2008年 07月 24日
青くなっている大学の最後の息の根を止める
昨日付けで、国立大学協会が「緊急アピール」を出しています。
pdfファイルで出すという時点で、この組織のやる気のなさが伝わってくるのですが、いちおうリンクを貼っておきます。
概算要求基準における国立大学法人運営費交付金の削減幅を3%とする方向の検討について(緊急アピール)
全文が転載されているサイトがありますので、こちらをごらん下さい。
要するにまだ伝聞の段階ですが、「来年度概算要求基準における運営費交付金や私学助成費の削減幅を3%とする方向で検討が行われている」という情報を得て、それに対しての緊急アピールを出すということのようです。
国立大学が法人化されて、毎年1%ずつ運営交付金が一律に削減されて今年で4年目ですから、すでに4%の削減が行われていることになります、ここで来年度から3%の削減が上乗せされると7%の削減になり、体力がなくなりかけている大学はここで臨終宣告を受けることが充分考えられます。
政府としては毎年1%ずつ削減していけば、数年で根を上げた大学が統合や縮小などをすると見ていたのかもしれませんが、各大学は意外とがんばって持ちこたえていることを見て、業を煮やして荒療治に乗り出したと考えることもできます。
毎日新聞の記事によると、「政府は骨太の方針06に沿って公共事業費などを08年度比3%、国立大運営費交付金や私学助成費などを同1%削減することに加え、重点化促進枠拡大のため社会保障費などを除く政策経費全般をさらに2%絞り込む方針を固めている」のだそうです。
これほどのドラスティックな暴挙に対して、上にあるような国立大学協会が出す一枚の声明書がどれだけの効果を持つというのでしょうか(大したニュースにすらなっていません)。会長の小宮山さんの大学である東大では、たとえ7%であろうが10%であろうが運営交付金を減らされても、もともと潤沢な競争的資金に恵まれているために、それに依存していた割合が低いでしょうから、つぶれるなどということはあり得ません。苦しくすらないのかもしれません。
政府が国立大学の整理統合を狙っているという時に、この東大の学長を頂点とする国立大学協会になにかを期待するということがそもそも無理なのかもしれません。このままでは、国立大学協会は脱落していく大学を、座して見送るということになるでしょう。地方大学は、国立大学協会を脱退してなんらかの活動を始めることが必要な時期にきている気もします。
地方大学の生き血を飲む形で生き残ったとして、旧帝大などが日本全体の高等教育に責任の持てる体制を作れるのでしょうか。
私はそれは無理だと考えます。
pdfファイルで出すという時点で、この組織のやる気のなさが伝わってくるのですが、いちおうリンクを貼っておきます。
概算要求基準における国立大学法人運営費交付金の削減幅を3%とする方向の検討について(緊急アピール)
全文が転載されているサイトがありますので、こちらをごらん下さい。
要するにまだ伝聞の段階ですが、「来年度概算要求基準における運営費交付金や私学助成費の削減幅を3%とする方向で検討が行われている」という情報を得て、それに対しての緊急アピールを出すということのようです。
国立大学が法人化されて、毎年1%ずつ運営交付金が一律に削減されて今年で4年目ですから、すでに4%の削減が行われていることになります、ここで来年度から3%の削減が上乗せされると7%の削減になり、体力がなくなりかけている大学はここで臨終宣告を受けることが充分考えられます。
政府としては毎年1%ずつ削減していけば、数年で根を上げた大学が統合や縮小などをすると見ていたのかもしれませんが、各大学は意外とがんばって持ちこたえていることを見て、業を煮やして荒療治に乗り出したと考えることもできます。
毎日新聞の記事によると、「政府は骨太の方針06に沿って公共事業費などを08年度比3%、国立大運営費交付金や私学助成費などを同1%削減することに加え、重点化促進枠拡大のため社会保障費などを除く政策経費全般をさらに2%絞り込む方針を固めている」のだそうです。
これほどのドラスティックな暴挙に対して、上にあるような国立大学協会が出す一枚の声明書がどれだけの効果を持つというのでしょうか(大したニュースにすらなっていません)。会長の小宮山さんの大学である東大では、たとえ7%であろうが10%であろうが運営交付金を減らされても、もともと潤沢な競争的資金に恵まれているために、それに依存していた割合が低いでしょうから、つぶれるなどということはあり得ません。苦しくすらないのかもしれません。
政府が国立大学の整理統合を狙っているという時に、この東大の学長を頂点とする国立大学協会になにかを期待するということがそもそも無理なのかもしれません。このままでは、国立大学協会は脱落していく大学を、座して見送るということになるでしょう。地方大学は、国立大学協会を脱退してなんらかの活動を始めることが必要な時期にきている気もします。
地方大学の生き血を飲む形で生き残ったとして、旧帝大などが日本全体の高等教育に責任の持てる体制を作れるのでしょうか。
私はそれは無理だと考えます。
by stochinai
| 2008-07-24 21:37
| 大学・高等教育
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