5号館を出て

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2006年 01月 09日 ( 1 )

 スージーさんのところで「ハッピーマンデーは本当にハッピーなのか?」というエントリーが立てられました。日本中の教育関係者はこのハッピー・マンデーのおかげでとんでもない被害を被っているにもかかわらず、そのことについて意外と議論が少ないことに常日頃から不満を感じていた私は、思わず脊髄反射に近い反応をしてしまいました。

 というわけで、ひさびさに特定エントリーに対する本来のトラックバック・エントリーを立てることにします。

 スージーさんはおっしゃいます。
ハッピーマンデー制度によって、成人の日が1月の第2月曜日に移行したのは、2000年。3連休になり、旅行しやすくなったのかもしれないが、私には成人式は、「15日」という長きに渡る刷り込みがあるため、第2月曜といわれても、どうも違和感を感じてしまう。

 私もこの感性は共有しています。何十年も*月*日で固定されてきたものが、毎年変わるのは気持ちが悪いものです。特に今年のようにもともと1月15日だった成人の日が1月9日になるという違和感はかなりのものです。

 経済対策だかなんだかわからない政府の思いつきに近い「政策」によって、単に連休を作るためだけに記念日を相対日にしてしまうという感覚は、「記念」というものの意味を理解していないものだと言わざるを得ません。

 例えば記念日をもっとも大事にする男女の間で、祝いやすいからという理由で始めて二人でデートした記念日を5月の第3土曜日にしようと提案してみるというような状況を想像してみると、その滑稽さがわかると思います。二人の関係は遅かれ早かれ破綻するのではないでしょうか。あるいは、某国の総理大臣が靖国神社参拝にこだわる8月15日は8月が第3水曜日でもいいのですか。または、「今年のお正月は12月24日になります」とかでもいいのでしょうか。

 と、八つ当たり的な悪態をついてしまいましたが、スージーさんの問いかけにまじめにお答えしたいと思います。

これって、本当にハッピーな制度なのか。よけいなお世話のような気がしないでもないが…。

 実は、よけいなお世話であるだけではなく、とんでもない被害を受けている人がたくさんいるのです。それが冒頭に述べた教育関係者です。

 ほぼすべての国民が知っているように、ほとんどの学校において時間割というプログラムは週を単位にして繰り返されております。記念日というものが日付で運用されている限り曜日は年によって変わりますので、台風などの災害で臨時休校になったようなものと思って対応することにそれほど問題はありません。

 それが、年のうち4回も月曜日にハッピーマンデーと称する休日があるとなると大変です。学校によっても違うでしょうが、例えば32週間授業をすることを考えてみますと、そのうち4週も月曜日がないと普通の時間割では対応できなくなります。さらに、日曜日に休日が重なった場合には月曜日が休みになるという法律もありますので、月曜日がつぶれるケースはさらに多くなる年が多いです。

 たとえ月曜日の代休がないとしても、4回もつぶれてしまうハッピー月曜日対策として、開講日を月曜日から始めて終業を月曜日までとすることや、別の曜日に1回か2回臨時月曜日を設定して対応している学校は多いのではないでしょうか。

 そういう変則的な時間割に対応するということで、学校関係者にどんなに無駄な労力を強いているかを、ハッピーマンデーを作った国会議員の方々、それを見逃した文科省の方々はもう一度考え直してみてください。

 そして、できるならば記念日というものを本来の姿に戻すことを考えてみてください。
 そもそも記念日というものを経済復興対策に使うなどという姑息なことを考えずに、きちんと長期休暇をとれる労働環境を作るのが正しい政策ではないでしょうか。

 ハッピー・マンデーは少なくとも教育現場にとってはブラック・マンデーなのです。
by stochinai | 2006-01-09 23:48 | 教育 | Comments(11)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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