5号館を出て

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2004年 11月 16日 ( 1 )

もう殺し合いはやめよう

 さすがに準備不足で、ゼミは満足のいくものにはなりませんでした。朝から集まって頂いた皆さんには、改めておわびを申し上げます。論文は良かったんですけど、紹介者がダメでした。すみません。

 さて、あと数日でファッルージャの戦いも終わると、アメリカは発表しているようです。個人的にはアメリカが負けて痛い目を見るべきだと思わなくもないのですが、ともかく一日も早く銃火が収まって欲しいので、そんなことは言っていられません。

 おそらく、数千人の兵士と市民が殺されたことと思います。すぐにやめろと言っても、今のアメリカ軍にそのようなことができないことはわかります。ともかく、アメリカが勝とうがどうしようがかまいません。一刻も早く戦闘が終結して欲しいと思います。

 そんな中、またしても嫌なニュースが飛び込んできました。非武装・無抵抗のイラク人負傷者、米兵が射殺です。戦場ですから、そのようなことは起こり得ることだと思います。そういう意味では、どうしてこれが大ニュースで、戦闘の中で殺されたたくさんの子ども達のことはニュースにならないのでしょう。

 たまたまカメラがとらえてしまったから、「残酷」だというのでしょうか。傷を負って動けない人間を射殺するのが残酷で、元気な兵士を何十人も撃ち殺すのは残酷ではないということなのでしょうか。

 抵抗しない人間を殺すと犯罪で、抵抗している人間はひとりでも多く殺すと勲章だという戦場の「ルール」を我々が受け入れなければならない義務はありません。。

 殺人に、良い殺人と悪い殺人があるはずがありません。どちらも犯罪です。また、無抵抗の人間を殺したのが犯罪だという論理は、現場の兵士には通じないと思います。その兵士だって、ついさっき隣にいた戦友が銃弾に倒れたことが原因で、怒りに狂っていたということも考えられます。それを犯罪者呼ばわりするアメリカ軍の偽善的な態度も、非常に不快です。「米軍は16日、戦争犯罪の疑いがあるとして捜査を始めた」などと書くマスコミも不快です。

 ルールのない無差別殺戮が行われている戦場に兵士を送り込んで、人道的な殺人をしろなどとは、なんたる命令でしょう。人道的な殺人とは、どんなことを指すのですか。

 先日の、捕虜収容所での虐待事件も起こるべくして起こったものだと思います。虐待をした兵士が悪いといって「裁判」にかけたようですが、精神がおかしくなるようなところに送り込まれた人間が、異常な行動をとったからと言って裁判にかけると言っている人間の方がよほど狂っていると思います。

 若くて(おそらく高等教育などはそれほど受けていないであろうと思われる)貧乏な兵士を大量に送り込んで、その人間達に老練な倫理学者のような行動を取れ、と言っていることの喜劇(悲劇)性がわからないとしたら、やはりブッシュ一派とそれを支持している各国の首脳は、ヒトラーや金正日となんら変わらない血に飢えた狂人と断言せざるを得ません。

 そして同じ思想を持つ連中が、かつて戦場で起こった虐殺は、聖戦であったし、正当防衛であったし、あなた方がいうほどたくさんの人を殺したわけではないと、戦争のあと何十年もたってから言うものなのだという歴史の事実が目の前で行われている現実を見ていると、ほんとうにつらくなります。

 主義主張はいくらでもほざいてください。ともかく、殺人は醜悪で不快です。すぐにやめてください。

 高遠さんも言っているように、イラクで人質を取っては殺す外国から集まってきている「義勇兵」も、勝手に人の国の体制を「民主化」しようとして虐殺を繰り返しているアメリカ軍も、どっちも人殺しはやめてください。

 あなた達は、心底バカです。
by stochinai | 2004-11-16 17:43 | つぶやき | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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