5号館を出て

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スポーツ選手 引退後の人生

 今朝の朝日新聞に、論説委員の西山良太郎さんという方の書いた「引退後の人生 学校は教えない」というコラムが載っていました。「スポーツを育てる」という連載もののようですが、過去のコラムは印象に残っていません。 しかし、今回のテーマはここでしばしば議論されているポスドク問題と大きく重なるものがあるような気がしました。
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  ネットでは探せないようなので、引用してみます。冒頭に20歳で引退を決意したオリンピックのソフトボール代表選手のエピソードが出てきます。
 「一番の理由は腰痛など持病の悪化だったけど、選択肢がある段階で決めたかった」。
(略)
 チームや会社に残る道もあったが、まったく別の道を選んだ。服飾関係の専門学校で学び、今はウェディングドレスのコーディネーターとして働く。
 プロに限らず、オリンピックにしてもスポーツ選手の「生命」は驚くほど短いものが多く、たとえプロになって注目を集めたとしても、20代で引退してあとは悠々自適に「余生」を送れるほどの資産を蓄えている人などほとんどいないと言って良いと思います。

 そういうところは、いったん職を得たら息長く継続することのできる研究者とは全然違うのですが、働かずに一生を暮らせるだけの資産を蓄積するプロ選手と、好きな研究で食べていくことのできる職を得た研究者に類似点がないわけでもありません。たとえプロになったとしても若くして引退した大多数の普通のスポーツ選手が、その後の生活をスポーツ以外のことでどうにかしなくてはならないということと、一時的にポスドクとして研究生活を送ったものの、その後研究者として職を得ることができずになんとか他の手段で生きていかなくてはならなくなった博士と、なんとはなしの類似点を感じるのは私だけではないと思います。

 さらに、スポーツ選手の場合も博士と同じく「自己責任」(好きでその道を選んだんだろう)を問われることが多いという共通点もあるように思えます。

 興味深いことに、博士の場合と同様、スポーツの世界でも一部の成功者以外の人達のキャリアをどうするのかということが問題になって、対策が動き始めているということを初めて知りました。

 彼女が心の中で準備していたのは、競技をやめざるを得なくなった時の逃げ道ではない。人生の中でスポーツをどう位置づけるかという分析と決断だ。
 「多くの学校の指導者はそこの意識が抜け落ちている。目先の実績を追って、『今は協議に集中しろ』『実績を残せば後はなんとかなる』と言い続ける。それが夢をあきらめられない青い鳥症候群をいたずらに増やしている」。サッカー・Jリーグのキャリア支援リーダー、八田茂さんはそういう。就職などを支援する制度は井原正巳選手会長(当時)らが掛け合い、02年に欧州にならってできた。引退後の人生を考えさせる研修もある。
 Jリーグでは毎年120~130人が引退していく。平均年齢は約26歳。半分は下部リーグへ流れ、4分の1は指導者の道に進むが、残りは別の世界に進まざるを得ない。「6年目でようやく支援制度の存在が認知されてきた」という。
 日本オリンピック委員会でも、来年1月から選手が引退後の進路について相談できる常設の機関をスタートさせる。

 いくつかの大学で博士を含んだキャリア・センターが立ち上がっていますけれども、この話を読んで、それは本来、研究後継者を必要としている研究コミュニティが対応すべきことなのかもしれないと感じています。

 コラム子は「本来学校教育で考える部分をプロ組織や競技団体が担う。この現実は皮肉だ」と結んでいますけれども、今の学校にそこまでの役割を負わせるのは酷だし、そもそも無理だという現実を認識した上で、それぞれのコミュニティが対策を考えるということはとても良いことだと思えます。
Commented by 通りすがりの門外漢 at 2007-12-14 23:54 x
 PDよりひと足早く、スポーツの世界では「選手(現役)時代から引退後のキャリア教育を行なうこと」の必要性について認識されるようになりました。そして、それは各競技別、つまり競技団体(日本ソフトボール協会、のような)が担う形で行なわれています。でも、学校(大学)が担うより、その方が現実的だからです。それぞれの団体には、同様の経験をしてきた諸先輩方がおり、この人達が自分達の経験を踏まえた上で、現役引退後の若手を路頭に迷わせるような事があってはならない、それは「人材の損失」「今後のスポーツの発展に関わること」だと考えているからです。また、最近は選手自身もそのような事に対する意識が高い(一流であれば、あるほど・・・研究者も同様でしょうか?)と思います。
Commented by 通りすがりの門外漢 at 2007-12-14 23:55 x
>つづき

 さらに言えば、女性スポーツ指導者の育成については、具体的な数値目標を掲げ、結構戦力的な取り組みが行なわれているようです(日本だけでなく、全世界的に・・・)。
同様にPD問題でも、国任せ・行政任せにするより、各学会が周辺領域の学会と共同して、あるいは近隣の理系大学院が共同して、キャリア教育支援プログラムの開発および実践(PDに対する研修会企画など)をする・・・というのは、あまり現実的ではありませんか?
いずれにしましても、培ってきた能力が発揮できる機会と場が開かれていくようにと応援(実際には何もできません)し、祈っております。
 長々と失礼いたしました。
Commented by inoue0 at 2007-12-15 00:17
 極端に投機的なキャリアプランを選ぶような人材は、
・情報収集能力が極端に低い
・よほどその分野が好きで、後はどうにでもなれと思っている
・最初に憶えた分野以外への適応能力を持たない
のどれかになってしまうので、スポーツ界といえども、それじゃまずい、もっと平凡で層の厚い集団から人材を得る必要があるということなんでしょう。まことにごもっともです。
 欧米各国にくらべたら、日本のスポーツ界は、まだまだリタイア組への援助が足りません。
 かつてのスター野球選手をバラエティ番組のお笑いキャラにしてしまったりするぐらいならともかく、ボクシング世界ランカーですら、副業を持たないと食っていけないような世界に、人材が払底するのは致し方ない。
Commented by 通りすがりの門外漢(もう寝ます at 2007-12-15 00:50 x
 inoue0様、本当に、そのとおりだと思います。
 スポーツの世界でも「スポーツ馬鹿」「専門種目馬鹿」「実技馬鹿」では、その後の人生を棒に振る確率が高いかも知れません・・・もちろん、それが魅力として映る稀有な存在は、国内外にいらっしゃいますが・・・(その方達は凡人ではないので例外です)。

>欧米各国にくらべたら、日本のスポーツ界は、まだまだリタイア組への援助が足りません。
>ボクシング世界ランカーですら、副業を持たないと食っていけないような世界に、人材が払底するのは致し方ない

 欧米では一般市民レベルでも、すでにスポーツは文化としてとらえているからで、日本はスポーツは単なる娯楽としかとらえていないからでしょう。一般国民の価値観の反映ではないかと思います。だから、マスメディアにおいても社会全体においてもそのような扱いにしかならないのではないでしょうか?
 もしかしたら、こういう状況も、理系PD問題と通ずるところがあるかも知れませんね。では、失礼します。
Commented by 某D3 at 2007-12-15 01:36 x
>研究後継者を必要としている研究コミュニティが対応すべきことなのかもしれない

そんなコミュニティが日本にあるのでしょうか。それは大学?財団の研究所?博物館?現状ではそんなコミュニティさえないのでは、と思ってしまうのは悲観しすぎでしょうか。
Commented by inoue0 at 2007-12-15 01:49
 引退後の保障がまったくないと、出場選手は亀田みたいなのばかりになりますよ。みなさん、本当に亀田とか内藤がボクシングで世界一強いと思いますか?私は違うと思う。クレバーな人間はプロボクシングなんか選ばない。せいぜい学生競技レベルで止めておく。
 最高の知性がアカデミアに欲しいのなら、それだけの環境を整えないとダメでしょう。
 『大学教授になる方法』の鷲田教授ですら、皮肉まじりに『新大学教授になる方法』で書いていらっしゃいます。
「賢い人間でないと大学教授になれないと思ったら、それは間違っている。本当に賢い人間は、学問などという、割の合わないことはやらないのである」
Commented by 賢くないヒト at 2007-12-15 03:06 x
本当に賢い人間が言う「割の良いこと」とはなんですか?
Commented by 賢い人 at 2007-12-15 03:12 x
教えませんよ。
Commented by こんとらりあん at 2007-12-15 06:52 x
スポーツの世界にしろ、芸術界、芸能界にしろ、学問の世界にしろ、成功者一人の周りに敗残者の死屍累々というのは、洋の東西、時代を問わずそうだった訳で、いわばこれが常態です。何故なのか考えてみてもいいですよね。

これは現代の一般社会の、福祉とセイフティーネットの発達したぬるま湯状態のアンチテーゼで、生態系の文字通りの「自由競争」的原初状態とも考えられるのかもしれません。

若者が、とりわけ才能のある若者が、ことさらこういった分野に引きつけられるのは、なにか理由あることのような気もします。
Commented by inoue0 at 2007-12-15 10:35
>これは現代の一般社会の、福祉とセイフティーネットの発達したぬる

 論理がねじれてますな。セイフティーネットが十分に機能していないからこそ、安全牌を求めて、安定した大企業や役所に人間が殺到するのですけれども。
 今、日本でもっとも不足しているのは、新分野に乗り出す若者です。それが、いない。ベンチャー企業は政府からの補助金が尽きたらすぐにつぶれてしまうものばかりです。

>若者が、とりわけ才能のある若者が、ことさらこういった分野に引き
 それなら何も言うことはないんですけどねえ。
Commented by こんとらりあん at 2007-12-15 11:28 x
世間流通の(なんなら「大衆の」)意見とはちがってるかもしれませんがますが、どこもねじれては無いと思います。

どの時代でのどの社会でも、安全牌派の多数派と、ハイリスクハイリターン派の少数派が混じってちょうど良く機能します。それは一種の選別機構でもあります。そこを間違っうと「大学教授のなり方」「芸能人のなり方」といった価値の怪しい本がさらに流通して、勘違いで参入して不幸になる人が増える、とも考えられます。
Commented by こんとらりあん at 2007-12-15 11:39 x
と書いてみて、こういう「ニーチェ哲学風」の議論だと、今時流行らないし、下手をすると何処にでもある「ネットタカ派」と混同されるので、少し変えましょうか。

「モラルハザード」って経済学の概念ご存知ですよね。新規産業を腐らせる最善の手段は、国の補助金かもしれません。国や社会から放置された漫画、アニメと言ったものが、今や日本文化産業の主力ですが、それが認知された今、公立大学にそういう講座までできて公的な金までが降り注ぎ始めました。今後この中からさらに多数の手塚治や宮崎駿が登場するでしょうか?

日本の漫画アニメ産業は、今後衰退に向かうのではないか、より苛烈な競争環境のどこか新興国に取って代わられるのではないか、こう私には思えます。
Commented by 元ポスドク元祖 at 2007-12-15 13:00 x
大学教員になるための博士課程への進学がハイリスクであることには同意しますが、公務員がハイリターンであるとは思いません。たぶん、(指導教官や両親に)好きなことをして安定した(ローリスクの)生活ができると言われ、勘違いした若者達が博士課程に進学してしまったのだと思います。それに、国が進めた政策であれば、たとえ失敗したとしても、そのまま放置されるはずがない(何らかの支援策がある)と信じていた(いる?)はずです。そして、騙された人は、それが嘘であったことに気付いても、それを信じ続けたいと願うものなので、なかなか現実を直視できないのだと思います。
さらに、イチローや松坂に憧れてプロ野球選手を目指していても、遅くとも30歳までには諦めがつきますが、研究者は40歳を過ぎてもなかなか諦めがつかないことが、ますます状況を悪化させている(博士が就職できなくなる)原因だと思います。
Commented by こんとら at 2007-12-15 13:11 x
イチローや松坂に相当するのは、全国に10万だかほどいる(?)教授という称号を持つサラリーマン全体ではないですよね。
Commented by 元ポスドク元祖 at 2007-12-15 13:21 x
ノーベル賞受賞者がイチローや松坂に相当すると思いますが、それでもハイリターンではないと思います。
Commented by inoue0 at 2007-12-15 13:29
>今後この中からさらに多数の手塚治や宮崎駿が登場するでしょうか?

 これがキーだと思うんで、コメントしておくと、手塚や宮崎が出現する必要はまったくありません。なぜなら、彼らは先鞭をつけただけであり、現在、日本のアニメ、マンガ、ゲーム産業を下支えしているのは、コミケなどに同人誌を出している連中だからです。
 つまり、裾野の問題ですね。裾野が広ければ広いほど、特殊な才能が出てくる。同人誌はローリスクで自分の才能を試せる場を提供してくれた。今はWWWが部分的にその役割を果たしています。同人ゲームやイラストは発表し放題です。
 「月姫」とか「FATE」ってご存知でしょうか?今、一番、人気のあるコンテンツですけれども。あれを作ったのは同人サークルなわけで、コミケなしには出ませんでした。
 普通の社会生活を営みながら、私生活の部分で自分の才能を試せる場があったから、才能が出てくるんで、研究に自分のリソースを全部ぶち込まないと、モノにならないようなハイリスクな場では、参加者は限られてしまうでしょう。
Commented by inoue0 at 2007-12-15 13:34
 私は別の意味で、マンガ産業に国が肩入れするのは確かにおかしいと思います。産業政策が成功したためしがないからです。国がやるべきは、チャンレンジして、失敗しても、最低限、食っていける程度の社会保障ですね。再チャレンジできるような融資制度も必要です。少なくとも、米国にはそれがあります。日本のように、人的保証を求められて、一回失敗したら丸裸で、再起不能になる社会とは違う(社会保障はお粗末だけど)。
Commented by こんとら at 2007-12-15 14:37 x
スポーツでも芸術でも学問でも、背水の陣を敷いて全身全霊をかけて試みないものには成功の目はありません。現場にいる人なら誰でも知っている事です。理由は簡単で、人間才能の違いは限られていて、誰かが全身全霊で戦っているとき、それに対するには全身全霊で対しない限り破れるからです。アマチュアのお遊びが最前線という分野があるとすれば、楽しくて結構な事ですが、それは正直取るに足らない分野なはずです。

「金と芸術 なぜアーティストは貧乏なのか」
http://d.hatena.ne.jp/asin/4903341003/seizonntekisy-22
って本ご存知ですか。加えるとすれば、「創造的職業」で、このような「参加の多くを不幸にする」システムが安定なのは、それが芸術(スポーツ、学問etc)にとって有益だからだと思えます。
Commented by こんとら at 2007-12-15 15:01 x
さらにいえば、創造的職業に伴う非物質的非金銭的な威信、「創造的」職業と美化する観点のひろがり自体も含めて、総体として「参加者が不幸になる」制度を維持して行く為に社会が編み出した巧妙な装置とも考えられます。

まあ科学に関しては、この社会装置でもカバーできないほどにポスドク問題が深刻なのかもしれませんが。

それを特に感じるのは、最近テレビなどで科学者をことさらセクシーに美化して描くドラマ等が放映されてる話なんか聞くときですね。テレビでこうして素敵なイメージを補強しないといけなイまでに、科学者の威信がちに落ちたのか、って(笑)
Commented by 元ポスドク元祖 at 2007-12-15 15:02 x
こんとらさん、舌足らずなレスですみません。
大学院重点化のときの博士過程進学者の多くは、ノーベル賞受賞者になりたかったのではなく、教授という称号を持つサラリーマンになりたかったのです。たぶんローリスクで気楽な職業に見えたのでしょう。
Commented by inoue0 at 2007-12-15 15:18
>スポーツでも芸術でも学問でも、背水の陣を敷いて全身全霊をかけて試みないものには成功の目はありません。

 手塚治虫は医者と漫画家を掛け持ちしてましたよ。講義室の机の上でマンガ書いてたって話までありますし、インターンをしながら、博士論文書きながら、マンガも描いていた。
 彼がどういう意図で二股がけしていたのかは知りません。寝る間も惜しんで人の2倍働いて寿命が縮んだでしょう。しかし、マンガ一本に早い時期から絞っていたわけじゃないです。
 宮崎も最初からアニメだったのではありません。彼は学生時代からマンガ連載してました。「砂漠の民」というナウシカの原型みたいなやつを赤旗に連載していたんですが。しかし、どうやら自分のマンガの才能には見切りをつけたらしく、日本唯一のアニメ製作会社である東映動画に入ったわけです。つまり、フリーではなく、ある程度安定した会社員になったんです。
 もっと思い切りの悪いのは、宮崎の大先輩である大塚康生です。厚生省の麻薬検査官なんて仕事をしながら、絵を描き、27歳ぐらいでようやくアニメ一本になった。
Commented by こんとらりあん at 2007-12-15 16:42 x
>教授という称号を持つサラリーマン...ローリスクで気楽な職業

きっとそうでしょうね。
そうすると益々、道徳的に言えば、ポスドクを公金投入で救済する必要がないってことになりそうですね。逆に現実的に言えば、そういったタイプが多いとしたら、救済せずにおくと逆恨みから、ハイテクテロ等社会問題化する恐れが強いとも言えますが(苦笑)
Commented by こんとらりあん at 2007-12-15 16:54 x
漫画創業期の事情ご教示いただき感謝いたします。町医者というのは、作家やら芸術家の身過ぎ世過ぎによく使われる職業ですね。映画会社、新聞社、雑誌社なんてのもありがちな避難場所ですかね。

大学もそういう場所の一つで、科学者、文人その他の身過ぎ世過ぎのセーフティネットとしては、ある意味で理想的な機関なわけです。まさにそういう社会的了解があったからこそ、「教師としての資質」とかで余り締め上げるのは得策でない、と今までは余裕を持った考え方が主体だったんです。

Commented by こんとらりあん at 2007-12-15 16:58 x
ところがそのセーフティネットが巨大になって、「教授という称号を持つサラリーマン」自体が、お気楽職業として魅力的に映るるようになった結果が、まさに今日のポスドク問題というご指摘ですね。

一生ポスドクでもナントカ暮らして行けるような制度設計を、という主張もありますが、そうするとこんどは、「ポスドクを目指す」プレーポストドック(?!)が大量に巷にあふれるか。

モラルハザードの例として、後世の経済学教科書に載るかもしれません。(笑)

Commented by inoue0 at 2007-12-15 19:38
『大学教授になる方法 実践編』で、鷲田教授は、前著の執筆理由を次のように書いています(一部要約して改変)。
「これほど簡単に大学教授になれるのだから、もっとも層の厚い偏差値50ほどの人たちがこぞって大学教授を目指して、競争原理を働かせて、質を上げるべきだと思ったのである」
 政府の政策によって、確かに大学教授予備軍は増えました。しかし、大学教授の質は上がったんでしょうか?どうも違うような気がする。
Commented by BBB at 2007-12-15 20:31 x
失礼ながら、その本は全くの駄書です。大学教授にも、大学ごと、時期ごと、分野ごとに、ピンからキリまであるのは、医者や弁護士や、政治家や商社マンと全く変わりませんよ、言うまでもなく。

日本の学問を担っている、いわゆるトップなんとかスクールの伝統的学問の学科では、きちんとクオリティコントールされてますから心配には及びません。そういう話がお好きでしたら、偏差値70近辺です。
Commented by inoue0 at 2007-12-15 21:36
BBBさん、あなたはちゃんと読んでいないか、読解力が足らないようだ。
 よく批判の的になる「偏差値50程度の学力があれば」というのは、必要条件であり、その後に「最低10年は自費で研究をする必要がある」だの「ずっと大学教授になりたいというモチベーションを持ち続ければ」だのといった付帯条件が付け加わり、「簡単になれる」のは、「そういう場合もある」程度のことなのです。
Commented by BBB at 2007-12-15 21:51 x
もちろん誰も、その本とか、あなたのコメントなんかちゃんと読んでないですよ。「よく批判の対象になる」ってその本にそう書いてあるのかな?ここに来てる主体は、しがないポスドクも含めて、「偏差値50程度の学力」なんて人はいませんよ。旧帝大の卒業生が主体です。
Commented by DDD at 2007-12-15 23:09 x
>>
教授という称号を持つサラリーマンになりたかったのです。たぶんローリスクで気楽な職業に見えたのでしょう。
<<

全くその通りで、もっとやっかいなのは、博士号持ちの穀つぶしのtax eaterの方々は、病的とも思えるほど異常に うぬぼれ (あえてここではプライドという言葉を使いません、なぜなら「プライド」という概念に失礼だからです) が強い。

ほんと、今年の流行語の「どんだけ~!」を日本国民のtax payerはこぞって tax eater ポスドクに してさしあげましょう。

Commented by PDを応援する会団長 at 2007-12-16 02:01 x
>博士号持ちの穀つぶしのtax eaterの方々は、病的とも思えるほど異常に うぬぼれ (あえてここではプライドという言葉を使いません、なぜなら「プライド」という概念に失礼だからです) が強い。

個々人が「うぬぼれ」ることのないように気をつけるしかありませんが、「穀つぶし」か否かはどうやって見分けるのですか? 「プライド」もそこそこの「能力」もあっても「任期無し常勤職員や正社員」でなければ、皆、「穀つぶし」なんでしょうか? 

時々、taxのことを持ち出してPDや博士持ちを叩く人々がいますが、こういう人々には「税金払ってますけど、何か?」と言いたくなります。
Commented by inoue0 at 2007-12-16 04:52
”税金”は水戸黄門の印籠みたいなもので、広義の公務員(政治家、官僚、医師、教師)、広義の生活保護者(福祉制度利用者すべて)など、ありとあらゆるものを批判できます。だからこそ、そんな便利な言葉は使うべきじゃない。「神の御心」みたいなものです。何でも説明できるけれども、「神」という概念を自然科学の法則の中に使ってしまったらおしまいです。
Commented by 元ポスドク元祖 at 2007-12-16 12:06 x
税金の話が出てきたので一言。
現在の日本が選びうる最良のローリスク(ローコスト)・ハイリターンの投資(税金投入)先は、大学院重点化で増やした博士達に職を与える支援策を講ずることです。
国が投資すべきところには投資していかないと、数十年後には国そのものが潰れてしまいます。
Commented by ProDoc at 2007-12-16 13:26 x
“元ポスドク(元祖)”ですが、“プロ(正)”と“コントラ(反)”に因んで、これからは“ProDoc”に改名します。「博士を肯定する」の他に、「プロフェッショナルな博士」という意味も含まれます。

欧米の某研究機関のプロパーな職に就いた人と、数年前に日本の博士問題について話をしました。彼は日本の地方3流大学の修士課程を出て、就職しようとしましたが、どこにも就職できず、半年のブランクを経て欧米の大学院の博士課程へと進学しました。その後、彼は3年でPh.D.を取得して、すぐに有名研究機関の正規ポストをゲットしました。いま彼は30代半ばで、いわゆる日本のロスジェネ(Lost Generation)です。
彼が言うには、「多くの国では博士が不足しているのに、博士が余っているなんて信じられない」ということでした。
Commented by ProDoc at 2007-12-16 13:27 x
このように人生のどんな時期にでも(大学院に行って)高度な専門性を身に付ければ、それを仕事に活かしてステップアップできる社会的な仕組みを作ることが、本当に意味での“再チャレンジ”であり、(人々に夢を持たせ)社会を活性化させることにつながるのだと思います。一方、日本では大学入学時にその後の人生がほぼ決まってしまいますが、これは格差の固定であり、ある時点で多くの人々に生きる希望を失わせてしまいます。
ここまで欧米の真似をしてきたのですから、最後に社会的流動性を持たせることが必要でしょう。しかし、応仁の乱から江戸までの永く激しく続く戦乱の世の中で、このような気質が日本人から失われてしまったようです。
Commented by Po*nDoc at 2007-12-16 21:22 x
「多くの国では博士が不足しているのに、博士が余っているなんて信じられない」

これは、アリママコトやハスミシゲヒコと同じ認識です。

それならいいじゃないですか。日本で職のないDrは、Drが足りないところでで働けば。 

ただ、理系で英語論文を書くのに、「英語」ができないJapanese Posdocsの問題です。 かれらの論文は誰が書いたのでしょう?

Commented by S at 2007-12-18 12:15 x
Pro*nDocさま

>理系で英語論文を書くのに、「英語」ができないJapanese Posdocsの問題

今、特に問題にすべき(と私が考える)ことは、そのような中途半端な訓練を受けたPDではなく、きちんとした訓練を受け、それなりの能力もあり、当然、英語で論文や発表が出来るPDに、まともな職が与えられていないということだと思います。

また、「ここまで欧米の真似をしてきたのですから、最後に社会的流動性を持たせることが必要」というProDocさまの御意見は、至極真っ当です。しかし、ご指摘の通り、流動性を嫌う方向にこの社会は動いているようですから、難しいでしょうね。戦前・戦後くらいまでは、それでも、結構、流動性があったはずなんですが。

現状では、なんとかそれなりの職を得て、社会にドクターの能力を再評価してもらえるように一人一人が頑張っていき、流動性のある世の中の仕組みを提案していくのが、一番、現実的なやり方のようです。
Commented by もちべーと at 2007-12-19 11:18 x
http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20071210/142824/
ポスドクのモチベーションが上がらない理由。
Commented by スポーツ好き at 2012-12-08 21:56 x
スポーツの世界は学歴社会、という本が出版された
そうした選手引退後の人生に関して大卒という肩書きが関連してくる
文武両道が求められている

文武両道といえば、慶応の理工4年福谷選手がドラフト1位で指名された。すごい
ゴルフ界といえば、坂田信弘さんくらいしか思い浮かびません


しかし、大学ゴルフ界に文武両道プロゴルファーになる卵がいます。
東大法学部4年の高野隆

彼は朝日杯争奪日本学生ゴルフ選手権には4回出場し、6位に入った。他にも、日本学生ゴルフ選手権3回出場、日本アマ出場、トップクラスで活躍するスーパースター。

九州大2年の永井貴之

彼は九州ジュニアゴルフ選手権4位、国体選手にも選ばれた。日本学生ゴルフ選手権出場、文部科学大臣杯争奪全日本大学・高等学校ゴルフ対抗戦出場など、全国大会の常連。

和歌山県立医科大学医学部医学科1年の辻田晴也

彼は関西高等学校ゴルフ選手権2位、全国高等学校ゴルフ選手権に3回出場など全国大会の常連で、関西学生秋季新人戦2位、西日本医科総合体育大会2位、関西学生秋季新人戦2位。

他のスポーツ界に負けず、文武両道3羽ガラスが将来プロゴルフ界で活躍すればなぁ
Commented by stochinai at 2012-12-09 09:07
 おもしろそうな本をご紹介いただき、ありがとうございました。大学進学率が5割を越えるとスポーツ選手に限らず、タレントや歌手でも大学卒が珍しくない時代になっているのだと思います。そういう時代の大学がどういうものだと考えられているのかと、これからの大学はどうあるべきかを考える上にも参考になる本のような気がしますので、早速読ませてもらいます。
by stochinai | 2007-12-14 22:59 | 科学一般 | Comments(39)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai