5号館を出て

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2004年 12月 06日 ( 1 )

 昨日、一日中降り続いた雪もようやく止みました。除雪車は昨夜、夜半過ぎに来ました。除雪の方はご苦労様ですが、しっかりと湿気を含んだ重い雪を玄関先にどっさりと積んでいかれてしまうと、感謝の気持ちも鈍りがちになります。

 今朝もまた、早起きして1時間くらいかけて除雪。北海道ではこんな重たい雪は珍しいのですが、除雪しながら新潟の被災地の皆さんのことが頭に浮かんで、仕方がありませんでした。地震で揺すられた家の屋根にこんな重い雪がどっさりと積もったらと、想像するだけで恐ろしさを感じます。せめて、補強工事だけでも国の責任で何とかしておかないと、(また)取り返しのつかないことになった後から大騒ぎすることになります。

 予想される事故は、起こる前に阻止しましょう。よろしくお願いします。そう言えば、防衛予算の削減と関連して財務省の主計官である片山さんという方が「災害派遣は警察と消防に任せればいい」とおっしゃっているらしいという
ニュース
がありました。雪祭りから撤退するくらいなら良いでしょうが、自衛隊が災害派遣から撤退したら、たちまち国民の支持率が下がるんじゃないでしょうか。

 まあ、小泉政権はどんどん強気の政策を出して、国民を試しているんでしょう。「北海道、試される大地」というキャッチフレーズがありますが、「日本、試される国民」というところかもしれません。さて、試されている我々はどうしましょう。

 話変わって、新生児に脳死判定が行われたというニュースが飛び込んできました。

 例によって、これも古い話が掘り起こされてきたものなのですが、昨年の9月に生後18日の男児新生児が「脳死状態」と診断され、病院側と両親が話し合ったうえ人工呼吸器を外していたという「事件」です。

 日本での脳死判定は、臓器移植を前提として行われることになっています。また、臓器移植のドナーになれるのは15歳以上のドナーカード所持者に限られるはずですので、それに該当しないケースで、脳死判定をしてさらに人工呼吸器を外すという行為は、法律をきちんと解釈すると「殺人罪」を構成する可能性があるのではないかと思います。

 公表されたケースでは、男児は仮死状態で生まれ、家族や医師の数回にわたる話し合いの結果、延命措置を取りやめたということのようなので、倫理的な問題があるとは思いませんが、法律は倫理とは別のところにある約束事ですから、法律の番人である検察庁と裁判所は、やはり起訴あるいは書類送検をした上で、今回行われたことの法的判断を示しておくべきだと思います。

 その上で、再度脳死と臓器移植について、広く議論をし直すのが良いのではないでしょうか。

 私はそうはおもいませんが、脳死の新生児は場合によっては「貴重な臓器資源」であるという見方もできます。同じような新生児で移植を望んでいる患者さんもいらっしゃいます。どうしたらよいのか、医師だけではなく普通の市民の意見も吸い上げて議論すべきだと思います。

 我々が行っているように、教育の現場で意見を闘わせるのも良いことだと思います。簡単に結論がでないことこそ、まさに教育的な題材だと思います。難しすぎるなどといわずに、どんどんと若く柔軟な頭脳にチャレンジさせてやることで、この国の未来はダイナミックに動き出すような気がします。
by stochinai | 2004-12-06 00:00 | 生物学 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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