大阪府教委の盗聴器事件 【追記：速報】

　自民党の総裁選の茶番劇性が暴露されてしまったので、たとえ小泉さんが小池百合子支持だと言ってみたところで盛り上がるものではないと思われます。逆にもし、小泉さんがまだ劇場型選挙が可能であるという妄想にとらわれているのだとしたら、今度はただの笑いものになって終わりになりそうな気配がして、ちょっと痛いニュースだと感じました。

　国内では、年金問題や後期高齢者医療制度にあまり進展が見られない上に、汚染米事件も起こっており、国外でも金正日の重態あるいは死亡説なども飛び交っている中、のんきに総選挙対策でしかない総裁選などをやっている場合ではなく、政治を完全な空白状態においている政府・自民・公明党にもっと非難が集まってもしかるべきだと思うのですが、日本人はほんとうに忍耐強い国民だと思います。そう書いている私も、腹を立てるよりは脱力しているというのが本音ですが。

　そんな中、いわばどうでもよいような角界外国人力士大麻事件に続いて、大阪府の教育委員会高等学校課の生徒指導グループの机に二股コンセントに偽装した盗聴器が仕掛けられていたのが発見されたという、これまたどうでも良いようなニュースが流れてきました。

　大阪府教委に盗聴器　高等学校課職員の机上に仕掛け

　これが発見されたのが、最近わりとはやっているテレビの盗聴器検出番組の取材中だったというのですから、なんだかやらせのような話です。

　ただし、この教育委員会と対立している大阪府の橋下知事が、つい先頃部下に命じて教育委員会内部のビデオを撮影させたことが隠し撮りであるとかで騒がれたばかりのタイミングだったので話題性はあったのだと思いますが、今時この程度の盗聴器ならそこかしこにゴロゴロ発見されても不思議はありません。

　おそらく、個人的に盗聴してみたいというおかしな人間が仕掛けて楽しんでいたのだと思います。もちろん橋下知事が仕掛けさせたということはあり得ない気がするのですが、大阪府庁内で橋下おろしをたくらむ勢力が、橋下知事に濡れ衣を着せるために仕掛けたという可能性もかなり低いと思われます。

　ただ、朝日の記事によると、橋下知事は就任後、「知事室では何度か盗聴器のチェックをしたという」ことですから、府庁の中では意外と盗聴は茶飯事だったのかもしれません。今回の件で、知事は「来週にも府庁本館と別館の全フロアで盗聴器が仕掛けられていないか調査する」ということなので、ゴソゴソ出てきたら笑うに笑えないですね。

　この国は、いったいどうなっているのでしょうか。

【追記】
　今、ＮＨＫの９時のニュースが終わる直前に、この盗聴器は教育委員会の指導主事が仕掛けたということが発覚したという臨時情報が飛び込んできました。そうだとすると、「橋下おろし」のための貧弱なシナリオがあったということなのでしょうか。いずれにしても脱力感が漂います。

【追記２】
　朝日に出ていました。

　盗聴器、府教委主事が設置　「特定の同僚の会話に興味」

　知事追い落としではなく、どうやら個人的な覗き趣味だったようです。