5号館を出て

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2006年 01月 21日 ( 1 )

 ウソと疑惑が飛び交っているこの国では、まともな対応だったとしても胡散臭く感じられるようになってしまったのかもしれません。

 輸入を再開したばかりの米国産牛肉に、日米合意の上除去が義務づけられていた背骨(BSEの原因とされるプリオンが骨の中の脊髄に蓄積)が混入しているのが発見されたことで、政府は発見から数時間後に米国産牛肉の輸入を全面的に禁止することを決めました。昨日の午後、数時間で起こったことです。

 私も基本的にはこの判断を支持したいと思うのですが、あれほどまでに無理をして輸入を再開した経緯があったにもかかわらず、あまりにもあっけないほどの素早い禁止措置になんとなく釈然としないものを感じました。

 例えば、日米政府はアメリカの牛肉処理過程を知っていて、アメリカで売られているものと同じものが日本に送られてくるということも知っていながら、日本に送る肉は特別に注意されているものだということにして輸入を再開をしたということはないのでしょうか。さらに、日本政府お得意の日米密約もあったんじゃないでしょうか。

 背割りという脊髄をノコで縦に切り裂くというアメリカの牛肉処理過程から考えて危険部位の混入は絶対に避けられないことを認識していながら、BSEのプリオンが混入するのはどうでもいいから(避けることはできないから)、ともかく日本向けの牛肉からは証拠になる背骨だけは取り除いて送れ、というふうにアメリカの国内業者を指導していた可能性が高いのではないかというのが、私の推測です。

 アメリカの業者にしてみれば、背割りをしてもいいのだったら脊髄の内容物はたっぷりとどの肉にもかかっているわけですので、そこから背骨を除こうがついていようが同じだと思うはずです。というか、私もそう思います。その上で、理由はどうでも良いから背骨だけ抜いて製品にしてくれ、と言ったところで業者にしてみれば不要な手間が増えるだけのことをやるのに気が進まないことは理解できます。

 アメリカのほうでも、業者が手続きをおろそかにしたとか言って、特定の業者の責任にしてその業者をはずしたら輸出再開したいというようなことを言っているのですが、日本国民の不信感をぬぐうことはできないかもしれません。

 除去する約束の背骨を入れてくるような相手が、20ヶ月以内の若いウシの肉だと言って35ヶ月のウシの肉を送ってこないと、誰が思うでしょう。

 折りしも、耐震偽装事件や、株式偽装取り引き事件、と日本中が嘘つきだらけであるかのような事件で揺れ動いていますので、またまた嘘つきの牛肉偽装かと思うのが普通の反応というものだと思います。

 そう考えると、耐震偽装マンションに対して国が早々に支援を打ち出したということも、何か隠そうとしていることがあることの証拠ではないかとも思えてきます。

 腰が重いと責められる、さりとて早すぎても疑われるし、政府って大変ですよね。でも、そんなに大変なのに、選挙違反をしてまで国の運営をしたがる人が多いのは、やっぱりそこにも隠された甘い汁があるということなんでしょうね。

 正直者はいないんでしょうか。
by stochinai | 2006-01-21 17:41 | つぶやき | Comments(5)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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