2007年 10月 06日
ポスドク問題の国家的損害
vikingさんが、ひさびさにポスドク問題について書かれています。さすがに彼の筆は鋭く、今までの議論が要領よくまとめられておりますので、感心のある方は是非ともお読み下さい。
ドクター・ポスドク問題への奇策(1):日本から「博士」→アカポスというキャリアパスをなくしてしまえばいい
このエントリーでまとめられている、ポスドク問題が「結局抜本的な解決に至らない理由」を再掲させてもらいます。
また、これは将来のポスドク問題に対する対策であって、現在いるポスドクには何の助けにもならないので、「今の問題はどうするんだ?」ということについては続編が書かれると予告されているので、楽しみにしたいと思います。
さて、vikingさんが考えてくれたアイディアを実行するまでもなく、私は今後ポスドク問題はだんだんと自然消滅して行くと思います。
(ここから、vikingさんの記事のパロディ風になりますが、他意はありませんのでお許し下さい>vikingさん) m(_ _)m
その理由の一つ目は、「博士(後期)過程に進学する学生がだんだんと減っていること」。大学院定員そのものを減らしているところはまだそれほど多くはないのですが、自分のところを含めて明らかに進学者が減っています。そして、その状況の中で博士後期課程に進学する学生が、昔と違って「自己責任」を意識しているケースが多くなっているように感じられます。つまり、この先へ進むということは、今ここにある「ポスドク問題」の渦中に自分も入っていく可能性があるという自覚を持っている人が多くなっているということです。
二つ目は、 「博士という層が悲惨な状況に置かれているという、一般社会の理解が出てきたこと」。最近、マスコミで取り上げられることが多くなってきて、「博士になると悲惨なんでしょ」という認識を持った人が多くなってきており、特に大学院生の親御さんにそういう認識が広がってきていることで、子供が大学院に進学することを無批判に受け入れることが減ってきているのではないかと思われます。
三つ目は、「博士を含めたアカデミアの側の覚悟が少しずつ芽生えてきたこと」。これも「漂流博士」や「博士残酷物語」といったマスコミの扱いによって、文科省も真剣に考えて対策を打たざるを得ないところに追い込まれていることが大きいと思います。法人化によってはっきりしたことですが、大学と言うところは文科省からの圧力にとても弱いのです。
四つ目は「博士のキャリアパスに対する考え方が変わってきていること」。上に書いたことと関係あるのですが、最近の学生は大学院に行ったからといって簡単に研究職に就けるとは思わなくなってきています。また、誠実な教員は学生に対してそのようなキャリア・アドバイスをするようになってきていますので、多くの大学院生は「自分が研究者にはなれない可能性は高い」と思っているはずです。
五つ目は「学生に、日本の伝統的な年功序列のシステムに博士課程修了者や進路転換を目指すポスドクがそぐわないことが理解されてきたこと」。そのため、年功序列制度を持った安定企業に就職したいと考える学生は、大学院は修士まででやめるのが常識になってきています。
六つ目は上にも書いたように「博士課程に進学する学生そのものが減ってきおり、博士課程は就職できなかった修士の溜まり場から、指導教員などにだまされた学生以外は自覚して進学するものだけになってきていること」。
東大などでは、こうした事実に危機感を持っているからこそ、大学院博士後期課程に入る学生に奨学金を出したり、授業料をタダにしたりしているのだと思いますが、実はこの状況は目の前にお金をちらつかせることで解決するような甘い問題ではないと思います。逆に、そんなニンジンに惹かれて博士課程に進学するような長期的展望の欠けた学生を増やして、いったい何を期待しているのか不思議でなりません。
つまり、ポスドク問題を引き起こした責任者である政府・文科省とそれを(嬉々として?)受け入れた大学が今、今後の研究者養成・研究の継続、そして更なる発展を期待するための人材不足というしっぺ返しを喰らい始めているのではないか、というのが私の現状認識です。
もちろん、ポスドク問題の最大の被害者はポスドク自身なのですが、それとともに大学も国家も研究の将来も大きな打撃を受けつつあるという自覚がない限り、この先も場当たり的な愚策が繰り返されそうな気がします。
(vikingさんの記事から、多少不謹慎なやり方で「引用」をさせていただきましたが、vikingさんにはご理解いただき、お許し願いたいと思います。)
ドクター・ポスドク問題への奇策(1):日本から「博士」→アカポスというキャリアパスをなくしてしまえばいい
このエントリーでまとめられている、ポスドク問題が「結局抜本的な解決に至らない理由」を再掲させてもらいます。
一つ目は、「そもそも余剰博士の絶対数が多すぎること」。そして、日本の博士課程は「アカデミア=ごく少数の成功者と大多数の食いっぱぐれ」を生む「アリ地獄」であると結論されています。そこで、その解決策として日本の大学の博士課程を出た人間が研究職に就けなくしまうための「奇策」を提言されています。その奇策については、是非とも原文をお読みください。この方策が実現したら将来ポスドク問題は起こらなくなるだろうと私も思いますが、残念ながらその施策を実施する機関は、日本には現れることはないだろうという気もします。
二つ目は、 「博士という層に対する一般社会からの理解に乏しいこと」。
三つ目は、「博士を含めたアカデミアの側の覚悟が足りないこと」。
四つ目は「博士のキャリアパスに対するコンセンサスが旧態依然であること」。
五つ目は「日本の伝統的な年功序列のシステムに博士課程修了者や進路転換を目指すポスドクがそぐわないこと」。
六つ目は「博士課程が就職できなかった修士の溜まり場と化してきていること」。
また、これは将来のポスドク問題に対する対策であって、現在いるポスドクには何の助けにもならないので、「今の問題はどうするんだ?」ということについては続編が書かれると予告されているので、楽しみにしたいと思います。
さて、vikingさんが考えてくれたアイディアを実行するまでもなく、私は今後ポスドク問題はだんだんと自然消滅して行くと思います。
(ここから、vikingさんの記事のパロディ風になりますが、他意はありませんのでお許し下さい>vikingさん) m(_ _)m
その理由の一つ目は、「博士(後期)過程に進学する学生がだんだんと減っていること」。大学院定員そのものを減らしているところはまだそれほど多くはないのですが、自分のところを含めて明らかに進学者が減っています。そして、その状況の中で博士後期課程に進学する学生が、昔と違って「自己責任」を意識しているケースが多くなっているように感じられます。つまり、この先へ進むということは、今ここにある「ポスドク問題」の渦中に自分も入っていく可能性があるという自覚を持っている人が多くなっているということです。
二つ目は、 「博士という層が悲惨な状況に置かれているという、一般社会の理解が出てきたこと」。最近、マスコミで取り上げられることが多くなってきて、「博士になると悲惨なんでしょ」という認識を持った人が多くなってきており、特に大学院生の親御さんにそういう認識が広がってきていることで、子供が大学院に進学することを無批判に受け入れることが減ってきているのではないかと思われます。
三つ目は、「博士を含めたアカデミアの側の覚悟が少しずつ芽生えてきたこと」。これも「漂流博士」や「博士残酷物語」といったマスコミの扱いによって、文科省も真剣に考えて対策を打たざるを得ないところに追い込まれていることが大きいと思います。法人化によってはっきりしたことですが、大学と言うところは文科省からの圧力にとても弱いのです。
四つ目は「博士のキャリアパスに対する考え方が変わってきていること」。上に書いたことと関係あるのですが、最近の学生は大学院に行ったからといって簡単に研究職に就けるとは思わなくなってきています。また、誠実な教員は学生に対してそのようなキャリア・アドバイスをするようになってきていますので、多くの大学院生は「自分が研究者にはなれない可能性は高い」と思っているはずです。
五つ目は「学生に、日本の伝統的な年功序列のシステムに博士課程修了者や進路転換を目指すポスドクがそぐわないことが理解されてきたこと」。そのため、年功序列制度を持った安定企業に就職したいと考える学生は、大学院は修士まででやめるのが常識になってきています。
六つ目は上にも書いたように「博士課程に進学する学生そのものが減ってきおり、博士課程は就職できなかった修士の溜まり場から、指導教員などにだまされた学生以外は自覚して進学するものだけになってきていること」。
東大などでは、こうした事実に危機感を持っているからこそ、大学院博士後期課程に入る学生に奨学金を出したり、授業料をタダにしたりしているのだと思いますが、実はこの状況は目の前にお金をちらつかせることで解決するような甘い問題ではないと思います。逆に、そんなニンジンに惹かれて博士課程に進学するような長期的展望の欠けた学生を増やして、いったい何を期待しているのか不思議でなりません。
つまり、ポスドク問題を引き起こした責任者である政府・文科省とそれを(嬉々として?)受け入れた大学が今、今後の研究者養成・研究の継続、そして更なる発展を期待するための人材不足というしっぺ返しを喰らい始めているのではないか、というのが私の現状認識です。
もちろん、ポスドク問題の最大の被害者はポスドク自身なのですが、それとともに大学も国家も研究の将来も大きな打撃を受けつつあるという自覚がない限り、この先も場当たり的な愚策が繰り返されそうな気がします。
(vikingさんの記事から、多少不謹慎なやり方で「引用」をさせていただきましたが、vikingさんにはご理解いただき、お許し願いたいと思います。)

vikingさんのエントリーも読みました。やはりちゃんと(?)反応しておられますね(ニコニコ
本エントリーと直接関わるかどうか微妙ですが、ポスドク問題を思うとき気になるのは大阪での学歴詐称問題です。要するに高学歴者が最終学歴を偽って、低学歴者として採用されたことが問題になったという件です(高、低という表現が気になりますが)。これ、何が問題だったんでしょうか、、、あるグループの採用枠を不当に分捕ったということが問題視されたようですが、給与etcは、それ相当な待遇だったとはずですから不当なんでしょうか、、、、???(逆なら問題だというのはわかります)。
ポスドク問題でも、就活してみて苦しいときに「それではキャリアは判りましたが現在の当社としては修士卒(←これはウソではない)ということなら採用を考えたい」ということが普通にあってもよいように思います。
せっかくの学位が生かされないではないか、という意見はあると思いますが、生活できないよりは、はるかにマシです。
本エントリーと直接関わるかどうか微妙ですが、ポスドク問題を思うとき気になるのは大阪での学歴詐称問題です。要するに高学歴者が最終学歴を偽って、低学歴者として採用されたことが問題になったという件です(高、低という表現が気になりますが)。これ、何が問題だったんでしょうか、、、あるグループの採用枠を不当に分捕ったということが問題視されたようですが、給与etcは、それ相当な待遇だったとはずですから不当なんでしょうか、、、、???(逆なら問題だというのはわかります)。
ポスドク問題でも、就活してみて苦しいときに「それではキャリアは判りましたが現在の当社としては修士卒(←これはウソではない)ということなら採用を考えたい」ということが普通にあってもよいように思います。
せっかくの学位が生かされないではないか、という意見はあると思いますが、生活できないよりは、はるかにマシです。
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(字数制限で切られたので続けます、失礼)
物理年齢を無関係とし(採用で年齢制限することを法で禁ずるいことになるようですが)、採用条件を○○以上とすることにして、あとは仕事の適任者を採る(給与体系も学歴ではなく仕事内容に合わせる)という仕組みは難しいのでしょうかねぇ、、、
仕事は千差万別なので、出来る人は入ってからも出来るだろうし、PhDだから出来るというものでもないだろうと思うのですが。
物理年齢を無関係とし(採用で年齢制限することを法で禁ずるいことになるようですが)、採用条件を○○以上とすることにして、あとは仕事の適任者を採る(給与体系も学歴ではなく仕事内容に合わせる)という仕組みは難しいのでしょうかねぇ、、、
仕事は千差万別なので、出来る人は入ってからも出来るだろうし、PhDだから出来るというものでもないだろうと思うのですが。

>私は今後ポスドク問題はだんだんと自然消滅して行くと思います。
先生が仰りたいのは、ポスドクのなり手と受け入れ手の需給がつりあうという形で、この問題が終わる、ということでしょうか?私も、そうやって解決されるのだろうなと思いますが、それだと、単に問題発生の前の状態に戻ったという状態ですね。
今後、今のポスドク問題を振り返ったとき、大きな痛みをともなったけれど、研究者育成システムが精緻化した、ということでなければ、大量に生み出された犠牲者が浮かばれないことでしょう…。
先生が仰りたいのは、ポスドクのなり手と受け入れ手の需給がつりあうという形で、この問題が終わる、ということでしょうか?私も、そうやって解決されるのだろうなと思いますが、それだと、単に問題発生の前の状態に戻ったという状態ですね。
今後、今のポスドク問題を振り返ったとき、大きな痛みをともなったけれど、研究者育成システムが精緻化した、ということでなければ、大量に生み出された犠牲者が浮かばれないことでしょう…。

東大は,研究を続けたくても経済的な事情から研究を諦めざるを得ない将来有望な学生さんを積極的に受け入れようとしていうのではないでしょうか.これからは,とくに優秀な博士課程の学生の獲得競争が激しくなっていくことは容易に想像できます.北大でも東大やほかの大学への流動化の動きが加速すれば,ほかから学生を獲得することを真剣に考えないと,近い将来,北大で博士課程がなりたたなってくるというシナリオも考えられると思うのですが.
経済的に恵まれていないと,大学院,とくに博士課程まですすめない方も多数おられる(おられた)ということも念頭においていただけるといいのですが.
経済的に恵まれていないと,大学院,とくに博士課程まですすめない方も多数おられる(おられた)ということも念頭においていただけるといいのですが.
私は、博士課程の学生への経済的支援は、研究現場を実質支える院生を研究に専念してもらうという意味でも、また、家庭環境に関係なく、優秀な人材を研究に惹きつけるという意味でも重要であると考え、かねてより充実化すべきだとうったえてきました(たとえばNature 2001.1129
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=11734819&dopt=Abstract)。そういう意味で、東大の試みは評価します。
たしかに先生のおっしゃるように、東大の場合は、お金目当てという人がいるのは否定しません。しかし、奨学金はマイナスをゼロにするという程度で、金銭的に裕福になるというものではなく、お金目当ての進学が大勢を占めるというようにはならないと思います。多くは返還必要な奨学金であてられるようですし。
あと、人材獲得競争は、なにも自分の大学の学生を集めるだけではなく、全国や世界にひらかれているわけで、北大の優秀な学生が東大に進学してしまうというこもあるでしょう。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=11734819&dopt=Abstract)。そういう意味で、東大の試みは評価します。
たしかに先生のおっしゃるように、東大の場合は、お金目当てという人がいるのは否定しません。しかし、奨学金はマイナスをゼロにするという程度で、金銭的に裕福になるというものではなく、お金目当ての進学が大勢を占めるというようにはならないと思います。多くは返還必要な奨学金であてられるようですし。
あと、人材獲得競争は、なにも自分の大学の学生を集めるだけではなく、全国や世界にひらかれているわけで、北大の優秀な学生が東大に進学してしまうというこもあるでしょう。

それを「ニンジンに惹かれて博士課程に進学するような長期的展望の欠けた学生」と揶揄するのは、学生を見下しているような感じがして悲しくなりました。
その他、先生のおっしゃる視点はだいたい理解し共感するのですが(わたくしたち自身、安易な進学はするな、と本を出したくらいですし)。
その他、先生のおっしゃる視点はだいたい理解し共感するのですが(わたくしたち自身、安易な進学はするな、と本を出したくらいですし)。

年間58万円の援助は「はした金」かもしれませんが、北海道から東京に引っ越すには十分な額です。しかも、北大工学部のような一部の学生とかではなく、少なくとも奨学金や学振にあたってない学生なら全員もらえるという「確実」な援助金なので、進学を控えた北大の学部生には極めて魅力的に感じる人もいるでしょう。
今回の制度、東大の学部から東大の院に進学する学生にはあんまり関係ないかもしれませんが(東大の学部生は裕福そうですし)、私立大学や地方の国立大の苦学生には十分ウリになると思います。北大も例外じゃないと思います。
今回の制度、東大の学部から東大の院に進学する学生にはあんまり関係ないかもしれませんが(東大の学部生は裕福そうですし)、私立大学や地方の国立大の苦学生には十分ウリになると思います。北大も例外じゃないと思います。
あえて申し上げる必要はないと思うのですが、私の意見は「国立大学法人北海道大学」を代表するものではありませんし、私の意見が北大の運営方針に影響を与えていることもないと思います。そして私個人は、他の大学の消滅を前提に、北大だけが生き残ることに意味があるとも思っておりません。
K_Tachibanaさん、enokiさんはご存じだと思うのですが、研究者になりたいという「強い意志」の持ち主は、昔から経済的状態を乗り越えてでも大学院に進学しています。ポスドク問題の最大の要点は、そういう意志と才能を持ってがんばっているにもかかわらず、研究職につけないたくさんのドクターを生み出したことであることを再確認しておきたいと思います。その人数減に歯止めをかけるためだけの施策は、決して正しいものだとは思えません。
K_Tachibanaさん、enokiさんはご存じだと思うのですが、研究者になりたいという「強い意志」の持ち主は、昔から経済的状態を乗り越えてでも大学院に進学しています。ポスドク問題の最大の要点は、そういう意志と才能を持ってがんばっているにもかかわらず、研究職につけないたくさんのドクターを生み出したことであることを再確認しておきたいと思います。その人数減に歯止めをかけるためだけの施策は、決して正しいものだとは思えません。

> 人数減に歯止めをかけるためだけの施策
これは、人数減に歯止めをかけるためだけなんでしょうか?
本当にそう思ってらっしゃるのですか?
> 昔から経済的状態を乗り越えてでも大学院に進学しています
昔って、何年前の話なんでしょうか?
今、授業料は53万円ですよ。
苦学生の場合、かなりバイトしないと難しい額です。
そういう学生の現状、おわかりなんでしょうか?
これは、人数減に歯止めをかけるためだけなんでしょうか?
本当にそう思ってらっしゃるのですか?
> 昔から経済的状態を乗り越えてでも大学院に進学しています
昔って、何年前の話なんでしょうか?
今、授業料は53万円ですよ。
苦学生の場合、かなりバイトしないと難しい額です。
そういう学生の現状、おわかりなんでしょうか?

論点は政策的に妥当かどうかと言う話なので、学生の立場や教官の立場からお互いを非難するのは的外れだと思います。
本来もっと根が深い問題の議論をおいておいて、とりあえずの自分の大学におこってくる問題だけを小手先の小細工で何とかしようとするようなやりかたがセコ過ぎると批判しているのだと思います。授業料免除そのものが悪いわけではありません。
本来もっと根が深い問題の議論をおいておいて、とりあえずの自分の大学におこってくる問題だけを小手先の小細工で何とかしようとするようなやりかたがセコ過ぎると批判しているのだと思います。授業料免除そのものが悪いわけではありません。

> ポスドク問題の最大の要点は、そういう意志と才能を持ってがんばっているにもかかわらず、研究職につけないたくさんのドクターを生み出したことであること
東大の施策は、上記主張と相違するかも知れませんが、例え予想以上の博士を量産したとしても、それはそれで東大が責任をもって解決される事柄でしょうから、他の大学の施策には、少しは敬意をはらうべきだと思います。
東大の施策は、上記主張と相違するかも知れませんが、例え予想以上の博士を量産したとしても、それはそれで東大が責任をもって解決される事柄でしょうから、他の大学の施策には、少しは敬意をはらうべきだと思います。
お言葉ですが、東大は単なる一つの大学ではなく、東大が博士を量産したら、それによって日本中の大学や博士に大きな影響が出ます。もちろん、東大のやられることに敬意は払いますが、お互いの批判は封じられるべきものではないと思います。如何でしょうか。

日本の高等教育の問題点はポスドク問題だけではありません。ご自身が科学者であり、科学が社会に貢献すると信じていらっしゃるならば、その科学をこれから支える学生に経済的負担を求めるのは間違っています。
東大の試みはその構造を変える小さな一歩です。ポスドク問題ももちろん関係していますが、関係する問題を一気に解決する方法でないと認めないという考えは、結果的にあらゆる変化を阻害すると思います。
東大の試みはその構造を変える小さな一歩です。ポスドク問題ももちろん関係していますが、関係する問題を一気に解決する方法でないと認めないという考えは、結果的にあらゆる変化を阻害すると思います。
他のところもごらんになられればおわかりになられると思うのですが、私は決して一般的に大学院生の経済的負担を軽減することに反対などしておりません。
ただ、博士を量産するという現在の大学院博士課程の構造に手を付けることなく、単に大学院生の経済的負担をなくすることの危険性に警鐘を鳴らしているつもりです。それについてでは、どのようにお考えですか。
ただ、博士を量産するという現在の大学院博士課程の構造に手を付けることなく、単に大学院生の経済的負担をなくすることの危険性に警鐘を鳴らしているつもりです。それについてでは、どのようにお考えですか。

stochinaiさんは、東大が「博士を量産する」と繰り返し述べられてますが、今回の新しい奨学金の影響で、どの程度博士が増えるとお考えですか?
10%増ですか?20%増ですか?
東大の博士課程はどの専攻でも既にそれなりの倍率があり、
今回の奨学金で東大の博士が増えるわけではないでしょう。
変化があるとしたら、他大学からより成績優秀な学生が集まる
ということぐらいじゃないですか?
まぁ、その成績優秀な学生を奪われた大学の先生は残念に思うでしょうけど。
10%増ですか?20%増ですか?
東大の博士課程はどの専攻でも既にそれなりの倍率があり、
今回の奨学金で東大の博士が増えるわけではないでしょう。
変化があるとしたら、他大学からより成績優秀な学生が集まる
ということぐらいじゃないですか?
まぁ、その成績優秀な学生を奪われた大学の先生は残念に思うでしょうけど。
私が言っているのは「すでに」多すぎるということです。

> 逆に、そんなニンジンに惹かれて博士課程に進学するような長期的展望の欠けた学生を増やして、いったい何を期待しているのか不思議でなりません。
ここで、「東大が学費を実質無料にすることで、学生が増える」
と書いているように思えますが、違うのでしょうか?
増えるのはどの程度で、それがどのくらい問題なんですか?
それが、1700人の学費を工面しようとする、
東大の努力を非難する理由になるんでしょうか?
誰だって、現状は問題だと思っているだろうし、
今回の東大のやり方にも問題はあるでしょう。
(奨学金を借金してる学生は対象外だとか)
しかし、この制度で救われる学生はゼロではないでしょう。
例えばstochinaiさんが借金にまみれてる時、自分の子供が
東大の博士に進学を希望していたとしたら、どう思われますか?
繰り返しますが、53万円という学費をバイトでしのぐのは大変です。
時給1000円なら、週3日、3時間働く必要があるでしょう。
それを、
> 昔から経済的状態を乗り越えてでも大学院に進学しています
こんな風に簡単に言えてしまうのは、残念ですね。
ここで、「東大が学費を実質無料にすることで、学生が増える」
と書いているように思えますが、違うのでしょうか?
増えるのはどの程度で、それがどのくらい問題なんですか?
それが、1700人の学費を工面しようとする、
東大の努力を非難する理由になるんでしょうか?
誰だって、現状は問題だと思っているだろうし、
今回の東大のやり方にも問題はあるでしょう。
(奨学金を借金してる学生は対象外だとか)
しかし、この制度で救われる学生はゼロではないでしょう。
例えばstochinaiさんが借金にまみれてる時、自分の子供が
東大の博士に進学を希望していたとしたら、どう思われますか?
繰り返しますが、53万円という学費をバイトでしのぐのは大変です。
時給1000円なら、週3日、3時間働く必要があるでしょう。
それを、
> 昔から経済的状態を乗り越えてでも大学院に進学しています
こんな風に簡単に言えてしまうのは、残念ですね。
すみません。上のコメントをもう一度お読みいただきたく思います。

東大に敬意を払っているという部分ですか?
> この先も場当たり的な愚策が繰り返されそうな気がします。
こんな風に激しくけなしておいて、敬意もなにもないと思いますが。
新しいアイデアに対して、多面的に見ることなく、
自分の納得できない一点のみで切り捨てるという
議論の仕方で、この問題がよくなっていくとは思えません。
東大の今回の件が日本全国に悪い影響がでる、
ということをおっしゃりたいのであれば、
具体的にどのようなことが起こるのか論じられたらどうですか?
博士が多いことはそれ自体問題であるけれど、
だからといって東大が1700人に奨学金を出すことが
「愚策である」と断じれるわけではないでしょう。
> この先も場当たり的な愚策が繰り返されそうな気がします。
こんな風に激しくけなしておいて、敬意もなにもないと思いますが。
新しいアイデアに対して、多面的に見ることなく、
自分の納得できない一点のみで切り捨てるという
議論の仕方で、この問題がよくなっていくとは思えません。
東大の今回の件が日本全国に悪い影響がでる、
ということをおっしゃりたいのであれば、
具体的にどのようなことが起こるのか論じられたらどうですか?
博士が多いことはそれ自体問題であるけれど、
だからといって東大が1700人に奨学金を出すことが
「愚策である」と断じれるわけではないでしょう。
申し訳ありませんが、よく読んでいただけるとおわかりになるはずですが、ここでは東大の授業料相当額給付のことが論じられているわけではありません。しかも、「東大などでは」と書いたように、授業料相当額の給付は、北大工学部でもすでにやっていることでアイディアというほどのものでもありません。
http://shinka3.exblog.jp/7085134/
http://shinka3.exblog.jp/7085134/

北大の35人だけ、しかも入学前にもらえるかどうか不明の奨学金と、
東大の1700人、条件付ながらも給付を確実に期待できる奨学金、
全然ちがいますけど。
実験データで50倍の差があっても、大したことないんでしょうか?
それでも新しいアイデアじゃないと言い張りたいお気持ちを持つのは
個人の信条の問題だと思いますので別にかまいませんが。
> ここでは東大の授業料相当額給付のことが論じられているわけではありません。
東大の新アイデア(1700人学費救済策をこう呼びます)を引用して、
それを愚策だのと批判されている箇所が問題だと思います。
ポスドクや博士の数が多すぎるという議論をされたいのは結構ですが、
だからといってこの件を見過ごして良いとは思えません。
東大の1700人、条件付ながらも給付を確実に期待できる奨学金、
全然ちがいますけど。
実験データで50倍の差があっても、大したことないんでしょうか?
それでも新しいアイデアじゃないと言い張りたいお気持ちを持つのは
個人の信条の問題だと思いますので別にかまいませんが。
> ここでは東大の授業料相当額給付のことが論じられているわけではありません。
東大の新アイデア(1700人学費救済策をこう呼びます)を引用して、
それを愚策だのと批判されている箇所が問題だと思います。
ポスドクや博士の数が多すぎるという議論をされたいのは結構ですが、
だからといってこの件を見過ごして良いとは思えません。
繰り返しますが、この件に関しては東大だけを相手にしているわけではありません。批判対象は「政府・文科省と・・大学」です。東大はどうでもよろしいのです。

今更「東大はどうでもいい」と書かれましても、
> 東大は単なる一つの大学ではなく、東大が博士を量産したら、それによって日本中の大学や博士に大きな影響が出ます。
このように終始東大に絡めて熱心にコメントされているように見えます。
例え議論の主題ではなくても、その一部で他者を批判するコメントをした
のであれば、その批判を見過ごせない人が出てもおかしくないでしょう。
それを無視して「どうでもいい」でいいんでしょうか。
以下、続きます
> 東大は単なる一つの大学ではなく、東大が博士を量産したら、それによって日本中の大学や博士に大きな影響が出ます。
このように終始東大に絡めて熱心にコメントされているように見えます。
例え議論の主題ではなくても、その一部で他者を批判するコメントをした
のであれば、その批判を見過ごせない人が出てもおかしくないでしょう。
それを無視して「どうでもいい」でいいんでしょうか。
以下、続きます

それでは、学生が増えるかどうかの議論に戻しましょう。
stochinaiさんは、東大の学費無料で博士が増えるとお考えの
ようですが、以下のようにも考えられませんか?
東大の学費無料は、東大だけの話ですので、他大学で院生が
増加する要因にはならないでしょう。その代わり、東大の人気があがり、
特に授業料に困っている家計の学生は、東大を目指すようになるでしょう。
すると、東大の受験難易度が増加し、成績的に半端な学生は入学
できなくなるでしょう。他の旧帝大からも希望者が殺到すれば、
東大の内部進学者も油断できなくなります。
すると、まず東大内部進学者のうち、お気楽に受験してた層が
大学院に進めなくなります。彼らは学部で就職を余儀なくされるでしょう。
以下、続きます
stochinaiさんは、東大の学費無料で博士が増えるとお考えの
ようですが、以下のようにも考えられませんか?
東大の学費無料は、東大だけの話ですので、他大学で院生が
増加する要因にはならないでしょう。その代わり、東大の人気があがり、
特に授業料に困っている家計の学生は、東大を目指すようになるでしょう。
すると、東大の受験難易度が増加し、成績的に半端な学生は入学
できなくなるでしょう。他の旧帝大からも希望者が殺到すれば、
東大の内部進学者も油断できなくなります。
すると、まず東大内部進学者のうち、お気楽に受験してた層が
大学院に進めなくなります。彼らは学部で就職を余儀なくされるでしょう。
以下、続きます

また、他大生から見て、どうでしょうか。
東大は無料、自分の大学は53万。
この現実を突きつけられて、学生達は「格差」を感じるはずです。
今までは、どの大学でも博士に進学することはステータス的には
問題なく、学振やCOEの給料をもらう若干名を羨む程度だったのが、
明確に「東大は勝ち組」、「他大学は負け組み」という構図ができるかもしれません。
そうすると、東大じゃないなら博士課程にいくのはバカらしい、
と思う学生(特になんとなく進学する学生にとって)も増加するかも。
すると、東大博士は志望者増加するのに対し、
全国的には博士の志望者は下がるかもしれません。
以上が現実に起こるかどうかは想像を超えませんが、
東大の今回の件が単純に「博士増加に歯止めをかける」
制度なのかどうかは簡単に結論は出せないと思います。
むしろ、博士を減少させる可能性も想像はできます。
東大は無料、自分の大学は53万。
この現実を突きつけられて、学生達は「格差」を感じるはずです。
今までは、どの大学でも博士に進学することはステータス的には
問題なく、学振やCOEの給料をもらう若干名を羨む程度だったのが、
明確に「東大は勝ち組」、「他大学は負け組み」という構図ができるかもしれません。
そうすると、東大じゃないなら博士課程にいくのはバカらしい、
と思う学生(特になんとなく進学する学生にとって)も増加するかも。
すると、東大博士は志望者増加するのに対し、
全国的には博士の志望者は下がるかもしれません。
以上が現実に起こるかどうかは想像を超えませんが、
東大の今回の件が単純に「博士増加に歯止めをかける」
制度なのかどうかは簡単に結論は出せないと思います。
むしろ、博士を減少させる可能性も想像はできます。
既に東大卒の肩書きを持つ博士の学生が余り過ぎなのです。
多くが他大学から東大のブランドや環境に憧れて流れてくる他大学の学生です(私も帝大系博士取得なのでこの点は批判出来ません)が、真性東大生でさえ就職出来ない、それに気づいて大学院から逃亡する学生を引き止める策なんだろう・・とあのニュースを見ていました。
他大学の博士が流れて東大の倍率が上がり(今はほとんど無試験)、東大の博士だけは優秀になる可能性はありますが、定員を減らさないと全国の大学が疲弊するまで値下げ合戦をすることになりそうですね。
ちなみに書類が整うほど経済的に苦しい人は育英会ももらえるし授業料免除も半免くらいにはなりますよ。私はそれと会社員時代の貯金と翻訳バイトで授業料と生活費を賄っていました。お金がもらえたら個人的には嬉しかっただろうけど、政策としては疑問があります。
学部でも大学院でも定員を減らすと、その分教員を削られるので(解雇する訳じゃないけど新規採用が出来ないので、内部昇進を狙っていたり自分の子分を採用したい教官達には痛手)大学はなかなか変わらないんですよね。
多くが他大学から東大のブランドや環境に憧れて流れてくる他大学の学生です(私も帝大系博士取得なのでこの点は批判出来ません)が、真性東大生でさえ就職出来ない、それに気づいて大学院から逃亡する学生を引き止める策なんだろう・・とあのニュースを見ていました。
他大学の博士が流れて東大の倍率が上がり(今はほとんど無試験)、東大の博士だけは優秀になる可能性はありますが、定員を減らさないと全国の大学が疲弊するまで値下げ合戦をすることになりそうですね。
ちなみに書類が整うほど経済的に苦しい人は育英会ももらえるし授業料免除も半免くらいにはなりますよ。私はそれと会社員時代の貯金と翻訳バイトで授業料と生活費を賄っていました。お金がもらえたら個人的には嬉しかっただろうけど、政策としては疑問があります。
学部でも大学院でも定員を減らすと、その分教員を削られるので(解雇する訳じゃないけど新規採用が出来ないので、内部昇進を狙っていたり自分の子分を採用したい教官達には痛手)大学はなかなか変わらないんですよね。

bloomさんのご意見に概ね同意です。2点だけ、コメントします。
まず全国の大学が疲弊するまで値下げ合戦するかですが、
たぶんそうはならないでしょう。NPOサイコムが昨年出した本で
学生一人当たりの研究費ランキングが出てますが、約300万円を超える
上位3校(東大、阪大、京大)ぐらいは余裕がありそうですが、170万で
16位の北大は難しいかもしれません。
値下げできる勝ち組大学院と負け組み大学院に分かれるのでは?
それから、奨学金の免除職は無くなったので、もらえるのではなく借金です。
授業料免除の枠は5.8%で、審査も公平とは限りませんし、免除されない可能性を考慮して事前にある程度貯金が必要となります。
まず全国の大学が疲弊するまで値下げ合戦するかですが、
たぶんそうはならないでしょう。NPOサイコムが昨年出した本で
学生一人当たりの研究費ランキングが出てますが、約300万円を超える
上位3校(東大、阪大、京大)ぐらいは余裕がありそうですが、170万で
16位の北大は難しいかもしれません。
値下げできる勝ち組大学院と負け組み大学院に分かれるのでは?
それから、奨学金の免除職は無くなったので、もらえるのではなく借金です。
授業料免除の枠は5.8%で、審査も公平とは限りませんし、免除されない可能性を考慮して事前にある程度貯金が必要となります。
奨学金は無利子枠だと、貨幣価値を考慮した場合、実質半額は戴いている状態になります。
私は600万円を30万円×20年間で返していますが、利子がついていても普通に働いていたら十分に返せる額と期間だと思っています。
授業料も育英会も自営業の方が書類上有利になる点は問題ですが、給与所得世帯に関しては審査はおおむね公平に行われていると思います。
私も苦学生でしたが、一律にお金を渡す必要は無いんじゃないでしょうか。
>値下げできる勝ち組大学院と負け組み大学院に分かれるのでは?
東大の狙いはそこにあるんだろうなとは思います。
うちの大学院では教官が自腹を切って授業料を出してはどうかという話も出ました(さすがに真剣には検討されませんでしたが)。
最近「学歴を積むほど能力が落ちる可能性がある」といった記事を書いたのでトラックバックしようと思ったんですが、こちらは yahoo ブログなので難しいみたいです。
私は600万円を30万円×20年間で返していますが、利子がついていても普通に働いていたら十分に返せる額と期間だと思っています。
授業料も育英会も自営業の方が書類上有利になる点は問題ですが、給与所得世帯に関しては審査はおおむね公平に行われていると思います。
私も苦学生でしたが、一律にお金を渡す必要は無いんじゃないでしょうか。
>値下げできる勝ち組大学院と負け組み大学院に分かれるのでは?
東大の狙いはそこにあるんだろうなとは思います。
うちの大学院では教官が自腹を切って授業料を出してはどうかという話も出ました(さすがに真剣には検討されませんでしたが)。
最近「学歴を積むほど能力が落ちる可能性がある」といった記事を書いたのでトラックバックしようと思ったんですが、こちらは yahoo ブログなので難しいみたいです。
bloomさん、exciteのトラックバックが不備で申し訳ありません。その記事のアドレスだけでもお教えいただけませんか。

bloomさん、日本の平均的な家庭の学生であれば、現状の学費の問題はおっしゃるように何とかなる場合も多いと思います。ただ、例外的な事例も様々ありますので(細かくは議論しませんが)、一律の援助が100%悪いともいえないと思います。
> 東大の狙いはそこにあるんだろうなとは思います。
そうですね。あと、bloomさんは博士の受験が難化するとお考えかも
しれませんが、私は修士から難化すると考えています。
博士まで行こうと学部の段階から「やる気」満々の学生は、
きっと東大のこの動きに注目しているでしょう。
東大は院試の過去問題をご丁寧にも販売してますので、
内部性のアドバンテージはそれほど高くありません。
これまで、京大や阪大などの学部生は外部受験をあまり考慮
しなかったかもしれませんが、今回のニュースを機に、
東大の研究室をチェックするようになるんじゃないかと思います。
長期的展望を持つ学生こそ、この「にんじん」に引かれるかもしれません。
> 東大の狙いはそこにあるんだろうなとは思います。
そうですね。あと、bloomさんは博士の受験が難化するとお考えかも
しれませんが、私は修士から難化すると考えています。
博士まで行こうと学部の段階から「やる気」満々の学生は、
きっと東大のこの動きに注目しているでしょう。
東大は院試の過去問題をご丁寧にも販売してますので、
内部性のアドバンテージはそれほど高くありません。
これまで、京大や阪大などの学部生は外部受験をあまり考慮
しなかったかもしれませんが、今回のニュースを機に、
東大の研究室をチェックするようになるんじゃないかと思います。
長期的展望を持つ学生こそ、この「にんじん」に引かれるかもしれません。

> 私は600万円を30万円×20年間で返していますが、利子がついていても普通に働いていたら十分に返せる額と期間だと思っています。
ちょっとこの部分が気になったのですが、
新しい制度では免除職がなくなったので、
運悪く安月給のポスドクしか職が無かった場合、結構大変だと思います。
将来の職が不安定であることを覚悟して進学するからこそ、
なるべく借金はしない、あるいは借りてもできるだけ使わない、
という道を学生は模索しているのが現状だと思います。
ちょっとこの部分が気になったのですが、
新しい制度では免除職がなくなったので、
運悪く安月給のポスドクしか職が無かった場合、結構大変だと思います。
将来の職が不安定であることを覚悟して進学するからこそ、
なるべく借金はしない、あるいは借りてもできるだけ使わない、
という道を学生は模索しているのが現状だと思います。
stochinai さん、記事を探して戴き有り難うございました。上手くトラックバックしている方もいらっしゃるので、こちらにもう少し知識があれば出来るとは思います。
katagi さん、私は半年遅れで免除職に就けなかったのは悔しかったですが、今は300万円相当も国のお金を戴けたとは有り難いと思っています。ポスドクは最安値でも300万円くらいは出ますからね。東大一人勝ちは短期的には予測出来るのですが、あそこの先生方は忙しくて十分な教育が出来ないので、人数が多すぎると長期的には東大ポスドクの価値が暴落する可能性もあります。意識の高い人は指導がそれほど無くても自立してやっていけますけど。
私も大学院生やポスドクのレベルの低下は憂慮しているのですが、思い出すとアメリカの底辺ポスドク(老齢・低所得の人も結構います)はうちの卒研生より使えない感じだったので、日本でもポスドク人口が今の規模のまま階層化する方向もあるかも知れません。いい加減なポスドクのデータを監視する側は大変でしょうが、研究倫理をしっかり整備すれば可能かなぁ。でも悪貨が良貨を・・という問題が起きるでしょうか。
katagi さん、私は半年遅れで免除職に就けなかったのは悔しかったですが、今は300万円相当も国のお金を戴けたとは有り難いと思っています。ポスドクは最安値でも300万円くらいは出ますからね。東大一人勝ちは短期的には予測出来るのですが、あそこの先生方は忙しくて十分な教育が出来ないので、人数が多すぎると長期的には東大ポスドクの価値が暴落する可能性もあります。意識の高い人は指導がそれほど無くても自立してやっていけますけど。
私も大学院生やポスドクのレベルの低下は憂慮しているのですが、思い出すとアメリカの底辺ポスドク(老齢・低所得の人も結構います)はうちの卒研生より使えない感じだったので、日本でもポスドク人口が今の規模のまま階層化する方向もあるかも知れません。いい加減なポスドクのデータを監視する側は大変でしょうが、研究倫理をしっかり整備すれば可能かなぁ。でも悪貨が良貨を・・という問題が起きるでしょうか。

結論は簡単で、博士の就職状況を改善しない限り、優秀な人間が集まらない。
仮に、博士の定員が10名。うち、助教に9名が就職できるなら、博士課程の学費を無料にし、優秀な学生を囲い込んでも意味がある。
現状は、博士院生10名いたら、助教になれるのは1-2名。残りの8-9名は、研究業界からはいずれ消える。これでは、学費をただにしても意味がない。
確率10%なのに、夢を持って取り組む奴は多くない。タダのモラトリアムのたまり場になり、悪貨が良貨を...となる気がする。
仮に、博士の定員が10名。うち、助教に9名が就職できるなら、博士課程の学費を無料にし、優秀な学生を囲い込んでも意味がある。
現状は、博士院生10名いたら、助教になれるのは1-2名。残りの8-9名は、研究業界からはいずれ消える。これでは、学費をただにしても意味がない。
確率10%なのに、夢を持って取り組む奴は多くない。タダのモラトリアムのたまり場になり、悪貨が良貨を...となる気がする。

博士の就職口は、勿論企業でもよい。しかし、企業の採用担当者は博士を毛嫌いし、また博士は、必ずしも企業を好まない。
実質、アカデミックにしか職がないなら、入学者の数を減らすか、修了者の数を減らすして、博士課程の定員と、助教の求人数が同程度になるくらいの定員にすべき。入学試験を厳しくし、かつてのように、ドイツ語や,多くの専門科目を試験に加え、入り口で絞った方が、被害者は少なくて済む。また,優秀な人しか進学しなくなる.
実質、アカデミックにしか職がないなら、入学者の数を減らすか、修了者の数を減らすして、博士課程の定員と、助教の求人数が同程度になるくらいの定員にすべき。入学試験を厳しくし、かつてのように、ドイツ語や,多くの専門科目を試験に加え、入り口で絞った方が、被害者は少なくて済む。また,優秀な人しか進学しなくなる.

みなさんお分かりでしょうが,katagiさんの指摘がズレているのは,東大(や一部の大学)だけ「勝ち組」なればいいと考えているのにたして,stochinaiさんたちは,日本の科学業界全体の行く末を案じているからでしょう.
katagiさんの希望的な推測が達成されるためには,東大・京大・阪大・東北大あたりを除いた大学の博士課程をなくす,という政策と抱き合わせて,授業料を無料化する必要があるとおもいます.
東大はそこまで考えているのか,いないのか,それはわかりませんが.
katagiさんの希望的な推測が達成されるためには,東大・京大・阪大・東北大あたりを除いた大学の博士課程をなくす,という政策と抱き合わせて,授業料を無料化する必要があるとおもいます.
東大はそこまで考えているのか,いないのか,それはわかりませんが.
東大というか、文科省がそこまで考えているのならば、はっきりと「弱小大学」の博士課程の廃止を宣言し、授業料だけではなく博士課程は有給でもちろん授業料などなしのエリートコースにし、全員を研究者に採用するという方針で望めば良いのではないかと思います。
そのやり方で日本の研究が発展することになるとはとうてい思えませんが、今のように真綿で首を絞めるようなやり方で徐々に差別拡大していって、地方大学を干上がらせるというのも健全なやり方とは言えないでしょう。干上がる課程で、たくさんの問題が噴出してくることは間違いなく、そこでも最大の被害者は多数の学生ということになると思います。
そのやり方で日本の研究が発展することになるとはとうてい思えませんが、今のように真綿で首を絞めるようなやり方で徐々に差別拡大していって、地方大学を干上がらせるというのも健全なやり方とは言えないでしょう。干上がる課程で、たくさんの問題が噴出してくることは間違いなく、そこでも最大の被害者は多数の学生ということになると思います。

東大の奨学金が院生減少を止めるとは限らないことをご理解頂けたのはともかくとして、今度はいきなり地方大が干上がるというのもちょっと話が飛躍してるような気がするのですが。。。
強調するまでも無いですが、学生はお金だけで集まるわけじゃありません。お金で東大に敵わないとしても、学生を惹きつける努力をする余地はまだまだあるでしょう。
地方大でも地元企業と太いパイプを作ったり、目覚しい研究成果を挙げたり。東大のラボが放任型であれば、他大学は丁寧型に徹するとか。教員の人間的魅力を高めるというのも重要かと思います。
地方大の先生には、いきなり諦めないで頑張って欲しいです。
強調するまでも無いですが、学生はお金だけで集まるわけじゃありません。お金で東大に敵わないとしても、学生を惹きつける努力をする余地はまだまだあるでしょう。
地方大でも地元企業と太いパイプを作ったり、目覚しい研究成果を挙げたり。東大のラボが放任型であれば、他大学は丁寧型に徹するとか。教員の人間的魅力を高めるというのも重要かと思います。
地方大の先生には、いきなり諦めないで頑張って欲しいです。

私も諦めたくないとは思いつつ、希望を失いそうになるほど予算配分や科研費の当たり率が露骨に東大に多いんですよね・・
努力にも限界があるので、地方大学の多くは干上がるでしょう。それ以前に自分は過労死するかも。
努力にも限界があるので、地方大学の多くは干上がるでしょう。それ以前に自分は過労死するかも。

運営交付金の削減と科研費採択率を見るにつけ、地方は厳しいと思います。私も来年の科研費が取れなければ、干上がります。自腹で実験ということになります。

地元企業とのパイプと言っても、地方は企業が無いです。少なくとも本社は皆無です。
東大よりずっと当たり率の低い予算獲得のために申請書をたくさん書いて、東大よりずっとショボい機械を使って、東大よりずっと少ない学生と実験して、食事も睡眠も満足に取れなくて精気を失いそう(生命力レベルが下がって来た感じ)なので人間的魅力も落ちて来たかも。
研究しようと思わなければ、楽なんですけどね・・
帝大一人勝ち状態が科学の発展につながり学生の幸せにつながるなら、受け入れるべき運命かも知れません。
東大よりずっと当たり率の低い予算獲得のために申請書をたくさん書いて、東大よりずっとショボい機械を使って、東大よりずっと少ない学生と実験して、食事も睡眠も満足に取れなくて精気を失いそう(生命力レベルが下がって来た感じ)なので人間的魅力も落ちて来たかも。
研究しようと思わなければ、楽なんですけどね・・
帝大一人勝ち状態が科学の発展につながり学生の幸せにつながるなら、受け入れるべき運命かも知れません。
横から失礼します。「地元企業とのパイプと言っても、地方は企業が無いです」って、わからんちんの日本の爺さん達を相手にせずとも世界は広いです。ネットがあるじゃないですか。どうすれば相手にアピールできるか、考えましょうよ。アップルだって、googleだって、ニューヨークの真ん中で作られた訳じゃないですよ。脳天気といわれるでしょうが、何事も勝負は気力、諦めた方が負けですよ。挫折や苦しさのない人生などないのだから。叩けば開かれんですよ。
ネットを言われても、大学の基礎研究にはネット企業のように投資に返す方法はありません。
>挫折や苦しさのない人生などないのだから。叩けば開かれんですよ。
もう十分挫折して、叩いて来たような気がするんですが・・
私は大抵の人より精神力も体力もあるのですが、そのうち頑張れと言われても汗も涙も出なくなるかも知れません。
>挫折や苦しさのない人生などないのだから。叩けば開かれんですよ。
もう十分挫折して、叩いて来たような気がするんですが・・
私は大抵の人より精神力も体力もあるのですが、そのうち頑張れと言われても汗も涙も出なくなるかも知れません。

え~と、「東大が奨学金なんか出すと院生増えて困る」という話から、「地方大が干上がる(院生がいなくなる?)」という話に変わって困惑してますが、とにかくそんなに急激に地方大で過疎化が起こることはないと思います。
受験生の動向は、学費や生活費も重要ですが、先輩とのコネ、同級生の噂や評価、学会やネットや書物で得た情報、過去問題との相性、研究室の卒業生の進路、そして自分の大学の先生の魅力などをファクターとして決まるもんだと思います。帝大は若干有利でしょうけど、努力して学生を引き付けて欲しいし、そして学生の就職活動支援や論文執筆・研究能力の向上に尽くして欲しいと思います。それができないラボや大学が淘汰されていくのはしょうがないと思います。
例えば、論文執筆の指導などは、人数の少ないラボの方が懇切丁寧にできるんじゃないですか?研究室のお金や設備が不利でも、良い教育ができないわけじゃないと思いますけど。
受験生の動向は、学費や生活費も重要ですが、先輩とのコネ、同級生の噂や評価、学会やネットや書物で得た情報、過去問題との相性、研究室の卒業生の進路、そして自分の大学の先生の魅力などをファクターとして決まるもんだと思います。帝大は若干有利でしょうけど、努力して学生を引き付けて欲しいし、そして学生の就職活動支援や論文執筆・研究能力の向上に尽くして欲しいと思います。それができないラボや大学が淘汰されていくのはしょうがないと思います。
例えば、論文執筆の指導などは、人数の少ないラボの方が懇切丁寧にできるんじゃないですか?研究室のお金や設備が不利でも、良い教育ができないわけじゃないと思いますけど。
katagiさんは、「地方大学」の大学院が今どうなっているかの状況をまったくご存じないと思われるのですが、このように楽天的なことをおっしゃるのは、いわゆる地方大学でがんばって(苦しんで?)おられる方々の気持ちを逆なでするだけだと思います。「それができないラボや大学が淘汰されていくのはしょうがない」というのは机上の空論というか、勝者の論理にすぎません。

私の書き込みでご気分を害された方がいらっしゃるなら、申し訳ありませんでした。ただ、私が指摘しているのは学生の受験動向であって(それが一連の議論の流れだと思っていたのですが)、「干上がる干上がる」と書かれているのが研究費の獲得についてであれば、地方大の先生のご苦労は察して余りあります。
ただですね、様々な状況下でもがいて頑張って大学院に進もうとしている学生の気持ちを逆なでするような書き込みをした人にも反省して頂きたいのですが。
ただですね、様々な状況下でもがいて頑張って大学院に進もうとしている学生の気持ちを逆なでするような書き込みをした人にも反省して頂きたいのですが。
私のことでしょうか。私は大学を非難したのであって、なぜそれが学生の気持ちを逆なですることになったのか理解に苦しみます。それとも、他の方のことをおっしゃってますか。
それと、ここではあくまでも一般論での議論をお願いしたいと思います。個々人にさまざまな事情があるのは理解できますが、そのようなことで議論をしていたのでは、前に進みません。
そもそも、ここでの議論の本筋ではなかったのですが、東大の博士課程の学費がただになったことで、それまであきらめていた博士課程に進学できるようになったのであれば、博士に進学しようかどうか迷っていたけれどもタダならとりあえず進学しておこうと思った学生とはまったく違うのですから、胸を張ってその制度を利用すれば良いのです。そのことは、恥ずかしいことでも偉いことでもありません。運が良かっただけだと思います。
それと、ここではあくまでも一般論での議論をお願いしたいと思います。個々人にさまざまな事情があるのは理解できますが、そのようなことで議論をしていたのでは、前に進みません。
そもそも、ここでの議論の本筋ではなかったのですが、東大の博士課程の学費がただになったことで、それまであきらめていた博士課程に進学できるようになったのであれば、博士に進学しようかどうか迷っていたけれどもタダならとりあえず進学しておこうと思った学生とはまったく違うのですから、胸を張ってその制度を利用すれば良いのです。そのことは、恥ずかしいことでも偉いことでもありません。運が良かっただけだと思います。

enokiさんが既に指摘されてるので同じことは繰り返しません。
理解できないのであれば、stochinaiさんが理解できる日が来る日を祈るだけです。
理解できないのであれば、stochinaiさんが理解できる日が来る日を祈るだけです。

学生が来なくなって干上がるような大学院なら、いっその事閉鎖した方が大学全体の採算が上がるのではないですか。でもどこもそれをしないし、逆に東大は学費分を出してでも院生が欲しいという姿勢に出ているところを見ると、どうも学費以外のところで大学院生がもたらす利益と言うものがありそうです。
実のところ、院生獲得の目的は教員たちの研究費や国からの補助金の獲得というのが第一だったりするのではないですか? それでどこの大学でも慌てているとしたら何とも浅ましい事です。そんなことに躍起になるよりも、なぜ皆が大学院に来たがらないのかを考えるべきです。それで真摯に、本当に院生たちに価値のある教育をしてきたのかを振り返って見ると良いでしょう。
今のポストポスドク問題が明るみ出てしまった今、タダでも大学院に入りたいという人は少ないと思いますよ。この出口問題を解決していかない限り、入り口の問題も解決しないと思います。
実のところ、院生獲得の目的は教員たちの研究費や国からの補助金の獲得というのが第一だったりするのではないですか? それでどこの大学でも慌てているとしたら何とも浅ましい事です。そんなことに躍起になるよりも、なぜ皆が大学院に来たがらないのかを考えるべきです。それで真摯に、本当に院生たちに価値のある教育をしてきたのかを振り返って見ると良いでしょう。
今のポストポスドク問題が明るみ出てしまった今、タダでも大学院に入りたいという人は少ないと思いますよ。この出口問題を解決していかない限り、入り口の問題も解決しないと思います。

Katagiさんは学生なのでしょうか。学生の立場から、学費を無料化することの何が悪い、とおっしゃりたいことはわかるのですが。
stochinaiさんや他の方は、学費で釣るよりもっと改善すべきことがあるだろう、と主張されているんですよね。
立場が違うからなのか、いつまでも噛み合って議論が続きますね。その後の科研費の話も、「東大」に反応されているだけで、Katagiさんにはどうでもいいことなのではないでしょうか。大学の経営の話も、学生にとってはどうでもいいことなので。
そもそもはそうやって進学させた博士をその後どうするのかが問題なのですか。私のようになりたいのでしょうかね。
stochinaiさんや他の方は、学費で釣るよりもっと改善すべきことがあるだろう、と主張されているんですよね。
立場が違うからなのか、いつまでも噛み合って議論が続きますね。その後の科研費の話も、「東大」に反応されているだけで、Katagiさんにはどうでもいいことなのではないでしょうか。大学の経営の話も、学生にとってはどうでもいいことなので。
そもそもはそうやって進学させた博士をその後どうするのかが問題なのですか。私のようになりたいのでしょうかね。

>>katagiさんへ
> 様々な状況下でもがいて頑張って大学院に進もうとしている学生の
> 気持ちを逆なでする
敢えて逆なでさせてもらうと、大学院には優秀な奴だけ来ればいい。駄目な奴は切り捨てるべき。駄目な教員に研究費を使わせる以上に、駄目な奴に高等教育を受けさせるのは税金と時間と労力の無駄。
>> Aさん
> 院生獲得の目的は教員たちの研究費や国からの補助金の獲得
> というのが第一だったりするのではないですか?
院生に比例配分される研究費なんて、雀の涙。大学院の重点化で、東大の内進者で博士に進学するものが減り、以前なら絶対に院試を通らない程度の低い大学の学生が、博士に進んでいる。博士院生の実力はかなり下がり、悪貨が良貨を駆逐する状況。東大の先生に限らず、研究業界の人は、院生数だけが増えたが、上位層はむしろ減ったと感じている。
また、ポスドクの数を増やす一方で、ポスドク後の就職口となる地方国立や独法の研究所は削減圧力が掛かっている。これでは更に袋小路だろう
。
Aさんは大学院の現状を知らなさすぎる。大学院で学んだ経験があるのですか?教員を悪者にするのは簡単だが、余りにも現実とは違うと思う。
> 様々な状況下でもがいて頑張って大学院に進もうとしている学生の
> 気持ちを逆なでする
敢えて逆なでさせてもらうと、大学院には優秀な奴だけ来ればいい。駄目な奴は切り捨てるべき。駄目な教員に研究費を使わせる以上に、駄目な奴に高等教育を受けさせるのは税金と時間と労力の無駄。
>> Aさん
> 院生獲得の目的は教員たちの研究費や国からの補助金の獲得
> というのが第一だったりするのではないですか?
院生に比例配分される研究費なんて、雀の涙。大学院の重点化で、東大の内進者で博士に進学するものが減り、以前なら絶対に院試を通らない程度の低い大学の学生が、博士に進んでいる。博士院生の実力はかなり下がり、悪貨が良貨を駆逐する状況。東大の先生に限らず、研究業界の人は、院生数だけが増えたが、上位層はむしろ減ったと感じている。
また、ポスドクの数を増やす一方で、ポスドク後の就職口となる地方国立や独法の研究所は削減圧力が掛かっている。これでは更に袋小路だろう
。
Aさんは大学院の現状を知らなさすぎる。大学院で学んだ経験があるのですか?教員を悪者にするのは簡単だが、余りにも現実とは違うと思う。

36歳PDさん、学生だろうと地方大教員であろうと、立場によって議論を変えるのはここでは望ましくないと思います。ただ、どちらの立場に対しても、無用な感情的軋轢を生まないような配慮は必要でしょうし、一方に偏った議論が放置されていたら、もう一方の立場から誰かが強く発言する必要があると思います。
他に改善すべきことがありそれを提案するのは結構ですが、
他人の提案をこきおろし、一方的な議論しかしないのは如何でしょうか。
それでは支持は得られないし、教員の愚痴の場と化してしまいますよ。
それから科研費の話は決してどうでも良いとは思いませんが、そもそもこのトピ立てからして科研費の話は出ていなくて、学生の数とポスドクの問題、そして東大の制度とそれに釣られる学生の話が出てるだけです。
他に改善すべきことがありそれを提案するのは結構ですが、
他人の提案をこきおろし、一方的な議論しかしないのは如何でしょうか。
それでは支持は得られないし、教員の愚痴の場と化してしまいますよ。
それから科研費の話は決してどうでも良いとは思いませんが、そもそもこのトピ立てからして科研費の話は出ていなくて、学生の数とポスドクの問題、そして東大の制度とそれに釣られる学生の話が出てるだけです。

当たり前。研究者の待遇悪いんだもの。

> 敢えて逆なでさせてもらうと、大学院には優秀な奴だけ来ればいい。駄目な奴は切り捨てるべき。駄目な教員に研究費を使わせる以上に、駄目な奴に高等教育を受けさせるのは税金と時間と労力の無駄。
何が逆なでられるのか意味がわからないのですが。別にそれは問題だと思ってませんし、至極ごもっともなご意見です。
まぁ、良いかどうかはおいとくとして、駄目か駄目じゃないかを客観的に判断するには「競争原理」が必要ですね。以下のことが最善か最悪かは直ぐに判断はできませんが、これからは各大学の経営と研究室と教員の魅力が試されるような時代が来る可能性を、今回の東大の件が示唆しているように思えます。
何が逆なでられるのか意味がわからないのですが。別にそれは問題だと思ってませんし、至極ごもっともなご意見です。
まぁ、良いかどうかはおいとくとして、駄目か駄目じゃないかを客観的に判断するには「競争原理」が必要ですね。以下のことが最善か最悪かは直ぐに判断はできませんが、これからは各大学の経営と研究室と教員の魅力が試されるような時代が来る可能性を、今回の東大の件が示唆しているように思えます。

膨れ上がった大学院定員を東大が意図的に満たしていなかったことに対して、(噂ですが)文部科学省から指導がはいっただか、定員未充足に対する運営費交付金返納額に東大経営陣が逆上したかで、大幅に修士課程入学者を増やす方針にしたという方針が受験生に伝わり、我々の分野では来年度は東大が大量に院生を吸い上げるとの予想がささやかれております。うちは首都圏の国立大ですが入試の状況を見るともろにあおりをくらっており、来年4月に何人入学手続きしてくれるか想像するも恐ろしいです。katagiさんは急激に過疎化が起こることはない、とおっしゃっていますが、現場の実感として学生はこの手の情報には極めて敏感に反応し、付和雷同の行動をとっているのがありありとわかります。東大でも付置研などは実は易しいということは前から知られています。これで合格者を増やしたら、研究室を選り好みしなければほぼフリーパス状態になるだろうと容易に想像されます。
そんなことしたら、自分の首を絞めるということは、東大の先生方もわかっていて、ずっと定員を満たさなかったのでしょうけど。
そんなことしたら、自分の首を絞めるということは、東大の先生方もわかっていて、ずっと定員を満たさなかったのでしょうけど。

結論として、東大に院生は集まるが、東大にとってもあまりプラスにはならず、他の大学にとっては最悪、日本全体の将来の知的基盤育成にもかなりマイナス、という方向ではないでしょうか。
アカデミアは囚人のジレンマに陥っているように思います。
アカデミアは囚人のジレンマに陥っているように思います。

悪貨が良貨を・・・を心配されているのですね。
これは、新卒の就職活動で、書類専攻で有能者が無能者に
埋もれてしまうってことですよね。
博士課程の学生を実験補助職扱いにしたらどうでしょう?
給料はあってもなくても良いですが、名義だけでも。
そして、博士に新卒じゃなくて、中途採用で就職活動させるのです。
もちろん、学生をキャリア3年相当に育てられるならの話ですが。
でも本当に「良貨」であれば、キャリア採用で通るはずです。
っていうか実際に、「新卒」なのに中途採用を利用してる学生いますし、
駄目博士達に埋もれないようにする工夫をする余地はあるようです。
中途採用を知らない学生も多いようなので、是非学生に教えてあげて下さい。
これは、新卒の就職活動で、書類専攻で有能者が無能者に
埋もれてしまうってことですよね。
博士課程の学生を実験補助職扱いにしたらどうでしょう?
給料はあってもなくても良いですが、名義だけでも。
そして、博士に新卒じゃなくて、中途採用で就職活動させるのです。
もちろん、学生をキャリア3年相当に育てられるならの話ですが。
でも本当に「良貨」であれば、キャリア採用で通るはずです。
っていうか実際に、「新卒」なのに中途採用を利用してる学生いますし、
駄目博士達に埋もれないようにする工夫をする余地はあるようです。
中途採用を知らない学生も多いようなので、是非学生に教えてあげて下さい。

ある教員さん、推測の議論なのはご承知頂きたいのですが、東大志望者が増えるとしても、それはある教員さんの大学だけの話じゃないでしょう。恐らく、全国的に東大の人気が上がるんじゃないですか?そうすると、ある教員さんの大学生だけ特異的に東大に受かるってわけでもないでしょう。
それに、研究室をえり好みしない学生って、あなたの大学に必要なんですか。そんなやついなくなった方がせいせいするような気がするんですが。
それに、研究室をえり好みしない学生って、あなたの大学に必要なんですか。そんなやついなくなった方がせいせいするような気がするんですが。

>>katagiさんへ
大学院へ通った事が無い人の書き込みの様に思います。理研か何処かにやむなく就職し、論博でもとった方かと思いました。
> これからは各大学の経営と研究室と教員の魅力が試されるような
> 時代が来る可能性
学生が支払う学費なんて、大学運営のごく一部でしかありません。もしそうするなら、米国のように、大学の学費を4-500万円/年くらいにする必要があるでしょう。
しかし、文部科学省が、大学を淘汰させる根拠として、志願者数を使うなら、話が違ってきます。
多くの大学関係者の書き込みは、この点を指摘していると思います。自由競争による淘汰ではなく、文部科学省の思惑が加わった、圧力が掛かっているのです。
大学院へ通った事が無い人の書き込みの様に思います。理研か何処かにやむなく就職し、論博でもとった方かと思いました。
> これからは各大学の経営と研究室と教員の魅力が試されるような
> 時代が来る可能性
学生が支払う学費なんて、大学運営のごく一部でしかありません。もしそうするなら、米国のように、大学の学費を4-500万円/年くらいにする必要があるでしょう。
しかし、文部科学省が、大学を淘汰させる根拠として、志願者数を使うなら、話が違ってきます。
多くの大学関係者の書き込みは、この点を指摘していると思います。自由競争による淘汰ではなく、文部科学省の思惑が加わった、圧力が掛かっているのです。

なんか東大に学生が集まること自体が批判の対象となってますが、他の大学は学生を集める努力してるんでしょうか?受験生にとって過去問題の入手は重要ですけど、東大は販売してますし、遠方者には郵送もしてますよ。皆さんの大学はどうですか?学務でコピーを見せるだけっていう大学、いまだにありますよねぇ。

しつこい様に書いたんでわかると思いますが、私は良いとも悪いとも判断しないままに未来を予想して書いただけですよ。
> しかし、文部科学省が、大学を淘汰させる根拠として、志願者数を使うなら、話が違ってきます。
そういうことも、起こりうるかもしれないですね。良いか悪いかはおいといて。
それで、文部省のお達しで、地方の大学院が消えていくと。
通りすがりさんはそれには反対なんですか?
> しかし、文部科学省が、大学を淘汰させる根拠として、志願者数を使うなら、話が違ってきます。
そういうことも、起こりうるかもしれないですね。良いか悪いかはおいといて。
それで、文部省のお達しで、地方の大学院が消えていくと。
通りすがりさんはそれには反対なんですか?

> 大学院へ通った事が無い人の書き込みの様に思います。理研か何処かにやむなく就職し、論博でもとった方かと思いました。
個人的なことを詮索するのがお好きなのでしょうか?
「一般論」を書かないと、管理人に怒られちゃいますよ。
個人的なことを詮索するのがお好きなのでしょうか?
「一般論」を書かないと、管理人に怒られちゃいますよ。

> 文部省のお達しで、地方の大学院が消えていくと。
> 通りすがりさんはそれには反対なんですか?
反対です。私は大学教員ではありませんが、官僚の世論誘導で大学が
潰されていくことには反対です。地方国立大学は、地場産業などへの人材の供給源です。戦後、何十年も掛かって築いたものですが、もし地方国立を廃止すれば、あっという間に、人材は枯渇するでしょう。
> 個人的なことを詮索するのが...
別に詮索した訳ではなく、思ったままを書きました。図星でしたか?
あなたの経歴はどうでも良いですが、余りにも無知で、大学院生経験がない方が推測で持論を展開しているのかなと。もしそうなら、知ったかぶりで大変迷惑だと思うのです。
一般論ですが、大学院で教育を受けずに、海外では認知されていない裏口入学みたいな、論博を取得された方なら、確かに大学院不要論も言うでしょう。
しかし、大多数は、大学院での博士を取得者です。大学院生数の削減という意見は出ても、学校の廃止という意見は少数だと思います。
> 通りすがりさんはそれには反対なんですか?
反対です。私は大学教員ではありませんが、官僚の世論誘導で大学が
潰されていくことには反対です。地方国立大学は、地場産業などへの人材の供給源です。戦後、何十年も掛かって築いたものですが、もし地方国立を廃止すれば、あっという間に、人材は枯渇するでしょう。
> 個人的なことを詮索するのが...
別に詮索した訳ではなく、思ったままを書きました。図星でしたか?
あなたの経歴はどうでも良いですが、余りにも無知で、大学院生経験がない方が推測で持論を展開しているのかなと。もしそうなら、知ったかぶりで大変迷惑だと思うのです。
一般論ですが、大学院で教育を受けずに、海外では認知されていない裏口入学みたいな、論博を取得された方なら、確かに大学院不要論も言うでしょう。
しかし、大多数は、大学院での博士を取得者です。大学院生数の削減という意見は出ても、学校の廃止という意見は少数だと思います。

また、大学院生に補助を出す案を展開されておられますが、そんな事が可能な日本の研究所は理研ぐらいです。旧帝大の大学院でも難しく、日本の大学院卒業者から見ると、katagiさんの書き込みは,現実味がない暴論に思えます。
現実の社会では、発言者の人となりを見て、一般人は判断しますが、ネット上では、声の大きいものが通るという変な論法が罷り通っている気がします。

katagiさんはご存じないようですが、多くの大学が志望者を集めるために涙ぐましいまでの努力をしています。首都圏以外の大学が東京で説明会を開いたり受験会場を設けたりするなど、他人事ながら実にご苦労なことだと感心しますが、聞くところによればあまり成果はあがっていないそうです。
研究の面白さや意義などは大学院にはいって実際に始めてからわかるものですから、研究室の選り好みも、卒業研究で実際に所属したのでなければ、ほとんど根拠のない思い込みが多いようです。逆に選り好みしないのもそれほど変なことではありませんし、そのなかにも優秀な学生がいます。こんなこと現場の教員には常識です。大家をなした大先生の回顧を読んでも偶然の出会いでその道にはいった、なんてよくある話です。
研究の面白さや意義などは大学院にはいって実際に始めてからわかるものですから、研究室の選り好みも、卒業研究で実際に所属したのでなければ、ほとんど根拠のない思い込みが多いようです。逆に選り好みしないのもそれほど変なことではありませんし、そのなかにも優秀な学生がいます。こんなこと現場の教員には常識です。大家をなした大先生の回顧を読んでも偶然の出会いでその道にはいった、なんてよくある話です。

> 反対です。私は大学教員ではありませんが、官僚の世論誘導で大学が
潰されていくことには反対です。地方国立大学は、地場産業などへの人材の供給源です。戦後、何十年も掛かって築いたものですが、もし地方国立を廃止すれば、あっという間に、人材は枯渇するでしょう。
大学院の話をしているのですがね。
今度は学部が潰れる話にまで飛躍したんですか。
博士が増えすぎて困った次は、枯渇ですか。
> また、大学院生に補助を出す案を展開されておられますが、
そういう案を批判する人にコメントしてただけで、
私が展開したわけじゃないんですけど。
研究補助の話はオマケですが、給料は無くても良いんですよ。
潰されていくことには反対です。地方国立大学は、地場産業などへの人材の供給源です。戦後、何十年も掛かって築いたものですが、もし地方国立を廃止すれば、あっという間に、人材は枯渇するでしょう。
大学院の話をしているのですがね。
今度は学部が潰れる話にまで飛躍したんですか。
博士が増えすぎて困った次は、枯渇ですか。
> また、大学院生に補助を出す案を展開されておられますが、
そういう案を批判する人にコメントしてただけで、
私が展開したわけじゃないんですけど。
研究補助の話はオマケですが、給料は無くても良いんですよ。

> 一般論ですが、大学院で教育を受けずに、海外では認知されていない裏口入学みたいな、論博を取得された方なら、確かに大学院不要論も言うでしょう。
これはまた、酷い中傷ですね・・・
いくらネットで顔が見えないからって、あんまりでしょ。
これはまた、酷い中傷ですね・・・
いくらネットで顔が見えないからって、あんまりでしょ。

> katagiさんはご存じないようですが、多くの大学が志望者を集めるために涙ぐましいまでの努力をしています。首都圏以外の大学が東京で説明会を開いたり受験会場を設けたりするなど、他人事ながら実にご苦労なことだと感心しますが、聞くところによればあまり成果はあがっていないそうです。
じゃぁ東大に学生奪われるのを黙って見てるしか方法が無い。万策尽きた、という状況なのでしょうか?学生のニーズを調査したりしてるんでしょうか?学生の生の声を聞くのが重要だと思います。
> 研究の面白さや意義などは大学院にはいって実際に始めてからわかるものですから、研究室の選り好みも、卒業研究で実際に所属したのでなければ、ほとんど根拠のない思い込みが多いようです。逆に選り好みしないのもそれほど変なことではありませんし、そのなかにも優秀な学生がいます。こんなこと現場の教員には常識です。大家をなした大先生の回顧を読んでも偶然の出会いでその道にはいった、なんてよくある話です。
卒業研究でぐっと学生のハートを掴めば良いんじゃないでしょうか?
学生が志望する東大のラボを分析して、進路指導をしてみたらどうですか?
じゃぁ東大に学生奪われるのを黙って見てるしか方法が無い。万策尽きた、という状況なのでしょうか?学生のニーズを調査したりしてるんでしょうか?学生の生の声を聞くのが重要だと思います。
> 研究の面白さや意義などは大学院にはいって実際に始めてからわかるものですから、研究室の選り好みも、卒業研究で実際に所属したのでなければ、ほとんど根拠のない思い込みが多いようです。逆に選り好みしないのもそれほど変なことではありませんし、そのなかにも優秀な学生がいます。こんなこと現場の教員には常識です。大家をなした大先生の回顧を読んでも偶然の出会いでその道にはいった、なんてよくある話です。
卒業研究でぐっと学生のハートを掴めば良いんじゃないでしょうか?
学生が志望する東大のラボを分析して、進路指導をしてみたらどうですか?

ところである教員さん、ちょっと気になったのですが、
根拠の無い思い込みで進学する学生を東大から無事取り戻せたとしても、
彼らをどう扱われたいのでしょうか?
ごくわずかな優秀な学生が当たればラッキー、
残りはポイっていうのであれば、今までと変わらないのですけど。
根拠の無い思い込みで進学する学生を東大から無事取り戻せたとしても、
彼らをどう扱われたいのでしょうか?
ごくわずかな優秀な学生が当たればラッキー、
残りはポイっていうのであれば、今までと変わらないのですけど。

なんか途中で曲解されてるのが気になりますが
(学校を廃止すべきなんて意見は書いてません)、
繰り返しますが私がコメントしているのは学生の志望動向で、
競争も学生の志望を得られるかどうかという競争について書いてます。
文部科学省の圧力って、学生の心まで変えられるんでしょうか?
学生の心に一番影響を与えるのは、身近に接する先生じゃないでしょうか。
(学校を廃止すべきなんて意見は書いてません)、
繰り返しますが私がコメントしているのは学生の志望動向で、
競争も学生の志望を得られるかどうかという競争について書いてます。
文部科学省の圧力って、学生の心まで変えられるんでしょうか?
学生の心に一番影響を与えるのは、身近に接する先生じゃないでしょうか。

>>katagiさんへ
> 卒業研究でぐっと学生のハートを掴めば良いんじゃないでしょうか?
卒業研究と大学院の研究は、随分違います。ある教員さんの書込は大学院での研究の話ですよ。大学院を知らない学部学生ですか?
大学院の経験が無いなら、その立場で議論しないと、話がかみ合いません。katagiさんの書込は、かなり的外れで、大学院で教えている人が、
「そりゃ違うだろ」
って思う内容が多く、教員の方々の気持ちを逆なでしています。
それから、大学院と学部を混同といいますが、大学院の廃止=学部の整理統合に繋げようとする流れがあると思いますよ。
> 卒業研究でぐっと学生のハートを掴めば良いんじゃないでしょうか?
卒業研究と大学院の研究は、随分違います。ある教員さんの書込は大学院での研究の話ですよ。大学院を知らない学部学生ですか?
大学院の経験が無いなら、その立場で議論しないと、話がかみ合いません。katagiさんの書込は、かなり的外れで、大学院で教えている人が、
「そりゃ違うだろ」
って思う内容が多く、教員の方々の気持ちを逆なでしています。
それから、大学院と学部を混同といいますが、大学院の廃止=学部の整理統合に繋げようとする流れがあると思いますよ。

やれやれです。旧帝大を志望してても、卒業研究が面白くてそのまま自分の大学に進学する学生も多いと思いますが。そういう学生をご覧になたことないなら、よほど魅力の無いラボ出身なんでしょうか。もちろん東大はブランド力で有利ですけど、学生の心はそれだけで決まるわけじゃありません。
> それから、大学院と学部を混同といいますが、大学院の廃止=学部の整理統合に繋げようとする流れがあると思いますよ。
あ、そうですか。色々ご自分で予想されるのは結構ですけど、それで何を批判したいのですか?誰も大学院を廃止したいなんて書いてないんですが。
> それから、大学院と学部を混同といいますが、大学院の廃止=学部の整理統合に繋げようとする流れがあると思いますよ。
あ、そうですか。色々ご自分で予想されるのは結構ですけど、それで何を批判したいのですか?誰も大学院を廃止したいなんて書いてないんですが。

>通りすがりさん 1/2
補助金は雀の涙と言いますが、本当にそうでしょうか。比例配分の研究費ということにすり替えていませんか? 大学院生が全くお金(とそれ以外のメリット)にならないなら、そもそも大学院拡充でも博士を増やす必要はなかったのではないですか。私は大学院生を増やすことに対するキックバックが何らかの形で必ず存在すると思います。
私が気に入らないのは、こういう利益は全みな大学の方に回るにもかかわらず、その後の大学院生は搾りかすみたいな形で廃棄され、ポストポスドクは自力で自分の将来を何とかすべき、みたいなことを言われている現状ですね。若者の将来をつぶして儲けている分、年金を使い込んでいる社会保険庁よりも凶悪だと思います。どういう経緯があるとしても、せめて大学院生を取ったなら、ただ働かせるだけでなく、最低限社会に適応できるくらいの教育はすることが、教育機関としての最後の砦だったと思います(むろん過去形です)。
補助金は雀の涙と言いますが、本当にそうでしょうか。比例配分の研究費ということにすり替えていませんか? 大学院生が全くお金(とそれ以外のメリット)にならないなら、そもそも大学院拡充でも博士を増やす必要はなかったのではないですか。私は大学院生を増やすことに対するキックバックが何らかの形で必ず存在すると思います。
私が気に入らないのは、こういう利益は全みな大学の方に回るにもかかわらず、その後の大学院生は搾りかすみたいな形で廃棄され、ポストポスドクは自力で自分の将来を何とかすべき、みたいなことを言われている現状ですね。若者の将来をつぶして儲けている分、年金を使い込んでいる社会保険庁よりも凶悪だと思います。どういう経緯があるとしても、せめて大学院生を取ったなら、ただ働かせるだけでなく、最低限社会に適応できるくらいの教育はすることが、教育機関としての最後の砦だったと思います(むろん過去形です)。

>通りすがりさん 2/2
私が大学院教育を受けたかどうかについては言及するつもりはありません。それを言ったところで証明するものは何もないですし、議論に差し支えないと思います。むしろ、相手が何者であるかによって議論の内容が変わると言う方が変だと思います。
それから、本当にこれを読んでいる中に大学教育の関係者の方が多いのであれば、せっかく匿名なのですから「なぜ大学は今、大学院生が欲しいのか」について本音で話してもらえませんか? これまでの説明ではほとんど理解できません。また、これまでに企業や社会からほとんど必要とされることのない博士を大量生産してきたわけですが、「大学の考える大学院教育は、国民の税金でまかなわれる教育として妥当だったのか」についても意見をうかがいたいと思います。もし、博士が社会に受け入れられないのは優秀じゃないのに大学院に入ったからだとか思っているなら、大学院教育の終わりです。実際、大学院教育に価値がないと早々に見切りを付けるのは得てして「優秀」な人のほうですし。
私が大学院教育を受けたかどうかについては言及するつもりはありません。それを言ったところで証明するものは何もないですし、議論に差し支えないと思います。むしろ、相手が何者であるかによって議論の内容が変わると言う方が変だと思います。
それから、本当にこれを読んでいる中に大学教育の関係者の方が多いのであれば、せっかく匿名なのですから「なぜ大学は今、大学院生が欲しいのか」について本音で話してもらえませんか? これまでの説明ではほとんど理解できません。また、これまでに企業や社会からほとんど必要とされることのない博士を大量生産してきたわけですが、「大学の考える大学院教育は、国民の税金でまかなわれる教育として妥当だったのか」についても意見をうかがいたいと思います。もし、博士が社会に受け入れられないのは優秀じゃないのに大学院に入ったからだとか思っているなら、大学院教育の終わりです。実際、大学院教育に価値がないと早々に見切りを付けるのは得てして「優秀」な人のほうですし。
学生さんが安い方がいいというのは、全くその通りです。
それによって地方が干上がろうが知った事ではないと言われても、いいんじゃないでしょうか。
地方大学の現状(どれだけお金が無くて、過労死覚悟で頑張っているのか)を知らずに、工夫が足りないと言っても、学生はお客様なので全く問題が無いと思いますよ。
だって価格競争によって企業が激しく淘汰されても、お客は安く買えれば良いんです。大量の失業者が出て社会不安が起きますよ、と言ってもそれは政府や企業が考えるべきことで、お客を責める問題じゃないですよね。
大学だって、地方が干上がって困るのは今の学生ではなく将来の学生であって、学生ではなく政府に再考を促すべきだと思います。
だからここを御覧になっている教官の方は、お客様である学生さんはそんな風に思っているんだなぁ〜と参考にするべきであって、学生さんの書き込みに怒る必要はないんじゃないかと思っています。
それにしても政府の東大優遇は露骨ですね。
企業で言えば、トヨタだけ別の税制にして、日産やマツダは企業努力が足りない!と怒られている感じです。
それによって地方が干上がろうが知った事ではないと言われても、いいんじゃないでしょうか。
地方大学の現状(どれだけお金が無くて、過労死覚悟で頑張っているのか)を知らずに、工夫が足りないと言っても、学生はお客様なので全く問題が無いと思いますよ。
だって価格競争によって企業が激しく淘汰されても、お客は安く買えれば良いんです。大量の失業者が出て社会不安が起きますよ、と言ってもそれは政府や企業が考えるべきことで、お客を責める問題じゃないですよね。
大学だって、地方が干上がって困るのは今の学生ではなく将来の学生であって、学生ではなく政府に再考を促すべきだと思います。
だからここを御覧になっている教官の方は、お客様である学生さんはそんな風に思っているんだなぁ〜と参考にするべきであって、学生さんの書き込みに怒る必要はないんじゃないかと思っています。
それにしても政府の東大優遇は露骨ですね。
企業で言えば、トヨタだけ別の税制にして、日産やマツダは企業努力が足りない!と怒られている感じです。

誤解があるのかもしれませんので補足します。
東大の今回の奨学金は場当たり的な愚作などと捉えて楽観できる問題ではなく、東大以外の旧帝大を含む地方大にはもっと重大かつ深刻に考えて欲しいからコメントしてきました。
既に地方大廃止論まで議論がぶっ飛んでますので当初の議論は必要ないようですが、各大学には今まで以上に工夫が求められるようになってしまうのは不可避でしょう。
ただ、それでいたずらに院生だけ頑張って集めても、いわゆる世間で通用しない博士が量産されるだけで、問題はより一層悪化します。とはいえ定員は確保したいというジレンマはあるので難しいですね。
既に提案してますが、博士に受け入れた学生を全員、社会に通用するようにトレーニング(修士卒キャリア3年に相当)できるかどうかが問われるのではないでしょうか。理学系は不利かもしれませんが、企業出身の研究者を教員に迎えるなどで、対応できるかもしれません。
地方大の基礎研究が崩壊するかもしれませんが、大学が潰れるよりはマシじゃないでしょうか。
東大の今回の奨学金は場当たり的な愚作などと捉えて楽観できる問題ではなく、東大以外の旧帝大を含む地方大にはもっと重大かつ深刻に考えて欲しいからコメントしてきました。
既に地方大廃止論まで議論がぶっ飛んでますので当初の議論は必要ないようですが、各大学には今まで以上に工夫が求められるようになってしまうのは不可避でしょう。
ただ、それでいたずらに院生だけ頑張って集めても、いわゆる世間で通用しない博士が量産されるだけで、問題はより一層悪化します。とはいえ定員は確保したいというジレンマはあるので難しいですね。
既に提案してますが、博士に受け入れた学生を全員、社会に通用するようにトレーニング(修士卒キャリア3年に相当)できるかどうかが問われるのではないでしょうか。理学系は不利かもしれませんが、企業出身の研究者を教員に迎えるなどで、対応できるかもしれません。
地方大の基礎研究が崩壊するかもしれませんが、大学が潰れるよりはマシじゃないでしょうか。
Aさん。他人事にように言うと叱られるかもしれませんが、私は大学院生の定員を減らすべきだと思っています。
今は、学生定員より少ない状態にしておくと文科省から叱られて、予算が減らされるらしく(確認していません)、ひいては教員を減らさざるを得なくなるようなので、ほとんどの先生は学生を減らすという提案には賛成してくれません。
確かに、大学院生を増やすことで、大学の予算が増えたり、団塊ジュニアの時代に一時的に殖えた教員定員を減らさなくても済んだという「取り引き」はあったようですが、現実には予算はほとんど増えなかったですし、その後どんどん減っているのが実態です(教員も減っています)。ですから、ここで学生を減らすともっと予算が削減されることを恐れているというのが大学側の本音のような気がします。
そういう意味では、Aさんがおっしゃるように、学生をたくさん取ることにメリットがあるとも言えますが、タコが自分の足を食べながら生き延びているという程度だと思います。だからと言って、私は学生が最大の被害者であるという事実を否定するつもりはありません。
今は、学生定員より少ない状態にしておくと文科省から叱られて、予算が減らされるらしく(確認していません)、ひいては教員を減らさざるを得なくなるようなので、ほとんどの先生は学生を減らすという提案には賛成してくれません。
確かに、大学院生を増やすことで、大学の予算が増えたり、団塊ジュニアの時代に一時的に殖えた教員定員を減らさなくても済んだという「取り引き」はあったようですが、現実には予算はほとんど増えなかったですし、その後どんどん減っているのが実態です(教員も減っています)。ですから、ここで学生を減らすともっと予算が削減されることを恐れているというのが大学側の本音のような気がします。
そういう意味では、Aさんがおっしゃるように、学生をたくさん取ることにメリットがあるとも言えますが、タコが自分の足を食べながら生き延びているという程度だと思います。だからと言って、私は学生が最大の被害者であるという事実を否定するつもりはありません。

久々にコメントします。私は現場にいますので、bloomさんのご意見・ご発言に全面的に賛成します。katagiさんのご意見も個々の事柄についてはもっともなことと思いますが、「木を見て森を見ず」というように感じます。地方国立大学が文科省の訳のわからない政策に振り回された結果(=残念ながらお上の意向に従わなければならない)、人的・物理的・時間的・金銭的に疲弊してしまったことを見落としています。一例を挙げると、研究どころか教育をするための資金すら満足にない(=退職した教員の補充が出来ない)というのが現状です。一昔前の地方国立大の先生方には、いろいろと問題のある教員が多数いましたが(今も少し残っていますが・・・)、今は高い水準でバランスが取れた、しかも複数の機関を渡り歩いた経験がある教員が増えてきています。そのような先生方が過労死寸前の状態でことに当たっても問題を解決できないでいる訳ですから、やっぱり何かがおかしいのでしょう。

実験器具オーナーさん、私のコメントは理想論に過ぎない、現実離れしたいわばアマチャンなコメントかもしれません。ただ、ポスドク問題について明快な答えが得られていない現状では、ブレインストーミングとして、色々な角度から問題を検証し些末なアイデアでも出し合うことに意味はあると思います。いちいち相手のアイデアを批判したり、一つの事例について右から左へと極端に議論が移る傾向は、あんまりよろしくないと思います。
でも、光明はあると思います。これまでと違い、学生の方も将来の進路を早い段階から真面目に考えるようになってきてると思います。トリムさん達の活動でも明らかですが、企業は必ずしも博士だから取らないわけじゃありません。多くの学生と指導する教員がキチンと対処すれば、少なくとも新卒博士の就職問題はだんだん改善していくんじゃないかという期待はあります。
ただ、既に高齢化してしまったポスドク、および地方大の財務に関する問題などは、残念ながら私はアイデアを持っていません。
でも、光明はあると思います。これまでと違い、学生の方も将来の進路を早い段階から真面目に考えるようになってきてると思います。トリムさん達の活動でも明らかですが、企業は必ずしも博士だから取らないわけじゃありません。多くの学生と指導する教員がキチンと対処すれば、少なくとも新卒博士の就職問題はだんだん改善していくんじゃないかという期待はあります。
ただ、既に高齢化してしまったポスドク、および地方大の財務に関する問題などは、残念ながら私はアイデアを持っていません。

> ただ、既に高齢化してしまったポスドク、および地方大の財務に関する
> 問題などは、残念ながら私はアイデアを持っていません。
いや、自分で何とかしますから、結構ですよ。自己責任なんて自覚しきってますので。在学中、あるいはこれから進学しようとしている学生を何とかしていただければ幸いです。我々は"lost generation"ということで結構です。ポスドク問題の解決に協力したいとは思いますが、何も期待はしておりません。ポスドクを使う方々の立派な講釈がどうであろうと、こちらには生活がかかってますので。
それでもそのような現実を知らず、単に「研究者になりたいから」というような志望動機で、博士課程進学を希望する学生はけっこういますね。私はそれに現実を教えて、やめとけと説得しています。俺のようになりたいのか、と。自分の職業に誇りを持てないのかとか言われそうですが。
> 問題などは、残念ながら私はアイデアを持っていません。
いや、自分で何とかしますから、結構ですよ。自己責任なんて自覚しきってますので。在学中、あるいはこれから進学しようとしている学生を何とかしていただければ幸いです。我々は"lost generation"ということで結構です。ポスドク問題の解決に協力したいとは思いますが、何も期待はしておりません。ポスドクを使う方々の立派な講釈がどうであろうと、こちらには生活がかかってますので。
それでもそのような現実を知らず、単に「研究者になりたいから」というような志望動機で、博士課程進学を希望する学生はけっこういますね。私はそれに現実を教えて、やめとけと説得しています。俺のようになりたいのか、と。自分の職業に誇りを持てないのかとか言われそうですが。

> 私のコメントは理想論に過ぎない、現実離れしたいわばアマチャンな
> コメントかもしれません。
何度も書きますが、理想論ではなく、”あなたの妄想”です。
> いちいち相手のアイデアを批判したり、一つの事例について右から
> 左へと極端に議論が移る傾向は、あんまりよろしくないと思います。
何らかの形で大学院に出入りした人なら知っている、あたりまえの事すら知らず、自分の妄想を事実のように吹聴するのは問題があります。
私は教員ではありません。外部から見ると、現実の国立大学は相当疲弊し、勝ち組みは何処もない状況です。新規採用の教員は高倍率の選考を通過した方々で相当頑張っています。
bloomさんが「地方大学の現状(どれだけお金が無くて、過労死覚悟で頑張っているのか)を知らずに、工夫が足りないと言っても、学生はお客様なので全く問題が無い」
「学生さんの書き込みに怒る必要はないんじゃないか」
と書かれましたが、学部学生なら仕方ないでしょう。しかし、katagiさんが、社会人博士を自称し、研究関連のNPO法人のメンバーなら、相当問題があると思います。。私の妄想ですが。。
> コメントかもしれません。
何度も書きますが、理想論ではなく、”あなたの妄想”です。
> いちいち相手のアイデアを批判したり、一つの事例について右から
> 左へと極端に議論が移る傾向は、あんまりよろしくないと思います。
何らかの形で大学院に出入りした人なら知っている、あたりまえの事すら知らず、自分の妄想を事実のように吹聴するのは問題があります。
私は教員ではありません。外部から見ると、現実の国立大学は相当疲弊し、勝ち組みは何処もない状況です。新規採用の教員は高倍率の選考を通過した方々で相当頑張っています。
bloomさんが「地方大学の現状(どれだけお金が無くて、過労死覚悟で頑張っているのか)を知らずに、工夫が足りないと言っても、学生はお客様なので全く問題が無い」
「学生さんの書き込みに怒る必要はないんじゃないか」
と書かれましたが、学部学生なら仕方ないでしょう。しかし、katagiさんが、社会人博士を自称し、研究関連のNPO法人のメンバーなら、相当問題があると思います。。私の妄想ですが。。
私自身も「もうこれ以上は働けない・・」と思いつつ、「まだやれることがあるんじゃないか?」と自問しているので、教官以外の方の意見は貴重だと思います。
私たちが今時の学生はどうのこうのと言っても、学生さんを取り巻く環境は昔の私たちとは違う訳です。物価に対する授業料だって急騰していますから、学生から見たら「学生の現状も知らないくせに」と言いたくなることも多いんじゃないでしょうか。
だから「大学教員の現状も知らないくせに」などとは言わず、お互いの立場に立った時にどう見えるのかという発言は参考にすると良いと思いますよ。
私たちが今時の学生はどうのこうのと言っても、学生さんを取り巻く環境は昔の私たちとは違う訳です。物価に対する授業料だって急騰していますから、学生から見たら「学生の現状も知らないくせに」と言いたくなることも多いんじゃないでしょうか。
だから「大学教員の現状も知らないくせに」などとは言わず、お互いの立場に立った時にどう見えるのかという発言は参考にすると良いと思いますよ。

通りすがりさん
学生ごときに自分の批判をことごとく論破されて悔しいのは理解できますが、感情に任せないで大人の対応した方が良いですよ。
まぁもはや感情批判しかないようなんで、もう反論はしませんが。
それはそうと、
> 一般論ですが、大学院で教育を受けずに、海外では認知されていない裏口入学みたいな、論博を取得された方なら、確かに大学院不要論も言うでしょう。
これ、私への当てつけで筆がすべりまくったんだと思いますが、訂正をお勧めします。私が論博じゃないのがわかったなら、もう良いでしょう。個人的には論博には色々問題が無いとは思いませんが、だからといって論博を「裏口入学」呼ばわりできる論理的妥当性があるとは思いません。
学生ごときに自分の批判をことごとく論破されて悔しいのは理解できますが、感情に任せないで大人の対応した方が良いですよ。
まぁもはや感情批判しかないようなんで、もう反論はしませんが。
それはそうと、
> 一般論ですが、大学院で教育を受けずに、海外では認知されていない裏口入学みたいな、論博を取得された方なら、確かに大学院不要論も言うでしょう。
これ、私への当てつけで筆がすべりまくったんだと思いますが、訂正をお勧めします。私が論博じゃないのがわかったなら、もう良いでしょう。個人的には論博には色々問題が無いとは思いませんが、だからといって論博を「裏口入学」呼ばわりできる論理的妥当性があるとは思いません。

>学生ごときに自分の批判をことごとく論破されて悔しいのは理解できますが
論破できてないのに、こういう「勝利宣言」を吹くから、「世間知らず」と思われるんですよ。
ところで、博士だけではなく、修士についても、そろそろ実態に企業の方が気付き始めています。この間話をしていたら、旧帝大の修士卒を採用してもまともに使える人の割合が少ない、という話になりました。で、学歴ロンダリングというのが大流行中なので、最低限の基礎学力のある人材をハズレの少ない割合で確保したかったら、
・学部の学歴を見る。大学院でいわゆる「学部が高偏差値」の大学に入っている人、特に学部を持たない付属研究所等の大学院に難易度の低い大学学部から入ってきている人は要注意。大学院入試できちんと学力試験を課していない場合も要注意。このあたりは募集要項に出ているし、今時のことだから募集要項は誰でもウェブで確認できる。
論破できてないのに、こういう「勝利宣言」を吹くから、「世間知らず」と思われるんですよ。
ところで、博士だけではなく、修士についても、そろそろ実態に企業の方が気付き始めています。この間話をしていたら、旧帝大の修士卒を採用してもまともに使える人の割合が少ない、という話になりました。で、学歴ロンダリングというのが大流行中なので、最低限の基礎学力のある人材をハズレの少ない割合で確保したかったら、
・学部の学歴を見る。大学院でいわゆる「学部が高偏差値」の大学に入っている人、特に学部を持たない付属研究所等の大学院に難易度の低い大学学部から入ってきている人は要注意。大学院入試できちんと学力試験を課していない場合も要注意。このあたりは募集要項に出ているし、今時のことだから募集要項は誰でもウェブで確認できる。

(字数制限されたので続きです)
・学部入試の段階で、AO入試や推薦入試を行っている大学からは人をとらない。但し、AOや推薦の基準が、理系の場合だと例えば数学オリンピックや物理オリンピックのような、外部での競争のスコアを取り入れたものである場合は別。大学によっては推薦入試が「学力が低いが対人の反応が良い人」を選抜する結果になっている。
といったアドバイスをしました。知識は積み重ねが効いてくるし、学部で身に付けるべき内容が不十分な人に修士の教育をしても、基礎を欠いていては積み上げは不可能です。なお、誤解されないように説明しておくと、学部の各科目の単位認定をきちんとやっていても、「試験が終わったら内容をきれいさっぱり忘れる」人については、修士に進む頃の学力が悲惨なことになるという話です。
大変情けない話だが、文部科学省の政策のせいで予算面で学部の教育にも事欠くような人事しかできなくなってしまっている以上、会社の方にも状況を知った上で自衛してもらうしかないのだと頭を下げる羽目になりました。
・学部入試の段階で、AO入試や推薦入試を行っている大学からは人をとらない。但し、AOや推薦の基準が、理系の場合だと例えば数学オリンピックや物理オリンピックのような、外部での競争のスコアを取り入れたものである場合は別。大学によっては推薦入試が「学力が低いが対人の反応が良い人」を選抜する結果になっている。
といったアドバイスをしました。知識は積み重ねが効いてくるし、学部で身に付けるべき内容が不十分な人に修士の教育をしても、基礎を欠いていては積み上げは不可能です。なお、誤解されないように説明しておくと、学部の各科目の単位認定をきちんとやっていても、「試験が終わったら内容をきれいさっぱり忘れる」人については、修士に進む頃の学力が悲惨なことになるという話です。
大変情けない話だが、文部科学省の政策のせいで予算面で学部の教育にも事欠くような人事しかできなくなってしまっている以上、会社の方にも状況を知った上で自衛してもらうしかないのだと頭を下げる羽目になりました。

> stochinaiさん 1/3
なるほど。詳しい内訳は分かりませんが、大学のサイフは文科省が握っているので、文科省の設定した定員数に満たなければ大学の資金が削られ、結果として職員をリストラしなくてはならなくなる。そこで大学院生の獲得を選んだというのが実際でしょうか。つまり、大学院生・博士増産に対する見返りは「既存の職員のクビをつなげる」ことだったということになりますか。これは組織を守るために仕方のない緊急避難だったとも言えなくはないでしょう。
ひとつ疑問に思うのは、本当に大学には文科省の言いなりになるしか選択肢が無いくらい、経済的に逼迫しているのかということと、大学院生を増やせば当然出口問題も予想されることなのに、なぜ看過してここまで来たのか、と言うことです。文科省の(無理な)要求に対してそれをはねのけるくらいの経済的、体制的な強さが大学には必要だと思いますが、理想論でしょうか。ともあれ、切り詰められるところは全て切り詰めてもまだ困窮しているというのであれば、大学院生を増やし、自分たちのクビをつなげたとしても、そのこと自体は非難されることではないと思います。
なるほど。詳しい内訳は分かりませんが、大学のサイフは文科省が握っているので、文科省の設定した定員数に満たなければ大学の資金が削られ、結果として職員をリストラしなくてはならなくなる。そこで大学院生の獲得を選んだというのが実際でしょうか。つまり、大学院生・博士増産に対する見返りは「既存の職員のクビをつなげる」ことだったということになりますか。これは組織を守るために仕方のない緊急避難だったとも言えなくはないでしょう。
ひとつ疑問に思うのは、本当に大学には文科省の言いなりになるしか選択肢が無いくらい、経済的に逼迫しているのかということと、大学院生を増やせば当然出口問題も予想されることなのに、なぜ看過してここまで来たのか、と言うことです。文科省の(無理な)要求に対してそれをはねのけるくらいの経済的、体制的な強さが大学には必要だと思いますが、理想論でしょうか。ともあれ、切り詰められるところは全て切り詰めてもまだ困窮しているというのであれば、大学院生を増やし、自分たちのクビをつなげたとしても、そのこと自体は非難されることではないと思います。

> stochinaiさん 2/3
問題となるのは、見返りに増やした博士が社会的にどこにも行き場がないことですね。今の職員数で精一杯の大学なのですから、博士が何人産まれようと吸収する容量がなかったのは始めからわかっていたことでしょう。にもかかわらず、大学以外の方向性を模索するような方向に大学院生を教育していかなかったのは欺瞞だったと思います。もし、増やした大学院生がきちんと社会に出て活躍していたのであれば、大学院教育の評価は大きく上がっていたと思います。おそらく、文科省も一部の上位大学はちゃんと博士を社会に送り出して来るものと期待していたのではないでしょうか。
彼らが社会に出て、向こう40年近く国に税金を納め、消費にも参加するならば、社会的にも大きな貢献でしょう。しかし、このままいくと今の博士は納税や消費という意味では氷河期世代と同様、今後3、40年間、マイナスの効果を産み続けることになります。確かにこれは国家的損失で、こちらの解決もかなり重要だと思います(最終的にはこう言う社会に受け入れられない人たちの生活保障は、他の納税者が負担するということになると思います)。
問題となるのは、見返りに増やした博士が社会的にどこにも行き場がないことですね。今の職員数で精一杯の大学なのですから、博士が何人産まれようと吸収する容量がなかったのは始めからわかっていたことでしょう。にもかかわらず、大学以外の方向性を模索するような方向に大学院生を教育していかなかったのは欺瞞だったと思います。もし、増やした大学院生がきちんと社会に出て活躍していたのであれば、大学院教育の評価は大きく上がっていたと思います。おそらく、文科省も一部の上位大学はちゃんと博士を社会に送り出して来るものと期待していたのではないでしょうか。
彼らが社会に出て、向こう40年近く国に税金を納め、消費にも参加するならば、社会的にも大きな貢献でしょう。しかし、このままいくと今の博士は納税や消費という意味では氷河期世代と同様、今後3、40年間、マイナスの効果を産み続けることになります。確かにこれは国家的損失で、こちらの解決もかなり重要だと思います(最終的にはこう言う社会に受け入れられない人たちの生活保障は、他の納税者が負担するということになると思います)。

> stochinaiさん 3/3
この大学院生の教育問題、結果として大学院の存在理由をも揺るがすレベルまでのダメージとなったわけですが、これに解決はないのでしょうか。今後として、大学院の学生を減らすというのは私も賛成です。東大が定員を増やしたところで、博士の社会進出を促すよっぽどの秘策がない限り、ここ何年かの惨状を再現するだけの話で、さらに無職者が出て社会負担が増えるでしょう。そうなると次は大学院の取りつぶし(統廃合)になると思います(そもそもこれが文科省の狙いではなかったのですか)。
この統廃合を避けるための対策として、大学は財源を文科省以外のところにも求め、依存度を下げることが重要になると思います。こと授業料に関しては、きちんとした教育が行われ、若い人材が世に出て活躍できるのであれば、今の3倍4倍の授業料でも決して高い対価ではないと思います。また、財源を有効に生かすという意味で、経営体制を見直すリストラも必要だと思います。それから、やはり大学院の唯一の売り物である学位に付加価値をつけるためにも、今いる博士たちの社会進出はサポートした方が良いと思います(現状では途方もないマイナスの宣伝効果を生み出しています)。
この大学院生の教育問題、結果として大学院の存在理由をも揺るがすレベルまでのダメージとなったわけですが、これに解決はないのでしょうか。今後として、大学院の学生を減らすというのは私も賛成です。東大が定員を増やしたところで、博士の社会進出を促すよっぽどの秘策がない限り、ここ何年かの惨状を再現するだけの話で、さらに無職者が出て社会負担が増えるでしょう。そうなると次は大学院の取りつぶし(統廃合)になると思います(そもそもこれが文科省の狙いではなかったのですか)。
この統廃合を避けるための対策として、大学は財源を文科省以外のところにも求め、依存度を下げることが重要になると思います。こと授業料に関しては、きちんとした教育が行われ、若い人材が世に出て活躍できるのであれば、今の3倍4倍の授業料でも決して高い対価ではないと思います。また、財源を有効に生かすという意味で、経営体制を見直すリストラも必要だと思います。それから、やはり大学院の唯一の売り物である学位に付加価値をつけるためにも、今いる博士たちの社会進出はサポートした方が良いと思います(現状では途方もないマイナスの宣伝効果を生み出しています)。


引退した教授の後は補充されず、助教が講義をさせられる。どうにも頭数が足りなくなると、近隣の大学で兼任教員が出張講義をする。卒業生が異分野就職ばかりになると、存在意義無しとして学科消滅。日本全国夕張状態。こうしてポスドクたちは、一生大ボスの下で働き続けるしか道はなくなる。

ポスドク問題は、ポスドク職の数を減らし、沈静化を目指す気がします。いまなら、景気も良いので、選ばなければ民間の職は有る可能性が高いので。。

>>Aさんへ
クロスポストになりますが、御返事致します.
> 補助金は雀の涙と言いますが、本当にそうでしょうか。
本当にそうです。
> 大学院生が全くお金(とそれ以外のメリット)にならないなら、そもそも
> 大学院拡充でも博士を増やす必要はなかったのではないですか。
大学院生の数を増やす提言がでたのは、恐らくはバブルの頃です.私も含め、今の現役研究者世代が、学生の頃ではないでしょうか?
現在の大学教員に、大学院生を何故増やしたのかと詰め寄っても、現役の大学教員は、重点化の経緯は知らないと思います。
現在の40代の人達が大学院生~ポスドクだった頃に、日本のポスドク制度が立ち上がり、大学院の重点化が行われて行きました。50代の教授世代も、そのころは30代の助手だったはずで、政策立案の経緯など知らないはずです。
現役の大学教員に、博士院生の数を増やしたメリットがあるだろうと、問いつめても、正確に答えられる人はいないのです。このHPでも、多くの教員の書き込みが類推を交えた形なのは、この様な事情もあると思います。
クロスポストになりますが、御返事致します.
> 補助金は雀の涙と言いますが、本当にそうでしょうか。
本当にそうです。
> 大学院生が全くお金(とそれ以外のメリット)にならないなら、そもそも
> 大学院拡充でも博士を増やす必要はなかったのではないですか。
大学院生の数を増やす提言がでたのは、恐らくはバブルの頃です.私も含め、今の現役研究者世代が、学生の頃ではないでしょうか?
現在の大学教員に、大学院生を何故増やしたのかと詰め寄っても、現役の大学教員は、重点化の経緯は知らないと思います。
現在の40代の人達が大学院生~ポスドクだった頃に、日本のポスドク制度が立ち上がり、大学院の重点化が行われて行きました。50代の教授世代も、そのころは30代の助手だったはずで、政策立案の経緯など知らないはずです。
現役の大学教員に、博士院生の数を増やしたメリットがあるだろうと、問いつめても、正確に答えられる人はいないのです。このHPでも、多くの教員の書き込みが類推を交えた形なのは、この様な事情もあると思います。

私も大学院重点化が行われた直後に修士号を取得し、指導教官から博士課程進学を勧められました。ただ私には24、5にもなって無給どころか授業料も免除されずに3年間借金か親のスネをかじりながら学生を続けるなんて全く考えられませんでした。まだ研究を続けてみたいと言う気持ちはあったので、アメリカのPh.D.コースに応募したら幸運にも受け入れてもらえたので給料を頂きながら5年かけて学位を取得しました。
東大が博士課程の学生の学費免除をするというのはむしろ当たり前で、それより生活費は?と聞きたいです。本来博士号ってバイトしながら取れるようなものじゃないはず。生活費も保証しないで海外の優秀な学生が東大なんかに来るわけないじゃないですか。
大学院生、特にいい歳した大学院生を授業料払ってくれる「お客さん」として扱う大学院はもちろん、金を払ってるからサービスを受けて当然と思う(一部かもしれませんが)学生の両方に問題があるのは、他の方も指摘されてるかもしれません。その誤解を払拭するためにも博士課程の学生は授業料免除はもちろん、バイトしなくて済む最低限の給料を支給すべきだし、それがまかなえるだけの学生数を在学させるのが適正だと思います。
東大が博士課程の学生の学費免除をするというのはむしろ当たり前で、それより生活費は?と聞きたいです。本来博士号ってバイトしながら取れるようなものじゃないはず。生活費も保証しないで海外の優秀な学生が東大なんかに来るわけないじゃないですか。
大学院生、特にいい歳した大学院生を授業料払ってくれる「お客さん」として扱う大学院はもちろん、金を払ってるからサービスを受けて当然と思う(一部かもしれませんが)学生の両方に問題があるのは、他の方も指摘されてるかもしれません。その誤解を払拭するためにも博士課程の学生は授業料免除はもちろん、バイトしなくて済む最低限の給料を支給すべきだし、それがまかなえるだけの学生数を在学させるのが適正だと思います。
by stochinai
| 2007-10-06 17:39
| 科学一般
|
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