聞きたいものだな。

ポスドク問題の大きな原因の一つにポストの少なさが挙げられているが、それはこのようなクズ教員が業績も能力もないのにポジションにしがみついているからだ。ポスドクのポジションを心配するくらいだから、stochinai先生は当然任期制に喜んで賛成しているとばかり思っていたが。
Commented by おいおい at 2007-08-15 14:56 x
MMは本格的にアホだな。外の世界を知らずに研究と2ちゃんしかしないとこうなるって典型だ。学生のみんなは気をつけような。
>労働者階級が作り上げた巨大組合が社会主義
これはソビエトの自称だろ。北朝鮮は民主主義を自称してるが、MMは信じてるのか?実際にソビエトが組合として機能したことなんかないんだよ。むしろそれを理由に自由な組合や結社の権利を抑圧して、社会活動なんかに興味を持たず与えられた仕事に励め、ってのが共産党の論理だ。MMの意見そのままだよなwこのアカが。

Commented by inoue0 at 2007-08-15 15:02
 高校生に、ニュートン力学と量子力学の違いを10行で説明したら、不正確な答えにしかならないと思いますよ。少なくとも新書本で200ページくらいは必要です。
 資本主義がどうとか、社会主義がどうとかなんて話も、まず言葉の定義から始めることになるんで、やっぱり相当時間がかかると思いますね。
Commented by stochinai at 2007-08-15 15:08
 北大の自然史科学で任期制を拒否した大きな理由のひとつは自然史科学研究の多くが5年区切りで業績比較できるような性格のものではないということがあります。実験室科学で半年あるいは3ヶ月単位で論文が書けるようなものはほとんどなく、場合によっては10年~20年単位でようやく大きくまとまった研究成果がでるもの(分類学や地史学など)も多いのです。それが、一律5年の任期付きで採用されさらに5年後には再任はなしというようなことになると、その後路頭に迷うことになるわけで、そのような条件をつけては研究後継者を育てることはできないという判断です。もちろん公正な評価をしたうえで助教などを採用するわけですが、全国の大学や研究所などで自然史科学を研究できる場所はほとんどなくされてしまった以上、流動化という美しい言葉は彼らには失業を意味することになります。あちこちに受け皿のあるような分野によってはどんどん流動化していくのが正しいと思いますが、研究分野の性質を無視した一律任期制は正しいことだとは思えません。
 まだ、説明不足ですが、とりあえずの返答とします。
Commented by MM at 2007-08-15 15:10 x
本質的なことを説明するのに、長々文章を書くのは無能の証拠だ。

>労働者階級が作り上げた巨大組合が社会主義

われながら、惚れ惚れするようなセリフだ。言い得て妙とはこのことだ。蓋し至言だな。

資本主義やら社会主義の話はこの際、どうでもよい。バカバカしい。本題をはずすな、とあれだけ言っているのに。それより、任期制拒否のクズ教員がポストにしがみついているせいで、ポスドクの就職先が不当に減らさせているという事実について、君達の意見を聞かせて欲しいぞ。ポスドク組合としてはほっとけない問題ではないか?
Commented by MM at 2007-08-15 15:15 x
stochinai先生のご意見は使い古されたレトリックだ。どんな分野でも、大きくまとまった研究というのは時間がかかるものだ。しかしその過程の審査は大切で、5年程度の間隔で評価を受けるのはむしろ健全といえる。過程の審査すら拒否しているのは、一生既得権益に甘えていたい、と疑われても仕方あるまい。
Commented by stochinai at 2007-08-15 15:18
 というわけで、私もHalさんのおっしゃる
>私もアカデミア離脱者のための民間等の就職セーフティネットのない現段階では任期制には反対ですが、ポスドク問題同様に社会で別の役割が用意されたなら、教授以下助教まで(その年数には15年から5年まで差があっても)全員に任期制を導入すべきだと思っています。
 には、大賛成です。

 さらに、また任期制では単なる再任拒否(=ほっぽり出し)ではなく、次の職を提供する義務を付けるというのが適切な対処だと思います。それはポスドクでも同じで、やはりポスドク任期終了は次の職の提供を伴ってしかるべきだと思います。それができないのなら、雇用者は強制再任の義務を追う(ちょっと過激に言っています)というくらいの気持ちがないとポスドク使い捨て論に反論できないのではないでしょうか。もちろん、自分で次の職を見つけてくれるようは優秀なポスドクには、その必要はないわけです。)教員の任期制も同じだと思っています。教員にしてもポスドクにしても、再任拒否をしなければならないようないい加減な人事をやってはいけない、したら責任を取る(強制再任)というふうなことを考えています。
 とりあえずの2です。
Commented by MM at 2007-08-15 16:25 x
stochinai先生、甘いなあー。それじゃあ任期制の意味がないよ。任期制っていうのは、ダメなヤツはクビですよ、だから一所懸命働きなさいね、という制度なんだから、次の職を斡旋する筈ないでしょ。こんな現実離れしたことを言っている教員がいることが正直驚きだ。もうオレの見識とは相当離れているよ。どちらが正しいか読者諸君の見識に任せるとするが、結局こういう大甘な見識しか持ち合わせていないレベルの教員が言うことなんて、まともに信じるとバカをみるぜ。

結局、stochinai先生の主張はソビエト型社会主義だね。それは必ずモラルの低下をもたらし、いずれ崩壊するよ。残念だが、研究はそんなに甘いものではない。真面目にやらないヤツ、能力がないヤツは去る。これに限る。
Commented by MM at 2007-08-15 16:31 x
そろそろ、オレの主張をまとめておく。一所懸命頑張っているポスドクを何とかしてあげたい、その気持ちはオレも同感だ。しかしポスドク1万人計画で水ぶくれした分の連中の大部分は、モラトリアム的にポスドクになっただけで、その後も特に生産的な研究をしていない。そのような怠け者にまでセーフティネットを広げてやろうというのが、社会主義だと言うのだ。そして優秀なポスドクの雇用先を広げるためには、無能な教員が去らねばならない。そのためには任期制が必要で、定期的に研究過程を審査する必要がある。

全てのガッツある研究者に向けて、頑張れと言いたい。君達の将来は決して暗くない。
Commented by SS at 2007-08-15 17:01 x
stochinaiさんも人がいいですね。身分詐称は最初から明らかだったし、その上に恥の上塗りでここを汚している、荒らし放題の酔っぱらいさんの辻褄のあわないヨタ話は、全部削除される事を進言します。

この詐欺師さんの、長々しくも中身のスカスカな書き込みは、要するに

  「研究に差し支えるからユニオン作るな」 
  「任期制を中堅以上でも増やせ」

の二行にまとまります。これ自体は議論すべき論点でしょうから、マトモな大人になったポスドクたちと、冷静に内容のある議論をすべきと思います。

MMさんとやらは、麻薬中毒のようなしゃべり方をやめて、簡潔に礼儀ただしくかけるようになった時点で戻ってきてもらえばいいのでは。

本当にものには限度があります。
Commented by MM at 2007-08-15 17:11 x
今までの書き込みを見ていると、SS君が最も中傷的な発言をしているね。オレは常に建設的な意見(ときには否定的な意見もあるが、否定的=非建設的ではない)を言おうと試みているぞ。SS君は議論の邪魔だから、少し黙っていたまえよ。

一所懸命頑張っているポスドク達は、きっとオレと同意見だと思うぞ。サイレント・マジョリティーかも知れないがね。オレもあと数時間の命だ。それまで誹謗中傷は止めて議論でかかってこい!
Commented by SS at 2007-08-15 17:15 x
ちなみに私の立場自体は
* 研究者のユニオンは、従来の労働組合のモデルでは多分駄目。
* むしろ官界、業界、学界でつくる「アカデミックジョブ公正監視委員会」みたいなのがいいのでは。
* 任期制はジュニアリサーチャーでは必須。シニアーでは現実的でない。これは現実の政治的力関係からして、実現性ゼロだし、多分日本の雇用慣行考えたら、社会的公正に反するので無理に作っても続かないです。名目上教授准教授にも再任制度を導入した大学を知ってますが、全く業績のない教育評価も低い人も含めて、全員が再任されてます。そのような人の受け入れ先が無い以上、再任拒否は家族抱えて路頭に迷え、という処置に等しいので、発動できないのでしょう。
Commented by stochinai at 2007-08-15 17:18
 SSさん、すみません。MM名のコメントはお読みにならないでください(と言っても無理ですね。重ねてスミマセン)。どなたかが書いていらっしゃったかもしれませんが、私もこういう存在は我々の業界が抱える「病理」のひとつなのだと思っています。心理学的に解釈すると、おそらく彼は(彼女ではないと思いますので)かなり苦労して現在のポストを得られたのだと思います。自分はそんなに苦労をしているのに、もしもポスドクユニオンなどというものができて、「苦労もせずにどんどんと研究職に就く」人が増えてきたりすると(そんなことには決してならないことは、冷静に考えればわかるのですが)、彼の今までの苦労がすべて水の泡になってしまうような脅迫感に囚われているのではないかと勝手に推測したりもしています。普段はアクセスログの解析などはしないのですが、彼は読者の方々が推測している以上に有名な大学からアクセスしている可能性があります。つまり、そういうところにこういう考え方をする若手がいるということを知るだけでも、議論の資料にはなるかもしれません。
Commented by C at 2007-08-15 17:33 x
多少MMさんの意見にも賛成するところがあります。
そもそもの原因は大学院の博士号の乱発に有り、
それなりの程度を有した学生のみが卒業しているとは言いがたい。
また、先生方に対してはそんなやつらを卒業させた責任もあるし、
先生がそんなやつらの面倒を見なかったのも原因である。
というわけで、今後は先生自身が学生の卒業後の就職口を探す。
学生が無職なら、任期制やら派遣でも減棒なり研究費のカットを行う。
学生の面倒だけでなく、研究に関してもひどい人はペナルテイを与える。
逆にしっかり面倒を見て研究もしている人には研究費を増額すればいい。信賞必罰を行わないと組織が良くなるとは思えない。
ここでこれらの問題は学生の責任だと言う先生がおられるが、
その程度の学生なら最初から入学させなきゃいいし、
この考え方が今日の状況を招いたのだと思う。
現在の制度だと、教授が学生(ポスドク)にどんな教育しようが、扱いしようが、あきらかなアカハラレベルじゃないと責任は問われない、
いったん評価する側に回れば責任を負わず逃げ切れる、
ここが癌だと思う。
Commented by SS at 2007-08-15 17:45 x
stochinaiさん。

もちろんMM名の書き込みは全然読んでません。
私は最初から、フラストレーションのたまった旧帝大や理研といったとこのポスドク(任期制研究員)だと確信してました。

実質、我々が彼を生きたまま弄んで、病理学の公開実習をおこなっているような結果になってますね。まあ本人は明らかに愉快犯なのでいいんじゃないでしょうか。

アカデミックな掲示板も、有名になりすぎると、ネット犯罪者(含愉快犯)のターゲットになりますね。もうここはひどくなっちゃったので、今後は来ないように、酔いがさめるまでが覚めるまで、アクセス禁止などよろしいかと。。

「アカデミックジョブ公正監視委員会」ですが、これはポスドク代表も入れ、という意味です。立論の背景は長いのでまた別に。シニアの任期制が無理だと、それに変わるクオリティコントロールの制度が必要です。それも今ある委員会で議論されてます。これもまたまた別の機会に。
Commented by inoue0 at 2007-08-15 17:51
>そもそもの原因は大学院の博士号の乱発に有り、それなりの程度を有した学生のみが卒業しているとは言いがたい。
 博士の程度が下がったとのご意見ですが、Ph.Dの授与に関して、査読論文○報だとか、学会発表だとかいった客観基準がついたのは、最近ですよ。
 以前は師匠と弟子の関係で、適当に授与してたんです。英語論文ゼロ、学会発表ゼロでも、博士論文1つ書けばPh.Dでした。
 もちろん、ここで言ってるのは「最低水準」であり、全体の水準が上がったか下がったかはわかりません。
Commented by MM at 2007-08-15 17:52 x
SS君、とてもいいぢゃないか。ちょっと見直したぞ。やればできるなら、人の中傷なんかしないで、初めからしたまえ。そこで質問だが、「アカデミックジョブ公正監視委員会」とは何だ?どういう内容かも書かずに、長たらしい名前を付けても、全然わからんぞ。

それに対して、stochinai先生のコメントは以前のSS君と同じレヴェルだな。脅迫めいた文章を書き始めるとは情けない。まあ、それもあと数時間の我慢だ。たまには耳の痛いことも聞きなさい。
Commented by MM at 2007-08-15 17:55 x
stochinai先生のすべき事は、ポスドクを擁護するような立場を取りながら、任期制拒否というポスドクの進路を阻害するような行動を取っている矛盾をどう説明するか、だな。このことについてSS君はどう思う?
Commented by C at 2007-08-15 18:26 x
inoue0さんへ
以前はそんな曖昧だったんですね。
自分は指導教官に博士卒業時の程度を聞いたら
論文2本を出して、1本投稿中って聞いていたものでしたから
先生方の時代は大変難しかったものと思っていたので。
現在の全体の程度なんですが、自分が出会った感覚ですよ、
上位層は凄いです、なんだかんだで
ただ下位は、、、ひどい人は論文を満足に読めないレベルがいましたから
英語でかけないレベルなんて相当数います。
平均すると下位に人が集まっていて真ん中がいなくて
上位がちらほらって感じです。
個人的に英語が書けない、読めないで卒業は、、、って思いますね。
それすらできないのに研究が出来るのかが疑問ですけど。
他の国でも学位取得は似たような基準なんですか?
Commented by おいおい at 2007-08-15 19:10 x
自覚がない社会主義者ってのは困ったもんだなMM君よ。昔のアホサヨクとなんら変わらん。こういう痛い教員を排除するのも必要だってのは賛成だ。そのためにもなんらかの組織作りが必要なのは自明の理だな。問題はこういう頭の悪いのがけっこう沢山いることだ。
Commented by MM at 2007-08-15 19:40 x
何度言ってもわからんヤツだな。オレは成果主義を信奉しており、社会主義と成果主義は対極に位置するものだろう?オレを非難したいなら、それなりにすればいいが、アカとかサヨクとか言われるのは、全くの的外れで、非難される方も、非難のされ甲斐もないというものだ。

オレはまっとうな議論がしたい。全く根拠のない誹謗中傷はしたくないし、されたくもない。オレはポスドクに組合はいらないし、あっても有害なだけだと思うので、オレの意見を正々堂々と述べている。それに対して、無茶苦茶な誹謗中傷してくるヤツは、自分のことを何と思っているのか?stochinai先生も、このオレのストレートな意見を内心喜んでいると思いきや、「病理」として片付けるとは情けないのう。PIなら、もう少し矜持を持てよ。

もうすぐサヨナラだな。
Commented by MM at 2007-08-15 21:35 x
さて、そろそろ消えようとするかの。当分の間はここに来ることもないだろう。もし復活するときは同じハンドルで登場することをお約束しよう。

組合作って、みんなでホンワカやりましょう、なんていう激甘な主張が受け入れられている世界が、今でもあるなんて、正直言ってとても驚いた。オレの周辺では、みんな必死に頑張っているので、こんなことを言うヤツはおらんのだが、いるところにはまだ生息しているんだなあ。上にも「人を見て法を説け」とあったように、まさにその通りだな。

最後に、stochinai先生、この数日間、夏休みモードとはいえ、オレのような一線の科学者が、ホンワカ村を騒がしてしまい、申し訳なかった。反省している。ここは先生個人のブログだったな。本当はもう少し先生とは仲良くしたかったんだが、オレの辛口の意見を受け入れるには、ちょっと了見が狭かったようだな。そこだけが残念だ。

では、さらばだ、諸君。君達の幸せを祈っているぞ。
Commented by 物理屋A at 2007-08-15 22:59 x
やや上の方で,5年から15年くらいの任期,という案が出ていました。私も個人的には,そのくらいが頃合いとして良い長さだ,と思うのですが,法律的に無理だ,と聞いたことがあります。任期をつけるなら5年以下,それを超えると,法律的に"解雇が極めて難しい"状態になる,というものです。(根拠となる条文や判例を見たわけではなく,伝聞です。真偽の程をご存じの方がいらしたら教えて下さい)

とはいえ,教授の任期が5年では,4年生で研究室に入ってきた学生がD3まで終わることができませんから,全く非現実的です。結果として,教授に任期をつけるのは無理,という境界条件を置かざるを得ないのではないでしょうか。
Commented by おいおい at 2007-08-15 23:51 x
>何度言ってもわからんヤツだな。オレは成果主義を信奉しており、社会主義と成果主義は対極に位置するものだろう?

何度言ってもわからんヤツだなw 今度は成果主義なんてヨタを無邪気に信じてるのか。少なくとも日本でいう成果主義なんてのは共産主義と同様のヨタなんだよ。成果主義はどこから来たことになってる?アメリカだ。で、アメリカはバリバリの自由主義、組合とNPOの本場だ。自由主義ってのは自分の手でコミュニティを作り、守るってことだ。だから奴らは銃を手放さない。あれはあれで極端だがな。なんも矛盾はないんだよ。2ちゃんで仕入れた上っ面の知識で適当なこといってんじゃないよ。研究者が聞いてあきれるぜw なーにがまっとうな議論だ。
Commented by stochinai at 2007-08-15 23:54
 ほんとうは任期制などなくても、人を適材適所に流動的に再配置するシステムさえあれば、うまくやっていけるはずだと思います。おっしゃるように大学院生の教育と任期制はなかなか馴染みにくいものがあることも事実ですが、教育と研究を「ある程度」分離するようなシステムを作ることを考えるべきなのかもしれません。日本では、すでに働いている人(教員や研究者、小中高校の先生)に、どんどん新しい仕事を追加していくのが「改革」だと思っているようなフシがありますが、仕事を分離して人を増やすという発想(ワークシェアリング)をすれば、ポスドク問題にももう少し柔軟に対応できるような気もします。
Commented by おいおい at 2007-08-16 00:16 x
学生さんにも忠告しとくが、企業面接で安易に成果主義がどうこうなんていわないほうがいいぜ。日本版成果主義はほとんど失敗に終わってるし、その理由を終身雇用制の問題と利点なんかもからめて総合的に論じられないようでは脳ミソが20年遅れてるといわざるを得ない。MMに指導された学生がいたとしたら気の毒な限りだ。
Commented by inoue0 at 2007-08-16 01:18
 アカデミズムからは「虚妄の成果主義」という決定版が出てますし、「内側から見た富士通」という生々しいレポートも出てるわけで、理論的にも実証的にも成果主義では業績はあがらないことはもはや定説なんです。
 任期制や成果主義がなぜまずいかというと、一つには、業績評価に適切な方法がないからです。10人に1人の排除されるべき教員を特定するために、9人に無用の圧力をかけ、結果として教育研究活動の邪魔になるなら、評価なんかしない方がいい。
Commented by ポスドクY at 2007-08-16 01:52 x
若手で業績があるということでPIに就任した中堅私大の研究室のボスは
研究職に就かない学生(多数)を馬鹿にしていて
実験の指導がいいかげんなんですが
研究職に就かなくても研究に興味を持つ学生は実はそこそこいて
大学にいる間ぐらいは研究のまねごとをしてみたいと思っています。
そういう学生に根気よく教えると、一年ぐらいあればそこそこの卒論になり、本人も満足して卒業していきます。こういうことは無駄だし、やるべきでないと言われ、ネガティブに評価されますが、本当に不要なことだとは思えず、誰かがやるべきことでそれをやる人がいない方が問題だといいたいのですが、なかなかいえないものです。
Commented by 読むの疲れた~ at 2007-08-16 02:07 x
inoue0さん

「Ph.D」はちと恥ずかしいかと思われます。
Commented by アンチPD at 2007-08-16 04:43 x
なりたくてPDになったんだから、ほっとけばいいじゃん。キャリアパスとか言って、大事な税金を、フリーターPDの為に費やすのはやめてほしい、民間で働いてる人の気持ちとして。アカポスに付けない、低脳PDに税金を使わないで欲しいですね。
Commented by 小役人 at 2007-08-16 10:06 x
はじめまして。論文命の研究者の皆さんが多いところで悪いのですが、国の本音を少しお教えしておきます。GCOEが必ずしも論文という業績に連動していないのでご不満の先生がおられますが、それは先生方が勘違いしているからです。国にとって論文は一種の飾りや見栄にすぎません。あるに越したことはないですが、実用につながる特許の方が百倍は欲しいのです。考えてもみてください。莫大な血税を費やした結果を、タダで欧米やアジアにくれてやるのが学術論文です。今の国の状態を考えれば、論文オタクの研究者ばかり増えられては困るのです。使える人材を教育できたり、産業に貢献する研究ができる人がもっと欲しいのです。こういう空気が読めない先生のところは徐々に干されていくと思います。もちろんノーベル賞を今にもとってくれそうな人は別ですよ。経済効果がありますから。
Commented by はるたん at 2007-08-16 11:00 x
小役人さんの言ってることはホントでしょうね。
「なんで論文なんか書くの」ってところで働いてました。
どうしてそんなとこに行ったかというと、任期終了後に正規採用になるという前提だったから。でもトップが行政から来た人に変わったら「前例がない」とかで、あっさり反故にされましたよ。ま、口約束だったし、仕方ないのかもしれないけどね。
でも、任期後はクビ、論文は書くな、じゃ、こっちとしては何も残らないわけ。お役人さんたち、それが相手に対して「死ね」と言っているのと同じだという自覚が、これっぽっちもないことに驚愕しましたよ。
Commented by はるたん(続き) at 2007-08-16 11:17 x
小役人さんに。御上の考えをお聞きしたい。

>使える人材を教育できたり、産業に貢献する研究ができる人

これはどうやって判断するのか。
論文以外で採用などの判断の基準になるものがあるのなら、それはなにかを教えてほしいです。
Commented by stochinai at 2007-08-16 11:58
 採用する側にとってみれば、判断の基準ははっきりしていない方が便利なので、この言葉以上のものは出てこないと思います。グローバルCOEなども、募集要項に書いてあることはあいまいなことだけで、応募する側がその「空気」を読んだ上で、彼らが期待する以上のものを出すことができた時に、採択となるのだと思います。最初から、基準が出ていたら大学の先生達は賢いですから、あらゆる手段を講じてそれに応えてきますので、選別するという意味がなくなってしまうということもあるでしょう。

 本来はスポンサー(お上)とは独立した第3者による選別組織が外部にあるといいんでしょうけどね。
Commented by 小役人 at 2007-08-16 12:11 x
はるたんさん

手短に。学生の就職実績や取得特許、企業との共同研究などである程度判断できます。教育方法の開発も大事です。日本社会にどういう貢献ができるかという説得力のあるプレゼンテーションが必要です。センター試験をやっているのではありませんから、自分で考えてアピールしていただかないと困ります。
Commented by seq at 2007-08-16 12:29 x
小役人さんの考えは国に使える身分としては立派だと思いますが。
国益を考えて研究している人なんて少ないと思いますよ。より広い人類社会のために研究を志している人の方が多いのではないでしょうか。
短期的な国益に捕らわれると、長い将来での人類の未来を見通すことはできないと思います。そもそも大学の重点化も、国の方針に大学人と学生がのせられてしまっただけだともとれます。それがこの結末。
ノーベル賞にしても、経済効果だけを見るのか、それを日本の文明の成熟度と見るのか。お役人の理念は立派ではありますが、所詮ポンチ絵レベルにすぎません。
と、かなり本題とずれた話ですが、実際に科学者を目指す若者の志と国の思惑がかなりずれてしまっていることもポスドク問題の原因のひとつだと思います。
Commented by 別の出先小役人 at 2007-08-16 12:43 x
小役人さんが関係してるのはGCOEではなくて、NE*Oとかそういった研究費ですね。一件X億といったやつ。そこでは特許オタ、実用化オタ、特定の特定の人脈がものをいいますね。

私はGCOE関係に少し関わりました。グループ全体の研究力、教育プログラムの説得性がものをいいました。研究力というのは結局論文リストから判断しますが、実際はメンツ見た時点で決まりな事が多いです。大きな研究大学の有力なグループは質の高い論文オタをたくさん擁してしてますから。

CRE*STとかのプロジェクト選びは、これは名前ですね。名前は大体論文オタの大物、特許オタの大物から選びます。

末端研究者の皆さんは、つまらない雑音は気にしないで、よい論文を書いて、もしくは良い特許を出してください。
Commented by Yottin at 2007-08-16 13:33 x
私はアメリカにいるポスドクです。

stochinai先生の
>採用する側にとってみれば、判断の基準ははっきりしていない方が便利なので、この言葉以上のものは出てこないと思います。

このフレーズは、大学教員の採用にも言えることだと思います。つまり大学の教授も、教員採用に関する質問には、あいまいにしか答えてくれません。
どのような基準で選考が行われたのかくらいは、せめて応募者全員にはっきり示すべきだと思います。本来は、納税者が納得するようにすべきだと思いますが。。。

ポスドクが増えたから、その数合わせをすることも大事だと思いますが、その前に、公募した以上は、公正な教員選考を(少なくともすべての国公立大学で)やることが大事だと思います。談合に頼らない採用をまず行い、その上で何が問題なのか議論すべきだと思うのですがいかがでしょうか?

上記の意見と議論がずれますが、ポスドク問題を国に責任を求めるのは、「甲子園球児をすべてプロ野球選手にするからチームを増やせ」と言っているのと同じような気がします。


Commented by masao at 2007-08-16 13:42 x
現状の労働組合活動でやられていることは少なからず参考になる点があるのではないでしょうか。
少なくとも、法人化以降、教員を含む職員は形式的には公務員の枠を外れて、労働行政的には民間と同列になりつつあるはずで、多くの職場で、最低限の労使協調が行われているはずです。労働側の代表者を出さなくては法制上の取り決めもままなりませんし、法人組織の側も困ってしまうわけです。

私自身は現行の労働法制を詳しくは知りませんが、正直、こういった議論の際に、どういった現実的な申し入れの方式がありうるかという選択肢の類型があることがまずはポスドク側の現実的な「目の前の課題」としてあるのではないかという気がしています。
いきなりポスドク側の「統一ユニオン」を作るのは難しくとも、組織内のポスドクとして、どこにどういった要望を上げるのが有望であるか、現実的な目線での目標を提起していていくことも、いまそこにいる人たちへの支援として、考えられても良い気はします。
Commented by stochinai at 2007-08-16 13:50
>どのような基準で選考が行われたのかくらいは、せめて応募者全員にはっきり示すべきだと思います。
 私もそのとおりだと思います。ただ、今の日本には情報公開法というものがあり大学を含めた行政機関の保有する情報は公開する義務(部分的秘匿=墨塗りは許されるようですが)があります。おっしゃるような教員選考人事の過程を記録した書類は、5年間保存されておりますので、公開を要求できるはずです。ただし、そういうことのすべてを個人でやるのが大変でしょうから、「ポスドク・ユニオン」のような組織があったほうが便利かもしれません。

 ポスドク問題に関しては、全員をプロの研究者にしろと言っても無理なことはすぐにわかると思います。研究者、研究補助者、研究関連事務職、教員、コミュニケーター、広報などなど、企業を含め研究をめぐる環境にはたくさんの職業がありますので、そのようなところへ適材適所へ配分していくことのファシリテーションを国がやっても良いのではないでしょうか。あるいは、職が決まるまでのつなぎの資金を提供するなどというのも国ができることでしょう。
Commented by alchemist at 2007-08-16 13:59 x
Yottin 様
>大学教員の採用
透明性を高める方法の一つとして、最終選考に残った数名の候補の講演会を公開で行えるようにしたら・・・と何度か提案しているのですが、最終選考に残ったけれど選ばれなかった候補の名誉が問題になってしまいます。
最終選考に残ることが本人にとっても名誉であるという社会風潮なら公開講演は簡単なのですが、この国の場合、何度も教授選考に落ちたということがネガテイブな情報で広がってしまうことがあります。(例えばこんなに業績があるのに落選し続けるのは性格に問題があるに違いない・・・とかいうネガテイブキャンペーンのネタに利用されることがあります)。
もちろん、都合の悪い候補を最終選考に残さないという姑息な手法を取る場合も考えられますが、そういう場合を除外すれば最終候補の将来に不利にさえならなければ公開講演会で学生以上誰でも聞くことができるようにすれば、かなり公平な選考になるのではないでしょうか?
Commented by PDA at 2007-08-16 20:43 x
>研究補助者、研究関連事務職、コミュニケーター、広報
こういう人たちも任期付きで低待遇ですよね。まずそこから変えないと。
Commented by A at 2007-08-16 21:01 x
小役人さんの「国にとって論文は一種の飾りや見栄にすぎません。あるに越したことはないですが、実用につながる特許の方が百倍は欲しいのです。」と言うのは確かにその通りだと思います。この辺の国側と大学側の考えのミスマッチが、大学院拡充から始まるポスドク余りの原因だと思います。もっと国側は大学にものを言っても良いのではないかと思うのですが、立場上難しいのでしょうか。
 また「使える人材を教育できたり、産業に貢献する研究ができる人がもっと欲しいのです。」というのが、結局はポストポスドク問題の出口を示していると思います。つまり、博士号を持つ人間の能力として社会から求められているのは、有名雑誌に掲載されたことがあるとか言う履歴ではなく、国や産業の振興に積極的に関わっていく姿勢や、実際にそういった場で活躍できる能力ということになります。大学は、このような声に答える形の教育を取り入れていったり、今いるポスドクたちにこのような方向に伸びていく機会を与えることに尽力すべきではないでしょうか。
Commented by A at 2007-08-16 21:12 x
別の出先小役人さんの「研究力」「教育プログラム」と言うのは、今後大学の柱にしていくべきことですね。特に大学院の教育レベルは相当低いと思います。大学院は商業誌に論文を掲載することに力を注ぎ過ぎで、院生、ポスドクの能力がデータ生産に偏りがちです。これは大きな問題です。
 それとひとつ気になったのは「研究力」でしょうか。有力なグループのリーダー(責任著者)が商業誌に論文を掲載する能力に長けているというのが実際で、その部下(の論文オタ)に必要とされているのは必要なデータを取得する能力です。このため、短期的には成果は上がりますが、次世代のリーダーが出るかどうかは別の問題でしょう。研究推進が目的であるCRESTなどの採択には従来通りの方法で良いと思いますが、教育機関を評価するGCOEでは、どれだけ有力グループのリーダーとなれる人材を輩出したかなどの、研究能力の再生産に重点を置くべきだと思います。また、それよりも重要な基準として、社会に認められる博士を生み出しているかということも加えて欲しいと思います。
Commented by 別の出先役人 at 2007-08-16 22:29 x
>国にとって論文は一種の飾りや見栄にすぎません。あるに越したことはないですが、実用につながる特許の方が百倍は欲しいのです。

っていうのは、面白く書く為の言葉のあやです。これをそのまま真に受けてもらうのはちょっと。

研究費を配分する場合の「国」というのの現場の実態は、審議会の先生方と、そのサポートをする我々です。審議会の先生方は立派な業績をあげられた偉い方々なので、何も知らない掲示板オタの皆さんのように、「実用的研究」に関して浅薄な考え方してる訳ではないです。

最近の潮流は、「すぐに役に立つ」と称するちょこまかした「支流」にお金を出すのをやめて、大きな本流に資金を集中する事です。

本当にすぐに役立つ研究は、企業が自分のお金でやるので。今までのNE*DOは、特許の数とかは出たが、大きな流れを作る研究でなく、どっち付かずで中途半端で、実質企業大学への一般的補助金になってきた側面もあって、これへの反省もあるようです。
Commented by A at 2007-08-16 23:27 x
>別の出先役人さん 研究の現場から見ると、本筋(大きな本流に乗った流れ)では結論が出ていて、次に段階に進むべきときなのに、著名な商業誌に掲載されるための、雑誌社への歩み寄りの為に1年も2年もの歳月を費やしている人が多いです。こういう人に限って特許なども取得しておらず、このような紙面を飾るだけのために年に1000万も2000万も税金を使うと言うことに常々疑問を感じています。ただ、著名雑誌でなくとも、多くの人に成果を共有してもらい、更なる活性化の道を開くという意味での論文発表には価値があると思います。

「大きな本流に資金を集中する」というのは良いと思います。ただ、中期、短期的にも企業などの仕事にも繋がっていかないと、その現場で働くポスドクたちは行き場をなくしてしまうのではないでしょうか。むろん、これには本流を研究する大学での研究の場をさらに拡充するという方向もありますが、大学自身が若手の雇用を減らしているのですから現時点では先詰まりです。
Commented by 別の出先役人 at 2007-08-17 00:46 x
>雑誌社への歩み寄りの為に1年も2年もの歳月を費やして
>特許なども取得しておらず
>紙面を飾るだけのために年に1000万も2000万も税金

どういう事情なのか、いまひとつ理解しづらいので、解説願えますでしょうか?
Commented by 元ポスドク at 2007-08-17 02:46 x
現在の大型化・細分化・効率化・分業化したアカデミア(だけではないですが)において、個々の研究者は近視眼的な蛸壺思考に陥りやすいので、少し大局的な見方をしたいと思います。
アカデミア全体の活動としては、個々の得意な分野で研究成果をあげて、それを然るべき場で発表して、それを社会へと還元することだと思います。
このような大局観を持たず、みんなが目先のことばかりに気を取られすぎると、ある特定の分野へと資金や人材が集中してしまいます。しかし、これはあまり健全とは言えません。なぜなら、大型化・細分化・効率化・分業化してしまったとはいえ、アカデミア全体の活動の流れは変わらないからです。このような状態で一極集中が進むと、必ず機能不全を起こします。おそらくポスドク問題(だけではないですが)の一端も、このような一極集中にあるのでしょう。
Commented by 元ポスドク at 2007-08-17 02:46 x
さて、教育も実用化もまた、みずからの研究成果がなくては、質の向上はありえません。それに、日本はもう外国の研究成果を紹介するだけでは、世界の(少なくともアジアの)国々が許してくれないでしょう。
また、企業と大学の社会的役割は違うと思います。どうしても目先の利益を追求してしまう企業にはできないこと(研究や教育)を、大学ではやるべきだと思います。企業でやることを大学でやるのは、ある意味での一極集中です。ポスドクを企業に就職させるために、企業でやることを大学でやるという考えは、大学院の職業訓練校化であり、あまり感心できません。
アカデミアでも多様性とかリスク分散を考えてみては如何でしょうか?一極集中を回避して多様性を維持するために、御上に対して現場の意見を主張するユニオンの設立も、私は悪くないと思います。
Commented by ひとこと at 2007-08-17 11:53 x
> 最近の潮流は、「すぐに役に立つ」と称するちょこまかした「支流」にお> 金を出すのをやめて、大きな本流に資金を集中する事です。

役人の評価は、どれだけ大きな予算を取ってきたかで決まる側面があることを象徴していると思います。しかし、世の中は大きな流れだけでは決まりません。
大河は、小川の流れが集まって出来るように、研究も20億円のプロジェクト1件に集中投資するよりも、1000万円を200件に配った方が成果があがり将来にも繋がると思います。
独法化前は、校費などの経常研究費が後者に、外部予算がプロジェクト研究にと、長い間の慣例で棲み分けが為されていました。しかし、独法化以降は全てプロジェクト型に近い競争的研究費になり、経常費が無くなり、研究を行う土台が揺らいでいます。
役人自身の評価が大きな予算をとり、目立つプロジェクトを立ち上げたことで決まるので、日本の将来を見据え、きめ細かな研究政策を行っても報われないからだと思います。
Commented by ひとこと at 2007-08-17 12:11 x
ポスドクのユニオンは私は賛成ですが、目的は何でしょうか?
ポスドク全員がアカポスには就けない現状では、大多数は企業就職が必須です。しかし、教員、ポスドク、院生の大部分は、就職活動も含め、企業での慣行や常識を全く知りません。

例えば、大学の研究室に居る人で、就職活動の妥当なアドバイスを出来る人がどれくらい居るのでしょう?教員やポスドクの大多数はコネ就職か、限定公募の様な形で職を得た人です。企業への就職活動のイロハも知らぬ人が多いのです。

私の身近な例ですが...上場企業の研究職を、知り合いの博士院生に紹介しました。しかし、教員も含め、この研究室の全員が、企業就職の仕方を知らず、たいへん非常識なアドバイスをし、職は潰れてしまいました。
簡単な、転職の一般常識の本に出ていることすら、研究室の全員が知らなかったのです。重症だと思います。就職の時点でこれでは、実際に働き始めたら、使いモノにならないと思います。これでは、企業が博士院生やポスドクを敬遠するハズです。
企業就職も考えるなら、ポスドクや院生自身が、社会に目を向ける必要があります。
Commented by ひとこと at 2007-08-17 12:21 x
(続き)
もしユニオンを作るのであれば、アカポスを目指す人だけのものではなく、企業就職も含め、社会人を目指すものであって欲しいと思います。
Commented by A at 2007-08-17 12:22 x
>別の出先役人さま 投稿された論文は、雑誌社で受け付けられた後、匿名の査読者(たいてい3人)にまわされます。編集者はこの査読者のコメントをもとに論文を受理するかどうかを判断します。コメントでも、「主張する主旨を証明するのにまだ不足がある」などに関してはすぐ対応できますが、「(著者の論旨に問題はないが)現在話題となっている他の因子との関連も調べろ」とか「(今回発見した)現象が起こる機構まで明らかにしたら考える」などというコメントが最近多くなりました。始めの主旨とは離れた実験を組むとなると最低半年くらいの時間はかかります。しかもせっかく1年近くかけて調べ上げた結果、「そういう結果ではこの雑誌には不足である」と言うような理由で受理されないことがあります。そうするともう一度違う実験を組み直して論文の改訂を続けるか、またほかの雑誌に投稿するところからやり直すことになります。(つづく)
Commented by A at 2007-08-17 12:24 x
>別の出先役人さま (つづき)資金面では、ひとりのポスドクを1年雇うだけでも500万〜600万円かかります。実験でも新しい試薬や抗体を購入して、出来る限り速く結果を出そうとすると、1年に2〜300万円はかかります。特に実験動物を使った追試実験などを要求されると、簡単に300万くらい無くなってしまいます。
 確かに、ここまで偉そうな雑誌に論文を出さなければ良いというのもあると思うのですが、共著者や責任著者の中には誰もが認めるトップジャーナルにどうしても出したいという人が多くて、結局、言われるままにベストを尽くすという形を取ることが多いです。私自身の考えとしては、中堅ジャーナルか専門誌で良いから公表することに意義があると思いますが、管理職クラスに取ってはトップジャーナルこそが次の高額研究費に繋がる道であると認識しているようです。
 特許に関しては、単純に管理職クラスが興味を持っていないというのが大きな理由です。また、アメリカなど海外での特許を取ろうとすると結構お金がかかるので、なかなか合意が得られません。
Commented by なんかもう at 2007-08-20 11:31 x
どうしようもない気がしてきた。
by stochinai | 2007-08-10 21:28 | 科学一般 | Comments(150)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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