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【CyberBuzzクチコミ案件】矢野顕子New Album『akiko』


 視聴盤をいただきました。
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 視聴盤なるものをいただいたのは、何十年ぶりでしょうか。もちろん、CDの視聴盤をもらったのは初めてです。視聴盤というのは借りたものなので、正式には視聴後に返却しなければならないようですが、「死ぬまで視聴を続ける」という言い訳は通りそうです。

 いただいたのは、なんと発売前の矢野顕子の『akiko』です。
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 人よりさきにじっくりと新作を聴けるのは、なんとも気持の良いものです。おまけに、中味は期待以上のものでした。

 CDを回し始めた瞬間から、一気に30年前に連れ戻してくれました。矢野顕子マジックです。あっという間に10曲聞き終わってしまいました。
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  1976年に出た 『Japanese Girl』 を聞いた時の鮮烈な印象が、ちっとも色あせないままに甦ってきます。特徴のある澄み切った高音も年齢による衰えを感じさせず、あの頃の天才少女は、そのまま穏やかに成熟してきたことがわかります。矢野顕子の高音域の少し揺れ動くように聞こえる「音」は弦楽器のようだと昔から思っていましたが、今回じっくりと聴いてみて「これは胡弓の音だ!」と確信しました。胡弓との共演も聴いてみたいものです。(すでに、あったりして?)

 YouTubeにアルバムのトレイラーがアップされています。



 「本当の音楽っていうのは、どういうものかっていうのを、ぜひ(こう)体感していただきたい」という矢野顕子の自信たっぷりの言葉を聞くと、聴きたくなります。

 私が一番気に入ったのは、プロデューサーでもあるT・ボーン・バーネットが作った4曲目に入っている「The Long Time Now」です。さすがに自分がプロデュースしたアルバムに入れるだけあって、曲としても素晴らしいし、矢野顕子が情緒たっぷりに歌い上げています。まさに、30年間矢野顕子を待っていたT・ボーン・バーネットの心情そのものなのでしょう。泣けます。

 我々オールド・ファンを意識してか、レッド・ツェッペリン の「胸一杯の愛をWhole Lotta Love 」と、ドアーズの「 People Are Strange 」がカバーされていますが、原曲を思い出させてくれるものの、きっちりと矢野節(ぶし)になっています。

 アルバムの中では、この3曲と1曲目の「When I Die」だけが英語で歌われていますが、初回限定盤DVD付の「akiko-Complete Box」を買うと、日本語で歌われている残り6曲が英語化されたものも聴けるようです。残念ながら、今回そちらは視聴できませんでしたが、彼女の英語はとても聞きやすいので、機会があったら是非とも聴いてみたいと思います。

 というわけで、大満足の矢野顕子。ウェルカム・バックです。

 ちょっと不満があるとすれば、矢野顕子のあの力強いピアノをもっと聴かせてほしかったことくらいですね。

#矢野顕子と坂本龍一の間に生まれた子どもである坂本美雨のアルバム『Zoy』(11月5日リリース予定)が同梱されて送られてきたので聴いてみました。確かに澄んだ美しい声で、歌唱力もしっかりしていることはわかるのですが、天才・矢野顕子と並んではあまりにもかわいそうでした。またの機会にじっくりと聞き直してあげたいと思います(笑)。
by stochinai | 2008-10-16 21:29 | 趣味 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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