5号館を出て

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2004年 12月 21日 ( 1 )

帰札

 昨日までは暖かかったのですが、今朝から急激に寒くなって来た仙台を後に、札幌に戻って参りました。

 帰ってきた札幌は気温的には仙台よりも寒かったと思うのですが、雪のない仙台で感じる寒さの方が、雪のある札幌で感じる寒さよりも「きつい」感じがしました。視覚と温度感覚のミスマッチによる、心理的体感温度というものでしょうか。

 昨夜は仙台で、イルミネーションで大々的に飾り立てた並木道を見ました。雪の札幌で見るイルミネーションとは、またちょっと趣の異なる不思議な風景でした。醜悪な配色の満艦電飾で、街の雰囲気を壊しているとしか言いようのない、某携帯電話会社の巨大なクリスマスツリーも悪夢のように記憶に残っています。

 月曜日の夜だというのに、その並木の下にはお祭りの時のようにたくさんの人がいて、不思議なカーニバルのような光景でした。

 札幌だと、大通公園は広いのでイルミネーションの下に少しくらいたくさんの人がいても、それほど混雑した感じは受けないのですが、仙台の並木の下では人々が押しくらまんじゅうをしているように思えました。

 そう言えばニュースで見ると、神戸や横浜(?)のルミナリオとかいう、電飾のアーケードの下にも、いつも立錐の余地もないくらいの人がいます。

 お祭りの夜店の前を歩く人並みと同じような感覚なのでしょうか。

 光の芸術は、人がたくさんいると余り美しく見えないものです。夜空の星もそうですが、夜の光は寂しさと仲が良い存在なのではないかと思われます。人がたくさんいると、その寂しさを味わうことができません。それで、なんかミスマッチだなあと感じるのだと思います。

 そういう意味で、仙台の住宅街で見た個人宅のこぢんまりとしたイルミネーションは、心に浸みる美しさでした。もちろん観客などは1人もいません。寂しい住宅街の小さな庭の小さな木にポツンと飾られたイルミネーションは、たくさんに人々に囲まれた巨大で豪華なイルミネーションよりもずっと味わい深いものでした。

 どんどん気温が下がってくれると良いと思います。街から人が逃げ去ったあとに残されたイルミネーションは、また違った感動を与えてくれると思います。

 きれいだなあ、と感動するのも人なので、矛盾したことを言っていることは自分でも良くわかるのですが、人間(私だけ?)って贅沢なことばっかり望むものですね。
by stochinai | 2004-12-21 00:00 | つぶやき | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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