5号館を出て

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2005年 11月 28日 ( 1 )

ニュースを斜めに見る

 素直に考えると、とんでもないニュースが次から次へと飛び込んで来て、それに対して真っ正面から受け止めるだけでもなかなか大変な毎日なのですが、誰の支配も受けていないはずの我々は何ものにもしばられることなくコメントをして良いのだということを忘れないようにしたいものです。

 この世の中のすべてのことは一筋縄で動いているわけではなく、たとえ明らかな被害者と加害者がいたとしても、その周辺にいろんな利害関係者がうごめいているのが実情なのだと思います。そういう風に思えることが多いので、大きなニュースがあると敢えて斜めにひねたものの見方をするということも、場合によってはよりクールな視点を得る助けになるかも知れません。

 例えばまだアウトブレイクしていない、トリインフルエンザに対して繰り返し警報とタミフルやワクチンの備蓄を訴える記事が書かれています。もちろん、スペイン風邪以来の大きな被害をもたらす可能性が科学的に予測されているのは事実なのでしょうが、日本やアメリカ・ヨーロッパなどは当時よりも遙かに衛生状態の良い生活をしている人も多く、本当に言うほど危険なのかという、発表に対する不信感を感じます。ほんとうに予想されるような大量の死者が出るのでしょうか。

 逆に、本当にそんな危険が予測されるのだとしたら、台湾のように知的所有権などは無視してタミフルのジェネリック薬を開発してどんどん作れば良いと思います。にもかかわらず日本では、備蓄が必要量の0.5%などと言って恐怖感を煽る割には、ジェネリック薬の開発というチョイスが出てこないのはどうしてなのでしょう。やっぱり、どこかの企業を儲けさせたいということなのでしょうか。

 毎日の報道の50%くらいを費やしている耐震データ偽造問題も、例によってさほど本質的ではないところだけが繰り返し繰り返しワイドショー的に取り上げられているだけのような気がします。明らかに悪いやつらのことは、さっさと断罪して被害者住民を救済するとともに、一歩進んで同様の危険性が推定されるあらゆる建物の再検査をどんどんやっていくという方向に動かないのはどうしてなのでしょう。

 やっぱり、どこかの企業や役所が表に出てくるのを隠蔽しようとする力が働いていたりするのでしょうか。

 韓国のヒト・クローン胚問題がここへきて急に大騒ぎになったのはどうしてなのでしょう。論文を読む力のある人なら誰でも、韓国でヒト・クローン胚を作るために大量の卵が使われたことを知っていたはずなのに、その卵の提供者が共同研究者の女性だったとか、卵の提供に対して「謝礼」が払われていたということがわかったと、今までは想像もしていなかったことだと急に言い始めたのはどうしてでしょう。

 断然優位だった韓国のクローン研究をここでたたきつぶして、アメリカに研究の中心を取り戻そうというような陰謀がまったくないと言い切れるのでしょうか。韓国のクローン胚研究のスポンサーのほとんどが欧米の企業だったということと関係があったりはしないのでしょうか。

 倫理的問題がこれほど大きなことになるということは、韓国の研究者やメディアは想像もできていなかったような気配があります。しかし、共同で研究していたアメリカ人がいたのに、彼らがそんなことをやっていたとは思わなかったなどと言えるのは不思議でなりません。ここへ来て何かを隠し通すことができなくなったので、自分だけ逃げ出したというふうに思うのは私が疑りすぎということなのでしょうか。

 どんなニュースにも裏があると思います。せっかく何十万人ものブロガーがいるのですから、敢えてひねくれたものの見方をするという人間がいても良いだろうと思い、本日はニュースソースを引用することなくすねたエントリーを書いてみました。
by stochinai | 2005-11-28 23:06 | つぶやき | Comments(18)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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