5号館を出て

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スーパー連携大学院

 どこまで信じて良いのかわからないようなニュースが、日経ネットに出ています。ネタはこちらからいただきました。

 信州大や中央大など8校連携、理工系大学院開設へ

 信州大学、電気通信大学、北見工業大学、弘前大学、秋田県立大学、長岡技術科学大学、三重大学の国公立7校と中央大学が「2010年度にも、東京都内に共同で理工系の『スーパー連携大学院』(仮称)を開設する」とのことです。

 目的は、「各大学が得意とする研究分野を生かしながら、企業と連携して新しい技術研究に取り組む。ビジネス界や行政で即戦力となる人材の育成を目指す」ということで、さらに「今後も参加大学を募る」そうなので参加大学院は増えるかもしれません。

 日本中に散在する大学の大学院が東京都内に共同の大学院を作るとなると、個々の大学院のアイデンティティというものはどうなるのでしょうか。学生としてはたとえ信州大学の先生の指導のもとに研究をしたとしても都内に作られるというスーパー大学院の卒業ということになりますから、信州大学に帰属意識は芽生えないような気もします。

 しかし、都内に研究施設を構えた大学院を作るとなるととんでもないお金がかかりますので、ひょっとするとそこには講義室だけがあって、研究は各大学に分散してやるという仕組みになるということも考えられます。もしそうだとすると、たとえスーパー大学院に入ったとしても、研究室はたとえば信州大学になるわけで、信州大学の大学院に入学したのと何が違うのだろうかということになります。

 このようなヘッドラインだけのニュースに想像をたくましくして反応しても意味はないのですが、地域密着型の大学や大学院というものからの(少なくとも気分だけでも)脱却を狙った動きのひとつということなのでしょうか。

 実は、今の学生は大都会にある大学を強く指向する傾向があるのだそうで、そういう意味もあって「田舎」の大学の多くが大都市にサテライト施設を作ろうと考えているという話も聞きます。

 そうなってくると、笑い話だと思っていた「九州大学と北海道大学の合併」などということもあり得るオプションなのかもしれないと、ちょっと背筋を冷たいものが走ったニュースでした。
by stochinai | 2007-11-26 22:48 | 大学・高等教育 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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