5号館を出て

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なぜ製紙会社にはペナルティがないのか

 本日、大学から通知があり、本学においてもグリーン購入法を遵守して使っていたコピー用紙4種類のうち、3種類が偽装製品であることがわかったということです。
○リサイクルPPC用紙(A3・A4・B4)
 ****㈱と契約し、日本製紙㈱で生産された「****工業㈱ **環境用紙100」が納入されておりますが、古紙配合率が実際の表示とは異なる製品であることの報告を受けました。
 この報告を受け、グリーン購入法の基準を満たす製品の納入について、他社製品を含め調査したところ、基準を満たす製品の納入が困難であるため、現段階で最も古紙配合率が高い製品(70%)に切り替えて対応することとしました。

○リサイクルPPC用紙(B5)
 ㈱近藤商会と契約し、王子製紙で生産された「㈱シャープ リサイクルピュア100」が納入されておりますが、現時点で、公称と実態に乖離がないことが判明していることから、引き続き同一製品を納入することとします。
 グリーン購入法では国や地方公共団体など、税金を使う組織においては環境に配慮した製品の購入が義務付けられておりますので、コピー用紙に関しては、その点を第一に、次に値段を考えて大学一括で契約しています。

 その結果、偽装されていなかったのは王子製紙の作ったB5の紙だけであり、入札で勝利した日本製紙のA3・A4・B4はダメだったということになります。圧倒的に使われる量が多いのはA4ですkら、日本製紙と****㈱は偽装によって大きな利益を上げたのではないかと推測されます。

 現時点で王子の紙が偽装されていないということがわかったので、すべての紙を王子製品に変えれば良いようなものですが、おそらく日本中で王子製品の奪い合いが生じているのだと思われ、今から大量に購入することは不可能だということで、次善の策として現段階で入手可能な最も古紙配合率が高い製品(70%)を買うということになったのでしょう。

 しかし、日本製紙と****㈱は明らかに詐欺行為を働いたのですから、そのペナルティとして、今まで購入した製品の代金を返金するとか、今後しばらくは無料で製品を納入し続けるというようなことを要求することはできないものでしょうか。

 食品偽装が発覚した会社は、いずれもかなり長いこと営業停止になって、場合によっては致命的な経営ダメージを受けるペナルティを負っているにもかかわらず、紙がなくなったら国家機能がマヒするということで、おとがめなしというのはあまりにも不公平と言わざるを得ません。

 グリーン購入法につけ込んで、国民の税金をだまし取ったと言われてもおかしくない行為に対して、毅然たる態度が取れないことについて非常に不思議に思います。
by stochinai | 2008-01-29 19:54 | つぶやき | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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