5号館を出て

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そのまんまウナギ偽装事件

 宮崎県の業者が台湾から輸入したウナギを宮崎県産と表示して売っていたというニュースがワイドショーなどを中心に盛り上がっているようですが、加工されたサカナの産地表示というのはもともとあいまいにすることがが許されているものではなかったかと記憶しています。つまり、たとえノルウェーで獲れたアジでも、伊豆で開きに加工されればそれは「伊豆産」のアジということで売っていたのではないでしょうか。(昔の話でした。

 さらに、例えばウナギはシラスを中国から輸入して日本で育てれば、それは浜名湖産とか宮崎産ということになるのでしょうが、それは産地偽装にはならないのでしょうか。まあ、今回は台湾から輸入したウナギを、宮崎の水で行水させただけで、宮崎産にしてしまったのですから強引といえば強引ですが、たとえばこれが1週間では短すぎるとしても、1ヶ月の肥育をした場合にはどうなるのか気になるところです。

 とここまで書いてちょっと気になって調べてみたのですが、実は「平成16年9月に、JAS法に基づく加工食品品質表示基準が改正され、生鮮食品に近い加工食品にも主な原材料 (原材料に占める重量割合が50%以上のもの)の産地表示が義務づけられ」て、「平成18年10月2日(月)製造分から、生鮮食品に近い加工食品(20食品群)に義務付けられた原料原産地表示が完全実施」されていたのですね。そう言えば最近、スーパーでやたらに、ノルウェー産とかロシア産のサカナが多くなったような気がしていたのですが、認識不足でした。(反省しています。

 おそらく、産地を表示せざるを得なくなったこの法律のせいで産地偽装が多くなったということかもしれません。というか、産地を表示してなければ普通に売れていたものが、不安を感じさせるような国(どこ?^^;)からの輸入だということになると、たとえ安くても売れ行きは落ちるのでしょう。見たり食べたりしても産地がわかるような消費者などそうそうたくさんはいないでしょうから、売る側としてはついつい悪魔のささやきに乗ってしまったということかもしれません。

 しかし、ワイドショーなどによれば、「やっているのはうちだけじゃない。調べれば、日本中が偽装をやっていることがわかるはずで、大変なことになる」などと居直っている業者もいるようなので、罪悪感はほとんどないようです。

 賞味期限を含め、食品の偽装というものは政治家の資金不正使用と同じように、まったくなくならないようです。ということは、いくら摘発しても撲滅することはできないということで、問題はそういう「不正」を認めてしまう社会(つまり我々)の側にもあるのではないかという気もしてきます。

 ミートホープの社長が居直って言っていたように、「安くて上手いものを買いたがる消費者にも問題があるんじゃないの」ということです。我々は、食品(に限りませんが)の品質や値段を正当に見極める能力に欠けていると思われます。では、どうすれば良いかというと、とりあえずは売る側が内容に関して消費者の信頼を売るような情報を付加して売るのが良いのではないかと感じています。そして、その情報内容に付加価値があると消費者が判断してくれて買ってくれるところで値段が決まるというシステムになれば良いのだと思います。

 これだけだとちょっと不安でしょうから、それぞれの業者が競合相手の業者の品質を調査して発表することを認めて、自社製品の販売戦略としてその調査結果を使うことを許してはどうかと思います。この方法だと、税金を使ったり調査機関を作ったりという、いわゆる社会的な費用が最小限ですむのではないでしょうか。我ながら、良いアイディアのような気がします(^^;)。

 もちろん、誹謗中傷するために競争相手の製品をことさら悪く発表するという悪質な業者も出てくるかもしれませんが、それは現行法の名誉毀損罪などで十分対応できるのではないでしょうか。

 考えてみると、この方法は競争があるところではいろいろなケースに適応できそうな気がしてきました。例えば、研究結果偽造問題などでも、研究者同士で競争相手の偽造を暴き合うというアイディアはどうでしょう。

 すべてがボロボロになってしまいますでしょうか?
by stochinai | 2007-09-27 19:02 | つぶやき | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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