5号館を出て

shinka3.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

2005年 11月 10日 ( 2 )

次は大学だと思います

 博物館などの「市場化テスト」に学者・文化人が反対要望書という記事が日経ネットに出ています。今朝の朝日新聞にも出ていたような記憶があります。

 国立博物館・美術館で、官民の競争入札を通じて官業の民間開放と効率化を促す「市場化テスト」が導入されることになると、美術品の収集や展覧会の企画などが民間に委託される可能性があるということですが、この件に関して財政再建と事業効率化を目指しているのだということであれば、今の世の中の流れから言って抵抗することはきわめて難しいと思います。

 国立博物館・美術館が独立行政法人化される時にも、「展示が流行追求型になる」「調査研究などの長期的取り組みが軽視される」などという今回と同じような議論がされたと思いますが、結局抵抗することはできませんでした。

 唯一、こうした政府の政策の打ち勝つ方法は、博物館・美術館側の意見に賛同する国民の声がわき上がることだと思うのですが、前回と同様、今回もダメだと思います。

 「庶民」の声がマスコミなどに取り上げられるとすれば、「自分の生活すら満足にできない時代に、高価な絵や美術品なんていらない」などとマスコミが報道するような予感がします。

 では、どうしたら良いのでしょう。

 博物館・美術館は効率化・財政再建に関して、政府に言われる前に様々なことをすることと、博物館・美術館を愛する(必要としている)人々の声を組織化すること、さらにはもっともっとたくさんの人々に博物館・美術館の楽しさ・おもしろさ・有意義性などを訴えていくことだと思います。

 今回の件に関しても、博物館・美術館側のとった行動が「平山郁夫東京芸術大学長と美術評論家の高階秀爾氏が9日、小坂憲次文部科学相と河合隼雄文化庁長官を訪ね、導入に反対する声明を手渡した」というのでは、ほとんどまったく力にならないと思います。

 そして今回の件に関して、我々に直接関係してもっと重要なことは、この流れは遅かれ早かれ国立大学にももたらされるはずだということです。

 その時になって、あわてて反対声明や陳情を始めてもすでに取り返しの付かないところまで行っているということは、前回の大学法人化の時にわかったことです。あの時も、我々は国民のサポートをいただくことはできませんでした。

 近い将来、大学に「市場化テスト」のような「民営化テスト」が導入される時にも、同じ状況が再現されるならば、そのまま認めざるを得ないことになるでしょう。

 その時に備えて我々が今すべきことは、効率化・財政再建に関して、政府に言われる前に様々なことをすることと、大学を愛する(必要としている)人々の声を組織化すること、さらにはもっともっとたくさんの人々に大学(学問)の楽しさ・おもしろさ・有意義性などを訴えていくことだと思います。

 同じですよね。さて、時間はあまりないと思いますが、できるでしょうか。
by stochinai | 2005-11-10 15:34 | つぶやき | Comments(20)
 外務省が接待用のワインを約8000本も蓄えていることが鈴木宗男議員に暴露されて、新聞各紙もおもしろい話題として報道していますが、その陰にある外務省の巨悪を暴こうとしているマスコミはあるのでしょうか。

 さすがに昔は外務省にかなりの力を持っていたと言われるだけのことはあって、外務省のことは裏の裏まで詳しいようです。、「ワイン8000本も何に使うんでしょうか。在勤手当も平均すると1人807万円にもなる。これを国民のみなさまが妥当だと判断するでしょうか」という言い方には、昔は自分も仲間として一緒にやっていたくせにと思われる方も多いと思います。

 私も個人的には、鈴木宗男代議士の思想や信条に与するものではありませんが、今回の彼の行動で外務省の膿が少しでも絞り出されるのだとしたら、どんどんやって欲しいという気持ちです。いわば毒を持って毒を制す、という気分でしょうか。

 10月28日の週間金曜日には、鈴木議員の声として「私はこれまで、守ってはならない官僚の特権を守ってしまった。これからは知る限り『外務省の真実』を明らかにします」と書かれています。

 選挙で正当に選ばれた国会議員が、国民の利益になる行動をしている以上、思想・信条を越えてそれをサポートするのも選挙民の知恵というもののような気がします。

 一言余計なことを言えば、できれば相打ちになってくれると最高なんですけどね。
by stochinai | 2005-11-10 15:01 | 札幌・北海道 | Comments(1)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai