5号館を出て

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2005年 03月 08日 ( 1 )

 非常に人権意識の強い方だと思っていた「札幌から・・・」さんから、あるMLの閉鎖というエントリーにトラックバック「ひどすぎるっ、人権擁護法案 廃案しかない!」をいただきました。

 その中で私は、個人情報保護法については触れていたのですが、一度廃案になりながらも今国会でふたたび審議されようとしている人権擁護法のことは考えておりませんでした。

 実をいうと、恥ずかしながらこの法律(法案)についてはそれほどの深い関心を持っておりませんでした。一般的に言って、人権を擁護するのはいいことだし、また例によってそれを口実に政府が自分たちの都合によいように運用していくことになるんだろうなあ、いやだなあ、という程度にしか考えていなかったということを白状しておきます。

 とは言え、もともと法律というものは、ほとんどすべてのものが人の権利すなわち人権を擁護するために作られていると、私は思っていたのもですから、敢えて「人権を擁護する」ための法律を作るなどということ自体に、かなりのうさんくささを覚えていたことは事実です。また、例の国旗国歌法みたいに、日本の国旗と国家を決めているだけの法律を楯に、それを尊重しない公務員を懲戒するみたいなことを考えているのではないかという気はしていました。

 「札幌から・・・」さんのおっしゃるように、例えば我々がブログにおいて、自由に語り、書き、話すことに規制や排除がなされる可能性もあるのかもしれないとは思いました。国会議員の悪を暴こうとしたら、人権侵害されたということでブログが閉鎖に追い込まれるということもあり得ると思いました。

 政府・与党が法案の「メディア条項を『凍結』する」などという、子供だまし以下のような提案をしていることには、非常な不快感を覚えますが、反対していたはずの民主党もメディア条項の削除などの修正がされるならば、成立に荷担しようとしているようです。

 しかし、今の日本政府に「人権委員会」などという、人々の言論の監視・統制力を持った組織を作らせることの危険性はしっかりと自覚しておかなければならないでしょう。NGOのように完全に政府から独立した組織を作らない限り、人権侵害を楯に、反政府的発言をする人の人権を侵害するであろうことは可能性以上の現実味が予想されます。

 いろいろなことが言われているようですが、法案提出の背後でどのような策動があるなどということを憶測してみても始まらないことだと思います。法案に関しては、その内容そのものを冷静に判断するとともに、実際の運用をする行政の現状および、我々国民の人権意識や直接行動などに関する「民度」などを総合的に判断し、危険なものならば許さない。そして、たとえ強行採決などで成立したとしても、その後の監視を怠らないということが必要なのだと思います。

 国立大学の法人化や、イラク派兵の時もそうでしたが、政府がやろうとしていることを止めることは今の日本ではかなり難しいことだと思います。しかし、たとえ法律が成立した後でも、その不備や悪を暴き立てることはできるし、し続けなればならないと思っています。

 昔、こんなことをいうと「敗北主義者」のレッテルを貼られたものですが、構いません。負けた後のことまで考えて行動しないことこそ「玉砕主義」だと思います。(目くそが鼻くそを笑ってますね^^;)
by stochinai | 2005-03-08 19:52 | つぶやき | Comments(3)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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